東証一部上場のマクニカ・富士エレホールディングス株式会社の子会社であり、国内最大級の独立系半導体商社である、株式会社マクニカ。
主に国内外の大手電機・電子機器メーカーを対象とした、半導体、電子デバイス、ネットワーク関連機器、ソフトウェアなどの高付加価値商品の輸出入・販売事業を展開していますが、同時に、商品開発やコンサルティング、保守などのサービスも提供しています。
単に半導体関連商品の輸入販売を行うだけではなく、取引先に対する技術サポートにも力を入れており、マクニカの技術力に対する他社からの信頼は厚く、「技術商社」という新しい商社像を打ち立てることに成功しています。
業績は好調で、ここ数年の売上高(連結)も、1965億円(2013年)、2560億円(2014年)、2847億円(2015年)、3426億円(2016年)、3473億円(2017年)と順調に伸びてきており、今後も、この傾向が続くことは間違いなく、転職先として見た場合にも、十分にオススメ出来る会社です。
このページでは、株式会社マクニカの中途採用求人の傾向、及び、社員の年収、就労環境についてまとめていますので、参考にしてください。
マクニカの中途採用求人の傾向
マクニカでは、以下のような職種(職務内容)を対象に、中途採用の募集を行っています。
- エンジニア(FAE)
- エンジニア(CQE)
- 開発系エンジニア
- ネットワークエンジニア
- セキュリティエンジニア
- ソフトウェアエンジニア
- ストレージ/仮想化技術エンジニア
- データ解析エンジニア
- 社内SE
- LSI回路設計
- ロジスティクス担当
- フィールドセールス(お客様担当営業)
- プロダクトセールス(仕入先担当営業)
- 営業コーディネーター/コーポレートスタッフ(管理部門スタッフ)
- 大手顧客向けコンサルタント
- 財務担当
- 経理担当
- 役員秘書
応募条件については、マクニカは中途に関しては、即戦力となる人材を採用することを基本としているため、いずれの職種においても、該当する業務に関する実務経験が必須です。
なお、前職の業種については、同業種であることが要求されるケースもあれば、異業種でもOKというケースもあるので、このあたりの詳細については、個々に確認するようにしてください。
また、商社ということもあり、英語のスキルも、重要視されていますが、こちらも、英会話は出来なくても、読み書きが出来ればOKという求人もあれば、ビジネスレベルが必須という求人もあるなど、求人によって、要求度が異なります。
求人情報の入手方法
マクニカの公式サイトには、中途採用希望者向けの専用ページが用意されており、こちらのページにおいて、募集対象となる求人の一覧、及び募集要項について、確認することが出来ます。
https://www.macnica.co.jp/recruit/career/
また、マクニカは、転職会社経由でも、告知を行っていますが、求人によっては、公式サイトには、募集要項を掲載せず、転職会社に募集を一任しているケースもあるので、マクニカの求人情報を入手する際には、公式サイト、転職会社、双方を押さえるようにしたほうが確実です。
マクニカの中途採用求人を扱っている転職会社については、このページの最後に、リストアップしておきますので、参考にしてください。
※補足
転職会社に登録しておけば、自分が希望する条件に合った求人が、新規で発生した時に、メールなどで通知してもらえるので、情報源として活用することも可能です。
マクニカの社員の年収・給与制度について
マクニカに勤務する社員の給与水準ですが、職種別に年収事例を幾つか挙げると、下記の通りとなります。
- 営業 25歳 年収500万円
- 営業 26歳 年収450万円
- 営業 30歳 年収600万円
- 営業 40歳 年収800万円
- 技術 27歳 年収600万円
- 技術 30歳 年収700万円
- 技術 40歳 年収750万円
- プロダクトマーケティング 29歳 年収680万円
- プロダクトマーケティング 課長 44歳 年収950万円
- FAE 27歳 年収500万円
- FAE 27歳 年収600万円
- 半導体技術 25歳 年収500万円
- 半導体技術 28歳 年収450万円
- 営業事務 25歳 年収480万円
- 経理財務 30歳 年収650万円
- 経理財務 35歳 年収850万円
半導体商社のなかでは、マクニカの給与水準は高めで、昇進すれば、主任クラスで 年収700万円、課長クラスで年収 900万円、部長クラスで 年収 1000万円は、確実です。
ジョブグレードが採用されており、グレードごとの給与テーブルが、しっかり定められています。そのため、数年後に、どれくらいの給与をもらえるのか、ある程度、予測することが可能です。
(給与テーブルは、社員に公開されているため、その気になれば、他人の給与を推測することも出来ます。)
グレードごとに、給与の上限があるため、グレードが低い若年層の段階では、年収は低く感じられますが、グレードが上がらなくても、年に数千円~1万円程度の定期昇給はあります。
また、グレードが上がれば、年収は100万円単位で上がるので、長く勤めれば勤めるほど、給与は安定して上昇していきます。
一方、賞与は会社の業績によって、大きく変動します。(業績が良い時で、基本給4か月程度です。)個人評価や所属部署の業績は殆ど関係がなく、自分の評価が低い時や、所属部署の業績が悪い時でも、会社の業績さえ良ければ、賞与額は高くなります。
なお、各種手当・福利厚生に関しては、すべて給与と賞与で支給するという考えであるため、一切ありません。(社会保険が完備されている程度です。)
中途採用で入社する時の注意点
中途採用で転職する場合、前職までの経歴や過去の業績をもとに、入社後の給与額が算出されることになりますが、この数字は、交渉次第で変わることが、珍しくありません。
そのため、会社側から提示される金額が、十分ではないと感じた場合には、自分の希望条件を伝えて、納得出来るまで会社側と話し合うようにしてください。
マクニカは、給与水準が高い会社なので、満足出来る条件が提示される可能性が高いのですが、それだけに、不満がある状態で、転職を決めてしまうのは損です。
もし、こういった条件交渉が苦手ということであれば、前述した転職会社に、交渉を代行してもらうことをオススメします。
彼らは転職のプロなので、こういった交渉に慣れていますし、マクニカの社内事情にも精通しているので、うまく話を進めてくれます。実際に、数字の上積みに成功するケースが多々あるので、遠慮なく相談してみてください。
マクニカの評価制度について
マクニカでは、期初に自分で立てた目標の達成度合いをベースに、所属部署の上司が人事考課を行うMBO評価制度が、導入されています。(基本的には課長と部長で、評価を行い、その内容を、統括部長・社長が承認するという流れとなっています。)
評価の内訳としては、実績とプロセスの二面評価となっていますが、どちらかと言えば、プロセスに対する評価のほうが重視されています。
また、上司の評価が高かったとしても、全体のバランスを見て、最終的には、評価が下方修正されるケースが多く、結局は年功序列に近い形となっています。
評価のもとになるグレードは、8つに分けられており、この指標を達成すると、このグレードになれるといった形で、昇格の基準が明確に決まっており、先ほども触れたように、それに応じた給与テーブルも明示されています。
なお、昇格については、マクニカでは、昇進試験があり、その試験をクリアしなければ、昇進することは出来ないですし、おおむね40歳ぐらいまでに、管理職になれなければ、その後の出世は見込めなくなります。
マクニカにおける成長環境について
マクニカは現場主義で、中途採用者の場合、経験の有無にかかわらず、即戦力として現場にすぐに出される傾向があります。
ちなみに、補足すると、マクニカは、新入社員に対しても、新人研修は行うものの、それでも2か月ほどで担当部署に配属しています。総じて、座学よりも仕事を通して学んでいくという方向性が強い会社です。
また、これは新卒・中途を問わず、全社員共通となりますが、現場に配属された後は、基本的に、その後の知識習得・スキルアップは、個々にゆだねられています。
会社として、社員のスキルアップ、知識習得をフォローするといった考えはないため、仕事に必要なことは、自ら学んでいくという姿勢が必要となります。
その反面、実務においては、権限委譲を積極的に行って、年齢や就労年数を問わず、責任を持たせる風土があります。
たとえば、営業で言えば、契約を決める際、取引額がよほど高くない限り、自分で決済出来るようになっています。
自分の裁量で仕事を進めていける自由度が高いので、物事を自分で決めるというケースが、非常に多くなりますが、これは実務を通して、自然に決断力や判断力が磨かれることにつながるので、こういった観点で見ると、ビジネスマンとして、大きく成長していける環境と言えます。
ワークライフバランスについて
マクニカは、昔は仕事の量が多い会社で、ワークライフバランスを期待するのは無理でしたが、今は、全社的に、かなり改善してきています。特に事務系の部署においては、良好な状態になっており、プライベートの時間も確保出来ています。
先ほども触れたように、仕事自体は個人の裁量に任されている部分が多く、休みの取り方も、本人に一任されているため、基本的に休みが取りにくいということはありません。
(休んだ分を自分でフォロー出来るのであれば、月~金の5連休を取るのも問題ないといった雰囲気です。)
ただし、仕事の量自体は多いので、自己管理が出来ないと、なかなか思うように、休みが取れないということになってしまうので、そこは注意してください。(せっかく、休みを取ったけど、仕事が追いつかず、結局、休暇中にも、仕事をすることになったというケースもあります。)
また、一部には、いまだに深夜までの残業や、休日出勤が常態化している部署があります。これは、上司がワーカホリック的な感じで、職場全体が、その雰囲気に染まって、その上司に付き合わされて、長時間労働をさせられているといった状況です。
また、元々、みなし残業になっていることもあり、こういった感覚で働いていると、何時の間にか、社員の間から、残業時間という感覚がなくなっていくということもあるようです。
ここは、まだ会社として対応が不十分なところなので、転職先を決める際に、ワークライフバランスを重視する人は、自分の希望職種に関連する部署の状況が、どんなものとなっているのか、事前に確認しておくことをオススメします。
なお、これは些細なことですが、マクニカでは、年に4日ほど、土曜に出社日が規定されており、この日は必ず出勤が必要です。(全社会議や清掃活動などが行われています。)
女性の働きやすさについて
マクニカは、男女平等を基本とする会社であり、女性だからといって差別されるようなことはありません。
ただし、社員には男性が多く、特に総合職や技術職に就いている女性というのは、全体のごく一部なので、男性目線が自然となっている部分もあり、細部で、働きにくさを感じてしまうところが、あるかもしれません。(管理職に就いている女性社員も少ないです。)
一方、産前産後休暇や育児休暇といった、子育て支援の体制については、しっかりと整備されており、希望通りに取得することが可能です。(ちなみに、正社員(無期雇用)でなくても、取得対象となります。)
また、復帰後には、短時間勤務を選択して働くことが出来ます。(2~4年ぐらいのスパンで、時短勤務で働いている人が多いです。)
ただし、時短勤務の間は、契約社員のような形になってしまうため、評価が一律となり、昇進・昇給という観点では、マイナスとなるので、ここを受け入れるというのが前提となります。
マクニカの転職先としての価値
ここまで、マクニカの就労環境について、様々な角度から見てきましたが、給与水準は高く、福利厚生や手当がないことを考慮しても、好待遇と言えますし、就労環境についても、一部の部署を除けば、良好なので、総合的にみて『良い会社』と言えます。
転職先候補として、十分に魅力がある会社ですが、その反面、社内教育は皆無に等しい、人事評価における年功序列の要素が強いといったマイナス点もあります。
でも、社内教育を行っていない一方で、仕事を通じての成長ということには、高い意識を持っている会社なので、社員に対して、仕事に対する大きな裁量を与えているので、自由度が高い働き方が出来るし、業務を遂行するなかで、自分の力量を高めていけるというプラスの要素もあります。
(年功序列に関しても、違う見方をすれば、一定ペースの昇給・昇進は確約されているので、安定性が高いという言い方も出来ます。)
少し、ややこしい書き方となっていますが、要は、メリットとデメリットが一体になっているので、人によって、そこを長所と捉えるか、短所と捉えるか、判断が違ってくるということです。
そのため、自分が転職先の会社に、何を求めるのか、自分自身の価値観と照らしあわせながら、最終判断を下すようにしてください。
マクニカの中途採用求人を扱っている転職会社
下記に、マクニカの中途採用求人を扱っている転職会社をリストアップしておきますが、彼らは社内事情に精通しているので、このあたりの判断に迷うことがあれば、相談してみてください。プロの視点で、客観的なアドバイスをしてくれるので、参考になります。
また、転職会社は、様々な企業の求人情報を押さえているので、他社の求人を紹介してもらうのもアリです。もしかしたら、マクニカ以上に魅力を感じる会社が見つかるかもしれないので、興味がある人は、ぜひ、他社のことについても、話を聞いてみてください。
※JACに関する補足
- JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
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