10の法人から構成されているPwC Japanグループにおいて、M&A・事業再生・インフラ関連サービスを提供する組織として設立されたのが、PwCアドバイザリー合同会社。2016年のPwC Japanの組織改編に伴い、現在の業態に落ち着いています。
組織改編から間もないので、給与体系や評価制度、就労環境については、流動的な部分がありますが、現時点における状況についてまとめていますので、参考にしてください。
PwCアドバイザリー合同会社の中途採用事情
PwCアドバイザリー合同会社は、中途採用に力を入れており、コンサルタントを中心に、様々な職種において、人材を募集しています。主なものをリストアップすると、下記の通りとなります。
- コンサルタント
- 戦略・オペレーション
- リスクマネジメント
- M&A
- 事業再生
- インフラ
- 管理部門
- 人事
- 経理財務
- 経営企画
いずれも該当業務に精通しているプロフェッショナルが求められており、監査法人や金融機関、一般事業会社での実務経験を豊富に有することが、応募条件となっています。また、M&A、事業再生等、公認会計士やUSCPAの資格保有が必須条件に加わっている求人も存在します。
転職のハードルはかなり高いのですが、それだけに、条件面も高めなので、該当する人は、ぜひチャレンジしてみてください。
求人情報の入手方法
PwCアドバイザリーの求人情報を入手するための方法は二つあります。一つは、公式サイト内にある、中途採用情報ページをチェックすること、もう一つは、転職会社に問い合わせることです。
- PwCアドバイザリー合同会社 中途採用情報ページ
https://pwcjapan-career.secure.force.com/recruit/advisory/job/index
どちらでも、入手出来る情報は一緒ですが、転職会社の場合、様々な企業の求人案件を扱っているので、PwCアドバイザリーの求人を、他社の求人と比較してみたいといった時には、まとめて情報を教えてもらえるので、便利です。
このページの最後に、PwCアドバイザリーの中途採用求人を扱っている代表的な転職会社をリストアップしておきますので、参考にしてください。
PwCアドバイザリー合同会社の年収制度について
Pwc アドバイザリーに勤務する社員の給与水準ですが、具体的な年収事例を挙げると、下記の通りになります。
- ディールアドバイザリー アソシエイト 26歳 年収580万円
- ディールアドバイザリー アソシエイト 34歳 年収850万円
- ディールアドバイザリー シニアアソシエイト 30歳 年収1200万円
- ディールアドバイザリー マネージャー 40歳 年収1100万円
- アナリスト 29歳 年収570万円
- 財務コンサルタント 26歳 年収444万円
- 会計コンサルタント 27歳 年収550万円
- 経営コンサルタント 29歳 年収600万円
- 経営コンサルタント 29歳 年収550万円
- 経営コンサルタント 38歳 年収1200万円
- 経営コンサルタント 主任 34歳 年収1000万円
- 経営コンサルタント 課長 36歳 年収1100万円
- ITコンサルタント 27歳 年収500万円
- ITコンサルタント 31歳 年収700万円
PwCアドバイザリーでは、年俸制が採用されており、基本給が80%、年1回のインセンティブボーナスが20%という配分となっています。ランクに基づき基本給が決まっているので、昇格することで、大幅に年収増が見込めます。
同業他社との比較で見ると、PwCアドバイザリーの給与水準は、他のBIG4と同等、もしくは、やや低めといったところですが、近年、年俸は上昇傾向にあります。
インセンティブの比率が上がったことにより、評価結果が、額面にダイレクトに反映される仕組みになったのが、その背景にありますが、逆に言えば、結果を出せなければ、これまで以上に収入が上がりづらくなったので、そのあたりの厳しさについては、覚悟しておいたほうがいいです。
ちなみに、そのインセンティブですが、入社から1~2年程度は固定給となり、その後、少しずつ、成果給に変わっていきます。会社業績と個人のパフォーマンスに依存するため、実績を上げると、基本給に匹敵するぐらいの額になることもあり、やり甲斐は十分です。
福利厚生面に関しては、社会保険が完備されているほか、退職金制度(401K)、団体生命保険、資格取得支援制度などが、用意されています。
残業手当については、実働時間分全てを支給対象とする部署もあれば、上限を設ける部署もあります。ここは、部門長の考え次第となっているので、その時によっても、状況は異なります。
PwCアドバイザリーは、基本給・賞与が高額な会社なので、残業代が年収に占める要素というのは、それほど高いものではありませんが、気になる人は、転職後、自分が配属されることが想定される部署の状況について、確認しておくことをオススメします。
中途採用で入社する時の注意点
中途採用の場合、前職までの経歴・実績を加味して、基本給が決まることになりますが、ここは交渉次第でも変わってくるので、PwCアドバイザリーからの提示額に納得がいかない時には、そこで諦めず、自分の希望条件を伝えて、会社側と話し合うようにしてください。
ここで、妥協してしまうと、後々まで後悔することになるので、要注意です。もし、こういった交渉が苦手ということであれば、前述した転職会社に代行を依頼してください。彼らはプロなので、うまく話を進めてくれます。
苦手な人が強引に何とかしようとするよりも、よほど良い結果に落ち着くので、最初から任せてしまったほうが賢明です。
PwCアドバイザリーの評価制度
PwCアドバイザリーでは、年1回、本人の実績をベースとする、人事査定が行われます。高評価を得れば、昇進・ボーナスにつながりますが、低評価だと、ボーナスが無しになります。
また、あまりにも評価が低い、あるいは、何年も低評価が続いているといった状況だと、ポジションが降格したり、最悪のケースでは、退職勧告を受けたりすることもあるので、信賞必罰がハッキリしています。
なお、具体的な評価基準については、各部署により異なるので、詳細については、個々に確認するようにしてください。(部署によっては、稼働年数が考慮されるなど、年功序列の要素が加わっているところもあります。)
また、査定役である上司の権限が大きいため、日頃からコミュニケーションを取って、上司から期待される役割を把握して、その期待に応えるようなパフォーマンスを残すことも、非常に重要です。
成長環境について
PwCアドバイザリーでは、多種多様な研修プログラムが用意されています。ユニークなのは、年間でこれだけの研修を受けなければいけないという、『最低受験講義数』が設定されており、それをパスすることで評価が上がるシステムになっているということです。
自分のスキルアップを図ることが、人事評価にもプラスになるということで、一石二鳥です。ただし、成長環境ということに関して言えば、やはり仕事です。業種がら、仕事の量が、かなりのものになるので、鍛えられます。
一定範囲内における決裁権を持って、業務を遂行することになるので、判断力、決断力、業務マネジメント力といったスキルも、自然に磨かれることになります。
結果を出せば、さらに規模が大きな仕事、重要度が高い仕事が割り当てられることになりますし、そこで結果を出せば、さらに・・・というふうに、好循環で回っていきますし、昇進のペースも速くなるので、キャリア志向が強い人にとっては、かなり、やり甲斐がある環境と言えます。
ワークライフバランスについて
PwCアドバイザリーの就労環境は、担当するプロジェクト・業務の内容によって変わってくるので、一概に、こうとは言えません。
ただし、PwCアドバイザリーは、社員のワークライフバランスに対する意識が高い会社なので、締め切り間際といった、特別な状況を除いては、残業はそれほど多くはないですし、土日に休めることが多く、同業他社と比較すれば、就労環境は良好です。
しかしながら、これはあくまでも、自分のノルマを果たしていることが前提の話であり、仕事が終わらなければ、深夜まで働いたり、週末に出社したりして、間に合わせることになるので、決して楽ではないです。
ちなみに、プロジェクトの合間など、タイミングを見計らって、まとまった休みを取ることは可能ですし、有給についても、事前に調整しておくことで、希望通りに取得出来ることも多いです。
その反面、自分が望めば、幾らでも働くことが出来る会社でもあるので、実力を伸ばすために、敢えて、長時間働くという選択をすることも可能です。
そこで結果を出せば、インセンティブをはじめとして、相応の見返りが得られるということもあり、こういった人は、決して少なくないのですが、だからといって、休みを優先したいという人が、無理に仕事を強いられるというような雰囲気はないので、その点については、安心してください。
女性の働きやすさについて
PwCアドバイザリーは、元々、男女平等の会社でしたが、近年、ダイバーシティの観点から、女性の登用に、さらに積極的になっており、ますます働きやすいようになっています。昇進のチャンスも平等なので、キャリア志向の女性にとっても、やりがいを持って働ける環境です。
ただし、これを逆に言えば、女性であることが、特別に配慮されることはないので、厳しさも同居していると考えてください。
育児支援体制については、産休・育休制度が整備されており、取得後の職場復帰についても、問題なしです。子供がいる人でも働けられるように、周囲がフォローするといった風土もあるので、そういった意味では、気兼ねなく働けます。
その反面、元々、業務量が多いので、子育てとの両立というのは、やはり大変です。時間が勝負という仕事が多いので、子供が病気になった時などに、急に休みを取ることが、そう簡単ではないという現実もあるようです。
PwCアドバイザリーの転職先としての価値
ここまで、PwCアドバイザリーの就労環境について、様々な角度から見てきましたが、いかがだったでしょうか。世界を代表するBIG4の1社なので、待遇面については問題ないですし、就労環境も、この業種の企業としては、かなり良好な部類に入ります。
そういった意味では、もちろん、転職先としてオススメ出来る会社ですが、同業他社との兼ね合いもあるので、様々な企業と比較したうえで、最終判断を下すことをオススメします。
PwCアドバイザリーの中途採用求人を扱っている転職会社
下記に、PwCアドバイザリーの中途採用求人を扱っている転職会社をリストアップしておきますが、彼らであれば、監査法人やコンサルティングファームの実情にも精通していますし、外資・内資を問わず、大手企業からの求人案件を多数押さえているので、ぜひ一度話をしてみてください。
希望条件を伝えれば、それらの条件を満たす企業の求人を抽出して、紹介してくれますし、転職先選びに迷うことがあれば、アドバイスを受けることも可能です。(プロの視点で、分析してくれるので、参考になります。)
転職先を決める際には、何かと頼りになる存在なので、うまく活用してください。
※JACに関する補足
- JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
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