アメリカを代表する大型玩具量販店チェーン、トイザらスの日本法人として、1989年に設立された日本トイザらス株式会社。設立直後から、人気を集め、日本国内においても、有数の玩具店として、大きなシェアを誇っています。
転職先としてみた場合、小売店としては、給与水準は高いですし、外資とは思えないくらい、福利厚生が充実しているので(日本の会社よりも、よっぽど上です)、この業界で転職を目指すのであれば、有効な選択肢の一つと言えます。
ただし、仕事は忙しく、『トイザらスで3年勤めることが出来るのであれば、どこでも10年は活躍出来る』と言われるぐらいです。
実際、違う会社から、より好条件を提示されて転職を決意する人が少なくない会社でもあるので、逆に言えば、そういった数年先のキャリアを見据えて、今、トイザらスで働くことを選択するという考え方もあります。
(仕事量が多いため、忙しい毎日となりますが、休暇制度は充実しているので、オンとオフの切り替えはしっかり出来ます。)
このページでは、日本トイザらスの中途採用求人の傾向、及び、社員の年収・給与水準、就労環境について、まとめていますので、参考にしてください。
日本トイザらスにおける中途採用求人の傾向
日本トイザらスでは、本社勤めの総合職と店舗勤めの販売職に分ける形で、募集をかけています。割合としては、販売職のほうが、募集数が多く、転職しやすいのですが、販売職として入社した場合、総合職に異動するのは、まず不可能となります。
そのため、店舗マネージャー(一般スタッフ)→副店長→店長と進んで、エリアマネージャーが到達出来る最高ランクのポジションとなります。
しかしながら、トイザらスは平均年齢が高く、店長・エリアマネージャーは40代・50代の社員に占められているため、若い人がキャリアアップ出来るチャンスは、限られているのが実情です。(高評価を得ているのに、10年以上、副店長止まりという人もいます。)
ここ最近は、人材活用の観点から、店長・エリアマネージャーの降格人事を積極的に行い、優秀な若い人材を引き上げる動きが出てきているため、今後は、状況が変わる可能性がありますが、キャリア志向が強い人は、この点については、注意するようにしてください。
なお、応募資格については、それほど厳しくなく、社会人経験があれば、誰でも応募可能です。ただし、接客業、小売業の経験がある人のほうが、優先的に採用されているので、やはり経験者のほうが有利です。
一方、総合職に関しては、営業、商品企画、バイヤー、マーケティング、経営企画、人事、経理財務といった職種において、募集がかかることがありますが、数は少なめです。
タイミングによっては、求人がゼロというケースが少なくないので、求人情報をウォッチして、希望職種で求人が見つかった時には、すぐに動くようにしてください。
なお、総合職に関しては、トイザらスは即戦力の人材を採用するという方針を採っているので、該当業務に関する実務経験が必須となります。
また、経営幹部・管理職に外国人が多いこと、日常業務をこなすうえで、アメリカ本社との連絡・折衝が欠かせないことから、ビジネスレベルの英語力が求められると考えてください。(トイザらスは、英語が苦手だと、昇進にも影響が出る会社です。)
求人情報の入手方法
日本トイザらスの公式サイトには、採用情報ページが開設されており、こちらから、求人情報を入手することが可能です。
https://www.toysrus.co.jp/corporate/CSfRecruit.jsp
ただし、繰り返しになりますが、中途に関しては、求人がゼロというケースも少なくないので、その時には、日本トイザらスの中途採用求人を扱う転職会社に登録しておくことをオススメします。
一度登録しておけば、新規求人が発生するたびに、メールで通知してもらえるので、自分で探す手間が省けるからです。求人に気付かないというミスを防ぐことにもつながります。このページの最後に、代表的な転職会社をリストアップしておきますので、ぜひ登録しておいてください。
日本トイザらスにおける、社員の年収・給与水準
冒頭でも触れましたが、日本トイザらスの給与水準は、小売業界のなかでは高めです。特に、本社勤務の総合職の場合、マネージャークラスになれば、年収1000万円以上も可能です。下記に、幾つか、代表的な事例を挙げておきますので、参考にしてください。
- ストアマネージャー 27歳 年収450万円
- ストアマネージャー 30歳 年収350万円
- ストアマネージャー 30歳 年収400万円
- ストアマネージャー 32歳 年収450万円
- 副店長 35歳 年収570万円
- 副店長 40歳 年収500万円
- 店長 32歳 年収600万円
- 店長 35歳 年収700万円
- エリアマネージャー 34歳 年収700万円
- エリアマネージャー 42歳 年収650万円
- マーケティング 30歳 年収600万円
- 営業 25歳 年収500万円
- 営業 29歳 年収550万円
- 営業 係長 33歳 年収650万円
- 営業 課長 35歳 年収900万円
- 経理財務 30歳 年収500万円
- 経理財務 部長 47歳 年収1000万円
日本トイザらスでは、年俸制が採用されており、給与額はポジションと連動しています。そのため、昇進しない限り、給与が上がることは、殆どありません。(年1回、昇給の機会があるとされていますが、実際には、ほぼゼロです。)
なお、賞与については、年俸に含まれる形になっているので、上記の年収例は賞与込みと考えてください。
各種手当については、家族手当や扶養手当などは存在しないのですが、社宅補助制度が充実しており、家賃相場の1割程度で借りることが出来ます。(地方だと、1万円程度で済むことも珍しくなく、社員の満足度は非常に高いです。)
また、残業代については、全額支給となっています。11~1月の繁忙期になると、残業時間が一気に増えるため、この時期には、給与が10万円以上アップするという社員が多いです。
管理職になると、残業代はなくなりますが、そのかわり、インセンティブ給が付くようになり、売上が良好な繁忙期には、残業代を補って、なお余るぐらいの額が支給されています。
中途採用で入社する時の注意点
中途採用の場合、前職までの経歴・実績を加味して、初任給が決まることになりますが、交渉次第で、数字が動くのも事実なので、トイザらスから提示された金額に満足いかないようでしたら、納得出来るまで、話し合うことをオススメします。
ここで妥協してしまうと、入社後、後悔することになるので、要注意です。(トイザらスは、そう簡単に給料が上がらない会社だけに、なおさらです。)
もし、こういった条件交渉が苦手ということであれば、前述した転職会社に代行してもらってください。彼らはプロなので、うまく話を進めてくれます。交渉ベタな人が、自分で無理に進めるよりも、良い結果になる可能性が高いので、最初から任せたほうが賢明です。
人事評価制度について
日本トイザらスの評価制度は曖昧なものとなっており、かなり不透明です。コンピテンシー評価が導入されてはいますが、あまり機能しておらず、結局は、上層部や上司からの受けが良い人間が高い評価を受けて、昇進することになり、この点に、不満を感じている社員が、少なくありません。
ステップアップのための研修や試験も用意されているのですが、こちらも形骸化しています。また、高い評価を受けたとしても、上のポジションが埋まっているので、昇進のチャンスが少なく、頭打ちになっている状態です。
そのため、優秀な人ほど、他社へ転職するようになっています。(冒頭でも触れましたが、トイザらス出身者の評価は高いため、他社から引き抜かれることが少なくありません。)
ただし、会社側としても、今の状況が良いとは思っておらず、管理職の降格人事を行うなど、改善の動きを見せていますので、今後は状況が好転する可能性があります。
成長環境・キャリア開発について
日本トイザらスは、各社員に大きな裁量を与える会社なので、入社直後から、様々な業務を経験することが出来ますし、プロジェクト全体を管理するような役割を担うケースも少なくないので、業務全体を見て管理する能力を磨くことが出来ます。
総合職の場合、外国人スタッフ・上司と仕事を進めていくことになるので、語学力・異文化コミュニケーション能力といったものも培われることになります。
また、販売職に関しては、正社員(無期雇用)の場合、ポジションにかかわらず、現場のアルバイト・パートを統括する立場に立つことになるため、店舗オペレーション、スタッフマネジメントという経験を豊富に積むことが出来ます。
日本トイザらスは、仕事量が多い会社なので、特に繁忙期においては、かなり効率良く、業務を進めないと、仕事が回らなくなるので、マネジメントスキルはかなり鍛えられます。そのため、他社から高い評価を受けるような人材に成長することが出来るというわけです。
日本トイザらスのワークライフバランスについて
忙しい会社ではありますが、日本トイザらスは、ワークライフバランスという観点で見た場合、なかなか魅力度が高い会社です。繁忙期においては、夜遅くまでの残業が続くことになりますが、その時期を抜かせば、1日1時間程度の残業で済みます。
休日出勤については、ほぼゼロなので、週休2日はしっかりと確保出来ます。ちなみに、販売職の場合、シフト勤務となり、土日は基本的に出勤することになりますが、休日の希望を聞いてもらえるので、1~2ヶ月に1回程度の頻度であれば、土日に休むことが可能です。
また、日本トイザらスでは、夏と冬に、10日間程度のまとまった休みを取れる、バケーション制度が用意されています。
休みを取る場合には、その前後で、所定の労働時間をこなさなければいけないため、朝9時から夜22時まで働くといったことが必要となり、そこは大変ですが、その分、しっかりと休めるので、気分をリフレッシュさせることが可能です。
販売職の場合、GWやお盆、正月といった時期に、働くことになるので、家族と休みが合わせにくいということはありますが、そこを我慢出来るのであれば、日本トイザらスは、休み自体は多い会社なので、悪くないと思います。
ちなみに、総合職に関しては、フレックス勤務が導入されているので、スケジュール調整の自由度が高いです。
女性の働きやすさについて
外資らしく、日本トイザらスは男女平等の会社であり、女性でも昇進、活躍出来る環境となっています。
ただし、これは裏返せば、女性だからといって、優遇してもらえるといったこともないので、たとえば、店舗スタッフの場合、男性同様、トラックの荷受け・荷物のピックアップといった重労働を行うことになり、体力がない人だと厳しいです。
また、日本トイザらスは、昔は、女性社員が結婚・出産のタイミングで辞めるのが、一般的な会社だったのですが、ここ数年は、人材確保の観点から、子どもを持つ女性でも働き続けられるように、会社が就労環境の整備に努めています。
そのため、産休を取得した後、復帰する人が増えてきており、今だと、子どもを持つ女性社員のほうが、勤務時間や休み、転勤などの要望を聞き入れてもらいやすい状況になっています。
ただし、元々、仕事量が多い会社なので、仕事と子育てを両立するには、周囲の同僚の理解・協働が必要不可欠であり、ここは毎日のコミュニケーションがモノを言うので、日頃から、協調性を持って働くことが重要です。
日本トイザらスの転職先としての価値
小売業者としては、高い給与水準を誇っている会社なので、この業界で転職を考えるのであれば、十分に転職先としてオススメ出来る会社です。福利厚生・休暇制度が充実しているのも、大きな魅力です。
ただし、販売職の場合、休みが不規則であること、仕事が忙しいうえ、力仕事が多いので、体力勝負になるということは、考慮したうえで、転職の判断を下したほうがいいです。
また、総合職に関しては、小売業のなかでは、好待遇の会社だとしても、他業種に目を向けると、日本トイザらス以上に好条件の会社は珍しくないので、そこをどう考えるかです。
いずれにしても、メリット・デメリットが併存するので、転職先に何を重視するのか、自分の考えと照らしあわせながら、最終判断を下すようにしてください。
日本トイザらスの中途採用求人を扱っている転職会社
下記に、日本トイザらスの中途採用求人を扱っている転職会社をリストアップしていますが、彼らは社内事情に精通しているので、このあたりの判断に迷うようでしたら、意見を求めるのもアリです。客観的な視点でアドバイスしてくれるので、参考になります。
また、転職会社は業種を問わず、様々な企業からの求人案件を扱っているので、他社のことについて聞いてみるのもオススメです。日本トイザらス以上に、魅力を感じる企業を紹介してもらえるかもしれないので、ぜひ、話をしてみてください。
※JACに関する補足
- JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
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