世界第3位のシェアを持つ、計測・制御機器メーカー、横河電機。日本市場の成長鈍化に伴い、グローバル化を進め、今や売上高の60%以上が海外市場において発生しています。
また、7割近い従業員が外国籍であるなど、文字通りのグローバル企業に成長したメーカーです。近年は、新規事業の失敗が影響して、赤字決算を余儀なくされましたが、2012年頃から、制御事業に集中することで、業績が回復。
2014年には、過去最高の営業利益・営業利益率を達成、2015年にさらに更新するなど、急激に業績を回復しています。
そのため、人材採用についても、積極的に進めています。赤字期には、希望退職者を募るなど、リストラを余儀なくされた影響から、現在では、人員が不足しており、特に仕事の中核を担えるような、ベテランが足りないため、中途で募集をかけています。
このページでは、横河電機の中途採用求人の動向、及び、社員の年収、就労環境などについてまとめていますので、参考にしてください。
横河電機の中途採用求人動向
会社の公式サイト内に、キャリア採用情報ページが設けられており、このなかで、中途で募集をかけている求人の内容について、確認することが出来ます。
https://www.yokogawa.co.jp/recruit/careers/shokushu.htm
メーカーということもあり、技術系職種での求人が多く、プラス、営業、社内SE、法務、経理財務といった職種において、募集頻度が高くなっています。該当業務に関する実務経験・及び、語学力(英語)を有することが、応募条件となります。
必要となる経験年数・英語力のレベルについては、求人ごとに幅があるので、個々に確認するようにしてください。
なお、グローバル化が進んでいる会社ということもあり、法務・財務に関しては、国際企業法務、国際税務に精通している人材が募集されるケースが多いです。
そのため、実務経験、語学力に加えて、会計士や税理士、弁護士などの資格を持っていることが、応募条件とされることがあります。(アメリカの資格を持っている人も、歓迎されています。)
社員の年収について
横川電機は日本を代表するメーカーということもあり、製造業界の水準と比較しても、年収は高めです。職種ごとのサンプル例を挙げると、下記の通りとなります。
- 27歳 開発 年収480万円
- 28歳 開発 年収550万円
- 30歳 開発 年収570万円
- 33歳 開発 年収600万円
- 48歳 開発 年収700万円
- 54歳 開発 年収900万円
- 45歳 開発(主任) 年収800万円
- 31歳 経理 年収550万円
- 41歳 人事 年収700万円
- 30歳 社内SE 年収550万円
- 30歳 社内SE 年収650万円
- 40歳 社内SE 年収600万円
- 30歳 営業 年収600万円
- 31歳 営業(主任) 年収650万円
- 55歳 営業(部長) 年収1200万円
- 36歳 マーケティング(主任) 年収800万円
- 38歳 マーケティング(課長) 年収1100万円
基本給に各種手当、年2回の賞与から構成される、ごく一般的な給与体系となります。会社としては、成果主義を謳っていますが、実際には、年功序列型となっています。
たとえば、横河電機では、ジョブグレード制が採用されており、グレードに応じて、基本給が変動する仕組みとなっていますが、同じグレードでも個人差が大きい、下のグレードの人でも、年長者だと、給与が高いなど、全く一致していないのが、現状です。
逆に言えば、一定の年齢までは、全社員一律で基本給が上がることになります。横川電機は、給与水準が高いだけに、大きな不問を持つ社員は少ないのも事実です。
ただし、30代後半から40歳を過ぎる頃になると、役職に就けるかどうかで、年収差が大きくなってくるため、勝ち組と負け組の色分けがハッキリしてきます。
また、賞与額については、業績給となっていますが、部署ごとに算出されるため、どの部署に所属しているかによって、実際の支給額が変わってきます。
横河電機の評価制度
給与体系同様、横河電機の人事評価は年功序列となっています。本人の仕事に対する姿勢や実際の成果に対する評価は行われており、評価が高い社員ほど、重要度の高い仕事を与えられるようになっています。
そのため、仕事に対するモチベーション自体は維持しやすい環境ですが、それが給与額には反映されることはありません。また、昇進についても、若いうちは、差がつくことはありません。
成果主義を取り入れることを、会社の方針として掲げていますが、今後、どこまで評価制度が改変されるのかは不明です。
成長環境について
横河電機は、世界規模でも見ても、業界をリードする会社なので、同業他社では扱っていないような最新技術に触れたり、大きなプロジェクトに関与することが出来る会社です。
世界各国に拠点があり、海外勤務のチャンスに溢れているので、グローバルで働くことが出来ますし、ポジションによっては、常に海外のビジネスマンと協働して、仕事を進めることになるので、日本にいながらでも、グローバルを体感出来ます。
研修制度などについては、それほど目を惹くものはないのですが、仕事を通じて、自分を成長させる環境が整っている会社と言えます。
なお、部署の異動など、キャリアパスについては、社員の要望を積極的に聞き入れる会社なので、主体的に動ける人にとっては、自分の意志を実現させやすい会社とも言えます。
ワークライフバランスについて
横河電機は組合が強いこともあり、残業が少ない会社です。休日出勤に関しても、例外的に発生する程度です。
休暇制度も充実しており、年末年始、GW、お盆休みは、それぞれ9日間休めるようになっています。また、有給とは別に年3日間、自由に取得出来るリフレッシュ休暇のような制度も用意されています。
有給休暇の取得率も高いですし、普段の業務に関しても、フレックス勤務が取り入れられているので、自由度が高いです。そのため、横河電機はワークライフバランスが良好な会社と言えます。
ただし、営業系・開発系の一部の部署だと、1ヶ月で100時間以上、残業をするケースもあります。特に開発系の部署だと、スタートアップの時期には、毎日深夜まで仕事に追われることになることが多いということは、頭に入れておいたほうがいいです。
女性の働きやすさについて
横河電機は女性社員が少ない会社ですが、それだけに、産休・育休や時短勤務制度が利用しやすく、周囲の社員も仕事をフォローしてくれるので、子育てをしながら働くには、最高の環境が整っています。
そのため、女性社員の離職率は極めて低く、特に子供がいる人の場合、長期間、働き続けるケースが非常に多くなっています。
その一方、キャリア形成という観点で見ると、少し注意が必要な部分があります。男女で業務の割り当てに差がつくことはないのですが、昔から、キャリアアップに関する関心が低い女性が多い会社なので、今も、そういった雰囲気があります。
結果として、仕事はそこそこでいいので、定時で帰宅して、自分のうちのことをやりたいといった考えを持つ社員が集まっています。
ただし、ダイバーシティーの観点から、横河電機は女性社員の登用に前向きであり、男性中心となる技術系の部署でも、女性のマネージャーが出てくるようになっているので、自分が望めば、キャリアアップの機会がある会社と考えて間違いなしです。
横河電機の転職先としての価値
ここまで、横河電機の就労環境について、様々な角度から見てきました。長所もあれば、短所もありますが、世界を代表するメーカーということもあり、年収水準、就労環境は、ともに良好です。
ここ数年、業績が回復していることもあり、転職を目指すには、格好のタイミングでもあります。興味がある人は、ぜひ真剣に考えてみてください。
なお、横河電機は部署ごとの環境が大きく異なる会社なので、実際に検討する時には、自分が配属されるであろう職場の状況を把握するのが重要ですが、会社側に問い合わせても、耳障りなことほど教えてもらえないものです。
そこで、転職会社のサポートを受けることをオススメします。大手の転職会社であれば、横河電機の社内事情に精通していますので、問い合わせれば、色々と教えてもらえます。
また、彼らは他社の求人情報も押さえているので、有望な求人を紹介してもらって、横河電機と比較してみるということも出来ます。こうすることで、より冷静な判断を下すことが出来ます。
転職先を選ぶためのアドバイスを受けることも出来るなど、転職会社は何かと便利な存在なので、うまく活用してください。下記の転職会社であれば、グローバル企業の求人に強いので、相談先としてオススメです。
- JACリクルートメント
- ビズリーチ
- リクルートエージェント
- パソナキャリア
- ミドルの転職
- ワークポート(技術者向けの求人に、特に強いエージェントです。)
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転職を目指す会社が決まった場合、年収などの条件交渉を代行してもらうことも出来ます。年収アップに成功するケースが少なくないので、ぜひこういったサポートも受けてみてください。
※JACに関する補足
- JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
- 年収600万円~2,000万円の方にオススメのサービスです。
※補足
リクルートエージェントは、元々、英語が得意な人の転職支援に力を入れていましたが、最近では、入社後、勉強して身につけることを条件に、今現在の英語力については不問とする採用方針を採る企業からの求人についても、取り扱うようになっています。
そのなかには、海外出張や海外勤務の機会が想定される求人も含まれるので、興味がある人は、リクルートに相談してみてください。
なお、20代・30代の人には、マイナビエージェントという転職会社もオススメです。リクルートとは、また違った系統の求人を確保しているので、両者をダブルで利用すると、多角的に情報を集められるので、よりチャンスが広がります。
特に、第二新卒者の場合、好条件の求人を紹介してもらえる可能性が大です。一方、30代後半以降の経験豊富な人の場合、マイナビはそれほど良い求人を扱っているわけではないので、それほど期待は出来ないです。(他社のほうがオススメです。)