洗剤、トイレタリー分野では、国内1位、化粧品分野では2位のシェアを持つ、日本を代表する日用品メーカー、花王。その実績は、国内だけに留まらず、世界市場においても、化粧品・トイレタリー分野で、第7位のシェアを確立しているグローバル企業です。
昔から、マーケティングに強いメーカーで、花王はどの分野においても、自社が参入する分野では、確固たる地位を築いていますが、それで決して満足することなく、時代のニーズに合わせた新商品の開発に余念がない企業でもあります。
最近では、『ヘルシア』のような機能系食品やペット用品の販売に力を入れており、ヒット商品を連発、高い収益力を誇っています。
人材採用の動きに関しては、花王は、新卒を中心とした採用活動を行っており、中途採用に関しては、それほど力を入れていません。どうしても、社内で人材を確保するのが難しいという時に、緊急で募集をかける程度です。
そのため、花王への転職のチャンスは、極めて限られていますが、可能性がゼロということではないので、どうしても花王で働きたいという人は、こまめに求人情報をチェックして、チャンスを模索してください。
このページでは、花王の中途採用求人の傾向、及び、社員の年収・給与水準、社内の労働環境についてまとめていますので、参考にしてください。
花王の中途採用求人の傾向
前述した通り、中途採用で募集がかかることは、それほど多くはありませんが、実際に募集がかかった時には、花王の公式サイト内において、告知されるので、定期的に確認してみてください。(後ほど、公式サイトのURLをお伝えします。)
なお、過去の実績などを踏まえて、募集がかかるとすれば、下記のような職種が、主要候補となってきます。(かなり、多岐に渡ります。)
- 研究(基礎研究)
- 研究(商品開発研究)
- 生産技術(開発)
- 生産技術(製造)
- 生産技術(品質保証)
- マーケティング/商品開発
- 販売/営業
- クリエイティブ(デザイナー)
- クリエイティブ(コピーライター)
- ロジスティクスサプライチェーンマネジメント
- 購買
- コーポレート
- 美容職
- マーケティング/商品開発
- クリエイティブ(デザイナー)
- クリエイティブ(コピーライター)―プ
- ロジスティクスサプライチェーンマネジメント
- 販売/営業
ちなみに、花王のグループ会社であれば、中途採用の求人が多々見つかるので、興味があれば、そちらもチェックしてみてください。下記の企業だと、求人が発生する頻度が高いです。
- 花王グループカスタマーマーケティング株式会社
- 株式会社カネボウ化粧品
- 花王コスメプロダクツ小田原株式会社
- 花王製紙富士株式会社
- 花王サニタリープロダクツ愛媛株式会社
- 花王プロフェッショナルサービス株式会社
- 花王ロジスティクス株式会社
- ソフィーナビューティカウンセリング株式会社
- カネボウビューティカウンセリング株式会社
求人情報の入手方法
花王の求人情報は、下記のページにおいて確認することが出来ます。(中途採用の情報についても、必ず、このページに記載されることになります。)
http://www.kao.co.jp/employment/
また、花王では、中途採用で募集をかける場合、転職エージェント経由で、求人を告知することもあるので、こちらも有力な情報源となります。
転職エージェントの場合、一度、会員登録(求職者登録)をしておけば、その後、自分が望む求人が新規で発生した時に、メールなどで通知してもらえるので、自分で探す手間が省けるというメリットがあります。
花王のように、いつ募集がかかるか分からない企業の求人を追う時には、かなり便利なので、今のうちに登録しておくことをオススメします。
ちなみに、転職エージェントは、様々な企業の求人情報を扱っており、そのなかには、花王以上に魅力的な企業が含まれているかもしれません。
このページの最後に、代表的な転職エージェントをリストアップしておきますが、花王だけに、いつまでもこだわっていると、転職のタイミングを逃しかねないで、ぜひ、他社の求人についても、話を聞いてみてください。
花王の社員年収・給与制度について
花王に勤務する社員の年収ですが、職種別に幾つか事例を挙げると、下記の通りとなります。
- マーケティング 27歳 年収500万円
- マーケティング 27歳 年収600万円
- マーケティング 30歳 年収600万円
- 研究開発 29歳 年収650万円
- 研究開発 31歳 年収600万円
- 研究開発 35歳 年収650万円
- 研究開発 主任 40歳 年収800万円
- 研究開発プロジェクトリーダー 40歳 年収850万円
- 生産技術 25歳 年収550万円
- 生産技術 23歳 年収450万円
- 生産技術 25歳 年収400万円
- 生産技術 28歳 年収550万円
- 生産管理 27歳 年収500万円
- 生産管理 33歳 年収650万円
- 生産管理 マネージャー 45歳 年収1100万円
- 営業 28歳 年収550万円
- 営業 30歳 年収600万円
花王の給与体系は、月々の給与にプラスして、年3回の賞与、(基本賞与2回と業績賞与1回)が支給されるといったものとなります。
昇給に関しては、3000円/年程度は確実に上がります。さらに、等級が上がることで、アップ幅が数万円程度に一気に上がります。
ただし、役職に就くまでは、それほど個人差は生じないようになっており、同年代の社員間で横並びとなります。新卒で言うと、おおよそ7年目を目処に、役職に昇進することになりますが、そこから先は、各個人の実績が、給与に反映されるようになってきます。
各種手当については、基準外手当、 時間外勤務手当、休日勤務手当、通勤費補助(通勤手段、居住地域により支給され、上限があり)、住宅加算手当などがあります。
なお、花王の住宅支援は、全社員を対象としており、自宅の所有形態(持ち家・借り家)、地域、年齢、家族形態などを加味して、住宅手当が支給されるようになっています。
福利厚生については、独身寮、転勤者用住宅、及び、保養施設として、会社所有の宿泊施設(箱根、和歌山)のほか、全国各地の契約保養施設を利用出来るようになっています。また、コナミスポーツ、ルネサンスなど、契約スポーツ施設も利用可能です。
ちなみに、花王は、非常に業績が安定している会社なので、個人成績がよほど悪くない限り、賞与も含めて、収入が前年を下回ることはなく、給与の安定性は抜群です。
中途採用で入社する時の注意点
中途採用の場合、前職までの経歴・実績を踏まえて、基本給が設定されることになりますが、交渉次第で数字が変わってくるということもあるので、会社側からの提示額に納得がいかない時には、そこで妥協せず、自分の希望額を伝えて、話し合うようにしてください。
花王の場合、業績が安定しているので、入社時の設定が低くても、後で取り返せるという考え方もあるのですが、アップ幅自体は、その時点での基本給を軸に算出されるので、やはり給与が高いことに越したことはありません。
こういった条件交渉が苦手ということであれば、前述した転職エージェントに代行してもらってください。彼らは転職のプロなので、この手の交渉を何度も行っており、コツをわきまえているので、うまく話を進めてくれます。
交渉ベタな人が、自分で何とかしようとするよりも、よほどうまくいく可能性が高いので、最初から転職エージェントに全てを任せてしまったほうが賢明です。
花王の評価制度について
花王の人事評価は、グローバルで統一されています。MBO評価制度が導入されており、年に1度上司との面談を経て、その年の目標を設定、年末に、その目標の達成度合いに応じて、評価が決まるという流れとなります。
同時に、360度評価制度も行われており、同僚や仕事の関係者などからも、フィードバックを受けるようになっています。これは、今後の仕事の指針になると、社員からは好評です。
このように、花王は評価制度がしっかりしていますが、先ほども触れたように、一定の年齢になるまでは、年功序列の要素が強いので、若いうちは、評価が給与や昇進に、ダイレクトに影響することはありません。
ただし、30歳を超えたぐらいになると、実績主義に変わってくるので、ここから評価がモノを言うことになります。ちなみに、その際には、昔の評価も重視されます。20代のうちに、評価が関係ないと、手を抜いていると、後悔することになるので、注意してください。
なお、花王では、チームで仕事を進めていくのが基本なので、複数の部署の人間が、同時に関わることになり、そのため、誰の成果か分かりづらくなりがちです。
特にリーダークラスでないと、メンバーの責任・役割が目立たないこともあり、なかなか評価が難しいところがあります。そのため、花王で高い評価を得るためには、仕事で結果を残すのは、もちろんのこと、その実績を上の人間に、積極的にアピールしていくことも重要と考えてください。
花王の教育制度・成長環境について
花王は、新卒採用をメインとしていることもあり、自社で社員を育てていくという意識が高い会社であり、他社と比較しても、若いうちから、重要な仕事を任せる社風となっています。
その仕事をこなせるスキル・知識を身につけさせるための、社内研修制度やOJTも充実しているので、会社のバックアップを受けながら、無理なく自分を成長させていける環境です。
また、花王は、業務に直結する資格の取得についても、講習代や受験料を負担するといったフォローを行っています。さらに、講習、試験は仕事扱いとなるので、土日に受講・受験をした時には、代休を取得することが認められています。
ちなみに、これは機会が限られることにはなりますが、花王では、アカウンティングスクールや海外トレーニーといった制度も用意されており、こちらも、会社負担で、受講することが出来ます。
ワークライフバランスについて
花王は、社員のワークライフバランスに対する意識が高く、他社と比べても、就労環境は優れています。残業は殆どないですし、元々、残業が美徳といった考え方が全くなく、早く帰る社員が優秀という雰囲気があるため、仕事に支障がない限り、毎日、定時に帰宅することが出来ます。
これは、有休についても同様であり、基本的には、本人の希望通りに取得出来ます。仕事との兼ね合いで、全消化というのは難しいのですが、それでも、6~7割近くを消化している人が多いので、まずまずの状況と言えるでしょう。
なお、有休以外の休暇制度については、年末年始休暇、夏季特別休暇が、毎年取れるようになっていますし、これらとは別に、ボランティア特別休暇、勤続リフレッシュ休暇が用意されています。また、傷病特別休暇、慶弔休暇もあるので、こちらも充実していると言えます。
ちなみに、花王は全職種共通で、完全週休2日制(土曜、日曜)となり、休日出勤の機会というのは、極めて少ないです。
女性の働きやすさについて
職場にもよりますが、花王は、大手の日系メーカーのなかでは、女性が活躍出来る環境作りが進んでいる会社と言えます。特に、化粧品、日用品といった女性消費者向けの商品を扱う部署だと、女性が中心となって、業務を進めているケースが多々見られます。
プロジェクトリーダーとして、一つのプロジェクトをマネジメントしている女性も多いので、やり甲斐がある職場を求めている女性には、花王はオススメです。
ただし、管理職に占める女性の割合については、まだまだ低いです。化粧品などの分野でも、同業他社と比較すると少ないので、ここは、花王の今後の課題と言えるでしょう。
一方、育児支援体制については、問題なしです。産休・育休が取得出来るのは、もちろんのこと、復帰後には、時短勤務を選択することも出来ます。また、社内には保育所が併設されているので、安心です。
復職してずっと働いている人が多く、子育てに対する理解がある職場でもあるので、何かとやりやすいと思います。
花王の転職先としての価値
抜群の安定性を求めての転職ということであれば、花王ほど適切な会社は無いでしょう。待遇は安定していますし、ある程度のポジションまでは、自動的に昇格出来ます。リストラとも無縁な会社なので、その気になれば、定年まで働けます。
世界規模で事業を展開している会社で、かつ、常に消費者から満足されるような商品の開発に余念がない実力派の企業なので、仕事自体はやり甲斐があるものですし、常に面白さを感じながら、働けると思います。
それでいて、残業が少なく、休みがしっかりと取れるので、プライベートを重視する人でも、満足出来るはずです。
こうやって書くと、良いところばかりのように見えますが、逆に、欠点を挙げるとすれば、昔ながらの日系メーカーの雰囲気が残っている会社であり、人事評価に関しては、横並びの要素があるので、外資のように、自分の力で、昇進・昇給を勝ち取っていくということは、望めません。
そのため、実力主義の世界を好むタイプの人にとっては、面白味が感じられないと思いますが、このあたりは、個人の考え方次第ともなるので、自分自身の価値観と照らしあわせながら、花王への転職の判断を下すようにしてください。
花王の中途採用求人を扱っている転職エージェント
最後に、花王の中途採用求人を扱っている転職エージェントをリストアップしておきますが、彼らは社内事情に精通しているので、このあたりの判断に迷うことがあれば、一度相談してみてください。プロの視点で、アドバイスしてくれるので、参考になるはずです。
また、ここまで、花王の話をしてきて何なのですが、そもそも、花王への転職のチャンスは限られているので、この会社だけにこだわることはせずに、他社も視野に入れて、広く転職先を模索することが重要です。
転職エージェントは、様々な企業の求人情報を扱っており、花王以上に、魅力を感じる求人を紹介してもらえる可能性が十分にあるので、ぜひ他社のことについても、話をしてみてください。
※JACに関する補足
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