世界17万社の企業に対して、1,750万点以上におよぶ生産材や機械加工製品を供給している総合商社、株式会社ミスミ。
自動機の標準部品を扱うFA事業、自動車や電子・電気機器などの金型部品を扱う金型部品事業、ミスミブランド以外の他社商品を含めた生産設備関連部品、製造副資材やMRO(消耗品)などを販売するVONA事業の3つを、主な事業の柱としています。
類稀なビジネスモデルを武器に成長を続け、新経営体制に移行した2002年度から2011年度までの10年間で、連結売上高が2.5倍、営業利益が3.4倍に拡大するなど、急激に事業を拡大することに成功している会社です。
同時に、世界展開を積極的に進めており、2016年には、海外売上高比率が50%近くに達するなど、グローバル市場においても、高い業績を残すようになっています。
今後も、海外需要をテコに、さらに成長ペースを加速させることを、表明しており、それに伴い、活発な採用活動を行っています。後ほど、詳しく触れますが、様々な職種において、中途採用の求人が出ているので、ミスミへの転職を目指すには、格好のタイミングとなっています。
このページでは、ミスミの中途採用求人の傾向、及び、社員の年収、就労環境についてまとめていますので、参考にしてください。
ミスミの中途採用求人の傾向
ミスミでは、中途採用希望者向けの専用サイトを用意しており、こちらのサイトから、募集がかかっている求人の一覧・詳細について、確認することが出来ます。
http://recruiting-site.jp/s/misumi-career/
募集が行われている業務は多岐に渡りますが、そのなかでも、募集頻度が高い代表的なものを挙げてみます。
- FA分野の標準ユニット製品開発業務
- 基盤開発業務
- 自社開発ソフトウェアの保守・運用業務
- 設計業務支援ソフトウェアの企画・開発・運用業務
- モールド事業商品開発業務
- 事業開発VONAメカニカル流体事業業務
- 国内物流企画推進業務
- グローバルサプライチェーン開発室の在庫モデル推進業務
- オペレーション改善・海外展開業務
- 戦略マーケティング業務
- 営業
- 本社スタッフ(人材開発室/ファイナンス室など)
全ての職種において、一般スタッフだけでなく、リーダー、ディレクターといった管理職ポジションの求人が、頻繁に発生しています。
応募要件としては、各職務における業務経験が必須となります。目安となる経験年数は、求人ごとに異なりますが、スタッフレベルで3年程度から、ディレクターなどの上位職だと、10年以上の経験が必要になるケースが多く、求められるレベルは全体的に高めです。
また、求人によっては、一定の資格・スキルや、語学力などが条件に加わることもあるので、詳細については、個々に確認するようにしてください。
なお、ミスミは、中途採用に関しては、転職エージェント経由でも募集をかけており、なかには公式サイトでは公開されていない求人を、転職エージェントが扱っているケースも多くあります。
そのため、ミスミの求人を確認する時には、公式サイトの情報ページを確認するとともに、転職エージェントにも、問い合わせるようにしておくと、より確実です。このページの最後に、ミスミの中途採用求人の取扱実績が豊富な転職エージェントをリストアップしておきますので、参考にしてください。
ミスミの社員年収・給与制度について
ミスミに勤務する社員の年収ですが、職種別に幾つか事例を挙げると、下記の通りとなります。
- 営業 年収 650万円
- 営業 36歳 主任クラス 年収 700万円
- GM 44歳 年収 1600万円
- 情報システム 30歳 年収 630万円
- 情報システム 30代 ディレクター 年収 900万円
- 情報システム 40代 ディレクター 年収 1000万円
- 物流企画 年収 600~700万円
- 管理 40歳 リーダー 年収 900万円
- マーケティング 年収 600~700万円
- インフラ企画 40歳 ディレクター 年収 1000~1300万円
- スタッフ部門 35歳 ディレクター 年収 1000万円
給与体系は年俸制となり、その年俸を16分割したものから、12か月分を月給として、残りの4ヶ月分を賞与として支給する仕組みとなっています。また、定期賞与に加えて、前期の事業業績によって支給額が決まる業績連動賞与と、成果に応じたインセンティブ給が加わります。
インセンティブに関しては、バックヤード業務の場合は、目立った成果を出しにくいため低めとなり、年収の1~2%程度にとどまりますが、成果がハッキリ見える事業部門の場合、好成績を残せば、最大で年収と同額レベルのインセンティブが支給されることもあるなど、非常に大きいです。
基本給はクラス(ポジション)と給与テーブルの組み合わせで決まり、ベースアップは年1回、若いうちはそれなりのベースアップが見込めますが、ある程度の年齢に達すると、昇格しない限り、昇給はゼロに近い状況となります。
残業手当に関しては、20~30時間までは、みなし残業となっており、それ以降は、全額が加算されて、支給されるようになります。
福利厚生に関しては、ミスミは商社としては、それほど充実していません。住宅手当もなしです。提携ホテルの補助やディズニーランド・USJの割引補助などが受けられる程度なので、ここは、あまり期待出来ないです。
中途採用者の給与について
中途採用でミスミに入社する場合、前職の給与額や、これまでの経歴をもとに給与額が算出されるので、同じ職種・ポジションでも、人によって、初任給が変わることになりますが、同時に、面接時の交渉次第でも、数字は大きく動きます。
そのため、ミスミから提示された金額に、納得がいかない時には、そこで妥協せずに、自分の希望額を伝えて、しっかりと交渉することをオススメします。ここで何も言わないと、提示額がそのまま正式なものとなってしまいますが、これだとモッタイナイです。
もし、給与交渉が苦手ということであれば、先ほど触れた転職エージェントに交渉を代行してもらってください。彼らはプロなので、この手の交渉ごとに慣れており、うまく話を進めてくれます。
無理に自分で交渉しようとするよりも、良い結果に落ち着くケースが多いので、最初から任せてしまったほうが賢明です。
ミスミの評価制度について
ミスミの評価制度ですが、前CEOであり、現取締役・取締役会議長である三枝匡氏の成長フレームワークに基づいた評価シートをもとに、年度・中期的目標設定を策定したうえで、年度末に1年間の結果をもとに、査定を行う仕組みとなっています。
昇給については、その評価をもとに判断され、0~3%程度の範囲で、ベースアップの金額が決まるようになっています。
昇進に関しては、面接による昇格試験が行われますが、成果を出せば、昇進のペースは速く、飛び級もありえます。極端な例では、最低のグレードから、いきなりディレクター(課長職)に昇格した社員もいるほどです。
端的に言えば、ミスミは完全な実力主義であり、日本の企業でありながら、年功序列はないに等しい会社なので、自分の努力で、幾らでもキャリアを切り開いていくことが出来ます。そういった意味では、非常にやり甲斐がある環境と言えるでしょう。
ミスミの成長環境について
ミスミは、社内研修に非常に力を入れている会社です。事業全体の理解、また現場の視点と現場感覚(現場のやりがい・苦労)を体得することを目的に、入社後の1年目には「受注・生産・物流」の各部門で、その仕事を実際に経験します。
(中途で入社した場合にも、場合によっては、他部署の業務内容に関するレクチャーを受けるなど、導入研修的なものが、行われることがあります。ここは、個人ごとに違ってくるので、その都度、確認する必要があります。)
また、その後も、三枝議長や経営陣による経営リテラシーを学ぶ戦略研修やビジネス能力・スキル等を向上させるための各種研修、社内英会話レッスンなど、スキルアップのための様々な研修を受講することが可能です。
さらに、ミスミは社員のキャリア形成に対するサポートについても、積極的に行っており、将来のキャリアパスに関して、上司を通じて、会社側に伝えれば、状況に応じて、相応のフォローを受けられます。
また、ミスミ独自の人事制度として、自分が部署を異動したい場合、異動先を指定することが出来る、「がらがらポン」と呼ばれるユニークな制度があります。
年に1度、自分が異動したいチームの上司と直接面談を行い、上司から承認されれば、実際に異動出来る制度であり、この制度を通じて、自分が望むキャリアパス・キャリアチェンジを追求することが可能となっています。
ワークライフバランスについて
ミスミにおけるワークライフバランスの取りやすさは、配属部署や上司の考え方によって、大きく異なります。
以前は、どの部署でも休日出勤や深夜残業が当たり前といった状況でしたが、現在は徐々にスタッフが増えるとともに、残業管理が厳しく行われるようになるなど、職場環境を改善するための動きが強くなっているため、現場のワークライフバランスは、実際に良くなりつつあります。
部署によっては、残業時間が月10~20時間程度で済んだり、有休の取得率が70%を超えたりするなど、プライベートの時間を確保することが問題なく行えるようになってきています。
ただ、基本的には、ミスミには昔から仕事が好きな社員が集まってきていることもあり(仕事に対する意欲が高い社員を優先的に採用するという社風の影響もあり)、フレックスタイムが導入されてはいるものの、毎晩、遅くまで仕事をしている社員も多いのが、実情です。
そのため、雰囲気的に、帰りづらいということもあるようです。ここは、部署によっても、状況が変わってくるので、ワークライフバランスを重視するのであれば、転職後の配属先の現状について、事前に確認しておくことを、強くオススメします。
女性の働きやすさについて
ミスミの場合、男女差別のみならず、国籍や入社年次による差別などもなく、キャリアに関しても完全に実力主義の会社です。また、女性社員の比率が高く、管理職に就いて活躍している女性も、多数存在します。
ただ、男女差はない反面、女性であっても高い成果を求められるため、昇進を目指す場合、その過程において、プライベートを犠牲にせざるを得ないこともあり、結果として、上位職に就いている女性には、独身者が多いです。
一方、産休・育休、時短勤務といった育児支援制度はきちんと用意されており、これらの制度を利用している女性もいます。ただ、前述のように、子育てをしながら昇進を目指すのは難しい環境と言えるので、子育てを優先するのであれば、キャリアは諦めるという割り切りが必要です。
ミスミの転職先としての価値
ここまで、ミスミの就労環境について、様々な角度から見てきましたが、日系企業とは言いつつも、内情は外資のような、実力主義の世界なので、仕事を重視する人(=仕事の重要度が高い人)でないと、社内の雰囲気についていくのは、難しいと思います。
逆に、バリバリ仕事をして、それに見合う収入や地位を得たいという、キャリア志向が強い人にとっては、評価が公平でキチンとしており、結果に相応する見返りを得られるので、やり甲斐がある環境だと思います。
ミスミは、教育制度・キャリア支援制度が充実しており、キャリア開発を進めやすいというのも、大きなメリットです。(仮に、ミスミから別の会社へ再転職することになったとしても、ミスミで培われた経験・スキルというのは、大きな武器になります。)
要は、古い言い方をすれば、仕事人間に向いている会社と言えるので、このあたりを基準に、自分にとって、相性が良い会社なのかどうか、見極めるようにしてください。
ミスミの中途採用求人を扱っている転職エージェント
最後に、ミスミの中途採用求人の取り扱い実績が豊富な転職エージェントをリストアップしておきますが、彼らは社内事情に精通しているので、もし、ミスミのことで、より詳しいことが知りたいということであれば、直接、問い合わせてみてください。
また、転職エージェントは、様々な企業の求人情報を押さえているので、興味があるようでしたら、他社の求人を紹介してもらって、ミスミと比べてみるのもオススメです。見比べることで、初めて見えてくることもありますし、もしかしたら、ミスミ以上に自分に合う企業が出てくるかもしれません。
転職先を決める際に、選択肢が多いに越したことはないので、ぜひ、他社のことについても、聞いてみてください。
※JACに関する補足
- JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
- 年収600万円~2,000万円の方にオススメのサービスです。