国際貢献、国際協力に興味がある人であれば、一度は青年海外協力隊になることを考えたことがあるのではないでしょうか?
実は管理人自身も学生時代、青年海外協力隊に応募することを真剣に考えたことがあります。派遣される2年間は日本政府から住居や生活費の支給を受けて、そのうえ毎月9万円の給与をもらえる。
海外勤務経験もつくので、就職にも役立つだろうとキャリアアップのチャンスと捉えていたのですが、結果的には難しそうで応募するのを諦めました。自分の力量で出来そうな職種がなかったからです。
青年海外協力隊で求められる職種
青年海外協力隊というのは、途上国からの要請に合わせて派遣されるものですが、技術、農業、医療といった職種がメインです。これらの分野に関するプロフェッショナルでないと、青年海外協力隊に応募しようとしても、採用枠がないという話になってしまいます。
技術系専門職以外では、講師・スポーツのコーチといった職種もありますが、当然素人が出来るものではないですし、募集人数が少ないので狭き門となります。
そもそも、青年海外協力隊には高度なスキルと経験が求められるので、そう簡単に出来る仕事ではありません。少なくても、その道のプロとして民間企業で働けるぐらいでないと難しいでしょう。
青年海外協力隊は国際機関就職へのステップ
もし、青年海外協力隊に採用されれば、国際機関で働きたい人にとっては絶好のステップアップの機会になります。
国際機関では高度な専門知識を兼ね備えた即戦力の人材が求められますので、修士号、実務をこなさせるだけの語学力が絶対条件であり、プラス実務経験がある人間のほうが有利です。
青年海外協力隊に参加すれば、これらの要件をクリアしやすくなります。まず、語学については派遣前に2〜3ヶ月の合宿があり、集中的に勉強することになりますが、もちろん無料です。現地で働ければ、さらに上達しますので、語学については問題ないレベルになれるでしょう。
青年海外協力隊の任期は2年なので、ここで国際協力の実務経験が2年つきます。
さらに任期を終えて帰国した人間に対しては、大学院の入学費、授業料を補填する奨学金制度が用意されており、修士号の取得する際の金銭的負担が軽くなります。(公募制ですが、審査時に優遇されます。)
より直接的な話として、帰国直後にJICAにスカウトされたり、地方自治体や協力隊OBが設立した開発コンサルタント会社や一般企業を紹介してもらえることもあります。
こういったことを総合的に考えると、青年海外協力隊は国際協力の専門家になるための絶好のキャリアアップになると言えます。本気で、その道を目指す人にとっては良い選択肢になると思います。
ただし、常に倍率が5〜6倍と受かるのは簡単ではありません。長期的に考えるのであれば、民間企業で経験を積んで、専門知識を身につけてから青年海外協力隊に挑戦するという順序のほうがスムーズかもしれません。こんなルートも考えてみてください。