1946年の創業以来、70年以上に渡り、世界160か国において、社会資本づくりのプロジェクトに関わってきた、日本を代表する建設コンサルティング会社、日本工営。
東証一部上場企業でもあり、世界各国において、コンサルティング業務に従事する技術士の数は、業界トップを誇る1500人超にも及びます。
日本工営の起源は、戦前の朝鮮半島におけるダム建設、電源開発であり、そういった経緯から、特に河川・ダムの計画・設計に強みを持つ会社です。
現在では、道路、鉄道、上水道・下水道、電力設備といった施設の構造物(橋梁・トンネルなど)の設計・維持管理、ならびに、施設建設に関係する地盤・地質調査など、建設分野において、幅広く事業を展開しています。
海外事業に強いのも、日本工営の特徴であり、東南アジアを中心に、数多くの海外プロジェクトを手掛けるなど、社会資本整備のブローカーとして、世界的な活躍を見せています。
業績が好調に推移しているため、人材確保にも積極的で、様々な職種において、募集をかけています。
このページでは、日本工営株式会社の中途採用求人の傾向、及び、社員の年収、就労環境についてまとめていますので、参考にしてください。
日本工営の中途採用求人の傾向
日本工営では、中途採用での人材募集を活発に行っており、特に、下記のような職種においては、求人の発生頻度が高くなっています。
- 電力電気設備コンサルタント技術職(国内担当海外担当)
- 情報通信コンサルタント技術職(国内担当海外担当)
- 施工管理技術者
- 知財マネジメント室スタッフ
- PM技術室スタッフ
- 事務総合職
- 総務
- 会計、財務
中途に関しては、どの職種においても、即戦力の人材を募集しているので、最低でも5年程度の実務経験がないと、応募しても採用される可能性はないと考えてください。
また、海外業務担当という前提での採用となる求人もありますが、その場合には、英語スキルも必須です。(具体的な要求レベルについては、求人ごとに異なるので、個々に確認してください。)
なお、海外担当となった場合には、海外出張の機会が多くなるため、ここに対応出来ることも、応募要件の一つとなってきます。
求人情報の入手方法
日本工営の公式サイトでは、中途採用者向けの求人情報ページが用意されており、こちらのページにおいて、募集が行われている求人の一覧、及び、募集要項を確認することが出来ます。
https://www.n-koei.co.jp/recruit/career/
また、日本工営は、転職エージェント経由でも募集を行っており、エージェントから、求人情報を入手することも可能です。
公式サイトと転職エージェントでは、入手出来る情報にほとんど違いはありませんが、後者の場合、様々な企業の求人案件を扱っているため、日本工営の求人を、他社の求人と比較したいといった時には、まとめて求人情報を入手出来るので、手間が省けて便利です。
このページの最後に、日本工営の中途採用求人の取扱実績がある転職エージェントをリストアップしておきますので、参考にしてください。
日本工営の社員の年収・給与制度について
日本工営に勤務する社員の年収事例を、職種別に挙げると、下記の通りとなります。
- 国内コンサルタント 24歳 年収500万円
- 国内コンサルタント 27歳 年収500万円
- 国内コンサルタント 29歳 年収600万円
- 国内コンサルタント 31歳 年収650万円
- 国内コンサルタント 32歳 年収600万円
- 国内コンサルタント 34歳 年収700万円
- 海外コンサルタント 28歳 年収550万円
- 海外コンサルタント 30歳 年収700万円
- 海外コンサルタント 37歳 年収650万円
- 海外コンサルタント 41歳 年収1000万円
- 経営企画 33歳 年収800万円
- 技術開発 27歳 年収500万円
- 技術開発 30歳 年収500万円
- 技術開発 課長代理 35歳 年収800万円
- 人事労務 35歳 年収650万円
- 人事労務 課長 45歳 年収1000万円
- 人事労務 部長 50歳 年収1200万円
- 経理財務 30歳 年収500万円
- 経理財務 38歳 年収650万円
- 制御設計 24歳 年収400万円
- 流域防災 課長補佐 36歳 年収900万円
- 通信システムコンサルタント 27歳 年収600万円
- 技術営業 23歳 年収420万円
年収のモデル例としては、35歳で年収650万円、45歳課長クラスで年収 1000万円、50歳部長クラスで年収 1200万円といった感じです。給与水準は、建設コンサルタント会社としては高めですが、サービス業全体では平均的、建設会社やメーカーと比べると、やや低めといったところです。
基本給に関しては、学卒、院卒ともに大差はなく、年1回(7月)に平均1万円くらいの昇給があります。
賞与は、年2回、6月と12月に支給されますが、年間4ヶ月分が規定で保証されており、業績が良ければ、さらに業績連動賞与が支給されます。(その場合、10月支給となります。)
業績が良い部署と悪い部署では、当然支給額が異なることになりますが、最大で、2倍程度の差が付くこともあります。
基本的には年功序列であり、学卒14年目、院卒で12年目になると、副参事になりますが、その時点で裁量労働制に移行するため、残業代については、みなし残業となり、年間360時間分が、残業手当として支給されるようになります。
(360時間の残業時間を16ヶ月で割った時間が、月給と賞与(4ヶ月分)に、それぞれ加算されるという仕組みです。)
福利厚生については、家族手当、住宅手当、技術士資格手当、退職金制度、財形貯蓄制度、持ち株会制度などがあります。
また、スポーツ施設やレジャー施設、宿泊施設、飲食店、各種スクール等、国内外の幅広い施設・サービスを、優待価格で利用出来るパッケージサービスが用意されているなど、なかなか充実しています。
ただし、注意点としては、住宅手当は最高で24000円までとなるので、それほど手厚くはないですし、副参事以上になると、家族手当もカットされます。この分は、給与で補填されてはいますが、ポジションが上がると、福利厚生が薄くなるということは、頭に入れておいたほうが、いいでしょう。
中途採用で入社する時の注意点
中途採用の場合、過去の経歴・実績などをもとに、給与額が算定されることになりますが、転職時というのは、最も積極的に、給与のことについて、会社側と話せる機会なるので、可能な限り良い条件で入社出来るように、交渉しておくことが非常に重要です。
会社側からの提示額に納得出来る時は、それで問題ありませんが、不満を感じている条件を、そのまま受け入れてしまうと、入社後、後悔することになりかねなません。
もし、こういった条件交渉を行うのが苦手ということであれば、前述した転職エージェントに、交渉の代行を依頼してください。彼らは、転職のプロなので、双方の希望条件、及び、社内事情に配慮する形で、適切に交渉を進めてくれます。
100%希望通りになるとは限りませんが、エージェントは、会社側から良い条件を引き出す術を心得ており、交渉ベタな人が、自分で何とかしようとするよりも、良い結果になることが多いので、一度相談してみることをオススメします。
日本工営の評価制度について
日本工営の評価制度は、期初に目標設定を行い、半期ごとにレビューを行ったうえで、期末に、目標の達成度を踏まえながら、直属の上司が査定を行うという仕組みとなっています。(査定は、社内で設定された評価マニュアルに沿って、行われています。)
評価の内訳は、業績評価と人物評価からなっており、トータルでS・A・B・C・Dの5段階で、評価が付くことになります。評価の内容は、上司との面談の場において、フィードバックが行われますが、面接がない部署も、なかにはあるようです。
なお、こうやって評価制度の中身について、書いてきて何なのですが、日本工営は、細かい評価制度を設定しつつも、実際の運用という点では、ほぼ年功序列となっており、特に若手の頃は、評価が昇進や昇給に影響することは、殆どありません。
(評価が高い人のほうが、若干、給与が上がりますが、それも 年収換算で2~3万程度の差なので、たいしたことがありません。)
ただし、30代後半以降になると、そこから、さらに上に行く人とそうではない人で、少しずつ差が見られるようになってくるので、とことん出世を目指すということであれば、若いうちから、高い評価を得られるように、努力することが必要不可欠です。
なお、中途採用で入社した場合においても、それまでの経験年数が、きちんとカウントされるので、プロパー社員と同じ条件で働けます。(ただし、これは正社員(無期雇用)の話であり、契約社員で入社した場合には、当てはまらないので、そこは注意してください。)
日本工営における成長環境について
日本工営の研修制度、キャリア支援制度は、かなり充実したものとなっています。様々な研修プログラムが用意されており、本人の能力や経験にあわせて、受講することが出来ますし、社内勉強会も活発に行われています。
加えて、日本工営には、資格取得の補助制度があり、会社が指定する資格の取得を目指す場合にはおいては、費用補助など、サポートを受けることが出来ます。(特に技術士資格の取得を、会社として積極的にサポートしており、資格保持者は、各部署で重宝されています。)
また、半年に1回は、キャリアの方向性について、上司との面談が行われているので、常に、将来を見据えながら、働くことが出来ます。
なお、将来的なキャリアの方向性として、経営層志向と技術者志向の2つがあり、自分の意志で選ぶことが出来るようになっています。それぞれの方向性に応じた、社外教育プログラムが、豊富に用意されているので、自分の要望に合った教育が受けられます。
実務を通した成長という面では、若手のうちから、多くの権限を与えてもらえるため、実務スキルだけではなく、業務をマネジメントするスキルを身に付けることが出来ます。
自分から志望すれば、海外業務を担当させてもらえるケースも多いので、海外経験が積めるのも大きなメリットと言えます。
ワークライフバランスについて
日本工営は、元々、過重労働が多い職場でしたが、数年前から会社を挙げて、就労環境の整備に努めており、その結果として、社員のワークライフバランスは、向上しています。
具体的な施策としては、日曜は原則出勤禁止、土曜もかなりの程度において、出勤が制限されているほか、残業を厳しく管理しているため、平均残業時間が、1ヶ月あたり40時間程度にまで削減されてきています。
業務量自体が多いこともあり、部署によっては、以前として残業が多く、こっそりとサービス残業を行っているような人もいますし、年度末となると、休日出勤がたびたび発生するということも、起きています。
そのため、まだまだ改善の余地があるのですが、建設関連の会社としては、恵まれているほうですし、今でも、改善活動を行っているので、今後は、さらに良くなっていくでしょう。
なお、海外業務を担当すると、年に数ヶ月程度は海外へ出張することになるケースが多く、なかには、半年ぐらいは海外に滞在しているような人もいるので、注意してください。
女性の働きやすさについて
日本工営は、土建業ということもあり、今現在においても、男性主体の企業となっています。女性役員は不在ですし、管理職に就いている女性も、少ないです。
技術職・総合職を問わず、女性社員の数は年々増えてきているので、同業種の会社のなかでは、女性の活用に取り組んでいるほうと言えますが、他業種の会社と比較すれば、まだまだなので、女性が日本工営への転職を検討する際には、このあたりを考慮してください。
子育て支援体制については、産休・育休といった休暇制度は整備されており、事務職の女性社員を中心に、積極的に利用されています。また、本社の前に、従業員向けの託児所を設置するなど、会社として、子育て支援に力を入れています。
しかし、総合職となると、仕事量が多いため、子育てをしながらだと、平日だけでは、業務が回らず、出来なかった分を、週末に出勤してカバーしているような人も、見受けられます。
また、海外業務に就いている人の場合、先ほども触れたように、海外出張の期間が長いので、家族の理解と協力なしには、仕事を続けるのは難しいというのが現状です。
事務職であればともかく、総合職となると、仕事と子育てを両立させるのは、かなり難しい職場と考えてください。
日本工営の転職先としての価値
ここまで、日本工営の就労環境について、様々な角度から見てきましたが、総じて言えば、良くも悪くも、日本の会社です。
年功序列で、ある程度勤めあげていれば、昇進するし、給与も上がる、福利厚生が手厚い、社内教育制度が充実しているなど、会社として、社員を大切に、(かつ、公平に)扱うという意識が培われています。
その反面、仕事で成果を挙げても、それに対する見返りはあまりなく、仕事が出来ない社員と待遇が変わらないという、横並び体質が確立されている会社でもあります。
これらは、プラスとマイナスの裏返しなので、どう評価するかは、その人の価値観次第と言えるので、最終的には、自分の考えと照らしあわせながら、判断していくことになります。
ただ、日本工営は、日系体質の企業としては、社員に対して、裁量を与えているので、ある程度自由に働けますし、キャリア形成に関しても、本人の希望に沿ってサポートしているので、ガチガチに会社に縛られるということはありません。
この業種の企業としては、残業時間が少なくて、休みが取れるというメリットもあるので、建設業界で転職先を探しているのであれば、転職先候補として、真剣に検討しても、いいと思います。
あとは、他社との比較ということになります。特に、他業種も視野に入れているのであれば、日本工営以上に、魅力を感じる会社が見つかっても、おかしくありません。
日本工営の中途採用求人を扱っている転職エージェント
下記に、日本工営の中途採用求人を扱っている転職エージェントをリストアップしておきますが、彼らは、様々な企業の求人情報を押さえているので、興味があるようでしたら、ぜひ、他社のことについても聞いてみてください。
※JACに関する補足
- JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
- 年収600万円~2,000万円の方にオススメのサービスです。