『病気と苦痛に対する人間の闘いのために』という企業理念のもと、 医療用医薬品を主体とする各種医薬品の研究、開発、製造、仕入、販売事業を展開している医薬品メーカー、小野薬品工業。創業300年を迎える、日本有数の老舗企業です。
時代とともに社会における疾病構造は変化、近年では、がんや認知症などの疾病に対する医薬品ニーズが高まっていますが、小野薬品はこうしたアンメットメディカルニーズを捉え、がん領域における取り組みを強化しています。
世界初の革新的ながん治療薬、抗PD-1抗体「オプジーボ」(ニボルマブ)を創製するなど、がん領域の開発プロジェクトは、国内外合わせて60を超えています。(2016年11月現在)
現在は、従来からの疾患領域を定めない創薬手法「化合物オリエント」とともに、オプジーボで培われたがん免疫に関するノウハウを生かして、次世代の治療薬にも視野を広げるなど、積極的に新薬の創製に取り組んでいます。
こういった背景から、人材採用の動きが活発であり、中途に関しても、様々な職種において、募集がかかっています。小野薬品工業への転職のチャンスは豊富に存在するので、関心がある人は、このタイミングで真剣に検討することをオススメします。
このページでは、小野薬品工業の中途採用求人の傾向、及び、社員の年収・給与水準、社内の労働環境についてまとめていますので、参考にしてください。
小野薬品工業の中途採用求人の傾向
小野薬品工業の中途採用で募集がかかる職種は多岐に渡りますが、そのなかにおいて、特に募集頻度が高い代表的な職種を挙げると、下記の通りとなります。
- 開発職 抗がん剤開発のクリニカルオペレーションおよび企画
- 開発職 統計解析業務
- 開発職 治験管理業務
- 開発職 CRO管理業務
- 開発職 メディカルライター職
- 開発職 アジア臨床試験クリニカルオペレーション
- CMC薬事職
- PV副作用個別症例評価
- 営業オンコロジー部門 KAM(Key Account Manager)
- 品質保証業務
応募条件については、どの職種においても、該当業務に関する実務経験、知識が必須となりますが、具体的な経験の内容・年数については、求人ごとに異なるので、詳細については、個々に確認するようにしてください。
ちなみに、上記の全ての職種において、ビジネスレベルの英語(TOEIC650~730以上)が必須スキルとして、要求されており、小野薬品工業への転職を目指す際には、語学力は欠かせないと考えておいたほうがいいです。
なお、上記の職種以外では、管理部門系(経理財務、人事、経営企画、社内SEなど)の求人が発生することがありますが、頻度としては低めです。
これらの職種においても、実務経験が必須となりますが、前職の業種については、不問とされるケースが多いので、異業種からの転職については、問題なしです。
求人情報の入手方法
小野薬品工業は採用情報専用サイトを用意しており、そちらのサイト内において、中途採用の募集要項について、確認することが出来ます。
https://www.ono.co.jp/jpnw/recruit/carrer.html
また、小野薬品工業は、転職会社経由でも募集をかけているので、転職会社に問い合わせることでも、求人情報を入手することが可能です。
どちらのルートでも、入手出来る情報は一緒ですが、転職会社の場合、様々な企業の求人情報を押さえているので、小野薬品工業を含めた、複数の企業の求人を見比べてみたいといった時には、まとめて紹介してもらえるので、便利です。(自分で探す手間が省けます。)
また、一度、転職会社に登録しておけば、自分が希望する条件に合う求人が発生するたびに、メールで通知してもらえるので、募集頻度が少ない職種での転職(小野薬品工業でいえば、管理部門系など)を狙う時には、情報源として活用することをオススメします。
小野薬品工業の年収・給与制度について
小野薬品工業に勤務する社員の年収ですが、職種別に幾つか事例を挙げると、下記の通りとなります。
- 営業 28歳 年収700万円
- 営業 29歳 年収600万円
- 営業 30歳 年収700万円
- 営業 30歳 年収650万円
- 営業 35歳 年収958万円
- 営業 37歳 年収850万円
- 営業 39歳 年収1040万円
- 営業 39歳 年収904万円
- 開発 30歳 年収900万円
- 開発 32歳 年収1000万円
- 研究 28歳 年収468万円
- 研究 30歳 年収819万円
- 臨床開発 34歳 年収804万円
- 人事 54歳 年収949万円
- 社内SE 29歳 年収436万円
- マーケティング 24歳 年収525万円
小野薬品工業の給与体制は、毎月の月給にプラスして、年2回(7月と12月)、賞与が支給されるといったオーソドックスなものとなります。昇給は年1回、7月に行われます。
元々は年功序列の会社でしたが、近年は、実力主義に移行しており、前年の仕事のパフォーマンスに応じて、昇給幅が変わるようになってきています。
手当については、営業手当、外勤手当、こども手当、住宅手当、通勤手当、時間外勤務手当などがあり、特に扶養手当は手厚く、家族構成にもよりますが、支給額は他社と比較しても、高額となっています。
日当の営業手当については日額2400円で、非課税です。外勤手当は月4万円前後、住宅手当(持家)は34000円が支給され、賃貸の場合は家賃の2~3割に相当する額が充当されます。通勤手当は全額支給です。
福利厚生に関しては、自社株投資会、財形貯蓄制度、退職年金制度、住宅資金融資制度などが用意されていますし、独身寮、転勤者用社宅、保養所、提携先の加入クラブ(コナミスポーツクラブ、東急ハーヴェストクラブ)が利用出来るようにもなっており、かなり充実した内容です。
もちろん、各種社会保険(雇用・労災・健康・介護・厚生年金)は、一通り完備されています。なお、小野薬品独自の臨時ボーナス制度として、新薬が上市した時、既存製品に効能追加がされた時には、一時金として基本給の0.5か月分が、支払われるようになっています。
中途採用で入社する時の注意点
中途採用の場合、前職までの経歴や実績を加味して、基本給が決まることになりますが、交渉次第で数字が変わってくるので、小野薬品工業から提示された金額に納得がいかない時には、そこで妥協せず、会社側と交渉するようにしてください。
もし、お金のことで話をするのは気が引けるということであれば、前述した転職会社に交渉を代行してもらってください。彼らは転職のプロなので、この手の交渉経験を豊富に有しており、交渉術に長けているので、うまく話を進めてくれます。
何らかの上積みを勝ち取ってくれるケースが多いので、交渉ベタな人が、自分で何とかしようとするよりも、最初から任せてしまったほうが安心です。
小野薬品工業の評価制度について
昔は年功序列型で、年齢を重ねることで、ある給与増が確保出来ていましたが、近年では給与体制が変わり、実力主義になってきています。従って、頑張る人には、それに見合った報酬、及び、役職が与えられるようになり、20代で課長に昇進した人もいます。
逆に、仕事で成果が出せない人は、たとえ、勤続年数を積み上げても、年収は上がらないですし、むしろ、大幅にカットされることになります。(この会社で働き続けてきたからという実績だけでは、評価されないようになってきているということです。)
成果主義といっても、小野薬品工業の場合、外資ほどドライではなく、実績にプラスして行動評価も重要視していることから、たとえば、一社員ではどうしようもない市場の変化が原因として、個人の実績が低下した時には、そういったことが考慮されるようになっています。
どのように仕事に取り組んだのか、求められる等級(役職)に見合った行動をとっているのか、または、自己啓発への取り組み(自分を成長させようと努力しているのか)、他の社員への影響度(良い影響を与えているか)なども、評価の対象になっているので、常日頃の行動というのが、人事査定においては、非常に重要です。
小野薬品工業の教育制度・成長環境について
小野薬品工業は、様々な疾病領域の医薬品を手掛けているため、仕事を通じて得られる知識というのは、広範囲なものとなり、色々なことを勉強することが出来ます。
また、小野薬品は、年齢や経験を問わず、大きな裁量を与える会社なので、割り当てられた仕事に対する責任・権限を持って、業務を遂行することになり、仕事を通じての成長ペースというのは速いです。
また、実績次第で年齢・勤続年数を問わず昇進出来る会社なので、早い段階で管理職に昇格するケースが多く、他社の同世代の社員よりも、マネジメントの経験をいち早く積める環境にあると言えます。
さらに、小野薬品工業では、社内公募制度や出向制度、他業種経験制度、海外勤務制度などが導入されており、こういった制度を活用することで、職種、業務内容、勤務地を含めて、多種多様な経験を積むことが出来ます。
社内の教育体制については、医薬品・医薬業界に関するタイムリーな情報が提供されるようになっているため、常に最新の情報に接することが出来ます。
特に、MR用のコンテンツは充実しており、MR全員が会社から支給されたタブレット端末から、安全性情報・プロモーション資材・学会情報・文献情報など、あらゆる情報にアクセス出来るようになっています。
ワークライフバランスについて
小野薬品工業の有給消化率は平均33%とそれほど高くはないのですが、会社として、働き方の見直しに積極的に取り組んでいるため、有給休暇の取得推進を掲げており、実際に、取得日数が少しずつ増えています。
元々、残業自体は少ない会社ですし、休日出勤についても、それほど多くはありません。(MRについても、他社と比較すれば、少ないですし、休日に出勤した際には、代休の取得も認められています。)
夏期休暇、リフレッシュ休暇といった特別制度も用意されており、一定数の休暇を確保出来るので、全体的に見て、ワークライフバランスは良好と言える会社です。
女性の働きやすさについて
小野薬品工業は、育児支援体制が充実している会社であり、産休や育休、フレックス勤務、時短勤務など、様々な制度が利用可能です。営業職の場合、保育園の送り迎えに営業車を利用するといったことも認められています。
また、これは全社員共通ですが、託児所やベビーシッターを利用する時には、会社から、費用補助を受けられるようにもなっています。
そのため、小野薬品工業には、産休・育休取得をして、復帰する社員が多く、それにはMRも含まれるので、仕事と子育ての両立を視野に入れている女性とっては、オススメの会社です。
一方、キャリアということで言えば、不十分な部分がある会社です。仕事の割り振りなどで、不利な立場に置かれることはなく、男性と同じ立場で、第一線で働くことが出来ますが、昇進の機会については、男性が優先される傾向が残っており、管理職に就いている女性は少ないです。
ここ数年、会社として女性活用の動きを強めているため、雰囲気が変わってきていますが、今は過渡期ということもあり、外資のように、完全な男女平等とは言えない状況です。
ただし、この点については、時間が経つに連れて、望ましい方向に変化することは間違いないので、キャリア形成を重視する人は、最新の状況について、確認してみることをオススメします。
小野薬品工業の転職先としての価値
ここまで、小野薬品工業の就労環境について、様々な角度から見てきましたが、福利厚生を含めた待遇面については、製薬会社のなかでもトップクラスですし、それでいて、残業や休日出勤が少ない会社なので、このあたりのバランスを考えると、転職するだけの価値がある会社と言えます。
実力主義の評価制度に変わってきており、かつ、入社直後から責任を持って働けるので、仕事に対するやり甲斐を持ちやすいこと、教育体制がしっかりしているので、自分を成長させやすいことなども、大きなメリットです。
女性だと、昇進がしにくいなど、短所と言える点もある会社なので、誰にでもオススメというわけではありませんが、総合的に見ると、魅力度が高い会社であることに間違いはないので、医薬品業界で、転職先を探している人は、候補の一社として、真剣に検討してみてください。
小野薬品工業の中途採用求人を扱う転職会社
下記に、小野薬品工業の中途採用求人を扱っている転職会社をリストアップしておきますが、彼らは社内事情に精通しているので、転職を目指すべきかどうか、判断に迷うことがあれば、一度相談してみてください。プロの視点でアドバイスしてくれるので、参考になります。
また、前述しましたが、転職会社は様々な企業の求人案件を扱っているので、他社の求人を紹介してもらって、小野薬品工業と比較してみるのもオススメです。
そうすることで、小野薬品工業の価値が、よりハッキリしますし、もしかしたら、より自分に合う会社が見つかるかもしれません。転職先を決める際に、候補が多いに越したことはないので、ぜひ、他社のことについても、話をしてみてください。
※JACに関する補足
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