株式会社カプコンは、主にアーケードゲームやコンシューマーゲームの開発・販売を行うゲームメーカーです。
最もカプコンの名前が世に知られるようになったのは、1991年にアーケード用ゲームとしてリリースした対戦型格闘ゲーム『ストリートファイターII』の開発・販売です。
アーケードゲーム業界において空前の大ブームを巻き起こし、『ブロックくずし』より後に創業したアーケードビデオゲーム会社としては、唯一かつ最大の大手メーカーとなりました。
直近の業績としては、2018年1月に世界同日発売を行った旗艦タイトル『モンスターハンター:ワールド』(プレイステーション 4、Xbox One用)が完成度の高さにより人気が沸騰し、全世界での出荷本数が750万本を突破するとともに、カプコンのゲームでは歴代最高となる金字塔を打ち立てるなど、業績向上が続いています。
このような背景から、中途に関しても、様々な職種において、募集がかかっています。カプコンへの転職のチャンスは豊富に存在するので、関心がある人は、このタイミングで真剣に検討することをオススメします。
カプコンの中途採用求人の傾向
現在行われているカプコンの中途採用は、主に『開発』と『総合職』の募集から成ります。職種に関しては多岐に渡り、現在募集が行われているものを下記にてまとめていますので、参考になさってください。
<開発>
- プロデューサー・ディレクター
- 企画職
- エンジン開発
- プログラマー
- デザイナー
- サウンド
- マネージメント・サポート
<総合職>
- 人事企画
- 採用担当
- グローバルマーケティング推進担当
- グローバルプロモーション推進担当
- アミューズメント施設の運営スタッフ
開発職は、大きくゲーム開発とパチンコ・パチスロ開発に分かれており、それぞれに求められる専門知識が違ってきます。
ゲーム部門ではプランナー、データアナリストなど細かな職種に分別されていますが、ジャンルは問われませんがゲーム開発が5年以上の実務経験や、データ分析・Web解析の実務経験が必須となります。
パチンコ・パチスロ部門では、遊技機メーカー又は遊技機の開発会社での企画、開発経験などパチンコ・パチスロが詳しい人材を求めています。
総合職に関しては、3年以上の事業会社での人事部門における人事労務経験やマネジメントの経験のある人材を求めています。
いずれの職種も即戦力になりうる人材を募集していますので、転職希望で該当する方は、公式サイトを必ず確認するようにしてください。
求人情報の入手方法
カプコンの公式サイトには、採用情報ページが開設されており、そちらに募集要項が掲載されているので、詳細について確認することが出来ます。また、エントリーフォームが設置されているので、そちらから応募することも出来ます。
http://www.capcom.co.jp/recruit/index.html
また、カプコンは、転職会社経由でも募集をかけており、こちらから、求人情報を入手することが出来ます。
情報量としては、転職会社のほうが多いので、カプコンの求人を探す時には、公式サイトと合わせて、転職会社にも、問い合わせておくことをオススメします。
ゲーム業界に強い転職会社であれば、まず、カプコンの求人を扱っています。このページの最後に、代表的な転職会社をリストアップしておきますので、参考にしてください。
カプコンの社員の年収・給与制度について
カプコンに勤務する社員の年収ですが、職種別に幾つか事例を挙げると、下記の通りとなります。
- 開発 28歳 年収400万円
- 開発 34歳 年収550万円
- 開発 40歳 年収520万円
- 開発 リーダークラス 35歳 年収590万円
- マーケティング企画 28歳 年収500万円
- マーケティング企画 30歳 年収420万円
- デザイナー 26歳 年収380万円
- デザイナー 34歳 年収650万円
- プランナー 26歳 年収450万円
- プランナー 32歳 年収420万円
- 営業 30歳 年収450万円
- 営業管理 24歳 年収320万円
- 経営企画 リーダー職 33歳 年収600万円
- 経理 30歳 年収370万円
- 運営 23歳 年収320万円
- 運営 30歳 年収330万円
株式会社カプコンの給与体制は、基準年俸制を採用しており、16分割した1つを1か月分として支払われます。管理職からは給与の他にマネージメント料が入る仕組みになっています。
賞与は年2回支給され、その他、各部署の成績次第でインセンティブボーナスも支給されます。開発部門に関しては、ゲームのタイトル開発に関わるとアサイン賞与と言われる年間約20万の賞与が支給されます。
給与改定は年1回行われ、能力によって最大40万の増加が可能です。しかし、仕事に見合っていないと判断された場合は減俸もあるので、なかなか厳しい体制です。
手当等は開発職と総合職では違っており、開発職では通勤手当などは年俸額に含まれていますが、総合職に関しては、時間外勤務手当、休日勤務手当、深夜勤務手当、住宅手当、通勤手当、地域手当(東京勤務のみ2万円/月)などが別途支給されます。
社会保険に関しては、健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険を完備し、福利厚生に関しては、福利厚生施設の利用や、お誕生日会、クラブ活動(サッカー、バレーボール等)、特許報奨金制度、永年勤続表彰制度、カウンセリングサービス、マッサージルーム、社員食堂、持株会、財形貯蓄制度など充実しています。
中途採用で入社する時の注意点
中途採用の場合、前職収入、経験・スキル等を考慮の上、年俸が決まることになりますが、実質的には、交渉次第となっており、同じような実力を持つ人でも、会社側と、どんな話をするかによって、ベース給が変わってきます。
そのため、会社側からの提示額に納得がいかない時には、そこで妥協せず、自分の希望を伝えて、キチンと交渉することをオススメします。ここで、会社の意向を受け入れてしまうと、入社後、同僚との給与差が大きいことに気づき、後悔することになりかねないので、要注意です。
条件交渉が苦手という人は、前述した転職エージェントに代行を依頼してみてください。彼らはこの手の交渉経験が豊富なので、うまく話を進めてくれます。交渉ベタな人が、自分で強引に進めるよりも、よほどうまくいく可能性が高いので、最初から任せてしまったほうが賢明です。
カプコンの評価制度について
人事評価に関しては、新人から3年目までは一律で給与が上がっていきますが、その後は実力次第です。よって中途採用の場合も同様で結果を重視されます。
具体的な方法としては、年度毎に『どのように部署に貢献するのか』、『スキルアップはどうするのか』といった目標設定を行います。その目標設定に対してどれだけ達成できたかを確認し、仕事で関わった上長や他のセクションからの聞き取りによって評価が決まります。
タイトル制と部門性が採用してあり、タイトルが好調でも部門が不調だと評価の対象にならないこともあります。タイトルに関しては、タイトルによって売り上げが変わるので、どのタイトルに配属されるかは運の要素もあります。
カプコンの教育制度・成長環境について
カプコンではやる気があり、手を挙げればどんどん仕事が与えられる風土があります。会社には新しい技術が常にありますから、希望すればより複雑な工程の作業も習得が可能になります。
また、カプコンでは若いうちからリーダー業務など責任のあるポジションを経験させます。これは若手の成長を会社が考えていることであり、チームワークを重視して取り組む姿勢を身に付けることが出来ます。
仕事の進行は、大手ならではの分業制を採用していることもあり、専門性に特化した仕事が出来ます。ですので、自分の得意とするものを伸ばそうと考えた場合、カプコンは最適な職場環境を提供してくれます。
しかし、どの会社でも言えることですが、将来どのようなキャリアを目指すのかを自分で見極めて進んでいく必要があります。目標を持って取り組む人ほど、キャリアのステップアップが出来ています。
教育面に関しては、若手にはベテランの講師を迎えての研修等があります。それらの講師は歴戦の現役クリエーターですので得るものは多く、中途に関しては元々スキルの高い人が採用されているケースが多いので、カプコンの伝統芸能技術の取得や長くやっている人達の技術を盗めるかが鍵の様です。
ワークライフバランスについて
先ず、残業に関しては、ゲーム開発に関しては、みなし労働制が採用されていますが、総合職においては時間外勤務手当が支給されます。
ゲーム業界全体に言えることですが担当するプロジェクトによっては大きく時間配分は変わり、残業必須のプロジェクトに配属されると、残業や休日出勤もしなければならない時もあるでしょう。
しかし、そうではない時期も必ずありますから、そういった時期にワークライフバランスを調整するといった形です。ちなみに月間の平均残業時間は、43.3時間、有給休暇取得率は51.8%となっています。
昨今は会社側も1年の残業時間を法廷以内に収めたり、ノー残業デイや基本土日の出勤は控えるなど施作を行い、労働環境を常に改善しています。
女性の働きやすさについて
ゲーム業界はどこもそうですが、ゲームを作る上で女性の力も必ず必要になり、活躍の場はいくらでもあります。現にカプコンでは、女性も活躍し、仕事も完全実力主義ですので、男女に関係なくキャリアが高められます。
育児に関しても、法令準拠から育児勤務時間短縮制度もしっかりとしており、他社と比較しても優遇されている面もあります。育児休業からの復帰も多く、時短勤務で働く女性社員も非常に多くいます。
最近では、男性の育休もあり、家庭から環境をきちんと作ってあげようという意識があります。
カプコンの転職先としての価値
カプコンには、妥協せず良いものを追求するという姿勢を多くの社員が持っています。これは職人気質が強いということですので、ゲームが好き、クリエイトしたいといった専門分野に特化した人ならば、カプコンは最適な労働環境です。
カプコンは、ゲーム業界の中でも世界で戦える大規模コンソールゲームの開発を行うことが出来る数少ない会社でもあります。こうしたブランド力をフルに使って大きな仕事をしたいと考えている方にとっても良い会社だと思います。
逆に当然ですが、キャリアアップや給与といった面を重視している人にとっては、不満を持つ可能性もあります。やはり、カプコンは『好き』という考えが大前提に来る企業だと考えます。
このあたりは、個人の考え方次第となるので、自分自身の価値観と照らしあわせながら、カプコンへの転職の判断を下すようにしてください。
カプコンの中途採用求人を扱っている転職会社
最後に、カプコンの中途採用求人を扱っている転職会社をリストアップしておきますが、彼らは社内事情に精通しているので、このあたりの判断に迷うことがあれば、一度相談してみてください。プロの視点で、アドバイスしてくれるので、参考になるはずです。
また、転職会社は、様々な企業の求人情報を扱っているので、他社の求人を紹介してもらうのもオススメです。カプコン以上に、魅力を感じる求人が出てきてもおかしくないので、関心があれば、ぜひ他社のことについても、話をしてみてください。
※JACに関する補足
- JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
- 年収600万円~2,000万円の方にオススメのサービスです。