ニューヨークで世界初の広告会社として設立され、現在も世界第1位の地位を占める、広告会社グループ、WPPの中核をなす、ジェイ・ウォルター・トンプソン。90ヶ国を超える国々に、200以上のオフィスを持つ、世界を代表する広告代理店です。
その日本法人として、1956年に設立されたのが、ジェイ・ウォルター・トンプソン・ジャパン合同会社。日本初の外資系広告代理店として、日本市場への参入を果たした会社ですが、かつては「広告の大学」とまで謳われるなど、国内市場の広告業界を長年に渡り、リードしてきています。
日本国内での活動に加えて、海外に進出する日本企業のコミュニケーション戦略、広告やプロモーション、マス媒体の購入から調査・分析など、ブランド構築に関わる、様々な活動をサポートしています。
2009年には、ネスレキットカットのプロモーション「キットメール」が、カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバルでグランプリを受賞したことをはじめ、その後も、数々の広告賞を受賞している、クリエイティビティに溢れた会社でもあります。
このページでは、ジェイ・ウォルター・トンプソン・ジャパンの中途採用求人の傾向、及び、社員の年収、就労環境についてまとめていますので、参考にしてください。
ジェイ・ウォルター・トンプソン・ジャパンの中途採用求人の傾向
ジェイ・ウォルター・トンプソン・ジャパンでは、外部から即戦力の人材を採用するという人事方針を採っています。そのため、新卒採用は一切行っておらず、中途採用が主軸となり、常時、何らかの職種において、募集がかかっています。
公式サイト内には、中途採用希望者向けの専用ページが用意されており、募集を行っている求人の一覧・詳細について、確認することが出来ます。
https://www.jwt.com/ja/japan/%E6%8E%A1%E7%94%A8%E6%83%85%E5%A0%B1
主に募集が行われているのは、営業職であるアカウント・エグゼクティブやアカウント・スーパーバイザー、ブランド戦略のシニア・プランナー、アソシエイト・プランニング・ディレクターなどです。
いずれも、同業他社での実務経験のほか、ビジネスレベルの英語力を必要要件としています。経験年数・実績次第では、スーバーバイザー、マネージャーといった上級職に応募することも、可能です。
求人ごとに、経験の内容などについて、細かい条件が付帯されているので、詳細については、個々に確認するようにしてください。
また、上記の職種と比較すると、募集頻度は少なくなりますが、人事、経理財務、経営企画といった、管理部門系の求人が発生することもあります。こちらも、転職希望者に科せられる要求度は極めて高くなっています。
ジェイ・ウォルター・トンプソン・ジャパンの社員の年収・給与制度について
ジェイ・ウォルター・トンプソン・ジャパンに勤務する社員の年収ですが、職種別に幾つか事例を挙げると、下記の通りとなります。
- 営業 20代後半 男性 年収 600万円
- 営業 30歳 男性 年収 600万円
- 営業 33歳 男性 年収 660万円
- 営業 30代後半 男性 年収 650万円
- 営業 40歳 男性 年収 750万円
- RMGコネクト 32歳 女性 年収 680万円
- RMGコネクト 30代 男性 年収 600~700万円
- マーケティング 32歳 女性 年収 696万円
- コピーライター 40代前半 女性 年収 600万円
- 広告・宣伝 30代前半 男性 年収 600万円
- 広告・宣伝 30代後半 男性 年収 750万円
- 30代半ば 男性 マネージャー 年収 1000万円
給与体系は、賞与を含む年俸制となります。(上記の数字は賞与を含めた額となります。)また、定期的な昇給といったものはなく、昇進しない限り、給与が上がることはないですし、実績も加味されるため、肩書きはついたけど、給与はそのままというケースもいます。
外資らしく、厳しい基準となっていますが、その反面、実力主義の会社なので、実績を示せば、年齢・勤続年数にかかわらず、昇進することが可能です。実際に、若年齢層のなかに、高収入を得ている社員が何人も存在します。
年齢の若い人が、上の人の給与を上回る逆転現象も珍しくないので、大変ではありつつも、やり甲斐がある環境と言えます。(こういった環境を楽しめる人でないと、この会社でやっていくのは難しいでしょう。)
なお、冒頭でも触れたように、ジェイ・ウォルター・トンプソン・ジャパンでは、中途採用を主軸としていますが、入社時に設定される給与は、前職までの職歴・実績を加味して算出されることになるので、個人差が大きくなっています。
ただし、交渉次第という要素もあるため、面接時の給与交渉が非常に重要です。実績を適切にアピールしつつ、遠慮せずに要望を伝えることで、給与アップを勝ち取るケースが珍しくないので、会社側からの提示額に納得がいかなければ、満足出来るまで、交渉するようにしてください。
安易に妥協すると、入社後、後悔することになるので、要注意です。こういった交渉が苦手ということであれば、転職エージェントに、交渉を代行してもらうことをオススメします。
エージェントは、転職のプロなので、こういった交渉事に慣れていますし、ジェイ・ウォルター・トンプソン・ジャパンの社内事情にも精通しているので、うまく話を進めてくれます。
注意点としては、エージェントが交渉を請け負ってくれるのは、あくまでも、自社で保有する求人案件に関してのみなので、まずは、自分が応募したい職種の求人を扱っているエージェントを探し出すのが、先決となります。
このページの最後に、ジェイ・ウォルター・トンプソン・ジャパンの中途採用求人の取扱実績がある転職エージェントを数社リストアップしておきますので、今現在、どのような求人を扱っているのか、問い合わせてみてください。
ジェイ・ウォルター・トンプソン・ジャパンの評価制度について
ジェイ・ウォルター・トンプソン・ジャパンでは、グローバル基準に基づくKPI評価が取り入れられていますが、必ずしも、ここで高い評価を得たからといって、昇進出来るとは限りません。
上司や社長に直談判するなど、自分から積極的に動く人間に、昇進のチャンスを与える会社なので、高い評価を残したうえで、その成果を上層部にPRすることが重要です。
ただし、ここは注意が必要ですが、ジェイ・ウォルター・トンプソン・ジャパンは、古い体質の日系企業のように、実力がない人間が、社内政治を駆使することで、昇進出来るといったような会社ではありません。
昇進するためには、何よりも実績を出すことが、必要不可欠なので、この点は誤解がないようにしてください。
ただし、その一方で、上級職のポジションが埋まっているので、昇進の機会が限られている反面、一度他社に転職して、キャリアを積んでから戻ると、厚遇される傾向があり、出戻り組のほうが、昇格や昇給に繋がりやすいという側面もあります。
そのため、ジェイ・ウォルター・トンプソン・ジャパンで働き続けていて、昇進のチャンスが、あまり見込めないと感じた時には、他社への転職をキャリア戦略の一つとして、検討することをオススメします。
成長環境について
冒頭でも触れましたが、ジェイ・ウォルター・トンプソン・ジャパンは、即戦力の人材のみを採用するという人事方針を採っているため、社内教育に関しては、何もなしです。一応、月に1回程度ナレッジシェア的なレクチャーが開催されていますが、その程度です。
社内に体系化されたマニュアルやノウハウがあるわけでもないので、仕事に必要な知識・スキルの習得に関しては、全て自己責任となり、自分自身で学んでいく姿勢が重要になります。
ただし、ジェイ・ウォルター・トンプソン・ジャパンでは、各個人に大きな裁量が与えられており、早い段階で、責任のある役割を担うことが出来るため、仕事を通じて得られる経験値というのは、かなり充実したものとなります。
クライアントを1業種1社と限定しているため、クライアントと深く付き合えるといったメリットもあります。
また、クライアントは海外企業が中心のため、内資の代理店で働いていては、経験すること機会が少ない、グローバル基準でのビジネスに取り組むことが出来ますし、欧米の最先端の戦略思考に接することになるため、仕事をこなすことが、自己成長につながるという環境となっています。
ワークライフバランスについて
広告代理店というのは、激務の代名詞のようなものですが、ジェイ・ウォルター・トンプソン・ジャパンも、その例に漏れず、毎日遅くまで、働くことが常態化しています。(徹夜で仕事をしなければならない時期もよくあります。)
社員のワークライフバランス改善を目的として、会社としては、ノー残業デーを設けたり、22時消灯を推奨したりといった取り組みをしていますが、実際には残業の削減は、思うように進んでいないのが、実情です。
また、有休についても、会社側としては、取得を奨励していますが、仕事量の多さから、殆ど取ることが出来ないという社員が大半を占めています。
このように厳しい環境ですが、スケジュール管理の自由度は高いため、担当するクライアント次第という面もありますが、仕事のペース配分を自分自身で、うまく調整することで、プライベートの時間を確保することに成功している社員も存在します。
女性の働きやすさについて
ジェイ・ウォルター・トンプソン・ジャパンは、かつてはキャリアウーマンの先駆けとして有名だったこともあり、男女差別はなく、現在も女性が活躍している会社です。(女性の社員比率が高い会社でもあります。)
また、トンプソンには、消費財系のクライアントが多いこともあり、女性が活躍出来るフィールドが、ほかの代理店より多いです。
ただし、管理職にはまだまだ男性が多いです。最近、良くあるような、女性の管理職比率を高めるために、女性を優遇するといったことはないです。
また、残業が多い業界なので、女性にとっては、体力にキツイという事情もあります。特に小さな子供を持つ人が、家庭と仕事を両立させるのは、かなり困難です。
産休・育休といった制度は用意されており、産休からの復帰者もいますが、仕事の忙しさからは逃れられないので、子育てをしながら仕事を続けるのは、難しいです。
ジェイ・ウォルター・トンプソン・ジャパンの転職先としての価値
ここまで、ジェイ・ウォルター・トンプソン・ジャパンの就労環境について、様々な角度から見てきましたが、とにかく激務の会社です。
これは広告代理店としては当たり前のことなので、トンプソンがどうこうと言うわけではないのですが、仕事の負担は大きいので、その点を踏まえたうえで、転職を目指すのかどうか、判断を下すことをオススメします。
ちなみに、広告代理店のなかでも、トンプソンは、刺激的な経験が出来る会社だと思います。特に、グローバルで活躍したいと考えている人にとっては、ほかの代理店よりも魅力的な会社であることは、間違いありません。
激務ということを抜きにして、トンプソンの欠点を挙げるとすれば、上級職が年配の社員で占められているため、なかなか昇進の機会がないということですが、裏技的なキャリアパスがあり、その気になれば、幾らでもチャンスを掴めるので、それほど大きな問題にはならないでしょう。
トンプソンの中途採用求人の取り扱い実績がある転職エージェント
最後に、ジェイ・ウォルター・トンプソン・ジャパンの中途採用求人の取り扱い実績がある転職エージェントをリストアップしておきますが、彼らは社内事情に精通しているので、転職すべきかどうか迷うようでしたら、一度相談してみてください。(客観的な視点でアドバイスしてくれます。)
また、エージェントは様々な企業の求人情報を押さえているので、他社の求人について聞いてみるのもアリです。もしかしたら、トンプソン以上に、自分に合う会社が見つかるかもしれないので、興味がある人は、ぜひ他社のことについても、話をしてみてください。
※JACに関する補足
- JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
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