イギリスの会計士求人

このページにアクセスする人は、イギリスで会計士として働きたいという人だと思います。今現在、日本に在住していると仮定した場合、日本にいながら、イギリスの求人情報を得る方法としては、大きく分けて2つあります。

 

イギリスの会計士求人

 

一つは、現地採用の求人情報を掲載しているサイトをチェックすること、もう一つは海外勤務希望者を募集している日系企業の求人情報を掲載しているサイトをチェックすることです。

 

前者の場合、下記のようなサイトだと、日本人を募集するイギリス国内の求人情報を確認することが出来ます。
http://centrepeople.com/japanese/jobs/index.php
http://www.jac-recruitment.co.uk/index-jp.html
http://www.access-appointments.com/

 

※JACに関する補足

  • JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
  • 年収600万円~2,000万円の方にオススメのサービスです。

 

ただし、現地採用という形で、仕事に就くのはあまりオススメ出来ません。業務内容を見ると分かりますが、経理アシスタントといったようなポジションの案件が多く、会計士としてのスキルをフルに発揮出来るような仕事ではありません。

 

稀に、日系企業のイギリス現地法人からの求人で、管理会計業務や監査対応、連結決算サポートといった会計士向けの業務内容の案件も出ていますが、数が少ないですし、給与も日本円で30~60万円程度です。業務内容を考えると、決して高くはありません。

 

さらに、これが最も重要なのですが、現地採用求人の場合、イギリスの労働ビザを持っていることが応募条件とされるケースが大半です。海外だと、ビザ取得のサポートをしてくれるケースが多いのですが、イギリスに限っては、まず期待出来ません。

 

イギリスは労働ビザの発行に厳しい条件を課している国であるため、企業側は、ビザを持っている人間しか相手にしません。そのため、普通の日本人だと、応募するのは、ほぼ不可能ということになります。

 

イギリスへの駐在を前提とする求人

そこで、現実的な選択肢となってくるのが、海外勤務希望者を募集している日系企業の求人を狙うことです。これであれば、ビザの問題はクリア出来るので、企業側が求める経験・スキルを有していれば、誰でも応募可能です。

 

また、一昔前と比べると、だいぶ『オイシサ度合い』が落ちましたが、それでも海外勤務者というのは優遇されており、日本国内で働くよりも、高給与を手にすることが出来ます。

 

基本給に海外勤務手当がつくので、この時点で、国内勤務の社員よりも、最低3~4割は給与がアップしますし、現地滞在中は生活費が支給されることになるので、実質的な実入りは、さらに上がります。

 

社員の安全性を考えて、住む場所も外国人ビジネスマン向けの高級マンションになるなど、なかなか豪勢な暮らしとなります。

 

ただし、海外勤務の場合、経験豊富なプロフェッショナル、もしくはマネージャーポジションが務まる人材を募集するケースが大半なので、単純に公認会計士の資格を持っているというだけでは通用しないので、要注意です。

 

会計・経理分野における実務経験、マネジメント経験、語学力などを有することは必須です。なお、最近では、国際税務、移転価格税制、管理会計に関係する業務を担当するといった内容の案件が増えているので、これらの知識に精通している人だと、採用されるチャンスが十分にあります。

 

なお、マネジメントスキルに関しては、日本人だけでなく、現地採用のイギリス人も部下になるため、外国人相手に適切にコミュニケーションを取って、業務をマネジメント出来るだけの実力が必須となります。

 

かなりハードルが高くなりますが、それだけに給与面で厚遇されるという理屈です。ちなみに、求人元となる会社は、メーカーや商社、金融機関、IT企業などが主なところとなります。また、イギリスの監査法人と提携関係にある監査法人や会計事務所も候補となってきます。

 

※補足

イギリスだけの話ではないのですが、海外の監査法人は、日本の監査法人と提携関係を結んでいることが多く、日本人スタッフが必要になった時には、日本の監査法人の社員を期間限定の出向という形で、雇用しています。(出向期間は、数年程度になるのが一般的です。)

そのため、イギリスの監査法人と提携を結んでいる日本の監査法人に勤務すれば、イギリス勤務の可能性が出てきます。

逆に、こういった背景があるため、海外の監査法人は現地採用で日本人を雇う必要がなく、従って、求人も存在しないということになります。

ただし、日本から出向している人が、実力を高く評価され、そのまま、現地の監査法人や会計事務所にヘッドハンティングされるといったことはあります。海外の監査法人や会計事務所で働いている日本人というのは、このパターンが非常に多いです。

 

補足がかなり長くなってしまいましたが、海外勤務という形の求人であれば、多数存在するので、現実的に、仕事に就けるチャンスが十分にあります。

 

日本国内の転職会社のなかで、会計士の転職支援に長けている会社や、海外勤務案件の取り扱いに力を入れている会社に相談すれば、こういった求人を紹介してもらえるので、是非一度連絡を取ってみてください。

 

<会計士の転職支援を得意とする転職会社>

マイナビ会計士
アカウンタントキャリア
ジャスネットキャリア
アンテロープ(金融関係の仕事を探す時にオススメ)

 

<海外勤務案件を得意とする転職会社>

ビズリーチ
リクルートエージェント
ミドルの転職
クライス&カンパニー

 


このなかでは、マイナビ会計士、リクルートエージェントの2社は、特に保有求人数が多いので、有望な情報源と言えます。

 

※補足
リクルートエージェントは、元々、英語が得意な人の転職支援に力を入れていましたが、最近では、入社後、勉強して身につけることを条件に、今現在の英語力については不問とする採用方針を採る企業からの求人についても、取り扱うようになっています。

 

そのなかには、海外出張や海外勤務の機会が想定される求人も含まれるので、興味がある人は、リクルートに相談してみてください。

 

なお、20代・30代の人には、マイナビエージェントという転職会社もオススメです。リクルートとは、また違った系統の求人を確保しているので、両者をダブルで利用すると、多角的に情報を集められるので、よりチャンスが広がります。

 

特に、第二新卒者の場合、好条件の求人を紹介してもらえる可能性が大です。一方、30代後半以降の経験豊富な人の場合、マイナビはそれほど良い求人を扱っているわけではないので、それほど期待は出来ないです。(他社のほうがオススメです。)

 

イギリスで、会計士の資格を取得すると、どうなる?

もう一つの選択肢として、イギリスに留学して、公認会計士の資格を取得するという方法もあります。イギリスの会計資格は世界的にも認められているので、現地で資格を取得出来れば、イギリスだけでなく、他の国でも会計士として働くことが出来ます。

 

(試験に受かった時点で、ヘッドハンティングの誘いが次から次へとやってくるので、仕事探しには困りません。イギリスで働く場合にも、すぐにビザを取得出来ます。)

 

ただし、かなり難易度の高い資格ですし、最低3年間の勤務経験が必須となるので、時間がかかります。(現地の専門学校に通えば、この間の勤務場所については、学校から紹介してもらえます。)

 

また、イギリスの会計士資格というのは、日系企業にはそれほど評価されないということも覚えておいたほうがいいです。日本の会社は、日本の会計基準、もしくは米国の会計基準を採用しているところが多いためです。

 

イギリスの公認会計士資格を持っていたとしても、米国会計基準や日本会計基準のことを知っているわけではないので、企業側からすれば、雇う意味がないという理屈です。

 

各国の会計基準を収斂する動きがあるので、もしかしたら、今後は情勢が変わってくるかもしれませんが、少なくても今現在においては、こういった状況にあるということは、頭に入れておいたほうがいいです。