眼科医・眼鏡店向けの医療機器メーカーとして世界トップクラスのシェアを誇るニデック。眼科で、気球の見える機械を使って、視力検査を受けた経験がある人は多いと思いますが、この自動視力測定器が、ニデックの代表的な製品となります。
40年前の創業当初から海外市場を主要マーケットと見定めて、アメリカ・ヨーロッパ・中東・アジアと、拠点整備を着実に進めてきており、今現在においては、国内外を併せて、約1600もの特許を持ち、120ヶ国以上において、自社製品を販売しています。
世界各地の企業・大学との共同研究、学会・展示会での発表・情報収集を積極的に推進するなど、ニデックのグローバル化は、ますます進んでいますし、近年では、『Eye & Health Care』というコンセプトのもと、事業領域の拡大を図っています。
こういった背景から、人材採用の動きが活発であり、中途採用に関しても、様々な職種において、募集がかかっており、転職のチャンスは豊富に存在します。
このページでは、ニデックの中途採用求人の傾向、及び、社員の年収・給与水準、社内の労働環境についてまとめていますので、参考にしてください。
ニデックの中途採用求人の傾向
中途採用で募集がかかる職種は多岐に渡りますが、そのなかにおいて、特に募集頻度が高い代表的な職種を挙げると、下記の通りとなります。
- ITエンジニア
- 情報セキュリティの企画・設計
- データ解析技術開発
- ネットワーク開発
- 医療機器開発設計エンジニア
- 回路設計
エンジニアの募集頻度が高いということになりますが、いずれの職種においても、即戦力の人材が求められており、求人ごとに、応募資格が細かく設定されているので、詳細については、個々に確認するようにしてください。
ちなみに、ITエンジニアに関しては、前職の業種については、不問とされるケースが多いので、異業種からの転職を目指している人についても、問題なしです。
なお、エンジニア以外では、営業、マーケティング、経理財務、人事、法務、広報、経営企画といった職種において、求人が発生することがあります。こちらも、即戦力の人材が募集されており、転職希望者に課せられる要求レベルは高いです。
求人情報の入手方法
ニデックの公式サイト内に、採用情報ページが開設されており、そちらのページにおいて、中途採用求人の募集要項について、確認することが出来ます。
http://www.nidek.co.jp/recruit/career/
また、ニデックは、転職会社経由でも募集をかけているので、医療機器業界における転職支援サービスを得意とする転職会社に問い合わせることでも、求人情報を入手することが可能です。
どちらでも、入手出来る情報に変わりはありませんが、転職会社の場合、様々な企業の求人案件を扱っているので、ニデックを含む、複数の求人を比較検討してみたいといった時には、まとめて求人情報を入手出来るので、便利です。
このページの最後に、医療機器業界に強い代表的な転職会社をリストアップしておきますので、必要に応じて活用してみてください。
※補足
ちなみに、リストアップしている転職会社は、メディカル業界を中心として、様々な業種の求人案件を取り扱っている会社でもあるので、別業種の企業の求人情報について、教えてもらうことも可能です。
ニデックの社員の年収・給与制度について
ニデックに勤務する社員の年収ですが、職種別に幾つか事例を挙げると、下記の通りとなります。
- 代理店営業 30歳 年収500万円
- 代理店営業 30歳 年収400万円
- 代理店営業 34歳 年収650万円
- 代理店営業 38歳 年収628万円
- 個人営業 27歳 年収500万円
- 個人営業 32歳 年収450万円
- 海外営業 25歳 年収400万円
- 海外営業 主任 36歳 年収650万円
- カスタマーサービス 31歳 年収400万円
- 開発 30歳 年収400万円
- 開発 36歳 年収450万円
- 生産技術 31歳 年収600万円
- 経理 32歳 年収400万円
- 人事 30歳 年収430万円
- 総務 25歳 年収400万円
- マーケティング 27歳 年収500万円
- マーケティング 28歳 年収500万円
ニデックの給与体制は、月給にプラスして、年2回(7月、12月)の賞与(4か月分)が支給されるといったものとなります。昇給は年1回です。また、定期賞与とは別に、業績を反映した期末賞与が支給されることもあり、年ごとの年収には、幅があります。
残業に関しては、1日1時間分が、みなし残業とされ、それを越えた実働分が残業代として支払われるようになっています。ちなみに、ニデックの平均残業時間は、1ヶ月あたり、35時間となっています。
福利厚生については、社員持株制度、退職金制度(企業年金、退職一時金)、財形貯蓄制度、独身用借上社宅、茶室、多目的ホール、各種割引サービスなどが、用意されています。保険については雇用・労災・健康・厚生年金等、一通り完備されています。
そのほかの手当としては、出張補助、住宅補助がめぼしいものとなります。出張手当については、実費ではなく、一定額が固定費として支給されていますが、実費が固定費を上回ることはまずなく、毎月、数万円の差額が手元に残るケースが普通なので、これも実質的な給与と言えます。
住宅手当に関しては、30歳までは社宅に住むことが出来るようになっており、それ以降は、家賃補助を受けることになります。
中途採用で入社する時の注意点
中途入社の場合、初年度の給与は、入社時のポジションや年齢をベースに、社内基準に照らしあわせて算出されることになりますが、前職までの経歴・実績も、重要な評価要素となってくるので、面接の時に、しっかりアピールすることが重要です。
また、話し合いで、金額が変わってくるという要素もあるので、ニデックからの提示額に納得がいかない時には、そこで妥協せず、自分の希望条件を伝えて、しっかりと交渉することを、オススメします。
もし、こういった条件交渉を行うのが苦手ということであれば、前述した転職会社に代行してもらうようにしてください。彼らはプロなので、この手の交渉事に長けており、うまく話を進めてくれます。上積みを勝ち取ったという実績を豊富に持っているので、ぜひ一度相談してみてください。
ニデックの評価制度について
ニデックの評価制度は、ある程度の業績評価がなされてはいますが、年功序列の色が濃くなっています。昇進に関しても、順序を踏んでキャリアアップしていくので、バリバリ働いて、自分の力で、どんどん出世していきたいというタイプの人だと、物足りなさを感じてしまうと思います。
しかし、こういったスタイルの会社だと、社員全員の面倒を見る傾向があり、ニデックも、そうした会社の一つです。後ほど、詳しく触れますが、ワークライフバランス、女性の職場環境という観点では、抜群に良い会社なので、安定性を望む人にとっては、理想的な職場と言えます。
これは、中途採用者に関しても、同様であり、プロパー社員と比較して、差別を受けるということはないので、安心です。
※補足
今のところは、上記のような状況となりますが、ニデックでは、実力主義の要素を取り入れた制度設計に切り替える動きも出てきているので、今後は環境が変わる可能性があります。そのため、ニデックへの転職を検討する際には、最新の状況について、必ず確認するようにしてください。
ニデックの教育制度・成長環境について
ニデックは、医療機器を扱う企業ということもあり、失敗を未然に防ぐという意識が、非常に高い会社です。当然、社員に対しても、常に、その意識を持つことが要求されることになるので、それゆえ、漏れのない精度の高い仕事運びが身に付きやすいです。
また、ニデックは、若手社員に、企画、開発から、検証、生産まで、医療機器開発に絡む一連の業務を一通り経験させる方針を採っているため、仕事の全体像を見据えて、業務を進める経験を積むことが出来ます。
もちろん、言うまでもなく、医療機器に関する知識が身に付きますし、自律性を尊重している社風なので、積極的に学ぼうという姿勢を見せれば、どんどん学びの機会を与えてもらえます。
社内教育制度に関しては、階層別研修、目的別研修、語学研修、社外研修と、様々な教育プログラムが用意されており、自分のスキル・ポジションに応じて、最適な教育を受けられるようになっています。
なお、階層別研修に関して補足すると、中途採用者は、中堅社員研修からスタートして、その後、主任、課長、部長・役員と、ポジションが上がるにつれて、信任役付研修、マネージャー研修と、上級職向けの研修を受けることになります。
開発職に関しては、上記の研修にプラスして、各部門で必要な知識・情報を習得するための定期勉強会が開催されていますし、社外セミナー・学会への参加が奨励されており、毎月多くの社員が参加して、最新技術・情報の収集に務めています。
こういった会社なので、ニデックにいる限り、常に、眼科医療に関する最先端の情報に触れることが出来ると考えて、間違いなしです。
また、ニデックは、創業当初から海外進出に力を入れていることもあり、語学研修が非常に充実していますし、社内でTOEICが受験出来るようにもなっているので、英語を伸ばしたいという人にとっても、オススメの会社です。
ワークライフバランスについて
ニデックには、長時間労働は、健康状態の悪化だけでなく、私生活にも悪い影響を与えるといった考えがあり、ノー残業デーを設定するなど、社員一人一人が、健康を維持して、常に精力的に働けるように、職場環境を整えています。
先ほども触れましたが、その結果として、毎月の残業時間は35時間前後と、非常に少なくなっていますが、有給の消化率についても、63%と非常に高く、公私ともに充実した生活が送ることが出来ます。
また、職場全体に、お互いのプライベートを尊重する雰囲気があり、フォローしあって、休みを取れるようにしているので、就労環境に関する社員の満足度は、他社と比較しても、高いものとなっています。
女性の働きやすさについて
ニデックは、子供を持つ女性が無理なく働き続けられるように、支援制度を整備しています。例えば、出産前の時差出勤、勤務時間の短縮、通院のための休暇、最大で6週間の産前休業といったものです。
出産後は、子どもが1歳に到達する日(誕生日前日)までの育児休業、復帰後には、1日最大2時間まで短縮可能な勤務時間の選択制度、年間最大5日間の子供の看病休暇など、他社と比較しても、かなり充実した内容となっています。
ちなみに、ニデックにおける、育休取得率は90%以上となっています。周囲の理解もあるため、安心して休むことが出来る環境です。
また、ニデック独自の制度として、復帰希望登録制度というものが、用意されています。これは、出産、子育て、配偶者の転勤等を理由に、ニデックを退職した社員を対象とした、再雇用制度であり、本人が希望すれば、いつでも復帰することが出来ます。
こういった活動から、2012年8月23日、愛知労働局長から『仕事と家庭(子育て)の両立支援に積極的に取り組んでいる企業』との認定を受け、 『次世代認定マーク(くるみんマーク)』を取得しています。
ニデックの転職先としての価値
ニデックは、眼科領域の医療機器メーカーとしては、世界においてもトップクラスの企業なので、業績は安定しており、就労環境は非常に良好です。
給与水準については、製薬会社などと比較すると、一歩劣りますが、医療機器メーカーとしては、業界水準以上ですし、福利厚生が充実していることもあり、総合的に見れば、待遇面も悪くはありありません。
ただし、そうはいっても、メディカル企業のなかには、ニデックを遙かに上回る給与を取れる会社があるのも事実ですし、年功序列を基本とする会社なので、自分の力で、年収や出世を勝ち取るといったことも難しいので、人によっては、やり甲斐がないと感じてしまうかもしれません。
その反面、落ち着いた職場で、一つの仕事とジックリと向き合って働きたいという人にとっては、ニデックは理想的な会社です。教育体制が充実しているので、自分のスキル・知識を高められるというメリットもあります。
このように見ていくと、ニデックの魅力度というのは、人によって、大きく異なるということになるので、自分自身の価値観と照らしあわせながら、転職先候補とみなすかどうか、判断するようにしてください。
ニデックの中途採用求人を扱う転職会社
なお、下記に、ニデックの中途採用求人を扱っている代表的な転職会社をリストアップしていますが、彼らは社内事情に精通しているので、このあたりの判断に迷うようであれば、相談してみるのもアリです。客観的な視点で、アドバイスしてくれるので、参考になります。
また、前述しましたが、転職会社は、メディカル業界を含む、様々な業種の企業の求人案件を幅広く扱っているので、他社の求人を紹介してもらうのもオススメです。(転職先に希望する条件を伝えれば、それらの条件を満たす求人を探し出してくれます。)
もしかしたら、ニデック以上に、魅力を感じる会社が見つかるかもしれないので、是非、他社のことについても、話をしてみてください。
※JACに関する補足
- JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
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