米国マサチューセッツ州に本社を置く、世界最大の科学機器・試薬メーカー、サーモフィッシャーサイエンティフィック 。製薬会社、ハイテク企業、臨床検査機関を対象に、各種分析機器・分析データ管理ソフトウエア、試薬、診断・検査キットといった商品・サービスを提供しています。
世界50ヵ国に5万人の従業員を擁し、年間170億ドルの収益を上げているだけでなく、品質・信頼性において、世界的に高い評価を受けている優良企業です。
その日本法人として、製品の輸入・販売、及び、保守サービスなどの提供を行っているのが、サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社。ワールドワイドのサーモフィッシャーグループのなかでも、上位の売上を誇っています。
分析機器をはじめとして、取り扱っている商品は60万点以上になりますが、検査精度の高さやソフトの使いやすさなどが、高く評価されて、国内においてもトップシェアを誇っています。しかしながら、そこで満足することなく、企業買収を繰り返すなど、事業を拡大する動きを強めています。
そういった背景から、サーモフィッシャーサイエンティフィックは、人材採用に関しても、積極的に進めており、発生求人数も多くなっているので、転職を目指すには、良いタイミングです。
このページでは、サーモフィッシャーサイエンティフィックの中途採用求人の傾向、及び、社員の年収、就労環境についてまとめていますので、参考にしてください。
サーモフィッシャーサイエンティフィックの中途採用求人の傾向
サーモフィッシャーサイエンティフィックでは、即戦力の人材を獲得するという方針を採っているため、新規採用は行わず、社員の募集は、全て中途採用となります。
募集対象となる職種は多岐に渡りますが、そのなかでも、技術開発、財務、営業、マーケティング、フィールドエンジニア、人事、製造、社内SE、カスタマーサービスといった職種においては、募集頻度が高くなっています。
応募条件のハードルは高く、すべての職種において、最低3~5年の業務経験を必要とするほか、社長をはじめとして、外国人が数多く常駐しているため、ビジネスレベルの英語力が要求されることになります。
なお、実務経験の内容・年数については、求人ごとに異なります。特に、技術系の職種については、かなり細かく指定されているので、具体的な応募要件については、個々に確認するようにしてください。
求人情報の入手方法
サーモフィッシャーサイエンティフィックでは、アメリカ本社の公式サイト内に、求人情報ページが開設されており、こちらのページにおいて、求人の一覧や詳細について、確認することが出来ます。
https://jobs.thermofisher.com/
国別に検索出来るので、非常に調べやすいのですが、エントリーの手順が少し複雑です。(一度、メンバー登録をしないといけないのですが、エラー表示になってしまうケースがあるなど、なかなか手間がかかります。)
この手順が面倒そうということであれば、サーモフィッシャーサイエンティフィックは、日本国内の転職エージェント経由でも、募集をかけているので、そちらに問い合わせてみてください。
転職エージェントを利用する際にも、会員登録をする必要がありますが、サーモフィッシャーの公式サイトよりはシンプルなので、楽です。
また、サーモフィッシャーの求人情報は、いつアクセスしても、それほど変化がなく、どれだけ正確なのか分からないという要素もあるので、そういった意味でも、転職エージェントに確認することを、オススメします。
このページの最後に、サーモフィッシャーサイエンティフィックの中途採用求人を扱っている転職エージェントをリストアップしてきますので、参考にしてください。
サーモフィッシャーサイエンティフィックにおける社員の年収、給与制度について
社員の年収例を職種別に挙げると、下記の通りとなります。
- 事務 30代後半 年収 380万円
- 事務 年収 400万円
- サービスエンジニア 32歳 年収 600~700万円
- セールスエンジニア 40代後半 年収 650万円
- 営業 30代前半 主任クラス 年収 600万円
- 営業 40代前半 年収 660万円
- 営業 40代前半 課長クラス 年収 700万円
- プロモーション 40代後半 年収 500万円
- 経営企画 30代後半 課長クラス 年収 900万円
- 経営企画 40代前半 主任クラス 年収 800万円
- マーケティング 40歳 管理職 年収 1000万円
- SCMマネージャー 45歳 年収 850万円
- 専門職 50歳 年収 900万円
サーモフィッシャーサイエンティフィックでは、年俸制が採用されており、営業などの外勤職に関しては、みなし労働制のため、残業代が、あらかじめ加算されています。
賞与については、年俸とは別扱いとなり、年1回、支給されることになりますが、会社の業績を加味して、支給額が決まるため、日本法人の業績が良くないときは、支給額がゼロに近い金額になることもあります。
また、定期賞与とは別に、営業・マーケティングなど、一部の職種には、インセンティブ制度が用意されています。
3か月ごとの実績をもとに評価が決まりますが、目標達成率が110%となると(100%ではないので、要注意)、税込25万円が支給されるほか、年間を通してのインセンティブもあるため、高い成績を維持すれば、インセンティブの額が、100万円に達することもあります。
昇給については、外資としては珍しく、毎年、一律でアップする仕組みとなっています。毎年1~3%程度と、上げ幅としては少ないものとなりますが、無条件で上がることになりますし、これとは別に、実績次第では、さらなる給与増も見込めるので、かなり恵まれた制度設計となっています。
なお、サーモフィッシャーサイエンティフィックに転職する時には、前職までの経歴・実績を加味して、年俸額が決まることになりますが、面接時の交渉次第で金額が変わってくるので、会社側からの提示額に納得がいかない時には、キチンと交渉するようにしてください。
ここで、妥協してしまうと、後々まで後悔することになるので、要注意です。こういった条件交渉が苦手という人は、転職エージェントに交渉を代行してもらってください。
彼らはプロなので、交渉術に長けていますし、サーモフィッシャーサイエンティフィックの社内事情にも精通しているので、うまく話を進めてくれます。交渉ベタな人が自分で進めるよりも、良い結果に落ち着く可能性が大なので、最初から任せてしまったほうが賢明です。
サーモフィッシャーサイエンティフィックの評価制度について
サーモフィッシャーサイエンティフィックでは、期初に設定した目標に対して、期末にその達成度合いを確認するというMBO評価制度が導入されています。具体的な評価には、シックスシグマに似たPPIという評価制度が用いられており、様々な要素を数値化して評価されることになります。
営業など、業績が数値で図ることが出来る業務については、公平性は高くなりますが、業績を数値化しにくい内勤業務においては、やや客観性に欠ける面もあります。
また、基本的にマイナスの評価はされないようになっていますが、昇進・昇給につながるような評価というのは、よほどの実績を残さない限り望めません。
なお、サーモフィッシャーサイエンティフィックでは、年に一度、全社員を対象として、社長による個別面談が実施されており、社員の状況について、かなり細かいところまで見てくれるので、安心という声が多いです。
成長環境について
サーモフィッシャーサイエンティフィックでは、即戦力の人材を採用することを、人事方針としているため、社員を育成するという考えは、そもそも持ち合わせていません。そのため、社内教育に関しては、特に何もなく、仕事に必要な知識・スキルは自分自身で習得していくことになります。
ただし、スクールやセミナーなどの受講費用に対する助成金制度が用意されているので、こういった制度を活用することで、金銭的な負担をせずに、自己研鑽を図ることが可能です。
なお、キャリアパスに関しては、所属部署によって大きく異なり、管理職への内部登用が多い部署もあれば、外部登用が多く、昇進が難しい部署もあります。
もともと、企業買収を積極に進める会社であるため、部署により異なる点が多々あります。入社したものの、昇進することなく、同じ役職のままということも、十分にありえます。
そのため、サーモフィッシャーサイエンティフィックにおいて、キャリアアップを追求することを考えているのであれば、転職後に配属されることが想定される部署の状況について、事前にしっかり確認しておくことをオススメします。
(面接の時に人事担当者に直接、尋ねてもいいですし、転職エージェントに問い合わせても、教えてくれるはずです。)
ワークライフバランスについて
サーモフィッシャーサイエンティフィックは、社長の直接指揮のもとに、トップダウンで社員のワークライフバランスの向上に取り組んでおり、顧客サービスのレベルを維持しつつ、社員の労働時間を削減出来るように、業務システムの開発に巨額を投資するなど、様々な施策を実行しています。
また、内勤者に対しては、フレックスや自宅勤務などの制度が用意されているほか、外勤の営業マンは、直行直帰が可能となっており、2週間に1回行われるチーム会議に関しても、電話での参加が許されるなど、プライベートとのバランスを取りやすい環境作りが、進められています。
有休の取得率が高いですし、夏休みやクリスマスには、本社から来ている外国人や役員が積極的に休みを取っているため、一般社員においても、1週間程度の長期休暇を取得することが可能です。
もちろん、仕事の内容や時期によっては、業務量が多く、夜遅くまで働いたり、土日にも業務処理を行わざるを得なかったりということはあります。
また、グローバル企業である関係上、会社の携帯に時間を問わず、24時間いつでもメールが届く、夜間の電話会議に出席しなければならなくなるといったことも起こります。
こういったことを加味したとしても、就労環境としては、かなり恵まれた部類に入る企業ですが、状況によっては、プライベートが仕事に奪われることがあるという事実は、頭に入れておいたほうがいいです。
女性の働きやすさについて
サーモフィッシャーサイエンティフィックは、実力主義の外資なので、女性だからといって、仕事内容などで、不当な扱いを受けることはありません。男性と同じように働くことが出来ますし、キャリアアップの機会についても、男性と変わりません。(管理職に就いている女性も多いです。)
女性の働きやすさを向上させる社内検討会が設置され、女性役員を中心に改善活動を行っているなど、女性の就業環境を向上させる動きも盛んです。
育児に関しても、産休・育休・時短勤務といった制度が用意されており、利用率が非常に高く、復帰組も多いです。
また、家庭とのバランスをとるために、外勤から内勤に異動させてもらうといったサポートを受けることも出来るので、小さな子供を持つ女性にとっても、非常に働きやすい環境が整っている会社と言えます。
サーモフィッシャーサイエンティフィックの転職先としての価値
ここまで、サーモフィッシャーサイエンティフィックの就労環境について、様々な角度から見てきましたが、社員の働きやすさに対する意識が高い会社なので、何かと働きやすい環境が整っていますし、給与などの条件面も悪くないので、転職先としてオススメ出来る会社です。
もちろん、誰にとっても満足出来る完璧な会社というのは存在しないので、自分に合う会社なのかどうかというのは、入念に確認して頂きたいのですが、いずれにしても、転職を検討するだけの価値が十分にあるので、ぜひ一度、考えてみてください。
なお、下記に、サーモフィッシャーサイエンティフィックの中途採用求人の取り扱い実績がある転職エージェントをリストアップしておきますが、彼らは社内事情に精通しているので、このあたりの判断に迷うようでしたら、相談してみてください。客観的な視点でアドバイスしてくれるので、参考になります。
また、彼らは様々な企業の求人情報を押さえているので、他社ことについて聞いてみるのも、アリです。もしかしたら、サーモフィッシャー以上に魅力的な会社を紹介してもらえるかもしれないので、興味がある人は、あわせて確認してみてください。
※JACに関する補足
- JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
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