広告、人材派遣、人材紹介、販売促進メディアなど、様々な事業を展開するリクルートホールディングス。2012年に分社化を行い、主要事業は各新設会社に継承、リクルートホールディングス自体は持株会社として、全グループの経営責任を担っています。
国内外に多くのグループ会社を抱えていますが、新規事業を構築する意識が高く、常に、新しいネタを探しているような企業です。
グループ会社の社員全員が参加出来る新規事業コンペといった仕組みも導入されているので、その気になれば、自分でアイデアを立案することで、社内において、自由に事業を起こすことが出来る社風です。
実際に、自分のアイデアが採用された時には、会社がバックアップしてくれるので、自分で起業したいと考えている人にとっては、このうえない理想的な環境です。
こういった社風なので、リクルートホールディングスは、チャレンジ精神に溢れた、エネルギッシュな会社であり、動きも速く、順調に利益を伸ばしています。
人材採用に関しても積極的な会社であり、新卒・中途を問わず、常に新しい人材を募集しています。中途採用に関しても、常時、募集がかかっているので、転職の機会は多いです。
このページでは、リクルートホールディングスの中途採用求人の傾向、及び、社員の年収、社内の就労環境についてまとめていますので、参考にしてください。
リクルートホールディングスにおける、中途採用求人の傾向
リクルートホールディングスは、経営戦略、事業戦略、人事、広報・CSR、新規事業開発、アライアンス・投資担当、ウェブマーケティングといった職種を対象に、中途採用で人材を募集しています。
募集形態としては、『企画総合スタッフ』としての一括募集となります。具体的にどの職種を担当するのかは、本人の志向・適正を考慮してという形になり、事前に自分で指定することは出来ないので、その点は注意してください。
(ただし、人材サービスを手掛ける会社なので、人を観る目は正確であり、自分に合わない職種が割り当てられるということはないので、そのあたりの心配は不要です。)
応募条件については、2年以上のビジネス経験を有すること、これまでのビジネス経験において圧倒的な成果を残した人、という2点が挙げられています。
圧倒的な成果というのは、曖昧な基準であり、何を持って圧倒的とするのか、一概には何とも言えないのですが、リクルートに興味があるのであれば、とりあえず、ダメ元で応募してみることをオススメします。そこで、積極的に自分をPRすれば、採用される可能性があるためです。
なお、仮にリクルートホールディングスではダメだったという時にも、能力を認められれば、各グループ会社を紹介される可能性もありますし、最初からグループ会社の求人に応募するということも可能です。
営業、事業企画、エンジニア、デザイナー、編集、事務、といった職種において、募集がかかっているので、転職のチャンスは豊富にあります。
ちなみに、こちらの応募条件については、職種ごとに、要求される知識や能力、経験が異なるので、詳細については、自分が希望する職種の募集要項において、確認するようにしてください。
求人情報の入手方法
リクルートホールディングスの公式サイト内において、採用情報ページが開設されており、そちらから、中途採用求人の募集要項、及び、現在、募集がかかっている求人の一覧について、確認することが出来ます。
http://www.recruit.jp/employment/
なお、通常、一般企業の求人というのは、様々な転職会社が扱っているのですが、リクルートホールディングスは、自社が自ら、転職支援サービスを手掛けているため、自社採用のみとなり、転職会社は、リクルートの求人は扱っていません。
(ライバル他社を利用することになるので、当たり前の話ですね。)
そのため、リクルートの求人情報を入手するためには、公式サイトのみをチェックすればOKですが、リクルートだけでなく、同時に、ほかの会社の求人情報も入手して、比較してみたいということもあると思います。
そういった時には、ほかの転職会社にコンタクトして、他社の求人情報を入手するというプロセスが必要となってきます。このページの最後に、求人案件の保有数が多い、大手転職会社を複数リストアップしておきますので、情報源として活用してください。
(なお、他の転職会社も、リクルートホールディングスの内情について、把握はしているはずなので、外部の視点で、リクルートのことについて、聞いてみるのもアリです。)
リクルートホールディングスの年収・給与制度について
リクルートホールディングスに勤務する社員の給与水準ですが、幾つか具体的な年収事例を挙げると、以下のようになります。
- 営業 25歳 年収700万円
- 営業 26歳 年収500万円
- 営業 36歳 年収1100万円
- 営業課長 33歳 年収1000万円
- 営業課長 35歳 年収900万円
- 営業企画 25歳 年収600万円
- 営業企画 27歳 年収750万円
- 商品企画リーダー 30歳 年収830万円
- 人事 30歳 年収700万円
- 経理 28歳 年収600万円
- マーケティング 27歳 年収600万円
- マーケティング 36歳 年収780万円
- WEBマーケティング 27歳 年収750万円
- WEBマーケティング 29歳 年収800万円
- エンジニア 24歳 年収550万円
- エンジニア 26歳 年収730万円
- エンジニア 36歳 年収920万円
- 新規サービス開発 28歳 年収700万円
- 事業開発 34歳 年収900万円
リクルートホールディングスは、基本給に加えて、年2回賞与が支給されるというオーソドックスな給与体系となっており、給与水準は一般企業と比較しても、やや高めです。(マネージャークラスになると年収1000万円を超えてくるので、そこはさすがに大手企業といったところです。)
リクルートホールディングスは、ジョブグレード制を採用しており、年齢はほとんど関係なく、本人の能力に応じて、グレードが設定され、そのグレードによって、給与額も決まることになります。
なお、給与見直しの機会は年2回、半年ごとに査定があり、その結果が、次の半年の給与額、ボーナスに反映されます。
完全に実力主義で評価されるため、実績を挙げれば、きちんと評価され、どんどん昇給していきます。(速い例としては、入社3年でマネージャーになった人もいます。) その反面、期待されている実績があげられなかった場合には、前年より給与が下がるといったことも普通にあり得ます。
いずれにしても、リクルートホールディングスは、見直しのスパンが半年とサイクルが短く、自分のパフォーマンスが、すぐに待遇面に反映されるので、大変ではありますが、やり甲斐がある環境でもあります。
残業代については、みなし残業として、あらかじめ一定時間分の手当が支払われる形になっていますが、その時間を超えた分については、超過分が全額、支払われることになります。
また、営業職に関しては、数値目標を達成した場合、給与・賞与とは別に、インセンティブが、月・四半期ごとに支払われる仕組みとなっています。
福利厚生については、各種社会保険や退職金制度などが、完備されていますが、単身赴任などの事情がない限り、基本的に住宅手当は付かないので、待遇面について、他社と比較する時には、この点は頭に入れておいたほうがいいでしょう。
リクルートホールディングスのモチベーション・評価制度について
先ほども触れたように、リクルートホールディングスの人事評価は、半年サイクルで行われています。上司との面談で、会社のミッションと個人のビジョンをすり合わせながら、具体的な行動指針・個人目標を設定、半年後に、その目標の達成度合いを定量・定性で評価していくという制度です。
自分自身のパフォーマンスを振り返って、自己評価をまとめた後に、面談が行われ、その場で、上司からの評価がフィードバックされるようになっているので、結果に対しては、納得出来ると感じる人が多いようです。
結果を出して、それをしっかりとアピールすれば、正当に評価されるため、若くてもどんどん昇格していくことが出来ます。これも、先ほど触れましたが、20代、30代前半といった若い人でも、マネージャーになれるケースが多く、上司が年下というのも当たり前です。
もちろん、結果を出し続けることができなければ、降格することもあり得るので、その点は厳しさもあります。
なお、リクルートホールディングスでは、与えられた仕事をこなすだけでなく、自分で目標ややりたいことを設定して、それに向けて行動計画を立てて、実行していくことが求められます。
その目標を達成した時には、またさらに高い目標を設定して、行動することが求められるので、常に自分を高めていくことが必須となり、ここで、この会社に向いている人・向いていない人が、はっきり分かれてきます。
常に、より良く、より高くという発想が苦手な人は、今は少なくありませんが、こういった人にとっては、リクルートホールディングスは合わない可能性が高いので、注意してください。
ちなみに、リクルートホールディングスでは、様々な表彰制度が用意されており、良い実績を残した社員、革新的な仕事をした社員を、全社員の前で表彰するイベントが定期的に行われるなど、社員が刺激を与えあって、モチベーションを上げて働けるような風土が確立しています。
こういったことも、好きな人、苦手という人が分かれると思いますので、自分自身の特性と合わせて、会社との相性を考えるようにしてください。
リクルートホールディングスの成長・キャリア開発について
リクルートホールディングスの研修制度は非常に充実しており、論理的思考力、分析力、企画力といった汎用的なビジネススキルを磨くための研修から、リーダーシップ・マネジメントスキルを学ぶための研修、PCスキルを習得するための研修など、様々な教育プログラムが定期的に開かれています。
各個人が、自分の課題にあったプログラムを選んで、受講するようになっているので、効率的に、自分が必要とするビジネススキルを身に付けることが出来ます。実際に、これらの研修制度は、多くの社員から積極的に活用されており、成長したいと望む人にとっては、良い環境といえます。
実際の業務については、現場で覚えていくことになりますが、分からないことは先輩や同僚に聞けば丁寧に教えてくれますし、お互いにフォローしあう風土が整っていて、チームワークがしっかりしているので、その点は安心して働くことが出来ます。
ただし、自分で考えて、能動的に動くことが大前提の話であり、受け身だと、誰も助けてくれないので、ここは勘違いしないようにしてください。
そこさえ意識しておけば、リクルートホールディングスでは、年次に関係なく、責任のある仕事を与えられるので、仕事を通じて、大きく成長するチャンスには事欠かないので、速いペースで成長することを求められる環境でもあるので、嫌でも自分を高めることが出来ます。
特に、自分の課題、目標を明確に持って、それを解決・達成するために、何が必要なのかを常に考えながら動く力については、確実に身に付きます。
なお、リクルートホールディングスは、何かやりたいことがある時には、自ら動くことで、どんどんチャレンジさせてもらえる会社でもあります。
冒頭でも触れましたが、リクルートは会社としても、新規事業開拓に力を入れており、常に新しい事業ネタを模索しています。新規事業提案制度を設けて、社員からもアイデアを募集しており、グランプリを取ったアイデアに関しては、実現化に向けた、バックアップをしています。
このように、良くも悪くも成長志向が強い会社なので、ビジネススキルを速いスピードで身に付けたい人や、将来自分で起業したいと考えている人にとっては、これ以上はない理想的な職場と言えますが、その反面、のんびり自分のペースで働きたいというタイプの人にとっては、働きづらさ、居心地の悪さを感じる部分が多いと思います。
ワークライフバランスについて
リクルートホールディングスの就労環境は、部署にもよりますが、おおむね良好です。数年前までは、どこの部署でも残業が多く、それが当たり前の社風でしたが、最近は、会社として、社員のワークライフバランスを重視するようになってきていることもあり、かなり削減されています。
(一人当たりの実働時間を減らすことで、社員一人一人が、プライベートの時間をしっかりと確保出来るように、会社としても、人員配置や組織形態の最適化といったことに、取り組んでいます。)
有給についても、仕事に支障がない限り、申請通りに取得することが出来ますし、長期休暇と組み合わせることで、数週間、まとめて休むといったことも可能です。
元々、フレックス制が採用されており、出社・帰宅時間を自分で調整することが出来る職場なので、スケジュール調整の自由度は高いです。
ただし、業務量は決して少なくなく、高い生産性を維持して、働くことが求められますし、そうでなければ、残業や休日出勤で対応せざるを得なくなります。
とはいえ、会社としても、ダイバーシティを推進しているだけあって、リモートワークの導入も進んでおり、近年では在宅勤務が可能となるなど、今後ますます働きやすい環境づくりが進んでいくはずです。
ちなみに、リクルートホールディングスの社風として、社員同士のつながりが強く、飲み会や合宿、社内イベントなどが、非常に多いので、そういったものが好きな人にとっては楽しい職場ですが、苦手な人や体力的に弱い人にとっては、少し馴染みにくい環境かもしれません。
また、仕事は順調に回っているけど、さらに大きな成果を出すために、敢えてプライベートを犠牲にして、長時間働くということを選択する人が少なくないので、仕事よりもプライベートのほうが重要というタイプの人にとっては、社内の雰囲気が合わないと感じてしまう可能性もあります。
女性の働きやすさについて
リクルートホールディングスは、仕事面でも待遇面でも男女差はありません。性別に関係なく、責任ある仕事を任されますし、そこで、成果を上げれば適正に評価され、昇給・昇格することが可能です。(実際に管理職に就いて活躍している女性社員が多いです。)
女性社員が多いこともあり、女性にとっても、働きやすい環境が整っていますし、女性ならではの視点を持ってチャレンジ出来るような新規事業の機会もあるなど、女性が活躍するチャンスに溢れている会社でもあります。
そういった意味では、やり甲斐がある環境ですが、その分、男性同様、成果に対する追求度は厳しいものとなるので、その点は覚悟してください。
一方、育児支援体制に関しては、産休・育休・時短勤務制度が一通り用意されていますし、在宅勤務制度の導入も進んでいるので、妊娠・出産がネックになることなく、働き続けられる環境です。
(実際、育休後に復職する人が多いです。)
とはいえ、こういった会社なので、時短勤務だからといって、仕事が減るわけではなく、限られた時間内で、自分の責任を果たさなければいけません。
結果的に、より高い生産性が必要となるので、厳しい面もあります。特に、営業など、元々、仕事の量が多い部署で働いている人だと、育児をしながら続けていくのが難しいと考えて、退社する人も出ているのが、実情です。
リクルートホールディングスの転職先としての価値
リクルートホールディングスは大手企業だけあって、待遇面でも仕事のやりがいという面においても、十分に魅力がある会社です。若くてやる気に満ちた社員が多いので、活気のある社内で楽しく働きつつ、刺激を受けながら、日々成長することが出来る職場です。
常に新しいことにチャレンジし続ける社風と、実力主義の風土を持つ会社なので、自分自身も常に速いスピードで成長を続けていくことが求められますが、成長を遂げるためのフォロー体制が整っている会社でもあるので、成長意欲の高い人には、オススメです。
社員のワークライフバランスに対する意識も高いので、そういった面でも働きやすい会社であるというのは間違いありません。
ただし、常に自分で課題や目標を見つけ、それに向かって主体的に動いていくことが、必須となるので、そういったことが苦手な人や、のんびりとマイペースで働きたいという人には、向かない会社であると言えます。(息苦しさを感じてしまうと思います。)
また、リクルートホールディングスは、将来起業することを目指している人や、ある程度スキルを身に付けて、他社へ転職することを考えている人が多く、定年まで勤め続けるという風土ではありません。
そのため、定年まで安定して在籍出来るような会社への転職を考えている人に対しても、リクルートホールディングスは、オススメできません。
このあたりは、個人の考え方次第となるので、自分自身の価値観と照らしあわせながら、リクルートホールディングスへの転職について、判断を下すようにしてください。
様々な企業の中途採用求人を扱う転職会社
最後に、様々な企業の中途採用求人を扱っている転職会社をリストアップしておきますが、彼らは各企業の社内事情にも精通しているので、リクルートホールディングスのことも含めて、是非、色々と話を聞いてみてください。
どんな会社を望んでいるのか、理想像を伝えれば、リクルートホールディングスが、その理想にマッチしている会社なのかどうか、客観的な視点で分析してくれますし、その結果として、向いていないという判断になった時には、代わりになるような企業を紹介してもらうことも出来ます。
転職先を決める際には、何かと頼りになる存在なので、うまく活用してください。
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