トヨタグループの主要企業として、順調に業績をあげている豊田合成。トヨタ自動車のゴム研究部門から分離独立することで誕生した会社という経緯もあり、今でも、ゴム製品を中心に、自動車部品事業を展開しているメーカーです。
2016年には新型ゴムの開発に成功するなど、今も他社の追随を許さない製品を生み出し続けていますし、最近では、LED製品の生産にも力を入れています。
2011年の震災後から、毎年連続して過去最高益を更新するなど、高い業績をあげ続けているため、組織拡大に取り組んでおり、中途採用にも積極的です。海外市場における売上額が急上昇していることもあり、グローバルで活躍出来るような人材を募集するケースが多くなっています。
豊田合成の中途採用求人事情
様々な職種において、中途採用の求人が出ています。募集頻度が高いものだけでも、営業(国内、海外)、経理財務、製造技術、開発設計、品質管理、社内SEなどがあります。海外拠点への駐在を前提とした採用となる求人もあるので、海外勤務のチャンスもあります。
注意点としては、豊田合成の公式サイトには、キャリア採用ページが用意されているのですが、中途採用の求人情報については、殆ど掲載されていません。(工場勤務の期間工を募集する求人が載っている程度です。)
http://www.toyoda-gosei.co.jp/recruit/rec_career/index.html
中途の場合、転職エージェントを通じて募集をかけているので、豊田合成の求人情報を入手したければ、エージェントに問い合わせるようにしてください。このページの最後に、豊田合成の中途採用求人を扱っているエージェントをリストアップしておきますので、参考にしてください。
豊田合成の社員年収について
豊田合成は日本を代表するメーカーの一つでありますが、給与水準としては、それほど高いわけではありません。社員の年収例を挙げると、下記のようになります。
- 30歳 製造技術 年収600万円
- 35歳 製造技術 年収550万円
- 42歳 製造技術 年収700万円
- 45歳 技術開発(係長) 年収750万円
- 34歳 生産管理 年収650万円
- 29歳 事務 年収550万円
- 31歳 事務 年収500万円
- 30歳 開発設計 年収500万円
- 28歳 経営企画 年収430万円
- 30歳 営業 年収500万円
- 36歳 営業 年収600万円
職能レベルと職務レベルの組み合わせで、給与が決まる等級制を敷いていますが、年功序列の傾向が強く、本人の実績や能力が、給与に反映されることは、あまりありません。基本給が低く、賞与額の割合が高い給与構成となっていますが、賞与額についても、ほぼ社員一律です。
ただし、主任ぐらいまでは、全員一律で昇格出来ますが、それ以降も昇格出来る人は、一部に限られてきます。管理職になると、年収が大幅に上がりますが、それ以外の人だと、勤務年数にかかわらず、ほぼ同額となります。
住宅手当など、日系メーカーでは、一般的な福利厚生も存在しないので、年収については、あまり期待しないほうがいいです。(トヨタグループのなかでは、最も低い会社となります。)
もちろん、他社と比較して、格段に落ちるということはなく、日系メーカーのなかでは、ほぼ標準と言える水準なので、それほど悪いわけではありません。
豊田合成の人事評価制度について
自分で立てた目標の達成度をベースに、直属の上司が5段階で評価を行うMBO制度を取り入れていますが、それほど機能はしておらず、全員が同じ評価を受けるというケースが珍しくありません。(結果的に、年功序列となることも多いです。)
昇進については、部署ごとに枠が決まっており、空きがない場合には、本人の能力・実績に関係なく、チャンスはゼロなので、実力よりも運のほうが重要だったりします。
また、仮に空きがあった場合でも、最終判断は部門長が下すため、上に可愛がられている人ほど昇格しやすいということもあり、不公平感、不透明感が残る体制となっています。
先ほども触れましたが、賞与についても、個人差がないので、努力したことが報われるようなことがなく、そういった意味ではモチベーションを保ちづらい職場と言えます。
成長環境について
トヨタグループの一員ということもあり、豊田合成ではトヨタ式の教育制度が採用されています。そのため、モノ作りに関する着眼点や、PDCAサイクルを用いた仕事の進め方については、しっかりと身につけることが出来ます。
それ以外では、特筆するような研修制度などは存在せず、基本的にOJTで、仕事のなかで、必要な知識・スキルを身につけることになりますが、どういった仕事に就くかで、状況は大きく変わってきます。
グローバルなプロジェクトに関与した社員だと、外国人相手の折衝力や語学力、チーム管理能力を身につけることが出来て良かったという感想を持つ人が多いです。また、技術開発部門・製造部門だと、仕事を通じて、様々なことを経験出来てプラスになったという声が多いです。
一方、営業部門や管理部門については、それほど得られるものは無かったという感想を持つ人も多いです。(上にあるように、グローバルな仕事に就いている人は別です。)
ワークライフバランスについて
豊田合成は、それほど残業や休日出勤が多い会社ではないのですが、部署によっては、毎日長時間労働を強いられるとケースもあります。また、その場合、かなりの部分がサービス残業になるため、働いているわりには、給与が上がらないという状況に陥ってしまっています。
ただし、全社的にみれば、毎月の残業時間は35時間前後なので、それほど厳しいというわけではありません。
年休については、どの部署でも取りやすく、事前調整は必要ですが、ほぼ本人の意志通りに休むことが出来ます。ただし、長期休暇を取得するようなことは難しいようです。
女性の働きやすさについて
女性社員を大切にする社風があるので、豊田合成は、女性社員にとって働きやすい会社だと思います。ただし、キャリアアップのチャンスは非常に限られていますし、キャリアウーマンを毛嫌いするような雰囲気もあるため、バリバリ働きたいという人にとっては、あまり向いていない会社です。
一方、割り当てられた仕事を、毎日無難にこなしていれば、何も言われることはないですし、仕事量自体も少ないので、割り切りが出来る人にとっては、気楽に働ける会社です。実際、事務職を中心にそういった社員が多いですし、辞める人が少ないので、平均勤続年数は長めです。
産休・育休の取得も容易ですし、職場復帰についても、全く問題なしです。子供に関することで、急に休まなければならなくなったという時にも、フォローしてくれるなど、子持ちの人にとっても働きやすい会社なので、結婚後も働き続ける人が多いです。
豊田合成の転職先としての価値
ここまで、豊田合成の就労環境について、様々な角度から見てきました。長所・短所がある会社なので、人によって受ける印象は大きく異なると思います。自分にとって最適な会社なのか、じっくり考えたうえで、転職の決断を下すようにしてください。
最後に、豊田合成の中途採用求人の取り扱い実績がある会社をリストアップしておきますので、今現在、募集がかかっている求人の内容について確認したいという人は、直接問い合わせてみてください。
なお、転職会社は様々な会社の情報を押さえているので、豊田合成以外の求人について問い合わせてみるのもアリです。複数の求人を比較検討することで、どの会社が自分にとってベストなのか、より冷静に考えることが出来ます。
転職先に望む条件等を伝えれば、それらの条件に合致する企業を紹介してくれるので、うまく活用してください。
<豊田合成の中途採用求人の取り扱い実績がある転職エージェント>
- ビズリーチ
- リクルートエージェント
- JACリクルートメント
- パソナキャリア
- ミドルの転職
- ワークポート(技術者向けの求人に、特に強いエージェントです。)
- エンジニアピットキャリア(技術者向けの求人に、特に強いエージェントです。)
※JACに関する補足
- JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
- 年収600万円~2,000万円の方にオススメのサービスです。
※補足
リクルートエージェントは、元々、英語が得意な人の転職支援に力を入れていましたが、最近では、入社後、勉強して身につけることを条件に、今現在の英語力については不問とする採用方針を採る企業からの求人についても、取り扱うようになっています。
そのなかには、海外出張や海外勤務の機会が想定される求人も含まれるので、興味がある人は、リクルートに相談してみてください。
なお、20代・30代の人には、マイナビエージェントという転職会社もオススメです。リクルートとは、また違った系統の求人を確保しているので、両者をダブルで利用すると、多角的に情報を集められるので、よりチャンスが広がります。
特に、第二新卒者の場合、好条件の求人を紹介してもらえる可能性が大です。一方、30代後半以降の経験豊富な人の場合、マイナビはそれほど良い求人を扱っているわけではないので、それほど期待は出来ないです。(他社のほうがオススメです。)