洋酒、ビール、清涼飲料水の製造・販売事業を展開するサントリーホールディングス。元々アルコール飲料を主力商品としているメーカーでしたが、1980年代以降においては、清涼飲料においても一定の地位を築き、今や、全世界でグループ321社、従業員数38000名を誇る、文字通りのグローバル企業となっています。
2009年(平成21年)4月1日より、サントリーホールディングスを中心とした持株会社制に移行、2014年には、創業家以外の社長(新浪 剛史氏)を初めて迎えて、経営体制の改編に取り組むなど、日本に数多く存在するファミリー企業のなかでは、独特の存在感を持つ会社となっています。
こういった組織改編の動きが激しいことから、サントリーホールディングスでは、人材登用の動きが、活発化しており、中途採用に関しても、様々な職種において常時、募集がかけられています。社員満足度が高い会社としても有名なので、転職先候補としてオススメです。
ちなみに、サントリーは、海外事業の比率が高い企業なので、海外業務関連の求人も多くなっており、グローバルで活躍したいという人にとっても、格好の会社です。
このページでは、サントリーホールディングスの中途採用求人の傾向、及び、社員の年収、就労環境などについてまとめていますので、サントリーホールディングスへの転職を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
サントリーホールディングスの中途採用求人の傾向
サントリーホールディングスにおいて、中途採用の対象となる職種は、多岐に渡りますが、特に、営業、研究開発、商品開発、生産管理、品質管理といった職種においては、求人が発生する頻度が高くなっています。
それぞれの職種ごとに、細かく業務内容が分かれる形で、募集がかかっており、応募条件については、どの職種においても、該当業務に関する実務経験、知識が必須となります。
具体的に必要とされる経験の内容・年数は、求人ごとに異なるので、詳細については、個々に確認するようにしてください。
なお、冒頭でも触れましたが、サントリーでは、海外業務関連の求人が多いのですが、この場合、ビジネスレベルの英語力も必須応募要件に加わると考えてください。
ただし、比重としては、語学よりも実務能力のほうが重視されるので、仮に、英語が苦手ということでも、これまでの勤務実績次第では、採用される可能性があります。(入社後、英語を勉強することを前提に採用されるというケースもあります。)
そのため、英語に自信がないという人も、興味がある求人があれば、ぜひチャレンジしてみてください。
求人情報の入手方法
サントリーホールディングスは、公式サイト内に、経験者採用情報ページを設けており、そちらのページから、募集要項、及び、現在、募集がかかっている求人の内容について、確認することが出来ます。
https://www.suntory.co.jp/recruit/careers/
ただし、中途採用に関しては、サントリーは転職会社を利用して、募集をかけるケースが多く、有効求人の全てが、公式サイト内に記載されているとは限りません。(転職会社に問い合わせると、公式サイトでは見つからない求人を紹介してもらえたりします。)
そのため、求人情報を調べる際には、公式サイトだけでなく、転職会社にも連絡を取っておいたほうが、より確実です。
このページの最後に、サントリーホールディングスの中途採用求人を扱っている代表的な転職会社をリストアップしておきますので、一度コンタクトしてみてください。
ちなみに、転職会社の場合、様々な企業の求人情報を押さえており、サントリーホールディングスの求人を、他社の求人と比較してみたいという時には、まとめて教えてもらえるので、便利です。
また、転職会社に一度登録しておくと、その後は、自分が希望する条件に合う求人が発生した時、その都度、自動的に通知してもらえるようにもなります。
自分で探す手間が省けて、時間の節約になりますし、求人の発生時期が読めない職種での転職を狙う時には、情報源として使えます。転職会社はなかなか便利な存在なので、うまく活用してください。
社員の年収・給与制度について
サントリーホールディングスに勤務する社員の年収ですが、幾つか具体的な年収事例を挙げると下記の通りとなります。
- 営業 25歳 年収700万円
- 営業 26歳 年収600万円
- 営業 29歳 年収500万円
- 営業 33歳 年収1000万円
- 営業 30代後半 年収1000万円
- 営業企画 30歳 年収700万円
- 営業企画 30歳 年収750万円
- 経理財務 25歳 年収550万円
- 経理財務 27歳 年収700万円
- 人事 25歳 年収420万円
- 人事 45歳 年収967万円
- 経営企画 31歳 年収750万円
- 経営企画 34歳 年収1000万円
- マーケティング 24歳 年収400万円
- マーケティング 29歳 年収800万円
- 研究 27歳 年収600万円
- 社内情報化推進 29歳 年収600万円
基本給と年2回の賞与、昇給年1回から構成される給与体系となっています。賞与の支給額は、個人の業績に、上司の評価が加わる形で、算出されるようになっていますが、営業職に関しては、仕事の成果=営業成績が、ほぼ全てとなります。
一方、管理部門など、営業職以外の職種については、年功序列の要素が強いため、営業のように、成果を出したからといって、それに伴い、年収が大幅に上がるといったことは、まず無いと考えてください。
ただし、役職に就くと、給与が一気に上がる傾向があり、課長レベルだと、1200万円前後の年収を手にすることが可能です。内訳としてはボーナスの占める割合が多いのですが、同業メーカーのなかでは、かなりの高水準となっています。
また、サントリーホールディングスは、給与以外の手当・福利厚生が手厚く、たとえば、入社6年目で、年収650万円だけど、140万円の住宅補助をもらっているといったケースが、多々見受けられます。
独身者に対しては、会社がマンションを借り上げて提供する、既婚者に対しては、扶養手当、子供手当、住宅手当などを支給するというふうに、社員の生活環境に合わせて、きめ細かく、福利厚生を整えているので、社員の満足度は、かなり高いです。
ちなみに、手当・福利厚生をプラスすると、募集要項に記載されているモデル年収よりも、手取り額が高額になるケースも多いので、総合的に見て、サントリーホールディングスの待遇は上々と言えます。
中途採用で入社する時の注意点
中途採用の場合、前職までの経歴・実績をベースに、基本給が算出されることになりますが、ここは交渉次第という要素もあるので、サントリーから提示された金額に納得がいかない時には、希望額を伝えて、話し合うことをオススメします。
サントリーは、元々、好待遇の会社なので、提示される条件に不満を感じるということは、殆どないと思いますが、それだけに、満足出来ない条件で、転職を決めてしまうのはもったいないです。
こういった交渉が苦手ということであれば、転職会社に代行してもらうことも可能です。依頼すれば、快く応じてくれますし、彼らは交渉経験が豊富で、うまく話を進めてくれるので、ぜひ一度相談してみてください。(条件アップに成功したという事例も多いです。)
人事評価・昇給制度について
サントリーホールディングスでは、MBO評価制度が導入されており、年初に上司と年間の計画を設定、7月頃に半期の振り返り面接を行って、必要に応じて修正を加え、期末に年間の査定を行うという流れで、人事評価が決まることになります。
具体的な評価項目の内容は、部署ごとに変わってきますが、年齢や勤続年数を問わず、早い段階から、大きな仕事を任されるので、やり甲斐があります。(部署によっては、1年目から海外へ出張することもあります。)
また、評価の際には、仕事の実績だけでなく、仕事に対する姿勢など、プロセス面も考慮されるようになっています。結果が思わしくなくても、努力していれば、それなりの評価を受けられるため、そういった意味では、モチベーションを保ちやすい仕組みになっていると言えます。
ちなみに、サントリーで、マネージャーに就いている人というのは、人間的にも素晴らしい人が多く、部下のキャリアを真剣に考えて、適切な助言を与えると同時に、業務への評価も、真摯に行っているので、評価される側の納得度は高いです。
年功序列の傾向がある会社ですが、それを補う人事評価の仕組みづくりが機能しているのが、サントリーホールディングスです。
なお、これを裏返して言えば、社員間の差がつきにくい評価システムです。高評価を取れば、それは給与、賞与に反映されますが、飛び抜けた額ではありません。
外資のように、バリバリ働いて、結果を出して、それに見合う高額報酬を得たいというタイプの人にとっては、物足りなさを感じてしまう会社でしょう。
その一方で、サントリーホールディングスは、常に新しいことに挑戦している会社なので、仕事の内容自体は、やり甲斐があるものです。
先ほども触れたように、若いうちから、大きな仕事に取り組ませてもらえますし、自分から何か新しいことを提案すれば、積極的に取り入れてくれるので、充実感を持って働ける環境であると考えて間違いなしです。
成長環境について
創業者の名言、『やってみなはれ』文化があるので、あまり制約を設けずに、仕事を進めていく環境が、サントリーホールディングスにはあります。
自由度が高いため、自分で考えて行動することが出来ますし、他部署の人や先輩・目上の人と、コミュニケーションを取りながら、業務を遂行する機会が多いので、様々な視点で仕事を捉えるスキルが磨かれることになります。
難しい案件では、チーム一丸となって、協力する体制が整っており、経験の浅い社員でも、周囲のサポートを受けながら、仕事を進めていけるので、安心です。
しかし、その反面、自分から意見を言わなければ、周りから目を向けられなくなり、仕事の割り振りなどで、不利な立場に置かれることになるので、積極性をPRすることが重要です。
特に、キャリアアップを目指すのであれば、上司に自分を売り込むことが、重要になってくると考えてください。(常日頃から、自分がやりたいことを伝えておくことも大切です。)
ちなみに、サントリーは、社員のキャリア開発を支援するための様々な制度を用意しており、こういった制度を利用して、スキルアップを図ることが可能です。
そのなかには、終業後に大学や英会話スクールに通うための、サポート制度(金銭補助)もありますが、人気があるものだと、枠がいっぱいで、なかなか利用出来ないというケースもあるようです。
ワークライフバランスについて
サントリーホールディングスは会社として、社員のワークライフバランスを非常に重視しており、就労環境の整備に努めています。
基本的に、残業は少ないですし、有休についても、消化率は非常に高いです。自分の都合に合わせて一週間近くまとめて取得して、長期休暇を楽しむといったことも出来ます。
さらに、休日出勤が発生した時には、必ず代休が取得出来るようにもなっているので、休みはしっかり確保出来ると考えて間違いないでしょう。
(例外的に、残業が多い部署が一部にはありますが、そういった部署でも、有休は全消化が基本です。)
社員同士で、お互いに休みが取れるように、協力しあう雰囲気があるので、何かの時にも安心ですし、元々、優秀で責任感が強く、周囲を大切にする社員が多いため、身勝手に休んでばかりいて、周りが迷惑しているといったこともありません。
仕事だけでなく、プライベートも充実させたいという人にとっては、まず満足出来る環境と言えるでしょう。
しかし、定時で帰社出来る、週末に休めるというのは、あくまでも自分の役割を果たしていることが、前提の話です。
仕事が終わらないのに、休みを満喫するということは許されないので、そこは勘違いしないようにしてください。(業務量が適性に割り当てられているので、真面目に取り組んでいれば、まず休みが確保出来る状況です。)
女性の働きやすさについて
サントリーホールディングスは、女性の社員も男性社員と同じ基準の中で評価されるため、女性だから、昇進が遅くなるといったことはありません。マネージャーレベルに就いている女性も多く、成果を残せば、出世が十分可能な環境です。
また、育休やフレックス、テレワークなどの仕組みも整っており、子供が小さな間も、仕事と家庭のバランスを取って、働くことが可能です。
ちなみに、サントリーのマネージャーには、自らが子育て中という女性が多いですし、育休を取得している男性社員も少なくないので、社内全体に、育児に対する理解があります。
そのため、子供の体調不良などが理由での、突発的な早退や遅刻、有休取得についても、問題なしです。育休後の、職場復帰もスムーズに出来ますし、育休が原因で、勤務評価が下がることもないので、安心です。
サントリーホールディングスの転職先としての価値
ここまで、サントリーホールディングスの就労環境について、様々な角度から見てきましたが、国内飲料メーカーとしては、トップクラスの給与水準ですし、労働環境も整備されているので、転職先として見た場合には、申し分がない企業です。(福利厚生も充実しています。)
ただし、外資系のようにバリバリと成果を上げ、若いうちから高額の報酬を手にしたいという人だと、サントリーホールディングスは年功序列の風土が強いため、モチベーションを高く保てない可能性があります。
逆にいえば、安定した評価システムのなか、コツコツと自分のキャリアアップをしたい人にとっては、サントリーホールディングスは、とても適した環境です。(飲料業界で通用する能力を身につけたいという人にとっても、最良の環境です。)
こうやって見ていくと、サントリーホールディングスに合うタイプ、合わないタイプというのは、ハッキリしてくると思います。自分はどちらになるのか、冷静に見極めたうえで、サントリーホールディングスへの転職を目指すかどうか、判断するようにしてください。
サントリーホールディングスの中途採用求人を扱っている転職会社
最後に、サントリーホールディングスの中途採用求人を扱っている転職会社をリストアップしておきますが、彼らは社内事情に精通しているので、判断に迷うようでしたら、ぜひ一度相談してみてください。客観的な視点でアドバイスしてくれるので、参考になります。
また、転職会社は様々な企業の求人情報を押さえているので、他社のことについて聞いてみるのもアリです。もしかしたら、サントリーホールディングス以上に、自分に合う会社が見つかるかもしれません。
転職先を決める際に、選択肢が多いに越したことはないので、ぜひ、他社の求人も紹介してもらってください。
※JACに関する補足
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