コンドロイチン、コンドロハイ、エーゼット、ビュークリアといった一般用医薬品で有名なゼリア新薬。医療医薬品では、消化器系の治療薬に強みを持ち、近年では、M&Aや海外展開をテコにして、順調に業績を伸ばしてきています。
人材採用に関しては、ゼリア新薬は新卒を中心に据えているため、中途での転職を目指している人にとっては、チャンスに乏しい状況ですが、ゼロではないので、可能性を模索してみてください。
このページでは、ゼリア新薬の中途採用求人の動向、及び、社員の年収、就労環境についてまとめていますので、参考にしてください。
ゼリア新薬における中途採用求人の動向
繰り返しになりますが、ゼリア新薬は新卒で採用した若手社員を、育てていくことを人事戦略の基本としており、中途に関しては、どうしても外部から補強する必要性が出てきた時にのみ、緊急避難的に募集をかけるという状況となっています。
そのため、ゼリア新薬の公式サイトには、キャリア採用に関する案内ページはありません。(新卒用のページのみとなります。)
仮に、中途で募集がかかる時には、転職会社を経由して、告知されることになります。(もしくは、転職会社に登録している人材のなかから、条件に見合う人をピックアップして、リクルートするという形になります。)
従って、ゼリア新薬の中途採用に関する求人情報を入手したいのであれば、転職会社に登録しておくことが必須となります。このページの最後に、過去にゼリア新薬の中途採用求人を取り扱っていた実績がある転職会社をリストアップしておきますので、参考にしてください。
なお、こういった背景があることから、どういった職種で、募集がかかるのかは、その時にならないと一切分からないのですが、どの職種に関しても、求められるのは、入社直後から、第一線で働けるような即戦力の人材となるので、経験豊富な人でないと、まず転職は無理です。
経験年数(社会人としての就労年数)が2~3年ということであれば、いずれにしてもゼリア新薬への転職は難しいので、他の製薬会社を狙うことをオススメします。このあたりは、転職会社に依頼すれば、幾らでも求人を紹介してもらえるので、一度話をしてみてください。
ゼリア新薬工業の社員年収・給与水準
ゼリア新薬工業で働く社員の年収ですが、具体的な事例を挙げると、下記の通りとなります。(営業に特化していますが、他の職種についても、同じような水準になると考えて大丈夫です。)
- 23 歳 営業 年収400 万円 男性
- 26 歳 営業 年収480 万円 女性
- 26 歳 営業 年収550 万円 男性
- 26 歳 営業 年収520 万円 男性
- 27 歳 営業 年収500 万円 男性
- 28 歳 営業 年収540 万円 男性
- 30 歳 営業 年収600 万円 男性
- 30 歳 管理部門 年収550 万円 男性
- 32 歳 営業 年収580 万円 男性
- 37 歳 営業 (営業課長)年収600 万円 男性
- 45 歳 研究開発 年収1000 万円 男性
従業員数の平均年齢は40.4歳で、平均年収は686万円となっています。基本給と年2回の賞与から構成される給与体系となっています。
賞与は、部門単位の業績をベースに決められることになりますが、それほど大きな変動はなく、おおむね、毎年、月給5か月分前後に落ち着くことになります。
営業職については、さらにインセンティブが付与されることになりますが、その分、基本給が低めに設定されているので、上記の年収例を見ても分かるように、結果を出して、インセンティブを取らないと、給与が他社よりも低くなります。
また、福利厚生についても、住宅手当(地域ごとで補助額が異なる)、6年間限定の借り上げ社宅制度、扶養手当など、一通り用意されてはいますが、業界のなかでは薄いので、ゼリア新薬の待遇面は、けっして良くはないというのが、実情です。
昇給に関しては、年に1度、ヒアリングの機会があり、直属の上司に希望を伝えることが出来ます。そのうえで、前年度の実績から決定されることになりますが、基本的に年功序列型であり、勤続年数・年齢に応じて、決まるのが、一般的なパターンです。
ゼリア新薬工業の評価制度について
人事評価は半期に1度行われており、営業職に関しては、予算達成率が評価基準となりますが、ゼリア新薬はMRの数が大手に比べて少ないので、若手のうちから、基幹病院や大学病院など、数字を残しやすいクライアントを担当出来るので、そういった意味では、有利です。
一方、営業部門以外の評価体制については、仕事のパフォーマンスを数字で把握しにくいこともあり、MRのように確立されてはいません。結果的には、直属の上司の考え方次第ということになり、不明瞭な体系となっています。
ただし、先ほども触れたように、ゼリア新薬は年功序列型の会社なので、真面目に仕事を続けていれば、勤続年数に応じて、それなりの待遇が受けられることになります。
ゼリア新薬の教育制度・成長環境について
ゼリア新薬では、新入社員向けの導入研修が用意されている程度であり、キャリア育成用の研修については、殆どありません。社外の通信講座を会社負担で安く受講出来る程度ですが、内容としては、それほど充実したものではありません。
また、ゼリア新薬の場合、資格を取得したとしても、それが給与に反映されるということはないので、勉強に対するモチベーションを持ちづらい状況です。
結局、仕事に必要な情報・知識は自分から動いて取りにいかなければいけないので、ゼリア新薬で働くうえでは、自発的な姿勢が非常に重要となります。
また、日常業務に関しても、上司や周囲からのフォローを受けられることはなく、自分で処理しなければいけません。しかも、ゼリア新薬の場合、分業が進んでいないため、一つの仕事に関わる作業を、全て自分で行うことになります。
たとえば、MRであれば、広告作成、商談、資料作成、事務処理等、全て自分で完結出来なければ、仕事が回りません。そのうえ、仕事の量は多いうえ、法令遵守の観点から、長時間残業は禁止されているので、常に、時間と数字に追われることになります。
そのため、効率良く仕事を処理するマネジメント能力やスケジュール管理のスキルは、嫌でも磨かれることになります。
業界内では「ゼリアの1年は他社の3年」と言われるほど、厳しい環境なので、ゼリアで結果を出せば、それはどの会社でも高く評価されるようになります。その実績を武器に、転職する人は少なくないですし、その場合、年収アップに成功するケースが大半を占めています。
これはあくまでも結果論となりますが、将来的に他社への転職を加味して考えるのであれば、一定期間、ゼリア新薬で働くというのは、十分に合理的なキャリア選択となります。いずれにしても、短期間で成長したいという人にとっては、格好の環境と考えて間違いなしです。
ワークライフバランスについて
ゼリア新薬におけるワークライフバランスは、営業部門と、それ以外の部署で、同じ会社とは思えないほど、大きく異なります。営業部門に関しては、業種がら、得意先ありきの世界なので、長時間労働になりがちです。
個人差もありますが、毎日、数時間の残業が当たり前と考えてください。ただし、ゼリア新薬の場合、土日に講演会や研究会が行われることがないため、週末は休みを確保出来るので、これは、土日が潰れるのが当たり前のMRとしては、恵まれた環境と言えます。
また、営業の場合、各個人の裁量で仕事を運営していくことになるため、予算を達成していれば、かなり融通が効きます。従って、結果を出している人ほど、自由度が高く、ワークライフバランスは良好と言えます。
もちろん、予算が未達となれば、平日遅くまで働くのはもちろんのこと、休日にも会社に出て、埋め合わせをしなければいけないという状況に陥ることにもなるので、注意してください。
一方、営業部門以外の部署については、それほど残業は多くないですし、休日出勤の機会もゼロに等しいです。稀に、休日に出勤する機会が生じた時にも、代休が取れるようになっています。
有給の取得も容易なので、自分の責任をキチンと果たしていれば、プライベートの充実を図ることは十分に可能な会社です。(平日の夜に、プライベートの予定を入れている人も多いです。)
なお、これは営業部門も含めた全社的な傾向ですが、ゼリア新薬は上場後、法令順守意識が高くなり、年3回の年次休暇や「ノー残業デー」として週に1回、定時退社を勧告するなど、より働きやすい環境作りを整備するようになってきています。
そのため、今後は、営業部門においても、人員体制や仕事の割り振りを見直すことで、ワークライフバランスの改善が為される可能性があります。
女性の働きやすさについて
ゼリア新薬は、女性の登用に力を入れていること、法令遵守の意識から、コンプライアンスに対して厳しい会社であり、セクハラや女性軽視の風潮がないことから、内勤勤めであれば、女性にとっては、働きやすい会社です。
仕事の内容に関しても、男女で差がつくことはないですし、昇進の機会についても、男女平等であり、実際、管理職に昇進して、活躍している女性が増えてきています。
産休・育休・時短勤務といった制度も整っているので、結婚・出産後においても、働き続けることが出来る環境です。
今後も、女性の登用を進めていくと、会社として明言しているので、今後、ますます、女性が長く働き続けられるための制度設計が整備されていくでしょう。
ただし、営業については、女性MRの数が増えてきていますが、職種がら働きやすいといった環境ではありません。産休や育児休暇のシステムについても、利用出来る状態ではないので、結婚、出産を機に辞めざるを得ない環境になっています。
ただし、ゼリア新薬では、MRから内勤職に異動するという選択肢がとれるようになっているので、職種を変えることで、働き続けることは可能です。
ゼリア新薬の転職先としての価値
ここまで、ゼリア新薬の就労環境について、様々な角度から見てきましたが、製薬会社としては、条件面・労働環境が決して良い部類に入る企業ではありません。
他業種の企業と比較すれば、かなり恵まれた環境となりますが、製薬業界のなかでは、水準以下と言わざるを得ないのが、正直なところです。
そもそもの前提として、中途採用の求人が少ないということもあり、ゼリア新薬を転職先として考えるのは難しいというのが、結論となります。そのため、同業他社も候補に入れて、広く、転職先を探すことをオススメします。
メディカル業界に強い転職会社
下記にメディカル業界に強い転職会社をリストアップしておきますが、彼らは、様々な製薬会社、医療機器メーカーの求人を押さえています。転職先に希望する条件を伝えれば、それらの条件を満たす企業を紹介してくれるので、ぜひ一度問い合わせてみてください。
ちなみに、ゼリア新薬の求人の取り扱い実績もあるので、興味があれば、ゼリア新薬のことについて、確認してみるのもアリです。
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転職を目指す会社が決まった場合、年収などの条件交渉を代行してもらうことも出来ます。年収アップに成功するケースが少なくないので、ぜひこういったサポートも受けてみてください。
※JACに関する補足
- JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
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