石油精製、石油化学、天然ガス液化などの大規模プラントの設計、調達、建設の一括請負業務で国内外に多くの実績を持つ、千代田化工建設。日揮、東洋エンジニアリングと併せて「エンジニアリング御三家」と呼ばれる、日本を代表する建設・エンジニアリング会社です。
エネルギー、化学、医薬品、バイオ、環境保全、FA等、様々な分野において、幅広く事業を展開しており、かつ、40ヶ国以上において、プラント建設の実績がありますが、特に天然ガスの製造プラントにおいては、48%という驚異的なシェアを誇っており、世界的なブランドとしても、揺ぎ無い地位を確立しています。
人材採用の動きについては、新卒・中途を問わず、積極的に募集をかけており、転職のチャンスは豊富に存在します。このページでは、千代田化工建設の中途採用求人の傾向、及び、社員の年収、就労環境についてまとめていますので、参考にしてください。
千代田化工建設の中途採用求人の傾向
千代田化工建設では、様々な職種を対象に中途採用で募集がかけられていますが、特に、エンジニア・技術者を募集する求人が多くなっています。
そのなかでも、下記の職種においては、積極的に募集をかけており、職務経験を有する人であれば、すぐに転職が決まる可能性があります。
- プラントにおける建築系エンジニア
- 設備(化学)系エンジニア
- 電気制御系エンジニア
- 機械系エンジニア
- インフラ系エンジニア
- 再生可能エネルギーの電力制御システム(EMS)技術者
- 超重量物輸送・船体構造設計技術者
- バイオ医薬の生産技術開発者
技術職以外では、営業、マーケティング、経理財務、人事、海外事業企画、経営企画といったところで、比較的、求人が発生する頻度が高くなっています。
中途に関しては、即戦力の人材を採用している会社なので、どの職種においても、専門分野における5年以上の、実務経験が必須となります。
さらに、技術職の場合、職歴・経歴が、細かく指定されているケースも多いので、詳細については、個々に確認するようにしてください。
また、これは全職種共通ですが、千代田化工建設は、年間受注高の9割弱が海外という、文字通りのグローバルメーカーなので、英語のスキルが必要となる求人も多いです。
(ただし、英語だけ出来る人材というのは、評価されないので、あくまでも、評価の基準は、実務スキルにあると捉えてください。)
求人情報の入手方法
千代田化工建設は、公式サイト内に中途採用希望者向けの専用ページを用意しており、このページにおいて、募集が行われている求人の一覧・詳細について、確認することが出来ます。
https://www.chiyodacorp.com/jp/recruit/career/
また、千代田化工建設の求人情報は、転職エージェント経由でも、入手することが出来ます。一部、転職エージェント経由でしか、募集がかけられていない業務もあるので、こちらも必ず押さえておくことを、オススメします。
このページの最後に、千代田化工建設の中途採用求人の取扱実績がある転職エージェントをリストアップしておきますので、参考にしてください。
※補足
エージェントは、様々な企業の求人情報を扱っているので、千代田化工建設の以外の求人についても知りたいということであれば、まとめて教えてもらうことが出来ます。
千代田化工建設の社員の年収・給与制度について
千代田化工建設に勤務する社員の給与水準ですが、職種別に幾つか年収事例を挙げると、下記の通りとなります。
- 技術 28歳 年収600万円
- 技術 30歳 年収800万円
- 技術 31歳 年収800万円
- 技術本部グループリーダー 45歳 年収970万円
- エンジニア 30歳 年収650万円
- エンジニア 32歳 年収700万円
- エンジニア リーダークラス 40歳 年収1000万円
- 設計 28歳 年収700万円
- 設計 29歳 年収900万円
- 設計 30歳 年収700万円
- 法務 30歳 年収700万円
- 経理財務 35歳 年収900万円
- 事務 25歳 年収450万円
- 海外営業 28歳 年収600万円
- 営業 32歳 年収900万円
- 施工管理 28歳 年収900万円
給与水準としては、商社を除けば、ほかの業界と比べても、比較的、年収は高い部類に入ります。年功序列を基本とする会社であり、30歳を超えると年収は一気に上がりますし、40歳になると、大半の人が管理職に就き、さらに給与が上積みされることになります。
昇給は年1回、若手のころは、年に1.5~2万円程度上がります。賞与については、最低4か月分の支給が約束されており、業績が良ければ、さらに上乗せされます。
また、海外赴任をすると、残業時間と海外赴任手当が増えることもあって、年収が国内勤務時の1.5~2倍近くになり、20代の若手社員でも、年収が1000万円を超えるというケースが、珍しくありません。
また、海外の現場を転々としている人のほうが、本社で役職に就いている人よりも、高給取りになるというケースも多いです。
ただし、注意点としては、千代田化工建設の海外手当は商社ほど手厚くはなく、実際は残業が増えた分だけ、給料も増えると考えたほうが、適切と言えるような状況でもあるので、そこは割り切りが必要です。
(国内での残業は、月45時間までと制限されていますが、海外赴任だと、縛りが緩くなり、最大120時間までに増えます。)
なお、各種手当に関しては、住宅補助が7年目までは、家賃の7割負担まで出ます。(ただし、自宅から会社までの距離が交通機関で90分以上でなければ、家賃補助の対象とはならず、寮への入居も不可という条件があります。)
中途採用で入社する時の注意点
中途で入社する場合、前職までの経歴や実績などを加味して、給与額が算出されることになりますが、この金額は交渉次第で、変わってくるという要素があります。
そのため、千代田化工建設から提示された金額に、不満がある時には、自分の希望額を伝えて、しっかり交渉するようにしてください。
ここで、納得出来ないまま、提示された条件を中途半端に受け入れてしまうと、入社後も後々まで後悔することになりかえないので、要注意です。
もし、こういったお金の話をするのが苦手ということであれば、前述した転職エージェントに交渉の代行を依頼してみてください。エージェントは交渉のプロですし、転職時の給与額の一定割合が、そのまま転職エージェントの手数料にもなるため、責任を持ってしっかり交渉してくれます。
エージェントに任せれば、100%うまくいくという保証はありませんが、下手な人が無理して話を進めるよりは、最終的に良い結果に落ち着くことが多いです。少なくとも、何らかの上積みを得られる可能性は高いので、最初から交渉を委ねてしまったほうが賢明です。
千代田化工建設の評価制度について
千代田化工建設の評価制度ですが、期初に設定した目標の達成度合いをベースに、業績、能力を査定するといった内容となり、能力に対する評価が基本給に、業績に対する評価が賞与に、それぞれ反映されるようになっています。
公正な評価を出来るように、評価者に対する研修が行われるなど、適正な評価を担保するという意識が高い会社であり、実際、評価の内容に関しては、社員からも、それほど大きな不満は出ていないようですが、その反面、年功序列の傾向が強い会社でもあるので、同世代の社員間で、それほど大きな差は付かないようになっています。
これは役職に就いたとしても同様であり、たとえば、リードエンジニアなどのポジションに昇格したとしても、それで人事評価上、特別な扱いを受けることはなく、他のエンジニアとの差は、それほどつきません。
これには、千代田化工建設の業務が一般的なメーカーと異なり、同じ条件で仕事を評価するのが極端に難しい形態であることや、1つのプロジェクトに多くの人が関わるため、個人の評価が見えにくいといった背景があるからです。
そのため、自分の仕事のパフォーマンスが、収入や出世には結びつかないという一面はありますが、能力がある人、実績を残す人が、上司を含めた周囲から、評価を受けるようにはなっているため、仕事で認められたという納得感を得られるということは、あるようです。
(そういった意味で、やり甲斐があると感じる人が、思いのほか多い会社のようです。)
千代田化工建設における成長環境について
千代田化工建設の研修体制は、非常に充実しています。社内研修については、自分の所属する部署だけではなく、他部署の業務内容に関する研修も、受講出来るようになっていますし、社外講習の受講制度もあるため、知識を習得する機会には事欠きません。
また、実務においては、若いころからどんどん大きな仕事を任せてもらえる風土があり、海外業務に接する機会も非常に多いです。
顧客が海外のオイルメジャーや政府関連企業であるケースも多く、その場合、求められる品質レベルは非常に高いものとなりますし、仕事に対する姿勢についても、厳しい目で見られるので、自然と仕事に対する意識が高くなり、結果的に、速いスピードで、成長することが出来ます。
(先ほど、一つのプロジェクトに多くの人数が関わるという話をしましたが、その反面、各プロジェクトの責任者は明確になっており、自分が担当するプロジェクトに関しては、結果責任を負うことになるので、ここも仕事に対する意識が高くなるということに、つながっています。)
キャリア開発に関しては、3年に1度、今後の進路に関して、上司との面談が行われるなど、会社に対して要望を伝えられる仕組みが整っていますし、自分が望むキャリアを実現するためのサポートを受けることも出来ます。
ただし、他部署への異動については、ポジションが詰まっており、常に空き待ちとなるため、必ずしも自分の要望通りになるとは限らないです。
ワークライフバランスについて
千代田化工建設におけるワークライフバランスの状況は、本社勤務か現場赴任かによって、大きく異なります。
本社勤務の場合、定時が8:00~16:00となっており、勤怠管理が厳しいため、残業時間は一定数に押さえられています。(20:00には自動的に消灯となるので、どんなに忙しい時でも、20時以上まで働くことはありません。)
また、土日の休みは保証されていますし、有休についても、繁忙期を除けば、好きな時に自由に取得することが出来ます。
一方、現場への赴任となると、長時間労働が基本です。早朝から夜まで、週6日勤務で働くことになり、プロジェクトマネージャーの采配によっては、終電、土日出勤も当たり前、といった状況になります。
そのかわり、担当するプロジェクトが終了したら、まとまった休暇を取得出来るので、その際にリフレッシュする時間を確保することが可能です。
現場赴任は、国内なら3~12か月間、海外なら3か月~5年間程度のサイクルで行われていますが、海外赴任の場合には、3か月に1度、一時帰国休暇を取ることが認められています。
なお、夏休みはシーズンホリデーという、好きなタイミングで3日間休める制度がありますが、現場にいる時には、仕事の状況によっては、この休みを使えないことも多いです。(その年の12月までに取らないと、権利は消失します。)
女性の働きやすさについて
千代田化工建設は、建設業界ということもあり、やはり男性主導の会社であり、女性社員の比率は少なく、管理職に就いている女性の数も少ないです。
ただし、女性が活躍出来る環境を整備するための活動は進められており、新卒の女性社員が増えてきています。
また、近年は海外のコントラクターとのジョイントベンチャーも多いため、海外オフィスに勤務する女性が多くなっており、海外での仕事を希望する人にとっては、ほかの会社と比較しても、やりがいを感じられる職場と言えます。
また、家庭生活に対するサポート体制に関しては、産休・育休の制度が整備されているほか、在宅でのテレワークが認められているなど、仕事と子育てを両立させやすい環境となっています。
また、社内で結婚した場合には、休暇をとって配偶者が赴任している海外現場に滞在出来るといった制度も用意されています。
千代田化工建設の転職先としての価値
千代田化工建設は、日本を代表するエンジニアリング会社だけあって、待遇面は悪くないですし、就労環境についても、忙しい部署もありますが、基本的には、しっかり休みを取れるので、そう見ると、転職先候補として、検討するだけの価値が十分にある会社と言えます。
ただし、年功序列の色が濃い会社であり、幾ら、仕事で結果を出しても、昇進・昇給のペースは速くはならないので、キャリアアップを目指している人にとっては、つまらなさを感じてしまうかもしれません。
でも、これを裏返してみると、誰でも一定額の昇給は見込めるし、昇進についても、ある程度は確約されているので、安定性は高いとも言えます。(ここに魅力を感じる人は、決して少なくないと思います。)
こうやって見ていくと、千代田化工建設の転職先としての価値というのは、その人の考え方によって、大きく変わってくると言えるので、自分自身の価値観と照らしあわせながら、転職の判断を下すようにしてください。
千代田化工建設の中途採用求人を扱っている転職エージェント
下記に、千代田化工建設の中途採用求人を扱う転職会社をリストアップしてありますが、彼らは社内事情に精通しているので、このあたりの判断に迷うことがあれば、相談してみるのもアリです。プロの視点でアドバイスしてくれるので、参考になるはずです。
また、冒頭のほうでも触れましたが、転職会社は、様々な企業の求人情報を押さえているので、他社のことについて、話を聞いてみるのもアリです。
千代田化工建設以上に、自分に合う会社、もしくは、より魅力を感じる会社を紹介してもらえるかもしれないので、興味がある人は、ぜひ他社のことについても、話をしてみてください。
※JACに関する補足
- JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
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