転職する時には、それまでの職歴・経験が大きな比重を占めることになります。未経験の仕事に転職するというのは、決して簡単なことではありません。かなり厳しいことと考えてください。
しかしながら、そういった状況のなかでも、転職に成功した人はたくさんいます。自分が望む仕事に就くにはどうすればいいのか、未経験者が英語を活かせる仕事に就くためのポイントをまとめてみます。
20代のうちに、希望職種に転職する
あなたが20代であれば、とにかく30歳になる前に、希望する職種への転職を目指すべきです。20代であれば、企業側も育てて活かすという発想で、未経験者でも積極的に採用します。これが30歳を超えると、未経験者の転職は、一気にハードルが高くなるので、かなり難しいです。
これは20代の特権なので、必ず活かしてください。ここでダメなのは、資格を取ってから転職活動をしよう、勉強して知識を身につけてから転職しようといった考え方です。
本当に、その仕事に就くために必要な知識を学ぶのであればいいのですが(経理の仕事がしたいから簿記の資格を取るといったことです)、そうでなければ勉強する前に転職するのが鉄則です。知識は仕事をしながら学べば十分です。
転職は年齢が高くなればなるほど不利になってくるので、先延ばしにしないことです。資格や知識というのは、思ったほど企業側から評価されないので、そこは勘違いしないことです。
もちろん、この仕事に転職するには、これぐらいのスキルがあったほうがいいということもあるので、そこは転職エージェントなどに話を聞いて、何が必要なのか確認してください。そのうえで勉強すればムダがありません。
ダメなのは、自分で勝手に推測することです。プロからアドバイスをもらうことが大切です。
自分の職務経験と英語を組み合わせる
これまでの自分の職歴を活かすことが転職に成功する最短ルートです。今まで、経理の仕事をしていたので、英文経理の仕事を目指す、US CPAの勉強して英文会計の仕事に就くといった感じです。
あるいは、商社で海外の業者と交渉してきた経験があるので、海外営業職を狙うといったことです。これが今までSEとして働いてきたんだけど、貿易事務の仕事に就きたいといった話になると、仮に勉強して資格を取得したとしても、転職のハードルは高いものとなります。
経験を積むことを最優先する
どうしても、今までの職歴とは結びつかない仕事に転職したい場合、その仕事に関連する業務経験を積むことを最優先してください。
英文会計の仕事がしたいけど、経理や会計の仕事をした経験はゼロということであれば、いきなり外資系企業や会計事務所に転職しようとするのではなく、まずは日系企業で経理事務の仕事に就くといった感じです。日系企業のほうが、未経験者の採用に積極的なので、うまくいく可能性があります。
もしくは、会計事務所でアシスタントとして働いて、雑務から始めるというやりかたもアリです。これでも、英文会計の仕事に携わることが出来ますし、社内で仕事ぶりを評価されれば、だんだん責任ある仕事を任せられるようになります。
こうやって少しずつ実務経験をこなしていけば、自分自身のスキルがアップして、希望の職種に転職出来る可能性が高まります。
専門学校に通う
翻訳や通訳といった仕事は、狭い業界でグルグルと仕事が回っています。学校とエージェントが密接な関係を持っていて、卒業生に仕事が紹介されるといったことも普通にあります。
直接的な仕事の紹介を抜きにしても、トライアルや求人の情報は学校に集まってきますので、学校に在籍している人は、貴重な情報を入手することが出来ます。
通訳・翻訳を目指すのであれば、仕事探しという意味でも、専門学校に通うことをオススメします。
マネジメントスキルを磨く
30代後半になってくると、一般職の求人案件は少なくなってきます。(応募することは出来ても、飛び抜けた実力がない限り、若い人に負けます。)
一方、マネージャー職、管理職の求人であれば、むしろ増えてきます。マネジメント能力がある人であれば、年齢に関係なく採用されます。
ですから、高年齢者の転職はマネジメントが出来るかどうかで、状況は大きく変わります。もちろん、マネジメントスキルを身につけるといっても、勉強でどうにかなるものではないので、若いうちからリーダー的な仕事に関わっておくことが大切です。
淡い夢をみない
ここまで色々と書いてきましたが、現実を見ることが重要です。今の時代、そう簡単に理想の職業に就くことは出来ません。そのためには、それだけのスキルや経験が求められます。何もない人の要望に応えてくれるような企業は存在しません。
夢ばかり見ていると、時間だけが過ぎていってしまいますが、若い人ほど有利というのが転職市場の現実なので、どんどん不利な立場に追い込まれます。
転職市場における自分の価値を冷静に見極めて、今の自分に出来ることから取り組むことが重要です。
それが100%理想通りの仕事に就くことを目指すのではなく、少しずつ近づいていくというキャリアルートです。