画像出典:Enri Endrian
国内最大の自動車メーカーであり、国内シェア4割を超えるトヨタ自動車。ダイハツ工業と日野自動車の親会社であるほか、SUBARUの筆頭株主でもあり、単一の自動車メーカーとしては、世界最大の規模を維持している、日本を代表する企業です。
日本国内だけでなく、28の国・地域に製造事業体があり、海外170以上の国・地域において、トヨタ車は販売されています。2016年には4輪車の販売台数が、世界で第2位となるなど、好業績を維持しています。
同時に、トヨタ自動車は、環境、安全、エネルギー問題など、世界的に関心の高い課題の解決に向け、フロントランナーとして率先して取り組んでいます。自動運転技術や人口知能技術にも力を入れており、2020年には自動車専用道路における、自動走行の実現化を目指しています。
また、環境分野においても、世界で初めて発売したハイブリッドカー、プリウスを始め、プラグインハイブリッド車や電気自動車、燃料電池自動車など、次世代のクルマの開発を積極的に進めています。
人材採用の動きも活発であり、トヨタ自動車は、新卒・中途を問わず、大量に人材を募集しています。中途採用に関しても、常時、募集がかかっているので、転職の機会は多いです。
このページでは、トヨタ自動車の中途採用求人の傾向、及び、社員の年収、社内の就労環境についてまとめていますので、参考にしてください。
トヨタ自動車における、中途採用求人の傾向
様々な職種を対象に、中途採用の求人が発生していますが、そのなかでも、特に、開発系、製造系の職種における、求人の発生頻度が高くなっています。
具体的には、研究・開発、生産技術開発、新規事業開発、知的財産管理、調達、物流管理、生産管理などです。
ちなみに、制御技術、電子技術、品質生産技術に精通するエンジニアに対する、求人需要が高くなっており、該当する人は、好条件で転職出来る可能性が大です。
また、上記の職種以外では、募集頻度はやや落ちますが、渉外・広報、営業、総務・人事、経理・財務、品質保証、製品開発、デザインといったところでも、求人が出てくることがあります。
応募条件については、いずれの職種においても、該当業務に関する実務経験・知識が必須となりますが、職種ごとに、要求される知識・能力が異なるので、詳細については、募集要項で確認するようにしてください。
ちなみに、トヨタ自動車では、『キャリア登録』と呼ばれる制度が用意されており、自分が希望する職種で募集がかかっていない時において、公式サイトのホームページから登録することで、新規求人が発生した時に、トヨタから直接、連絡を受けられるようになります。
求人情報の入手方法
トヨタ自動車の公式サイト内において、採用情報ページが開設されており、そちらから、中途採用求人の募集要項、及び、現在、募集がかかっている求人の一覧について、確認することが出来ます。(キャリア登録についても、このページから出来ます。)
http://www.toyota-careers.com/
また、中途に関しては、転職エージェント経由でも募集をかけているので、そちらから、求人情報を入手することも可能です。
公式サイト、転職エージェント、どちらでも、入手出来る情報は一緒ですが、エージェントは様々な企業の求人案件を扱っているので、トヨタだけでなく、ほかの会社の求人情報も入手して、比較してみたいという時には、まとめて情報を教えてもらえるので、自分で探す手間が省けて便利です。
(自分が求める条件を満たす求人がどれだけ存在するか、業種などを指定して、探してもらうといったことも出来ます。)
このページの最後に、トヨタ自動車の中途採用求人を扱っている、代表的な転職エージェントをリストアップしておきますので、参考にしてください。
トヨタ自動車の年収・給与制度について
トヨタ自動車に勤務する社員の給与水準ですが、幾つか具体的な年収事例を挙げると、以下のようになります。
- 営業 27歳 年収650万円
- 海外営業係長 35歳 年収1000万円
- 営業課長 38歳 年収1100万円
- 海外営業課長 40歳 年収1200万円
- 設計 31歳 年収790万円
- 設計主任 38歳 年収1000万円
- 技術 25歳 年収400万円
- 技術 29歳 年収650万円
- 技術主任 31歳 年収1000万円
- 技術主任 38歳 年収1100万円
- 生産管理 46歳 年収600万円
- 生産管理主任 30歳 年収850万円
- 製造 26歳 年収500万円
- 製造 28歳 年収700万円
- 製造 32歳 年収800万円
- 生産技術 28歳 年収600万円
- 生産技術 30歳 年収700万円
- 生産技術 33歳 年収850万円
- 開発 30歳 年収800万円
- 開発主任 32歳 年収950万円
- 経理財務 30歳 年収700万円
- 経理財務 33歳 年収1000万円
- 経営企画 27歳 年収700万円
- 経営企画 37歳 年収1300万円
トヨタ自動車は、基本給に加えて、年2回賞与が支給されるというオーソドックスな給与体系となっており、世界トップクラスの業績を誇るだけあって、給与水準は高めです。(主幹クラスともなると、年収1000万円を超えてくるので、そこはさすがにトヨタといったところです。)
基本的には、年次を重ねるごとに、それに比例して給与が上がる仕組みとなっており、主任にあがるまでは、同期の間で、給与差が付くことは、まずありませんが、主任に上がった頃から、少しずつ、年収に個人差が生じるようになります。
トヨタの給与体系の特徴としては、総年収に占める賞与の割合が大きくなっています。業績給となり、会社の業績によって、支給額が変動します。また、それほど大きな額ではありませんが、各個人の人事評価次第でも、変わります。
残業代に関しては、実働分が全額支給となり、サービス残業はなしです。また、大企業だけあって、福利厚生がしっかりしています。30歳未満または、勤続6年未満のどちらかまでは、寮が用意されていますし、結婚後は社宅が利用出来るなど、特に、住居に対するフォローが手厚いです。
また、そのほかにも、選択型福利厚生制度「ウェルチョイス」が用意されており、退職金やマイホーム融資、介護積立、給食補助など、個人個人のライフスタイルに合わせて、様々なメニューを選択出来るようになっています。
トヨタ自動車の評価制度について
トヨタ自動車では、日々の業務の成果が、人事評価のベースとなりますが、それとは別に、特定のテーマ(問題)を設定して、その問題の解決案を考えて実施するという試みが行われており、その内容も、評価に影響してきます。
また、相対評価となるので、同じ部署に所属する同僚のパフォーマンスも、自分の評価に影響があると考えてください。
先ほども触れたように、トヨタでは、主任になるまでは、年功序列で全員一律で昇進していくので、ここまでは人事評価は関係ありませんが、その後は、実力主義となります。
その際には、過去の評価も加味されることになるので、主任クラスから、さらに昇進を目指すのであれば、入社直後から、高評価を維持出来るように、注意しておいたほうがいいです。
また、トヨタ自動車で良い評価を得るためには、上司や周囲との人間関係も重要となります。周りの評判というのも評価に影響があるためです。
そのため、与えられた仕事を、ただこなすだけでなく、普段から上司や関係各所とコミュニケーションを取って、円滑に仕事を進めていくことが重要です。(自分からリーダーシップを取って、周囲を引っ張っていけるようなことが出来れば、完璧です。)
もう一つ、重要なこととして、トヨタ自動車の企業文化は、真面目の一言であり、特に近年では、コンプライアンスに厳しいので、ルールを守れない人は、能力うんぬんを別にして、評価されないと考えてください。
※補足
トヨタ自動車では、半期に一度、上司との面談があり、目標や現状の進捗状況、仕事の悩みや成果などについて、時間をかけて話し合う機会が設けられています。
同時に、自分に対する会社からの評価を確認する場にもなるので、ここで、仕事に対する方向性を軌道修正するといったことも出来ます。
トヨタ自動車の成長・キャリア開発について
トヨタ自動車の研修制度は、非常に充実しており、階層ごとに様々な研修を受けることが出来るようになっています。
また、自分がやりたいことを伝えれば、そのことを実現するうえで、役立つような研修を紹介してもらうことも出来るので、自分が望むキャリア像に合わせて、効率良く、自己成長を図ることが出来る環境です。
キャリアパスについても、上司がしっかりと相談に乗ってくれますし、社内での部署異動の機会が多々あるため、同じ会社にいながら、様々なキャリアパスを描けるのも、トヨタの強みです。(複数の職種を経験するといったことも、認められています。)
もちろん、トヨタはグローバルメーカーなので、海外勤務のチャンスもありますし、日本国内にいながらも、海外支社・拠点のスタッフと協働して、仕事を進めるケースが頻繁にあるので、海外志向が強い人にとっても、チャンスは多いです。
ちなみに、トヨタで、仕事をするうえでは、他の部署と協働しながら進めていくことが必須となるため、必然的にコミュニケーション能力が磨かれる環境でもあります。
ワークライフバランスについて
トヨタ自動車の就労環境はとても良好です。会社として、有休取得100%を推奨しており、掛け声だけでなく、達成出来るように、人員配置を適正なものにするなど、現場をサポートしているので、実際に、休みが非常にとりやすい職場となっています。
お盆やお正月にも、長期連休が用意されていますし、その前後に有休をくっつけて休むことも出来るので、プライベートをしっかり充実させることが出来ます。(2週間近く休むような人もいます。)
また、トヨタ自動車は、国内トップの自動車メーカーだけあって、労務管理が徹底しています。36協定遵守の意識も高く、残業についても、原則月間45時間、年間360時間以下というのがきちんと守られています。もちろん、サービス残業といったものはありません。
かつ、一部の部署を除けば、フレックスタイム制が導入されているので、出勤・退社時間についても、自由が効きますし、近年では、在宅勤務の導入も進められているので、今後は、ますます、ワークライフバランスに優れた会社になる可能性が大です。
なお、製造部門の場合、生産調整の兼ね合いで、休日に出勤することも、時々ありますが、その場合には、振替休日を取ることが可能です。
女性の働きやすさについて
トヨタ自動車は、女性にとっても、働きやすい環境が整っています。産休・育休・時短勤務制度はもちろんのこと、在宅勤務が可能なので、妊娠・出産がネックになることなく、働き続けられる環境です。実際に何度も産休・育休を取得している人が多いですし、周囲の理解もあります。
ちなみに、育休は子供が2歳になるまで、時短勤務は小学4年まで、利用可能です。また、子供が1歳未満の時に、復帰した場合には、保育費用の補助が受けられますし、社内に保育所が設置されているので、保育所が見つからない時でも安心です。
かつ、子供が2歳になるまでは、終日在宅勤務が認められているので、自宅勤務を選択することも可能です。
一方、キャリア形成に関しては、トヨタ自動車は、女性社員のキャリア開発に対するサポートにも力を入れており、自分が目指すキャリア像を会社側に伝えれば、そこに沿った仕事を用意してくれます。
能力を加味したうえで、仕事の割り振りを考えてくれるので、無理なく、自分の目標を追求していくことが出来ます。
もちろん、男女間で、人事評価の内容に差が生じることはなく、仕事を頑張ればきちんと評価されますし、昇進の機会についても、男性と同等です。
最近では、生産現場でも活躍する女性が増えていますし、内勤についても、一般職だけでなく、総合職で活躍している人が増えています。
また、会社として、女性の管理職を増やそうとしていることから、昇進を目指しやすい状況でもあるので、キャリアアップに意欲的な女性にとっては、トヨタは最適な環境と考えて間違いなしです。
トヨタ自動車の転職先としての価値
ここまで、トヨタ自動車の就労環境について、様々な角度から見てきましたが、日本どころか、世界有数の企業だけあって、待遇面、労働環境、ともに抜群です。
わざわざ言うことではないかもしれませんが、転職先候補として、検討するだけの価値が十分にあります。
ただし、これも当たり前の話ですが、トヨタは人気企業であるので、転職を希望する人は非常に多く、求人が出た時にも、応募者が殺到します。その分、競争が厳しくなるということは、覚悟しておいてください。
そのため、トヨタだけでなく、ほかの会社も視野に入れて、転職活動を進めたほうが賢明です。下記に、トヨタの中途採用求人を扱っている、代表的な転職エージェントをリストアップしてありますが、彼らは、業種を問わず、様々な企業の求人情報を押さえています。
自分の経歴やプロフィール、及び、転職先に求める条件等を伝えれば、それらを考慮して、あなたに合う企業を探し出して、紹介してくれるので、ぜひ一度、連絡を取ってみてください。
(もしかしたら、そのなかで、トヨタ以上に、魅力を感じる企業が見つかる可能性というのも、十分にあります。)
また、トヨタの価値を再確認するため、ほかの企業の求人と、敢えて比較してみるというのもアリです。転職先を決める際には、転職エージェントは何かと役立つ、頼りになる存在なので、うまく活用してください。
※
転職を目指す会社が決まった場合、年収などの条件交渉を代行してもらうことも出来ます。年収アップに成功するケースが少なくないので、ぜひこういったサポートも受けてみてください。
※JACに関する補足
- JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
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