政府観光局で働くというのは、非常に狭き門です。元々、求人数が少ないうえ、働いてみたいという人は多いので、一人の採用枠に50人、100人という人が申し込みます。
そのため、旅行・観光業界での勤務経験がある人、マーケティング・PRに精通している人でなければ、まず採用されることはありません。応募資格としては、特にこういった経験は必要とはされていないのですが、競争が厳しくなるため、結果的に能力・経験に優れた人が採用されることになります。
やる気や熱意だけでは、どうにもならない世界なので、このことは覚えておきましょう。
社会人としての経験を積むのが先決
どうしても、政府観光局で働きたいという人は、民間企業で社会人の経験を積むのが先決です。旅行会社や商社に勤務する、あるいは日本に進出している外資系企業でPRやマーケティングの仕事に携わる。こういった経験は活きてきます。
もしくは、各国大使館・観光局のなかには、インターンを募集しているところがあるので、学生のうちに、そういったチャンスを活かして働いておくことです。そこで目をかけられれば、そのまま仕事を得ることが出来るかもしれません。
いずれにしても、未経験では、まず無理ということです。
政府観光局というのは、日本人に、その国のことをPRして、観光客を増やすのが目的であり、PR業務が主な仕事となります。そういった業務をこなせるだけでのスキルを身につけることを優先してください。
民間企業であれば、幾らでも働き場所を探すことが出来ます。語学系の求人に強い転職エージェントに登録すれば、色々な求人案件を教えてくれるので、一度話を聴いてみるべきです。(話を効くだけでも視野が広がります。)
政府観光局から評価される業務経験、評価されない業務経験
最終的に観光局への転職を考えているのであれば、民間企業で働く時にも、観光局の仕事に活かせるような業務を選択するのがベターです。具体的にいえば、企画やマーケティング・営業といった『売ること』に直結するような仕事を経験していると、高く評価されます。
逆に、あまり評価されないのは一般事務、貿易事務といったものです。
民間企業に入ったとしても、最初から自分が望む部署で働けるとは限りませんが、なるべくこうった業務に携わることを目指してください。
それから言葉に関しては、その国の母国語を話せるようにしておくのは必須です。ただし、語学というのは、仕事をこなすうえでのツールです。語学に堪能なことが武器になるわけではないので、ここは勘違いしないようにしてください。
他のスタッフとコミュニケーションが取れるぐらいのスキルがあれば十分です。政府観光局にとっては、日本の企業や大使館、一般人がお客さんとなるので、たいがいの仕事は日本語で行うことになります。
外国語を使うのは、現地スタッフとやりとりをする時ぐらいです。重要なのは語学ではないので、そのことも頭に入れておきましょう。