日本電信電話(NTT)の100%出資により設立された、総務省所管の特殊会社、西日本電信電話。同一府県内完結の市外通話および、市内通話などの固定電話サービス、ならびにIP網サービス(フレッツ)等の地域電気通信事業を行っています。
大阪に本社を置き、関西・東海・北陸・中国・四国・九州に地域事業本部を、各都道府県に支店を設置していますが、近年では、グループ会社と協力して、海外事業展開の機会創出にも、積極的に努めています。
また、地域貢献活動や地球環境保護活動などにも力をいれており、国際交流、社会福祉、みどりいっぱい活動など、様々なプロジェクト活動を推進しています。
人材登用の動きに関しては、新卒採用をメインとする会社なので、西日本電信電話への転職のチャンスは限られていますが、少ないながらも中途採用の求人が出てくることがあるので、こまめに求人情報をチェックすることをオススメします。
このページでは、西日本電信電話の中途採用求人の傾向、及び、社員の年収・給与体系、社内の就労環境などについてまとめていますので、参考にしてください。
西日本電信電話の中途採用求人の傾向
これまでの中途採用求人の実績としては、事務、オペレーション、営業、総務、社内SE、コールセンター管理、経理財務、人事、経営企画、法務といった職種において、求人が発生しています。
ただし、繰り返しになりますが、現状においては、中途採用求人の発生頻度は、かなり低いので、気になる求人が見つかったら、問い合わせるなり、応募するなり、すぐに行動に移すことをオススメします。
なお、西日本電信電話では、『既成概念にとわられない柔軟な発想力』と『使命感』を持ち、『周囲とのリレーションシップを大切にしながら、失敗を恐れずに行動出来る』ような人間を、求める人物像としているので、自分がこの会社に向いているかどうかの指標としてください。
求人情報の入手方法
西日本電信電話では、採用情報専用サイトを用意していますが、新卒採用者向けとなるので、中途に関する情報を入手することは出来ません。
中途で募集がかかる場合、転職会社を経由して告知されるのが一般的です。このページの最後に、西日本電信電話の中途採用求人の取り扱い実績がある、代表的な転職会社をリストアップしておきますので、そちらに問い合わせるようにしてください。
西日本電信電話の社員の年収・給与制度について
西日本電信電話に勤務する社員の給与水準ですが、職種別の年収事例を挙げると、以下のようになります。
- 営業 26歳 年収400万円
- 営業 28歳 年収500万円
- 営業 31歳 年収650万円
- 営業 課長 38歳 年収1000万円
- 営業 課長代理 40歳 年収800万円
- 経営企画 31歳 年収700万円
- 経営企画 33歳 年収860万円
- 経営企画 主査 49歳 年収1100万円
- 設備 30歳 年収600万円
- 設備 主査 33歳 年収750万円
- 設備 課長 40歳 年収1000万円
- SE 31歳 年収600万円
- SE 主査 35歳 年収660万円
- 技術 25歳 年収450万円
- 技術 28歳 年収450万円
- 技術 30歳 年収500万円
- 研究開発 主査 35歳 年収700万円
- サービス開発 32歳 年収700万円
- 経理財務 28歳 年収500万円
- 経理財務 35歳 年収800万円
- 経理財務 課長 40歳 年収900万円
西日本電信電話は、基本給に加えて、年2回の賞与が支払われるというオーソドックスな給与体系となっており、この業界においては、ごく平均的な給与水準です。基本的には年功序列であり、ある程度の年齢までは、毎年ゆるやかに、給与が上がっていきます。
そのため、同年代の社員間で、給与差は生じず、ほぼ横並びです。ボーナスに関しては、ある程度は勤務評価が影響してきますが、それほど大きなものではありません。例えば、平均的な評価と、最高クラスの評価を比べても、その差は、約30万円程度にとどまります。
毎年の総合評価で一定以上の評価を受けていれば、昇格試験を受けるチャンスを得られる仕組みとなっていますが、出世の速度によって、徐々に年収に差が出てくるといった状況です。
ただし、上のポストが詰まっていることもあり、40代以下の人にとっては、昇進はそう簡単なものではないというのが実情です。
ちなみに、管理職ともなれば、年収は1000万を超えてくるので、そこはさすがに大手企業といったところですが、管理職に就くと、極端に業務負荷が高くなるので、それに見合うだけの金額なのかと考えると、微妙なところがあります。(特に地方支店の管理職は激務です。)
福利厚生については、基本的な社会保険が完備されているのはもちろんですが、それに加えて、西日本電信電話では、選択型福利厚生制度であるカフェテリアプランが導入されています。
社宅、マイホーム取得支援、財産形成支援、人間ドック、スポーツ施設・リゾート施設の利用補助など、自分で用途を選ぶことが出来るようになっており、個人のその時々のライフスタイルに合わせて、選択することが出来るので、非常に便利です。
残業代についても、働いた分だけ支払われますし、扶養家族がいれば、扶養手当も別途支払われます。また、引越しを伴う転勤の際には、異動後3年間は、毎月1万円の手当が支給されるようになっているなど、かなり充実したものとなっています。
ちなみに残業代については、一般社員のみが対象となり、管理職になった時点で支払われなくなります。(こういったこともあって、管理職に昇進することが、本当に実入りのあることなのか、微妙な部分があります。)
西日本電信電話の評価制度について
西日本電信電話では、上司との面談によって設定した目標の達成度をベースに、人事考課がなされるといった仕組みの、いわゆるMBO評価制度が導入されており、その結果は、ボーナスに反映されることになります。
ちなみに、MBO制度を導入している企業だと、1年サイクルで評価が行うのが一般的ですが、西日本電信電話の場合、評価のサイクルが半年ごとと短いので、そこは独特です。
また、MBO評価とは別に、年1回、『総合評価』というものが行われており、こちらでは、目標達成度に加えて、仕事への主体的な取り組み、資格の取得状況なども、チェックされることになります。
この総合評価は、昇格試験の受験資格の有無を判定する際に、判断指標として利用されるので、昇進を目指すうえでは、MBO評価以上に重要な要素となってきます。
ただし、評価基準の内容は、社内で明確にはなっておらず、評価自体が曖昧と感じる社員も存在するのが、実情です。
また、西日本電信電話は、良くも悪くも年功序列の要素が強い会社なので、大きな実績を挙げたからといって、年次を超えて高く評価されるといったことはなく、個人の能力・パフォーマンスに見合う評価がされているかといえば、かなり微妙です。
このような評価制度のため、一定の年代までは、入社年次の横並びで評価されていくことになりますが、その後の昇進については、いわゆる出世コースというものがあり、最速で昇進する人と、そうでない人に分かれるというように、二分化することになります。
ポジションが上がれば上がるほど、狭き門となりますが、そこを抜けて出世するには、ただ仕事で実績を残すだけでなく、社内政治といったことも必要となってくるので、実力勝負の世界を好む人にとっては、面白味を感じない職場かもしれません。
西日本電信の成長環境・キャリア開発について
西日本電信は、人材育成に力を入れており、社内教育制度が充実しています。様々な研修プログラムが用意されており、そのなかで、自分が希望するものを自由に受講出来ます。本人のやる気次第では、幾らでも成長出来ます。
また、資格取得や留学を目指す社員をバックアップする体制も整っており、実際、社内には、意欲的に勉強している人が多いですし、なかには、海外の大学院でMBAを取得した人もいます。
日常業務の進め方については、自分で主体性を持って動くというよりは、チームで連携して、仕事を進めていくのが基本となるので、協調性が身に付きやすい環境と言えます。
(その一方で、若手の時には、あまり大きな裁量は与えられないので、自分が責任を持って、プロジェクトを進めていくといった機会は少なく、リーダーシップや自主性といったスキルを磨くのは難しいです。)
なお。西日本電信電話は、ゼネラリストの育成を人事方針として、そのため、3年おきに異動があります。
一つの分野を深掘りして、専門的な知識を習得していきたいといった、スペシャリスト型の人にとっては、合わないかもしれませんが、同じ会社にいながら様々な業務を経験出来るのは、大手の強みです。
自分から異動部署を指定すれば、その要望通りに配属される可能性もあるので、自分の望み通りに、キャリアを追求していくことが可能です。
また、異動ごとに違った仕事に関われるので、今の業務が合わないと感じた時や、部署内の人間関係に悩むことがあった時にも、すぐに転職をする必要や無理して我慢を続ける必要がないため、そう考えると、大きなメリットもある制度と言えます。
ワークライフバランスについて
西日本電信電話は、就労環境が良好な会社であり、ワークライフバランスを重視する人でも、まず満足出来るはずです。
たとえば、有給休暇の取得については、会社から推奨されており、取得日数が少なければ、休みを促されるぐらいです。そのため、西日本電信電話における有休の取得率は、ほぼ100%に近い状態です。
連休や特別休暇に併せて取得して、長期休暇にするといった使い方も認められていますし、半日、1時間単位で、取得することも出来るので、用事がある時、体調不良の時に活用している人も多く、このあたりの自由度は高いです。
(休みの理由は問われないので、子供の運動会や参観日などに、取得している人もいます。)
残業については、部署にもよりますが、基本的に少ないですし、残業の際には、所要時間の事前申請が必要となるので、だらだらと遅くまで働き続けるといった雰囲気は、一切ありません。
西日本電信電話は、組合がしっかりしていて、労働環境には目を光らせていますし、会社としても残業時間を減らして、社員のワークライフバランスを充実させることに力をいれているので、今後も、この傾向が続くことは間違いないでしょう。
ただし、管理職となって労働組合から外れると、自己責任という発想となり、こういった気遣いは受けられなくなります。実際、深夜まで会社に残って仕事をする人、休日に出勤している人が珍しくないので、その点は覚悟しておいてください。
ちなみに、西日本電信電話では、社員の健康管理、メンタルヘルスチェックにも余念がなく、人間ドックやセラピーなどが、受けられるようになっていますし、万一、体調不良で長期間の休暇を取るようなことになったとしても、治療に対するサポートを受けられます。
もちろん、仕事のフォローも万全で、休みの間は上司や同僚がカバーしてくれるので、そういった面でも、安心して働くことができます。
女性の働きやすさについて
西日本電信電話は、男性女性の区別なく仕事を任されますし、実力があれば男性と同様に昇格していくことが可能です。管理職の女性比率が低いため、同じ程度の能力であれば、女性のほうが昇格しやすいぐらいです。
(ただし、前述しましたが、管理職のポジションが詰まっているので、男性・女性を問わず、昇進の機会は限られています。)
そういった意味では、やり甲斐がある環境と言えますが、そのかわり、総合職だと、男性と同様に3年ごとに異動がありますし、その際に転勤となるケースもあります。(結婚・出産直後や、介護などの理由がある時には、転勤がないように、考慮してもらえるので、その点は安心です。)
また、西日本電信電話は、産休・育休制度がしっかりしており、希望すれば問題なく取得出来ます。育休は最長で3年取ることが可能ですが、これは一子ごとの期間となり、第二子、三子と生まれた時には、その都度、取得することが認められています。
(これまでの実例としては、9年間連続で、産休を取得した人がいます。)
復職後は、子供が小学校4年生になるまで、時短勤務で働くことが出来ます。(複数の勤務パターンが用意されているので、自分の希望に合わせて選択することになります。)
急に子供の体調不良などで当日有休を取ることになったとしても、誰にも文句を言われない環境ですし、在宅勤務の制度も整っているなど、ワーキングマザーにとっては、何かと働きやすい職場と考えて、間違いなしです。
ただし、そういった制度を活用しながら、独身でバリバリ働いている女性や男性と同じように、出世をしていけるかというと、その点は難しいところです。昇格していくためには、広域異動がつきものという背景もあり、管理職になっている女性には、独身者が多いというのが現状です。
ただ、会社としても、国が掲げる女性管理職の割合に近づけていこうとしているため、今後はその点についても、改善されていく可能性が高いです。
西日本電信の転職先としての価値
ここまで、西日本電信電話の就労環境について、様々な角度から見てきましたが、印象としては、いかがだったでしょうか。
西日本の通信インフラを担う大企業だけあって、社員が働きやすいように、職場環境の整備が進んでいますし、待遇面も決して悪くはないので、転職先候補として検討するだけの価値は十分にあると言えます。
年功序列色が強いので、若いうちからバリバリ働いて高収入を目指したいという人には物足りないかもしれませんが、完全実力主義で降格や解雇もあり得るといった不安は全くないので、安定した雇用環境を望んでいる人にとっては、最適です。
3年ごとに異動となり、男性女性に関わらず、転勤となる可能性もありますが、そこに抵抗がなければ、ワークライフバランスの取りやすい会社でもあるので、プライベートを充実させたいと考える人にも、オススメの会社です。
また、結婚・出産・育児といった女性のライフイベントについても、きちんと考慮している会社なので、出産・育児をしながら、ずっと働き続けたいと考える女性にとっても、働きやすい職場と言えるでしょう。
もちろん、転職先を選ぶ時には、働きやすさだけでなく、仕事のやり甲斐など、色々な要素が絡むことになるので、このあたりは、あなた自身が何を重視するのかということになります。
自分自身の価値観と照らしあわせながら、西日本電信電話は、自分が求めるものを満たす会社なのかどうか、判断するようにしてください。
なお、冒頭でも触れましたが、西日本電信電話は中途採用求人の発生頻度が低いので、この会社にこだわっていると、なかなか転職のチャンスが出てこないかもしれません。
西日本電信電話の中途採用求人を扱っている転職会社
下記に、西日本電信電話の中途採用求人を扱っている転職会社をリストアップしておきますが、彼らは様々な企業の求人情報をカバーしているので、ぜひ、他社のことについても、話を聞いてみてください。
転職先に希望する条件を伝えて、それらの条件を満たす求人を、残らず紹介してもらうといったことも可能ですし、そこで、どの会社にすべきか、迷いが出た時には、転職先選びについて、相談することも出来ます。
転職先を決める際には、転職会社は何かと頼りになる存在なので、うまく活用してください。
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転職を目指す会社が決まった場合、年収などの条件交渉を代行してもらうことも出来ます。年収アップに成功するケースが少なくないので、ぜひこういったサポートも受けてみてください。
※JACに関する補足
- JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
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