3メガ損保の一角であり、日本国内最大規模である約2,000万人の顧客数を有する損害保険会社、損害保険ジャパン日本興亜。2014年に、損害保険ジャパンと日本興亜損害保険が合併して発足した、国内最大の損害保険会社です。
近年は海外保険事業にも積極的に取り組んでおり、2014年5月の英・キャノピアスの大型M&Aや2016年10月に発表したエンデュランス社の買収が話題を呼んだほか、新興国での取組みも強化しており、2015年5月にはミャンマーにおいて外資系保険会社として初めて、営業認可を取得しています。
また、損害保険事業を主軸としつつ、多角展開を進めており、子会社にてリスクコンサルティング事業、介護事業、確定拠出年金事業、ローン・クレジット事業、シンクタンク事業などを手掛けています。
人材採用の動きは活発であり、中途採用に関しても、様々な求人が発生しています。このページでは、損保ジャパン日本興亜の中途採用求人の傾向、及び、社員の年収、就労環境についてまとめていますので、参考にしてください。
損保ジャパン日本興亜の中途採用求人の傾向
損保ジャパン日本興亜では、新卒・中途を問わず、積極的に新たな人材を募集しています。中途採用の募集対象となる主な職種としては、下記のようなものがあります。
営業、マーケティング、経営企画、事業企画、人事、経理財務、法務、総務、内部監査
損害調査、技術アジャスター、アクチュアリー、メディカル・インスペクター、オールラインズ・インスペクター
総合職に関しては、国内業務専門のスタッフ、及び、海外勤務の可能性も視野に入れた、グローバルスタッフに分かれる形で、募集がかかっているので、自分の希望に合わせて、選択することが可能です。
応募条件に関しては、該当業務に関する実務経験を有することが、基本となりますが、営業など、一部の職種においては、未経験者からの応募を受け付けるケースもあります。
また、グローバルスタッフへの応募者に対しては、語学力や海外業務経験の有無などがチェックされることがあります。
求人情報の入手方法
損保ジャパン日本興亜の公式サイトには、中途採用希望者向けの専用ページが用意されており、こちらのページから、募集がかかっている求人の一覧・詳細について、確認することが出来ます。
http://www.sjnk.co.jp/recruit/career/contents1/
また、中途に関しては、転職エージェント経由でも募集がかかっています。求人によっては、エージェント経由での募集のみとなるケースがあり、そういった求人に関しては、公式サイトでは把握することが出来ません。
そのため、損保ジャパン日本興亜の求人情報を入手する際には、公式サイト、転職エージェント、双方をチェックすることオススメします。
このページの最後に、損保ジャパン日本興亜の中途採用求人の取扱実績がある転職エージェントをリストアップしておきますので、参考にしてください。
損保ジャパン日本興亜の社員の年収・給与制度について
損保ジャパン日本興亜に勤務する社員の年収ですが、職種別に幾つか事例を挙げると、下記の通りとなります。
(業界最大手ということで、業界内でもトップクラスの給与水準となりますが、ライバル企業である東京海上と比較すると、若干低めです。)
- 営業 主任 26歳 年収650万円
- 営業 副長 30歳 年収900万円
- 営業 支社長代理 32歳 年収1000万円
- 保険金サービス 主任 30歳 年収450万円
- 保険金サービス 主任 30歳 年収670万円
- 保険金サービス 主任 35歳 年収350万円
- 事務 29歳 年収400万円
- 事務 42歳 年収300万円
- 事務部門 内勤課長 42歳 年収1400万円
- 経理財務 26歳 年収350万円
- 経理財務 副長 28歳 年収800万円
- カスタマーサポート 26歳 年収350万円
- カスタマーサポート 41歳 年収800万円
- サービス技術 主任 38歳 年収650万円
- 損害調査 主任 27歳 年収700万円
- 損害調査 主任 30歳 年収850万円
損保ジャパン日本興亜の給与体系の特徴として、基本給を低めに設定する代わりに、賞与額を高額にしています。年2回の支給となりますが、総額は、あわせて7.5か月程度となります。(12月に4か月分固定、6月は業績給で、若干の変動があります。)
総合職の場合、先ほども触れましたが、グローバル職(転勤あり)と国内専門職に分かれることになり、後者に関しては、転勤ありと転勤なし、または近郊のみの転勤のエリア職の2パターンに分かれますが、昇給や昇進のスピードが大きく異なります。
たとえば、グローバル職の場合は入社後10年程度で、年収 1000万円に達することが可能ですが、一方、エリア職の場合は、ベース給与がなかなか上がらず、特に女性の場合だと、総合職であっても事務職の女性とそれほど変わらないレベルにとどまることになります。
また、グローバル職の場合には、自己負担1~2万円程度の社宅に住めるか、もしくは、相応額の住宅手当が出ますが、エリア職の場合には住宅手当がゼロなど、待遇は大きく異なります。
なお、全社員共通の福利厚生としては、各種保険が完備されているほか、財形貯蓄制度、共済会制度、独身寮、保養施設などが用意されています。
中途採用で入社する時の注意点
中途採用で入社する時には、前職までの経歴・実績を加味して、給与額が算出されることになりますが、交渉次第で、具体的な金額が変わってくるので、会社側からの提示額に満足出来ない時には、納得がいくまで、話し合うようにしてください。
転職時というのは、自分の希望を最も伝えやすいタイミングでもあるので、ここで妥協してしまうのはモッタイナイです。(後々まで後悔することにも、なりかねません。)
もし、こういった給与交渉は苦手ということであれば、前述した転職エージェントに、代行してもらうことをオススメします。
彼らは転職のプロなので、この手の交渉の進め方に精通しており、シコリを残さない形で、うまく要望を伝えてくれます。何らかの上積みを勝ち取れるケースが少なくないので、交渉ベタな人が、下手に自分でやろうとするよりも、最初から任せてしまったほうが賢明です。
損保ジャパン日本興亜の評価制度について
損保ジャパン日本興亜では、期初に1年の目標を立て、9~10月頃に中間面接、2~3月に最終面接を行う形で評価が行われます。評価の内訳としては、成果とコンピテンシーが別々に、5段階で評価される形となります。
(絶対評価ではなく、相対評価となるため、同じ部署の同僚のパフォーマンスも、自分の評価に影響することになります。)
評価シートには、目標・達成手段・達成度合いなどを細かく書きますが、目標値は、部署としての目標が優先され、それを担当者ごとに落とし込む形になるのが基本なので、自発的な目標値を設定することが出来ないというケースが多々あります。
中間面接時には、マイキャリアプランという、長期的な仕事に対する目標を立てる機会があり、異動希望の有無や配属希望先、中長期的な展望といった自分自身のキャリアプランについて、上司と話し合うことが出来ます。
グローバル職は成果が評価に直結しやすい反面、エリア職や事務職の場合は、良い意味でも悪い意味でも、評価が曖昧な傾向にあり、目標を達成した、達成出来なかった社員、双方で評価に差が出ないケースもあります。
また、近年は会社全体が事務仕事を減らす方針のため、事務職でも、普段の事務業務に対する評価はされず、業務割合の低い代理店の増収に、どれだけ貢献出来たかだけで、判断されるようになってきています。(主軸となる仕事で評価されないという微妙な状況です。)
成長環境について
損保ジャパン日本興亜では、入社後の研修制度が整っているほか、配属後も講義形式の研修が定期的に受けられるようになっています。
また、法律知識、判例、医療知識など、最新の知識を習得するための資料や動画が、豊富に用意されており、会社貸与のiPhoneを使って見ることが出来るため、自宅で勉強することが可能です。
また、社内試験が頻繁に開催されていますが、専門性を問う、実務に即した難しい内容となるため、試験をクリアしていくための自己研さんの文化が盛んです。(お互いに刺激を与えながら、勉強していけるので、無理なく、実力を付けることが出来ます。)
キャリアアップに関しては、プロパーの場合は、4年に1回程度、人事ローテーションがありますが、前述したように、自分自身の希望を定期的に、上司に伝える場があるので、会社主導の異動ではなく、自分の意志が反映されることになり、キャリア形成という観点では、かなり大きいです。
なお、人事評価が高い人、営業であれば、大きな成果を上げた人ほど、自分の希望が通りやすくなるので、ここは実力主義の世界と考えてください。
ワークライフバランスについて
損保ジャパン日本興亜では、社員のワークライフバランスに対する意識が高い会社であり、就労環境の整備を積極的に進めています。
具体的には、在宅勤務やシフト勤務が利用出来るようになっているほか、残業管理も厳しめに行っています。
また、休暇制度としては、年に5連休が1回、健康休暇4日、指定休暇5日の消化を必須としているほか、月1回の有休取得や毎週水曜の早帰りが推奨されるなど、非常に充実しています。(ゴールデンウイークやシルバーウィーク、年末年始などはカレンダー通り)
しかし、実際の運用については、部署によって異なるのが実情です。傾向としては、エリア職や内勤職は、仕事量が少ないため、定時帰宅が可能です。
一方、グローバル職、特に男性は、業務負荷が高いことに加えて、早く帰宅するのが、はばかられるような雰囲気もあるので、長時間労働になりがちです。
また、地方の営業職だと、自動車ディーラーのイベント手伝いや代理店接待のバーベキュー、社内でも同じ地区の営業店が集まってのスポーツ大会や、昔ながらの伝統でゴルフ、飲み会も多いので、プライベートの時間を取るのが、難しい状況にあります。
(全ての営業所が、こうというわけではないのですが、傾向としては、やはり多いです。)
女性の働きやすさについて
損保ジャパン日本興亜は、昔から、育児支援に力を入れている会社であり、産休・育休制度が整っているほか、復帰後には、時短勤務や在宅勤務が利用出来るようになっています。
また、部署にもよりますが、子供の行事などに合わせて、有給を取得することも可能です。(特に、内勤職だと、ほぼ希望通りに休めます。)
しかし、近年は女性活躍推進という名目で、『事務ゼロ』、『国内事業の大半は女性だけで回す』といった目標が掲げられているため、エリア職のフロント業務化が進んでおり、女性も営業現場へ出ることが、当たり前になってきています。
そのため、女性もキャリアアップが目指せるようになった反面、仕事の負荷が大きくなり、家庭との両立を目指すのが、難しい状況になりつつあります。
損保ジャパン日本興亜の転職先としての価値
ここまで、損保ジャパン日本興亜の就労環境について、様々な角度から見てきましたが、いかがだったでしょうか。魅力に感じるところもあれば、『ここは嫌だな』と思うところもあったと思います。
人それぞれ、価値観が違うので、捉え方は色々だと思いますが、会社の大まかな傾向としては、海外事業への注力度が増しているので、グローバルで働ける人材を優遇するようになってきています。
そのため、海外志向が強い人にとっては、チャンスが多いうえ、待遇も良いということで、魅力度が高い会社と言えます。
その逆で、国内業務に関しては、優先順位が落ちているので、国内業務専門となると、今後、環境が厳しくなっていく可能性が高いです。
もちろん、そうはいっても、業界最大手なので、他社と比較すれば、条件は良いと言えますが、こういった傾向があるということを、頭に入れたうえで、転職の判断を下すことをオススメします。
損保ジャパン日本興亜の中途採用求人を扱っている転職エージェント
最後に、損保ジャパン日本興亜の中途採用求人を扱っている転職エージェントをリストアップしておきますが、彼らは社内事情に精通しているため、もし、判断に迷うようでしたら、一度相談してみてください。プロの視点でアドバイスしてくれるので、参考になるはずです。
また、エージェントは様々な企業の求人情報を押さえているので、他社の求人を紹介してもらって、損保ジャパン日本興亜と比較してみるのもアリです。
もしかしたら、損保ジャパン日本興亜よりも、自分に合う会社が見つかるかもしれません。転職先を決める際には、選択肢が多いことに越したことはないので、ぜひ、他社のことについても、話をしてみてください。
※JACに関する補足
- JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
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