外資企業というのは、人材評価に対してシビアです。会社によっても違いますが、いきなりクビを宣告されるなんてケースも珍しくありません。
こう書くと、嫌な感じがするかもしれませんが、逆にいえば、会社から評価されれば、給料はどんどん上がるし出世も出来ます。厳しくはありつつも、やりがいのある世界と言えます。
こういった世界なので、もし、あなたが外資企業から『ウチに来てください』とスカウトを受けたのであれば、それはよほど高い評価を受けている証拠です。
この人は戦力になるという確信がなければ、企業側もわざわざ声を掛けることはありません。人材評価に対してシビアであるだけに、その点はしっかりしています。
ですから、スカウトされる=業務をこなせるだけの実力が備わっていると考えてください。恐らく、今よりも高い給与を提示されていると思いますが、収入アップ・キャリアアップのチャンスと捉えて、スカウトを受けることを基本に考えてください。少なくても、『自分に出来るのか?』という不安は不要です。
重要なのはコミュニケーション能力と実務能力
外資企業からスカウトを受けたとき、躊躇する理由として言葉が気になるという人がいるかもしれません。英語が全く出来ないんだけど・・・というケースですね。
これはスカウトしてきた会社に直接確認したほうが早いのですが、外資だからといって、必ずしも英語が必要となるわけではありません。語学スキルの必要度は企業によって違いますし、同じ会社でも部署によって違ってきます。
当サイトの管理人が外資企業で働いていた時、全社員の9割は英語がほとんど出来ませんでした。管理人は海外の支社・工場とやりとりする部署にいたので、英語が業務の中心でしたが、その部署に働いていた人間は6名ほど。他の部署では、それほど英語を使う機会はなく、みんな片言の英語で済んでいました。
もちろん、会社によってはネイティブ並の語学力が求められる職場もありますが、日本語中心の外資企業も珍しくありません。
ですから、スカウトを受けたとき、語学に不安があるのであれば、それを率直に伝えてください。そこで、先方が問題ないと言うようでしたら大丈夫です。
わざわざ、このあたりで口当たりの良い言葉を使ってまで勧誘する必要は先方にはないので、信用して大丈夫です。(むこうもそんなことをするほど暇ではありません。)
ちなみに、仕事をこなすうえで大切なことは実務能力です。英語でコミュニケーションを図るとしても、それには中身が伴っていなければ意味がありません。
仮に英語がペラペラでも、業務に対する知識がゼロだったら、仕事をこなすうえで必要なコミュニケーションは取れません。逆に、業務に精通していれば、片言でも意思疎通は出来ます。
ですから、実務能力や専門知識さえあれば、語学については、それほど心配する必要はありません。スカウトを受けるぐらい評価されている人であれば、まず大丈夫です。
転職エージェントからのスカウトについては、一歩引いて考える
ただし、これが転職エージェントからのスカウトの場合、少し冷静になる必要があります。転職エージェントは人材を企業に紹介してナンボの世界なので、転職者の都合を考えずに、とにかくどこかの企業に押し込もうとすることがあります。
もちろん、エージェントも変な人材を紹介したら、企業からの評価が落ちて取引してもらえなくなりますし、今は半年ぐらいは勤務を続けないと紹介料をもらえないような仕組みになっているので、転職希望者と企業のマッチングには注意を払っています。
ただし、そうはいっても商売がら、多少脇が甘くなることもあります。
そのため、転職エージェント経由でスカウトが来た場合には、エージェントの言葉を鵜呑みにするのではなく、企業担当者とじっくり話をするようにしてください。特に不安点があれば、それは直接確認すべきです。
企業担当者とのコミュニケーションが不十分なまま転職してしまうと、入社した後にこんなはずではなかったとギャップが生じてしまう可能性がありますので、要注意です。