東証一部上場企業である、旭化成グループの中核を担う、旭化成ファーマ。医療用医薬品、診断薬用酵素、診断薬の開発・製造・販売事業を主軸として、グローバルで事業を展開する医薬品メーカーです。
整形外科、泌尿器、中枢神経の3領域を主軸フィールドとして、経営資源を集中しており、売上の約20%を研究開発に投資(製薬業界平均は約8%)するなど、新薬メーカーとしての世界的な地位を確立すべく、社会ニーズに沿った新薬創製に取り組んでいます。
旭化成グループの中心的事業会社として、旭化成ファーマは近年、売り上げを順調に伸ばしており、それに伴い、採用活動を活発に行っています。
このページでは、旭化成ファーマの中途採用求人の傾向、及び、社員の年収、就労環境についてまとめていますので、参考にしてください。
旭化成ファーマの中途採用求人の傾向
旭化成ファーマでは、様々な業務において、中途採用者の募集を行っていますが、具体的には以下のような職種に関する求人があります。
- 生産技術開発
- 生産設備設計開発
- 営業(国内・海外)
- マーケティング
- 経理
- 資材調達
- 物流スタッフ
- 事業計画
- 医療関連の研究開発
- 品質保証
- プラント設計・建築・管理
- プラント設備
- 電気系技術者
- 医療機器のアフターサービスエンジニア・セールスエンジニア
該当業務に関する実務経験を有することが応募条件となり、一部の専門職については、業務に関連する資格を所持していること、語学力(英語)を有することが、条件に加わることもあります。
ただし、具体的な内容については、求人によって、細部が異なるため、個々に確認するようにしてください。
なお、基本的に、旭化成ファーマにおいては、転職する際、大卒以上の学歴が求められますが、一部の技術職に関しては、高専卒以上で応募可とされています。
求人情報の入手方法
旭化成グループでは、グループ全体の中途採用情報を集めた、キャリア採用専用サイトを用意しており、こちらのページにおいて、旭化成ファーマの中途採用求人の一覧、及び、募集要項について、確認することが出来ます。
https://www.asahikasei-pharma.co.jp/recruit/index.html
また、旭化成ファーマは、転職エージェント経由でも、募集をかけているので、こちらに問い合わせる形でも、求人情報を入手することが可能です。
公式サイト、転職エージェント、どちらでも入手出来る情報に変わりはありませんが、エージェントは、様々な企業の求人情報を押さえており、旭化成ファーマの求人を、他社の求人と比較してみたい時には、まとめて情報を教えてもらえるので、自分で探す手間が省けて便利です。
このページの最後に、旭化成ファーマの中途採用求人の取扱実績がある転職エージェントをリストアップしておきますので、参考にしてください。
旭化成ファーマの社員の年収・給与制度について
旭化成ファーマに勤務する社員の年収ですが、職種別に幾つか、具体事例を挙げると、下記の通りとなります。
- MR 27歳 年収750万円
- MR 27歳 年収596万円
- MR 27歳 年収700万円
- MR 31歳 年収700万円
- MR 32歳 年収700万円
- MR 34歳 年収800万円
- MR 課長代理 33歳 年収900万円
- MR 課長代理 50歳 年収850万円
- MR 課長 34歳 年収1000万円
- 研究開発 31歳 年収600万円
- 研究開発 29歳 年収650万円
- 薬事申請 主任 42歳 年収830万円
旭化成ファーマでは、大手化学メーカーとしての報酬体系を基準とした、旭化成グループ統一の給与体系が取り入れられています。そのため、化学メーカーとして見ると、給与水準は高いものの、製薬メーカーとして見れば、やや低めです。
給与の内訳は、基本給+賞与+各種手当で、賞与は年2回、トータルで約6か月弱の支給があります。基本的には年功序列型で、昇給は年1回、数千円程度のアップ幅となっています。
同業他社であれば、成果報酬の割合が高いMRにおいても、旭化成ファーマの場合、インセンティブが低く、実績を出したとしても、それに比例して、収入が上がるということはありませんが、逆に言えば、成績が悪くても、それほど給与が下がらないということで、安定しているとも言えます。
福利厚生については、内資系企業ならではの手厚い手当があり、勤務地手当・通勤手当・家族手当・持家手当・借家手当から、自己啓発支援制度・海外留学制度、各種福利厚生施設利用制度まで、非常に充実した内容となっています。
なお、MRについては、みなし労働制が採用されているため、残業代は出ませんが、その代わりとして、営業日当が一日最大3500円まで支給されるようになっています。
中途採用で入社する時の注意点
中途採用の場合、これまでの職歴・実績を加味して、給与額が算出されることになりますが、交渉次第で変わってくるという要素もあるため、会社側からの提示額に納得がいかない時には、そこで妥協せず、自分の希望条件を伝えて、しっかり話し合うようにしてください。
入社時に設定された給与額が、その後の賞与、昇給にも大きな影響を与えるため、中途半端に妥協するのはNGです。(後々まで、響くことになります。)
旭化成ファーマは新卒入社のプロパー社員よりも、中途採用者のほうが、高い給与をもらえる傾向があるので、尚更です。転職時というのは、最も給与を上げやすいタイミングとも言えるので、この機会を逃さないことです。
こういった条件交渉が苦手ということであれば、前述した転職エージェントに代行してもらうことをオススメします。エージェントは転職のプロであり、こういった交渉には慣れています。
仮に自分の希望条件が100%通らなかったとしても、それなりの上積みを確保出来るように、上手に話を進めてくれるので、交渉ベタな人が自分で何とかしようとするよりも、最初から任せてしまったほうが賢明です。
旭化成ファーマの評価制度について
旭化成ファーマの人事評価は、プロセスと成果をもとに人事査定を行う二面性評価となりますが、先ほども触れたように、基本的に年功序列の会社なので、同期(同年代)の社員間で、それほど大きな差が付くことはありません。
個人差が大きくなりがちなMRでも、成績のトップと最下位で、賞与において10万円程度の違いしか出ない会社です。
たとえ、好成績を挙げたとしても、給与に反映されないことから、実力主義の世界を好む人にとっては、物足りなく感じてしまうかもしれません。その一方で、成果そのものを、あまり気にしなくて済むということで、マイペースで働きたいという人にとっては、望ましい環境と言えるでしょう。
ちなみ、旭化成ファーマは、元々、社員を大切する会社であり、上司も部下のフォローをしっかり行っています。何か悩みがあれば、相談に乗ってくれますし、真摯に対応してくれるので、そういった意味でも、安心感のなかで、働くことが出来る会社です。
そういった背景から、会社に対する満足度が高い社員が多いですし、こういった人が多いと、必然的に職場の雰囲気も良くなるので、人間関係のストレスとは無縁で、過ごすことが出来ます。(お互いをライバル視することがないのも、その一因になっていると言えます。)
なお、昇進に関しては、旭化成ファーマでは等級制が導入されていますが、数年に1回、昇級試験(論文と面接)が行われており、これに合格出来れば、等級が上がりますし、それに合わせて、給与も大幅に上がることになります。
旭化成ファーマにおける成長環境について
旭化成ファーマでは、入社時の手厚い研修をはじめ、会社の制度として、少ない自己負担で受講出来る自己研鑽プログラム、留学制度などが用意されているので、現場に出てからも自ら学ぼうとする姿勢があれば、そのための機会は幾らでも確保することが出来る環境です。
また、組織の規模がそれほど大きくないこともあり、会社全体として、『とりあえずやってみる』、『やらせてみる』という方針が取られています。
そのため、実務においては、各社員に与えられる自己裁量の範囲が大きく、上からの指示を受けて動くのではなく、自分自身で考えて、仕事を進めることになり、結果として、若いうちから、経験を積んで、自分を大きく成長させることが出来ます。
一例として、MRであれば、講演会を自分で自由に企画することが出来る、仕事で結果を出していけば、20代後半~30代前半であっても、重要なクライアントである大学病院を担当出来るといった感じです。
こうやって、自分の実力を高めたとしても、それが、すぐに昇進・昇給に結びつくわけではないので、待遇面という点では微妙なところですが、仕事に対するやり甲斐、自分を成長させる喜びを感じることは出来るので、そういった意味では、モチベーションを持って働ける職場と言えます。
ワークライフバランスについて
旭化成ファーマの労働環境ですが、所属する部署や担当業務、上司の考え方に左右されるので、一概にこうとは言えないというのが実情です。
会社の制度としては、もともとシフト制になっているプラント以外は、完全週休二日制となっているほか、年に数回の有休取得促進日が設けられており、飛び石連休の中日を休みにさせてもらえるケースも多いため、多くの社員が、年に数回、4~5連休を取得していたりします。
また、組合が、社員全員に対して、長期休暇予定を確認して、勤務調整を図っているため、大型連休の際には、そこに有給を付けて、9連休を取得するといったことも可能となっています。(入社1年目から、長期休暇を取得する人が珍しくありません。)
そのため、基本的には、旭化成ファーマはワークライフバランスが良好な会社と言えますが、一部の部署においては、連休になるように有休を取得することを良く思わないという風潮が、根強く残っているところがあります。
これは、部門長の意向によるところが大きいので、転職する際、ワークライフバランスを重視する人は、仮に転職した場合、配属されることが想定される部署の状況について、事前に確認しておくことをオススメします。
なお、MRに関しては、直行直帰が可能なのですが、やはり、部署によっては、遅くまで会社に残って、仕事をすることを美徳するような、雰囲気が残っている部署があります。
また、旭化成ファーマの場合、土日に講演会や説明会が発生する頻度が高くなりますが、その時に、代休が取得出来るかどうかというのも、部署によって異なるので、注意してください。
女性の働きやすさについて
旭化成ファーマでは、以前から仕事に対する評価に関しては、男女差はありませんでしたが、近年はより女性の活躍を促進していこうという動きが見られており、昇進試験の合格率についても、女性のほうが高い傾向があります。
また、子育て支援体制については、産休・育休・時短勤務といった制度が整備されており、利用者が増加しています。
こういったことを考えると、女性が働きやすい会社と言えますが、注意点として、管理職に就いている女性で、子供を持つ人というのが少ないということ、かつ、この会社で、30代以降の女性で働き続けている人には独身者が多いということは、頭に入れておいたほうがいいです。
特に、営業(MR)の場合、仕事の性質上、夜間に仕事を行うことも珍しくないため、女性では責任のあるポジションには、就きにくいところがあります。
内勤職の場合だと、長く勤めている女性社員が多いのですが、営業職だと、転勤が発生する機会が多く、その際にも、あまり家庭の事情などは考慮してくれないため、結婚後は仕事を続けにくいという理由で、退職する人が少なくないのが、現状です。
このあたりの状況については、今後は改善されていくと思いますが、少なくても現時点においては、こういった状況となっているので、旭化成ファーマへの転職を検討する時には、考慮したほうがいいでしょう。
旭化成ファーマの転職先としての価値
旭化成ファーマは、医薬品メーカーとしては、そこそこの給与水準ですが、福利厚生が充実しているので、待遇面をトータルで考えると、決して悪くはない会社です。
それでいて、まとまった休みを定期的に取れるなど、就労環境が良好な会社なので、総合的に見れば、十分に魅力的な転職先と言えます。特に、仕事だけでなく、自分の時間、家族との時間も大切したいというワークライフバランス重視派にとっては、オススメの会社です。
その反面、年功序列の会社なので、昇進・昇給を自分の努力で勝ち取るというのは難しく、キャリア志向が強い人、成果主義を好む人にとっては、やり甲斐を感じることが出来ない職場になってしまうかもしれません。
そういった意味では、合う人、合わない人がハッキリ分かれる会社なので、自分自身の価値観と照らしあわせながら、旭化成ファーマへの転職を目指すのかどうか、判断するようにしてください。
旭化成ファーマ工業の中途採用求人を扱う転職エージェント
最後に、旭化成ファーマの中途採用求人を扱っている転職エージェントをリストアップしておきますが、彼らは社内事情に精通しているため、このあたりの判断に迷うということであれば、一度相談してみるのもアリです。第三者の立場で、客観的にアドバイスしてくれるので、参考になります。
また、エージェントから、別の企業の求人案件を紹介してもらって、旭化成ファーマと比較してみるのもオススメです。比較することで、初めて見えてくるものがありますし、もしかしたら、より魅力を感じる企業が見つかるかもしれません。
転職先に希望する条件を伝えて、それらの条件を満たす求人を探してもらうといったことも出来るので、関心がある人は、他社のことについても、話をしてみてください。
※JACに関する補足
- JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
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