パラリーガルとして働いている人のなかには、異業種から転職してきたという人が少なくありません。法律知識ゼロの状態からも目指せる仕事であり、現役でパラリーガルとして働いている人のなかで、法学部出身者は全体の20%程度です。
やる気次第で、いくらでも職に就ける可能性がある仕事といえますが、具体的には、どんなふうにすればいいのでしょうか。大半の人が、下記のいずれかの方法で転職に成功しています。
1:未経験者応募可能な案件を探して応募する
数はそれほど多くはないのですが、未経験者でもOKという求人案件もあります。特に個人経営の法律事務所であれば、何らかの業務を兼任することが多いため、前職の経験を活かして転職することが出来ます。
特に下記のスキル・職歴がある人は有利です。
<職歴>
- 経理
- 総務
- 秘書
- 接客・販売
- 一般事務
- 営業事務
- 翻訳
<資格>
- 簿記
- 語学(TOEIC700以上等、勤務先によって求められるスコアは変わります)
経理や事務職を兼ねるケースは、パラリーガルでは多いので、こういった業務に関する経験がある人は非常に有利です。
また、パラリーガルは顧客と接する機会があるため、顧客対応が慣れている人のほうが望ましいという意味で、接客・販売の経験も歓迎されます。
事務所によっては英文書類を日本語に翻訳する作業がルーティンとなっているところがありますが、そういった事務所の求人においては、翻訳経験者の評価は高くなります。
2:パラリーガルに必要とされる法務知識を勉強する
パラリーガルを目指す人向けに、法務知識を学ぶための講座を開設している資格スクールが出てきているので、こういったところで必要知識を身につけたうえで、転職活動を開始するという選択肢もあります。
東京LECリーガルマインドのような、人材紹介サービスを併設しているスクールだと、仕事を紹介してもらえる可能性もあります。優秀な人だと、受講中に就職出来るケースもあるようです。
勉強する時の注意点ですが、あなたが社会人であれば、必ず今の職場で働きながら勉強するようにしてください。勉強のために仕事を辞めるというのは最悪の選択です。
ブランクがある人は転職活動時に不利になります。スキルアップのためにというのは、成長意欲があって好ましく見られると勘違いする人が少なくないのですが、これは雇用する側からすると、最も嫌うパターンです。
本当に優秀な人は仕事と学びを両立しますし、こういった人から雇用される傾向にあります。この事実は頭に入れておいてください。
3:派遣社員として働く
派遣社員の求人であれば、未経験者でも応募出来る案件が多くなってきます。派遣であっても、業務経験を積めば、次の転職時に経験者として評価が上がります。どうしても正社員(無期雇用)での働き口がみつからない時には、派遣社員として働き始めることをオススメします。
4:企業内転職
法務部がある企業で働いているのであれば、法律知識を身につけたうえで異動の希望を出すことで、パラリーガルの仕事に就ける可能性があります。下手に転職先を探すよりもいいです。ただし、その時には自分一人で進めるのではなく、上司や人事部に相談しながら準備を進めるようにしてください。このほうが物事がスムーズに進みます。
転職エージェントにも相談してみてください
ここまで未経験者がパラリーガルになるための方法について、お伝えしてきましたが、転職を検討しているのであれば、転職エージェントからも話を聞いてみてください。
彼らは転職のプロなので、今現在の求人市場動向に精通していますし、実際にパラリーガルの仕事に就ける可能性がどれくらいあるのか、また、どのようにすれば仕事を得ることが出来るのか、正確に把握しています。
相談すれば、あなたが転職に成功するための的確なアドバイスをしてくれます。企業内転職の可能性があるのであれば、社内の人間に相談して進めていけば問題ありませんが、職場を移るとなると、外部の人間が、他社の事情を把握するのは難しいので、プロの力を借りたほうが確実です。
条件に合った仕事があれば、すぐに紹介してもらえますし、仮に、今現在のあなたの職歴やスキルでは、転職は無理という判断になった時にも、パラリーガルへ転職するために、今後やるべきことについて教えてくれるので、確実に目標に近づくことが出来ます。
相談して損することはないので、是非コンタクトしてみてください。リクルートエージェント、MS-Japan、doda、エン転職コンサルタントといったエージェントであれば、法務関連の求人に強いので、相談先としてオススメです。
※補足
リクルートエージェントは、元々、英語が得意な人の転職支援に力を入れていましたが、最近では、入社後、勉強して身につけることを条件に、今現在の英語力については不問とする採用方針を採る企業からの求人についても、取り扱うようになっています。
そのなかには、海外出張や海外勤務の機会が想定される求人も含まれるので、興味がある人は、リクルートに相談してみてください。
なお、20代・30代の人には、マイナビエージェントという転職会社もオススメです。リクルートとは、また違った系統の求人を確保しているので、両者をダブルで利用すると、多角的に情報を集められるので、よりチャンスが広がります。
特に、第二新卒者の場合、好条件の求人を紹介してもらえる可能性が大です。一方、30代後半以降の経験豊富な人の場合、マイナビはそれほど良い求人を扱っているわけではないので、それほど期待は出来ないです。(他社のほうがオススメです。)