日本最大クラスのシンクタンク・コンサルティングファームである、三菱UFJリサーチ&コンサルティング。UFJ総合研究所と三菱系ビジネスコンサルティング会社が統合することで、誕生した企業であり、著名な研究者・エコノミスト・政界人を多数輩出していることでも知られています。
コンサルティング事業、国際事業、政策研究事業、人材開発事業、会員事業、マクロ経済調査の6つを主な事業の柱としていますが、システム開発部門を持たないシンクタンク・コンサルティングファームとしては、社員数700名、売上高160億円と、日本最大級の陣容と業容を誇っています。
また、旧東京銀行系列で培った国際業務のノウハウを生かし、グローバル、なかでもアジア地域を対象としたコンサルティングや経営サポートに強みを持っており、アジアで事業を展開する企業、内外政府関係機関、金融機関など、数多くのクライアントを抱えています。
このページでは、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの中途採用求人の傾向、及び、社員の年収、就労環境についてまとめていますので、参考にしてください。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングの中途採用求人の傾向
三菱UFJリサーチ&コンサルティングの中途採用では、以下の職種を対象にして、募集が行われています。
- コンサルタント
- シニアコンサルタント
- チーフコンサルタント
- 準研究員
- 研究員
- 総合職
- リサーチアシスタント(契約社員)
コンサルタントは、様々な企業規模・業種のクライアントに対する総合的な経営コンサルティングサービスを、研究員は政策研究・提言のための調査研究・コンサルティング業務を中心としており、総合職はグローバルの新事業開発などを担当することになります。
また、契約社員であるリサーチアシスタントは、情報収集や議事録作成などのサポート業務を担うことになります。
いずれの職種においても、該当業務に関する豊富な実務経験・見識が求められることなりますし、加えて、ビジネスレベルの英語スキルも必須となってくるので、応募条件のハードルは、かなり高めと考えてください。(リサーチアシスタントに関しては、ある程度、条件が緩くなります。)
また、経理財務、人事、法務、総務、経営企画といった管理部門系統の職種においても、募集がかかることがありますが、上記の職種と比較すると、求人の発生頻度は少なくなります。
求人情報の入手方法
三菱UFJリサーチ&コンサルティングの中途採用情報は、専用ページ(求人専用サービスのサイト)にて、求人が出ている職種一覧、及び、募集要項が公開されているので、そちらのページにおいて、詳細を確認することが出来ます。
https://js02.jposting.net/murc/u/job.phtml
また、三菱UFJリサーチ&コンサルティングは、転職エージェント経由でも人材の募集を行っており、そちらから、求人情報を入手することも可能です。
数としては少ないのですが、一部、エージェント経由での募集のみとなる求人もあるので、三菱UFJリサーチの求人情報をチェックする時には、公式サイト・エージェント、双方を押さえておくのが賢明です。
このページの最後に、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの中途採用求人の取扱実績がある転職エージェントをリストアップしておきますので、参考にしてください。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングの社員の年収・給与制度について
三菱UFJリサーチ&コンサルティングに勤務する社員の給与水準ですが、幾つか具体的な年収事例を挙げると、下記の通りとなります。
- コンサルタント 30歳 年収600万円
- シニアコンサルタント 35歳 年収800万円
- チーフコンサルタント 40歳 年収1000万円
- 研究員 32歳 年収500万円
- 研究員32歳 年収1200万円
- 研究員 35歳 年収700万円
- 主任研究員 33歳 年収1500万円
- 政策研究部 課長 45歳 年収2000万円
三菱UFJリサーチの給与体系は、年俸制となり、年収レベルは、おおむね、下記のようなものとなります。
- アソシエイト 年収 450万円~600万円
- コンサルタント 年収 600万円~750万円
- シニアコンサルタント 年収 750万円~1000万円
- チーフコンサルタント 年収 1000万円~1300万円
- プリンシパル 年収 1300万円以上
給与レベルが極めて高い、外資系総合ファーム最大手であるDTC(デロイトトーマツコンサルティング)、PWC(プライスウォーターハウスクーパース)などと比較すると、三菱UFJリサーチの給与水準は、1~2割程度低めです。
年俸の内訳は、『固定給(基本給+基本賞与)+業績賞与』の形で、個人目標を達成した場合には、超過分の一部が、業績賞与として、年2回支給されることになります。
具体的な支給額は、おおむね、年収の2~3割に相当する金額になりますが、極めて高い実績を出した人間に対しては、5割増しということも、過去の事例ではあります。
そのため、20代の若手社員でも、年収 1000万円を超えることが珍しくありません。ただし、その逆もあり、目標を大きく下回ると、標準年収の6~7割に給与がカットされることになるので、このあたりは厳しいです。
また、三菱UFJリサーチでは、仕事量と基本給が連動していますが、自分で選択することが出来るシステムとなっており、たとえば、給与が下がることを受け入れる見返りに、仕事量を減らすといったことが可能です。
子育てを優先する、大学院に入るなど、自分のライフスタイルに合わせて、柔軟に働き方を変えられるので、働く側からすると、メリットがあるシステムと言えます。(実際に、仕事量を抑えて就業している社員は少なくないです。)
なお、福利厚生に関しては、住宅補助、レクリエーション補助などがありますが、銀行系ではあるものの、住宅ローンの優遇などはなく、退職金も抑えられているなど、日系の大手企業としては、それほど充実しているとは言えません。
三菱UFJリサーチへの転職を検討する際には、このことを計算に入れたうえで、判断することをオススメします。
中途採用で入社する時の注意点
三菱UFJリサーチ&コンサルティングに中途で入社する場合、それまでの経歴や業務実績などをもとに年俸が決まりますが、交渉次第で、数字はかなり変わってくるというのが、実情です。
そのため、面接時には、自分が納得出来るまで、条件交渉を行うことが重要です。ここで下手に妥協してしまうと、後々まで後悔することに、なりかねないので、おろそかにしないことです。
もし、こういった交渉が苦手という時には、前述した転職エージェントに代行を依頼してください。彼らはこの手の交渉に慣れているので、三菱UFJリサーチの社内事情などを見ながら、上手にあなたの実績・能力をアピールしてくれます。
その結果として、数字の上積みに成功するケースが少なくないので、交渉下手な人が、無理に自分で何とかしようとするよりも、最初からエージェントに任せてしまったほうが、賢明です。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングの評価制度について
三菱UFJリサーチ&コンサルティングの評価制度ですが、職種によって、内容が異なります。コンサルタント・研究員に関しては、目標の達成度、行動(プロセス)評価、能力評価に、プロジェクトごとの定性評価が加えられて、最終的な人事査定が行われる仕組みとなっています。
実績部分の評価に関しては、アサインされたプロジェクトについて、その粗利と自らの貢献度をベースに、個人ベースの粗利を算出、その粗利額とノルマを比較して、達成の有無が評価される形となっており、非常に透明性が高い評価基準となっています。
以前は実績重視で、個人ごとの歩合といった要素が強かったのですが、2017年の評価制度改定以降は、会社への貢献といった、質的側面に基づく評価も重視されるようになりました。
一方、事務職や管理部門に関しては、ノルマや成果が求められる職種ではないため、それほど明確な評価基準が存在せず、実際の評価についても、個人差がつかないような状況となっています。それに伴い、昇給・昇進についても、ほぼ横並びといった状況です。
誰から見ても分かるような優れたパフォーマンスを挙げている人間の場合、昇給・昇進のペースが速くなることもありますが、例外的と考えておいたほうがいいでしょう。
成長環境について
三菱UFJリサーチ&コンサルティングでは、入社直後に行う導入研修をはじめとして、様々な研修プログラムが受講出来るようになっているほか、社内の各種研究会や自主運営プロジェクトへの予算供与制度があるなど、その気になれば、幾らでも学びの機会を得ることが出来る環境です。
一方、キャリアに関しては、キャリア開発を支援する制度が特に用意されているわけではないため、自分がどの分野で専門性を高めていくかを考えて、自主的にキャリアを切り開いていく意識が必要となってきます。
ただし、若いうちから大きな仕事を任せられることが多く、かつ、興味がある案件があった場合、自分から希望することで、積極的に関わっていける雰囲気もあるため、キャリアの幅は、広げやすいです。
優秀な社員が多いため、そういった人間と切磋琢磨出来る会社なので、常に高いモチベーションが持てるような環境でもあり、こういったことをトータルで考えれば、成長のチャンスは、非常に大きな会社であると言えます。
ワークライフバランスについて
ワークライフバランスに関しては、職種というよりは、担当するプロジェクトや仕事の状況、上司との兼ね合いによって大きく異なります。
基本的には、コンサルタントや研究員は多忙で、プロジェクトが進行している間は、プライベートの時間をほとんど取れないような状況になるというのが、一般的なパターンです。
しかしながら、三菱UFJリサーチは、裁量労働制のうえ、在宅勤務、テレワークなどを利用出来るようにもなっているので、こういった状況下においても、自分でうまく仕事のスケジュールを管理しながら、自由度が高い働き方をしている人もいます。
ちなみに、三菱UFJリサーチは、自分のノルマさえ果たせば、仕事への取り組みについては、一切、口を出さない会社なので、極端な話、しばらく、出社しないで働くといったことさえ可能です。
そのため、仕事が出来る人は、充実したプライベートを送っている反面、ノルマが達成出来ない人は、リーダーの指示を受けながら動かざるを得ないため、毎日出社して、遅くまで社内で働くことになるなど、ハッキリと状況が分かれることになります。
なお、コンサルティング会社だと、プロジェクトの合間に、まとまった休暇を取れるようになっているところが多いのですが、三菱UFJリサーチは、ここも状況次第となります。
部下が燃え尽き症候群に陥らないように、プロジェクトの合間に、半ば強制的に数週間の休みを取らせるようにすることが多いのですが、複数のプロジェクトを抱えているために、プロジェクト間の休み自体を取れないといったケースもあるためです。
一方、事務職・管理部門の場合、少人数のチームで業務を回しており、自分の仕事を肩代わりしてくれる人がいないため、休みづらいということはあるものの、お互いのプライベートを尊重する風土があるため、休むことで、業務に支障がないように仕事の段取りさえ整えておけば、希望通りに休むことが出来ます。
女性の働きやすさについて
三菱UFJリサーチ&コンサルティングは、男女平等の会社なので、女性だからといって、不利な立場におかれることはありません。男性と同じように、第一線で働くことが出来ます。
ただし、コンサルタントとなると、激務なので、家庭を持つ女性にとっては、働き続けるのは難しいという一面があるようです。そのため、コンサル部門に所属する女性というのは、少数です。
一方、定型的な業務が多い、シンクタンク部門や管理部門においては、女性社員の比率が高く、業務負荷がそれほど高いわけでもないので、問題なく働けます。
ちなみに、産休・育休、短時間勤務、在宅勤務などといった制度は整っているので、コンサルタントであっても、こういった制度を活用して、自宅で仕事をこなしている社員も存在します。
また、先ほども触れましたが、三菱UFJリサーチでは、選択年収制度が導入されているので、年収減と引き換えに、仕事量をセーブすることで、職種を変えることなく、コンサルタントの仕事を続けている人もいます。
ちなみに、高い実績を残している人だと、元々の年収が高額なので、給与が下がったとしても、普通のサラリーマン以上の収入を維持出来ていたりします。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングの転職先としての価値
三菱UFJリサーチは、日本を代表するコンサルティング会社であり、他社では経験出来ないような規模・内容のプロジェクトに従事することが出来るので、仕事の面白さ、充実度ということに関しては、同業他社と比較しても、上と言えます。
そのなかで、自分を成長させることも出来るので、仕事のやり甲斐を求める人、成長意欲が高い人にとっては、満足出来る職場と言えるでしょう。
その反面、待遇面に関しては、外資と比較すると、劣る面があります。三菱UFJリサーチでも、1000万円オーバーの年収を得ることが出来ますが、外資だと、さらに数百万程度、プラス出来る可能性もあるので、このあたりをどう考えるかです。
裁量労働制のうえ、在宅勤務やテレワークも可能なので、自由度が高い働き方が出来るというメリットもあるので、会社のどんな部分に対して、魅力を感じるかによって、三菱UFJリサーチの転職先としての価値というのは、評価が変わってくると思います。
そのため、自分自身の価値観と照らし合わせながら、じっくりと検討することをオススメします。
三菱UFJリサーチの中途採用求人を扱っている代表的な転職エージェント
下記に、三菱UFJリサーチの中途採用求人を扱っている代表的な転職エージェントをリストアップしておきますが、彼らは社内事情に精通しているので、このあたりの判断に迷うようでしたら、相談してみるのもアリです。プロの視点で、冷静にアドバイスしてくれるので、参考になるはずです。
また、エージェントは、様々な企業の求人情報を押さえているので、他社の求人を紹介してもらうというのも、良い考えです。色々な求人を比較してみると、また見えてくるものがありますし、三菱UFJリサーチ以上に魅力的な職場が出てくるかもしれません。
転職先を決める際に、候補が多いに越したことはないので、ぜひ、他社のことについても、話を聞いてみてください。
※JACに関する補足
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