日立コンサルティングの中途採用事情

日立コンサルティングの中途採用事情~年収、評価制度、就労環境など~

 

日立グループに属するコンサルティングファームとして、2002年に設立された日立コンサルティング。社会インフラ、公共、製造・流通・サービス、金融といった分野における、経営・事業戦略立案支援、事業統合・新規事業立上げ支援、業務改革・組織変革支援サービスを提供しています。

 

また、SCM、EPM、CRM、HRMなどの導入コンサルティング、及び、ITコンサルティングサービスの提供も行っています。

 

日本を代表する日立グループの一員であるため、国家レベルのプロジェクトに関与出来る、通常のコンサルティング会社では相手にされないような、大企業をクライアントにしたプロジェクトを遂行出来るなど、大規模プロジェクトに従事する機会が多いのが、特徴です。

 

人材採用に積極的であり、中途採用についても、通年で行われていますが、即戦力の人材を採るという方針であるため、コンサルタントとして、優秀な実績を挙げていることが、絶対条件となってきます。

 

また、ポジションによっては、海外に展開する現地法人と提携して、日系企業のグローバル展開をサポートするためのプロジェクトに参加する機会があるため、英語力についても、高いレベルが求められるケースがあります。

 

転職のハードルは高くなりますが、それだけに給与条件も総合コンサルティングファームのなかでは、高い部類に入るので、自信がある人は、ぜひチャレンジしてみてください。

 

このページでは、日立コンサルティングの中途採用求人の傾向、及び、社員の年収水準や、就労環境についてまとめていますので、参考にしてください。

 

日立コンサルティングの中途採用求人の内容

中途採用に関しては、ビジネスコンサルタント、ITコンサルタントの2職種に分かれており、かつ、製造業界担当ビジネスコンサルタント、公共部門担当ビジネスコンサルタントというふうに、対象業種(分野)が細かく指定されての募集となります。

 

そのため、コンサルティング経験はもちろんのこと、対象となる業種において、どれだけの実績を残しているのかというのが、選考の決め手となります。実績主義の選考となるので、年齢や前職までの経歴などは、それほど大きな影響は与えません。

 

また、日立コンサルティングでは、アナリストからマネージングディレクターまで、ポジションが8階層に分かれており、中途の場合、これまでの実績を加味して、ポジションが決定されることになります。

 

マネジメント経験が豊富な人の場合、マネージャー・ディレクタークラスでの採用となる可能性もあり、その場合、年収は1200万を確実に超えます。

 

現在、募集がかかっている中途採用求人の詳細については、公式サイト内にある採用情報ページにおいて、確認することが出来ます。(募集要項・エントリーというリンクをクリックすると、募集中の求人が一覧表示されます。)

 

もしくは、コンサルティング会社からの求人案件を扱っている転職エージェントからも、求人情報を入手することが可能です。

 

どちらの方法でも、特に入手出来る情報は変わりませんが、転職エージェントは、社内事情など、外部の人間が知ることが出来ない情報を把握しているので、転職の決断を下すうえで、貴重な参考情報を教えてもらうことが出来ます。

 

また、会社側が望む人物像に対しても、細部まで理解しているので、採用プロセスをパスするためのアドバイスを受けたり、採用が確定した時には、年収などの条件交渉などを代行してもらうことも可能です。

 

このあたりの交渉についても、長けているので、自分で直接応募するよりも、好条件で転職出来る可能性が高いです。そのため、エージェントをうまく活用するほうが賢明です。

 

このページの最後に、日立コンサルティングの中途採用求人を扱っている代表的なエージェントを数社リストアップしておきますので、参考にしてください。

 

日立コンサルティングの社員年収について

先ほども触れたように、日立コンサルティングは、8階層のポジション制となっており、それぞれのポジションに応じて、給与額が決まっています。(年齢や所属年数、経験年数などで、若干の違いがあります。)

 

それぞれのポジションごとの年収例を挙げると、下記のようになります。

 

日立コンサルティングの社員年収

  • コンサルタント 年収450~650万円
  • シニアコンサルタント 年収600~800万円
  • マネージャー 年収750~1200万円
  • シニアマネージャー 年収1000~1500万円
  • ディレクター 年収1200~2000万円

 

給与体系は年俸制であり、12で割った額が、毎月支給されるようになっています。賞与は基本的に年俸に含まれていますが、会社の業績などに応じて、臨時給が支給されることもあります。(ただし、年俸と比較すると、支給額は微々たるものです。)

 

各種手当はありませんが、福利厚生については、日立製作所の制度に準じているため、健保、401K、保養所などが使えるようになっています。

 

評価制度、昇格・昇給について

コンサルティングファームにあるような、結果主義的な人事評価はなく、所属部署の成績、個人の業績・仕事への姿勢といった勤務評価、及び、年功序列などが、主な評価要素となります。このなかでは、個人業績の要素が最も低く、部署の成績と年功序列が最も重視されています。

 

そのため、実績が上がっている部署に長年所属していれば、評価が上がり、昇給出来る、それに伴い、給与もアップするという仕組みになっています。また、個人評価は、直属の上司が行うため、上司との相性も重要な要素となります。

 

このあたりは、よくある日系企業の雰囲気と考えたほうが、分かりやすいです。なお、評価に対する年俸の上げ幅(下げ幅)は非常に少なく、せいぜい数パーセントとはなりますが、これが何年も続くと、バカにならない金額になるので、年配の社員ほうが、高給与となる傾向にあります。

 

日立コンサルティングのワークライフバランスについて

どのプロジェクトにアサインされるかによって、業務負担は全く違ってきます。忙しいプロジェクトにアサインされた場合、1ヶ月の残業時間が100時間を超えるようなことがある反面、余裕があるプロジェクトだと、毎日、ほぼ定時に帰宅出来ることもあります。

 

かなり極端なのですが、基本的にハードワークであることは覚悟したほうがいいです。ここ数年、全社員の平均残業時間は月間78時間を超えています。

 

ただし、休日出勤の機会はそれほど多くないので、週休2日を確保することは出来ますし、プロジェクトメンバーと調整をして、うまく有給を取得している人もいるので、当人の時間管理能力次第では、オンとオフを切り替えながら、業務を遂行することも可能です。

 

なお、これは、どこのコンサルティング会社でも一緒ですが、出来る人、真面目な人に仕事が集中する傾向があるので、自分の時間を確保したいのであれば、良い意味での割り切りや融通の良さが必要となります。

 

※補足
外資系のコンサルティングファーム出身者だと、日立コンサルティングはぬるいという人もいるので、外資での勤務に慣れている人だと、うまくこなせると思います。

 

成長環境について

特に社内研修制度などは用意されておらず、会社としては、外部研修の受講を推奨していますが、あまりこういった形で、知識を磨いている社員は少ないです。プロジェクトに取り組むなかで、業務を遂行するために必要な知識・情報をその都度、調べながら働いているという人が多いです。

 

また、OJTという風潮もないので、スキル・知識の習得は、全て自分次第となります。ただし、業務量が膨大なので、それらをこなすだけでも、スキルアップが出来るので、仕事をしていくなかで、自然にビジネスマンとして、成長出来たという声が多いです。

 

日立と連携したプロジェクトとなるため、技術的に、他社ではありえないぐらい、深掘した業務に携わることが出来たり、今後の日本の基幹となってくるような産業の立ち上げプロジェクトに参加出来るなど、他のコンサルティングファームでは想像出来ないような仕事を経験出来るというメリットもあります。

 

女性の働きやすさについて

仕事内容に関して、性別での違いはなく、女性でも男性と同じように働くことが出来ますが、かなりの激務となる会社なので、女性社員の比率はかなり低いです。時短勤務制度などもないので、子育てをしながら働くというのも、かなり厳しいです。

 

シニアコンサルタントやマネージャーとして活躍している女性、家庭と仕事を両立させている女性もいるのですが、少数なので、難しい環境にあるとは言えるでしょう。

 

仕事第一で、バリバリ働いてキャリアアップしていきたいという独身女性にとっては、自分の裁量次第で、チャンスを掴める会社ではあるので、働くには決して悪い会社ではないと思います。

 

日立コンサルティングの転職先としての価値

ここまで、日立コンサルティングの就労環境について、様々な角度から見てきましたが、他社には真似出来ない大規模プロジェクトに関与出来る機会に満たされているなど、コンサルタントとしてやり甲斐を感じられる環境が揃っています。

 

給与水準についても、外資のトップファームと比べると落ちますが、総合系コンサルティングファーム(特に日系のコンサルティングファーム)のなかでは、高給与と言える部類に入るので、それほど不満に感じることはないでしょう。

 

最大の欠点と言えるのは、ワークライフバランスの悪さですが、コンサルティング業界で、ハードワークから免れる会社というのは、そもそも存在しないので、日立コンサルティングだから、どうこうということではないとも言えます。

 

こんなふうに考えていくと、日立コンサルティングは、転職先として、検討するに値するだけの価値がある会社と言えますが、もちろん、このあたりの判断については、個々に変わってきます。

 

コンサルタントというのは、極めて専門性の高いプロフェッショナル職なので、自分のキャリア形成についても、独自の価値観を持っている人が多いと思います。そのため、様々な会社の求人を比較して、最も魅力を感じる会社を選択することをオススメします。

 

下記に、コンサルティングファームからの求人案件を得意とする転職エージェントをリストアップしておきますので、情報源として活用してください。

 

 

※JACに関する補足

  • JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
  • 年収600万円~2,000万円の方にオススメのサービスです。

 


※補足
リクルートエージェントは、元々、英語が得意な人の転職支援に力を入れていましたが、最近では、入社後、勉強して身につけることを条件に、今現在の英語力については不問とする採用方針を採る企業からの求人についても、取り扱うようになっています。

 

そのなかには、海外出張や海外勤務の機会が想定される求人も含まれるので、興味がある人は、リクルートに相談してみてください。

 

なお、20代・30代の人には、マイナビエージェントという転職会社もオススメです。リクルートとは、また違った系統の求人を確保しているので、両者をダブルで利用すると、多角的に情報を集められるので、よりチャンスが広がります。

 

特に、第二新卒者の場合、好条件の求人を紹介してもらえる可能性が大です。一方、30代後半以降の経験豊富な人の場合、マイナビはそれほど良い求人を扱っているわけではないので、それほど期待は出来ないです。(他社のほうがオススメです。)