外資企業に転職する時、どれくらいのTOEICスコアが必要だと思われるでしょうか。
最低730ぐらい?
いやいや800は必要だよね?
こんなふうに高いスコアをイメージする人が多いと思いますが、これは正解でもあるし不正解でもあります。外資だからといって、必ずしも高いスコアを要求されとは限らないからです。
TOEC600で十分というケースもあれば、不必要=TOEICのスコアは問わないというケースもあります。
これは業種や職種、企業側が転職者に求めているものによって違ってくるのですが、英語は気にしなくていいという案件は珍しくありません。
では、それはどんな時なのか?
代表的なケースをまとめてみます。
TOEICスコアが重視されないケース
その1:事務系の仕事で、外部の人間と接することがない時
貿易事務で通関書類の作成や通関業者とのやりとりを行うのがメイン、一般事務で社内の人間とやりとりをするのが基本
こんなふうに外部の人間と殆どコミュニケーションを取らない、取るとしても定型的なことだけといった仕事だと、それほど高度な語学力は必要としません。メールの読み書きが出来れば間に合うケースが多いので、そうなると転職時に求められる英語力は高くてもTOEIC500~600ぐらいです。
その2:外国人社員が殆どいない職場
外資といっても社員の大半は日本人という職場は少なくありません。そうなると、社内で英語を使うケースは殆どありません。
顧客と接する営業マンや海外本社、支社と連絡を取るようなポジションだと英語が必要になってきますが、それは一部の人間の話となり、大半の社員は英語不要ということになります。
その3:高度なプロフェッショナル職
日常的に英語を使う職場で語学の重要性は高いけど、それでも英語力は問わないというケースがあります。それは経営幹部、役員といった管理職、もしくは研究者や開発者といった極めて専門性の高いプロフェッショナル職の転職案件です。
誰でも出来る仕事ではないので、こういったポジションに就けるだけの能力を持っている人は、換えの効かない貴重な人材と言えます。そうなると、企業側はその人の実務能力、専門スキルを重視して、語学力は無視します。
英語は入社してから社内研修で少しずつ身につければいい、あるいは専属通訳をつけるから英語は学ばなくていいという考えです。
成果主義で評価が厳しい外資だからこそ、高い能力を持つ人材を高く評価して、こういったフォローをします。
専門性の高い職種の場合、転職案件に『英語力上級』、『TOEIC860』といった条件が書かれていたとしても、実績・能力次第では不問となるケースは良くあります。
英語が出来ないからダメだと諦めるのではなく、一度問い合わせてみるのが重要です。
ただし!
プロフェッショナル職の案件でも、同じような実力の転職希望者が複数いれば、当然語学が出来ない人よりも出来る人のほうが優先的に採用されることになります。
ポジションが上になればなるほど、英語の重要性が増すことも、また事実なので、余裕があれば語学の勉強に取り組むことをオススメします。
転職時に評価されるスコアはTOEIC730と860
ここまで、外資といえどもTOEICスコアが重視されないというケースを見てきましたが、もちろん英語力が必須という職場もたくさんあります。
こういった企業に対して、語学力をPRするのであれば、目安となるのは730と860です。これぐらいのスコアがないと英語が出来るという証明にはならないということです。
ですから、転職時のアピール材料として英語を身につけるのであれば、まずは最低730を取得しましょう。これ以下のスコアは役に立たないと思ってください。
860は外国人社員の比率が高くて社内公用語が英語という企業や、海外のクライアント向けに業務を行うような仕事に就く時に必須のスコアとなります。
ただし、これはその企業の実情によって違うので、具体的にこういった職種、業種とは一概に言えない状況です。
転職エージェントに確認しておく
そのため、一番確実なのは転職エージェントに直接確認することです。自分が就きたい職種、業種を伝えれば、この会社のこのポジションだったら、これぐらいの語学力が必要という具体的な目安を教えてくれます。
そこに沿って必要なスキルを身につければムダになりません。もしかしたら外資だけど、今の自分の英語スキルで十分ということもあるかもしれません。
これは実際に確かめてみるまで分からないので、悩むより先に相談してみてください。そのほうが速いし確実です。