このサイトは、転職を目指す現役社会人向けの転職情報をまとめているので、本来であれば、新卒者向けの情報は扱わないのですが、中途採用情報をまとめたコンテンツにアクセスする人のなかで、大学生が多いため、このページにおいて、新卒者向けの情報をまとめておきます。
中途採用情報について確認したい人は、下記ページを参照してください。
必要となる学歴・出身大学の傾向
五大商社となると、学歴でフィルターがかかり、一流大学出身者でなければ、書類選考の段階で落とされるということは昔から言われています。実際、内定者の出身大学を見ると、下記のようになっています。
これは、2012年度の内訳なので、少し古いデータとなりますが、多少の増減はあるにしても、おおむね、毎年、このような傾向にあると考えて間違いありません。
三菱商事の人事採用部リーダーのインタビュー記事が、日系ビジネスオンラインに公開されており、そのなかで、『学歴フィルター』は存在しないという話がありますが、これは本当でもあり、ウソではないけど、真に受けると、ちょっと危険な話でもあります。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/120400060/120400001/?rt=nocnt
こちらのインタビュー記事にあるように、今は商社の採用基準も、本人の実力重視となってきているので、必ずしも、一流大学を出ていれば良いということではなく、競争の激しいビジネスの世界で戦えそうと思えるような学生であれば、学歴を問わず、採用される可能性があります。
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インタビューのなかでは、理想の人物像として、3つのパターンを挙げています。
- 自分で物事を切り開いた経験のある人
- 高めの目標にストイックに挑むことができる人
- 海外経験や国籍などまったく異なるバックグラウンドを持つ人
記事のなかで、より詳しい説明がされているので、そちらを読んで頂ければと思いますが、ここでは、これらのことを踏まえて、重要な事実を一つ指摘しておきます。
それは、こういった人物像に当てはまる学生というのは、たいがい一流大学に進学しているということです。
自ら、高めの目標に取り組んで、成功出来るような人であれば、受験戦争も勝ち抜けます。そして、今の日本であれば、ここで、敢えて違う進学ルートを取る人は、極めて少数です。つまり、結局は、商社で採用されるような人間というのは、高学歴になるというわけです。
もちろん、稀に本当に優秀なのに、普通の人とは違う道を選ぶという学生さんもいるので、そういった人であれば、商社にも入社出来るでしょう。三菱商事は、五大商社のなかでも、発想が柔軟な企業なので、より、その可能性が高まります。
ただし、受験勉強を頑張ったけど、偏差値が60ぐらいの大学にしか入れなかったとなると、その時点で厳しいでしょう。(先ほどの三菱商事の基準で言えば、求める人物像に満たないということになります。)
『俺は自分で物事を決められる』、『目標を達成した経験がある』という人もいるかもしれませんが、重要なのは、その内容です。三菱商事のような企業だと、求める基準が極めて高いので、その点は注意してください。
三菱商事の競争倍率
商社は学生に人気の業種ではありますが、採用基準が厳しいということが知れ渡っているためか、競争倍率はそれほど高くありません。
『就職四季報』では、毎年、内定倍率ランキングが公開されていますが、2015年のデータにおいて、トップの明治は2750倍、2位の蝶理で552倍となっています。
http://toyokeizai.net/articles/-/61377?page=2
※参照元:日経オンライン
ちなみに、上位50までのランキングが公開されていますが、同率の49位に入った三菱レイヨン、ヤギの倍率は133倍です。
一方、三菱商事の内定倍率は、2016年卒で37.5倍とかなり少なめです。そういった意味では、若干、ハードルは低くなっていると言えますし、こういった背景から、学歴フィルターの影響が、多少なりとも緩むということは、十分に考えられます。
三菱商事となると、元来、優秀な学生がこぞって応募するので、難関であることに変わりはありませんが、競争倍率という観点から見れば、最初から諦めるのはモッタイナイという結論になります。
三菱商社に興味があるということであれば、最初から諦めずにチャレンジしてみることをオススメします。
三菱商事の採用試験内容と試験対策
三菱商事は、毎年、下記のような日程で、選考を行っています。
6月~7月上旬 ES
7月中旬~下旬 ウェブテスト
筆記テスト
8月上旬 面接(3回)
試験に通過するためのポイントですが、細かいことを言えば、幾らでも出てくるのが、最も重要なことを挙げると下記の通りとなります。
ESはOB訪問が命
三菱商事では、筆記試験よりも、ESを重視すると言われています。内容は、例年、ほぼ一緒であり、下記のような問いのいずれかが出題されることになります。
- 学業において、成し遂げたこと、取り組んできたこと
- 三菱商事でのキャリアプラン、志望した動機
- 学生時代において、信頼関係を築いた出来事
- これまでの人生において、困難を乗り越え、達成したこと
これらの設問を通じて、あなたの人物像を把握することが、会社側の狙いなので、首尾一貫した価値観に沿って、まとめることが重要です。(内容そのものよりも、どういった考え方をしているのかということのほうが、チェックされると考えてください。)
ただし、だからといって、自分が思うところを、そのまま素直に書けばいいというわけではありません。三菱商事の側で、求める人物像というのがあるからです。
そこで重要なのが、OB訪問です。内定を勝ち取っている学生というのは、OB訪問をして、ESの内容をチェックしてもらっています。自分よがりでまとめてしまうと、失敗することになるので、必ず、先輩に連絡を取って、アドバイスを受けるようにしてください。
試験はGAB形式
本選考では、テストセンターと小論文が課されることになります。筆記試験については、計数・言語・英語の3つとなり、市販されているSPI3用のテキストを使って、勉強しておけば、まず大丈夫です。(三菱商事の場合、8割ぐらい出来れば、パス出来ます。)
なお、三菱商事は、総合商社のなかでは、英語の難易度が高めなので、TOEICなどを使って、スキルアップを図っておいたほうが無難です。
小論文は、三菱商事の理念である『三綱領』がテーマとなります。コーポレートサイトに、詳しい説明が公開されているので、頭に叩き込んだうえで、自分なりの考えをまとめておくようにしてください。
https://www.mitsubishi.com/j/history/principle.html
http://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/csr/policy/
http://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/about/philosophy/
面接はオーソドックスな内容
三菱商事の面接においては、奇をてらった質問を受けることはありません。下記のような、ごく一般的な内容が問われることになります。
- なぜ、総合商社を希望するのか(ほかの業種ではダメだったのか)
- 商社のなかで、なぜ三菱商事を選んだのか(ほかの商社ではダメだったのか)
- 三菱商社において、具体的に何がしたいのか
- もし、希望部署に配属されなかったら、どうするのか
いずれも、自分のキャリアに関して、どれだけ真剣に突き詰めているのかというのが、会社が見極めることなので、まずは徹底的に自分自身の考えを追求してください。部屋にこもって、1日中考えるといったことを、数日に渡って行うといいです。
そのうえで、OB訪問を行い、先輩にチェックしてもらえると完璧です。上記の問いというのは、ESで問われることとも連動しているので、まとめて確認してもらうのがベストです。(ESで書いてあることと、面接で話すことに、整合性がなければ、アウトです。面接の時に、確実に指摘されます。)
※自分自身との向き合い方
一つのことについて考える時には、突き詰める時間と、敢えて、そのことから離れる時間を交互に繰り返すのが、効果的です。突き詰めることで、考えがブラッシュアップされ、その後、冷却期間をおくことで、その時には気付かなかったことが、見えてくるようになります。
5~6時間ぐらい集中して考えた後、2~3日期間をおいて、再度考えるということを、数回繰り返すと、だいぶまとまると思います。もちろん、これは自分の将来について考えることになるので、ここでまとまったことは、三菱商事だけでなく、他社の面接を受ける時にも、役立つはずです。
採用イベントについて
三菱商事では、毎年、新卒採用向けのイベントを2つ開催しています。一つは、グループ会社を含めて、三菱商事に関する理解を深めるための『合同会社説明会』、もう一つは先輩社員と話をする『MCグループカフェ』です。(少人数で話をすることになるので、かなり突っ込んだ話が出来ます。)
三菱商事の新卒採用者向けの情報ページにおいて、詳細が公開されているので、チェックするようにしてください。(2018年採用向けのイベントについては、夏頃に告知が始まるはずです。)
http://www.career-mc.com/2018group/