アメリカの自動車部品メーカー、ビステオン。デンソー、コンチネンタルと並ぶ、コックピットエレクトロニクス製品市場におけるリーディングカンパニーです。元々は内装部品の製造販売を主軸としてきましたが、2015年までに売却、現在はエレクトロニクス製品に経営資源を集中させています。
ビステオンの日本法人にあたるのが、ビステオン・ジャパン。1981年に設立されましたが、ビステオン自体が、フォードの電子部品製造部門から分離独立した会社であることもあり、日本の拠点は広島と横浜におかれています。
コスト重視の経営を行っているため、新卒で人を採って教育するといったことはせず、必要な人員は、他の自動車メーカーから、中途採用で採るという方針を貫いています。そのため、中途採用の求人については、頻繁に発生しています。
このページでは、ビステオン・ジャパンの中途採用求人の傾向、及び、社員の年収、就労環境などについてまとめていますので、参考にしてください。
ビステオン・ジャパンにおける中途採用求人の傾向
ビステオン・ジャパンには、会社の公式サイトが存在しないため、採用については、全て転職エージェント経由で行われることになります。
外資企業の求人に強い転職エージェントであれば、ビステオン・ジャパンの求人を扱っているので、詳細については、こちらに問い合わせるようにしてください。このページの最後に、代表的な転職エージェントをリストアップしておきます。
なお、冒頭でも触れたように、ビステオン・ジャパンは必要な人材を全て中途で採用するため、対象となる職種は多岐に渡ります。
特に多いのが、営業、設計開発、システムエンジニアの3職種となりますが、人事、経理・財務、法務、経営企画といった管理部門系の職種についても、募集がかかることがあります。
事務職については、派遣社員でカバーするケースが多いので、事務の仕事を探している人は、派遣会社に問い合わせてみてください。(広島にオフィスがある派遣会社であれば、まずどこでも大丈夫です。)
なお、時給は高めですし、優秀な人材は、正社員(無期雇用)として再登用してもらえるケースもあるので、事務職として働きたい人にとっては、なかなか良い職場です。
話を正社員(無期雇用)の求人に戻すと、ビステオン・ジャパンは即戦力の人材のみを採用する会社なので、どの職種においても、豊富な実績・経験が求められることになります。
営業職、技術職においては、自動車業界経験者であることが必須事項です。また、経理・財務についても、原価計算の知識・スキルが求められるケースが多いため、製造業の経験者でないと、厳しいです。
また、求人によっては、ビジネスレベルの英語力も必須とされるなど、ハードルは高めですが、それだけに高給与が期待出来るので、自信がある人は、ぜひチャレンジしてみてください。
社員の年収について
外資系企業なので、手当はありませんが、その分、基本給は日系企業よりも高めです。ボーナスは年3回、夏と冬に月給の1.5月分が支給されます。また、春にもボーナスが支給されており、こちらは業績連動給となっていますが、実際には、毎年、月給の約2ヶ月分に落ち着いています。
退職金には401Kが導入されています。昇給は年1回、ポジションが同じ場合、1~2%程度、一律でアップすることになります。
具体的な給与額の目安としては、役職なしの一般職で年収600~800万円。これは全職種共通ですが、営業については、他の職種と比較して、年収ベースで50~100万円近く、高めになると考えてください。マネージャー以上のポジションについては、当人の実績次第です。
年収に関する重要な点としては、入社時の交渉が、非常に大きなウエイトを占めるということです。交渉次第で、高給与を勝ち取ることも出来るので、中途半端に妥協せず、納得出来るまで、交渉するようにしてください。
もし、こういった交渉が苦手ということであれば、転職エージェントに代行してもらうことをオススメします。彼らは転職のプロなので、交渉には慣れており、上手に話を進めてくれます。
もちろん、転職エージェントに依頼したからといって、100%うまくいくというわけではありませんが、一個人が自ら交渉するよりは、好条件を引き出せる可能性が高いです。
ビステオン・ジャパンの就労環境・人事評価制度について
外資らしく、ビステオン・ジャパンは、個人の裁量が大きく、自由に仕事をさせてもらえる会社です。やる気さえあれば、どんなことにも挑戦させてもらえるので、自発的に動ける人にとっては、やり甲斐を感じられる職場だと思います。
その反面、人事評価については、一貫していないこともあり、仕事で実績を出したからといって、それがストレートに評価につながるとは言えない状況です。アメリカ本社の意向が強いこともあり、本社の人間からの心証が良い人間が、高い評価を受ける傾向があります。
一つ一つのプロジェクトがグローバルなので、外国人と協働して、仕事を進められるかどうかというのも、評価を左右する、重要な要素となってきます。
社内教育制度・成長環境について
冒頭でも触れたように、社員教育という発想がない会社なので、教育制度については、ほぼゼロであり、期待しないほうがいいです。ただし、業務上、必要と認められる知識を学ぶために、社外セミナーを受講する場合には、参加費を会社側が支払うといったケースはあります。
また、ビステオン・ジャパンは社内の公用語が英語ということもあり、英会話スキルを習得するためのフォローについては行っています。(TOEICを、会社で受験することが可能です。)
ワークライフバランスについて
ビステオン・ジャパンは、ワークライフバランスについては極めて良好な会社です。やるべきことをやっていれば、勤怠管理は、自分で自由に調整出来ますし、有給の取得についても、希望通りにいきます。お盆や正月などの休暇と合わせて、長期休暇を取る社員も多いです。
家族を第一とする風潮を持つ会社なので、家庭を重視する人、子供がいる人にとっては、働きやすい会社と言えます。
もちろん、外資なので、仕事に対する責任の追求度は厳しく、自分が担当する業務が勤務時間内に終わらなければ、残業や休日出勤をしてでも、完了させることが求められます。
ただし、そういったケースは極めて稀であり、1ヶ月あたりの平均残業時間が30時間を下回るなど、定時を超えて、働かざるを得なくなる状況になることは、少ないと考えてください。
女性の働きやすさについて
外資系らしく、女性だからといって、不利な立場に置かれることはなく、男性と同じように、責任ある仕事に就くことが出来ますし、正社員(無期雇用)に関しては、全員総合職なので、給与水準も男性と同等です。キャリアアップの機会も開かれています。
産休・育休の取得に対する理解もありますし、フレックス勤務を選択することも出来るので、子育てと仕事の両立がしやすい会社でもあります。
自分の仕事をしっかりこなしていれば、あとは好き勝手に出来るので、女性にとっても、働きやすい職場と言えるでしょう。実際、自ら辞める人は少なく、勤続年数が長い女性社員は多いです。
ビステオン・ジャパンの転職先としての価値
ここまで、ビステオン・ジャパンの就労環境について、様々な角度から見てきましたが、総じて、働きやすい会社と言えます。
あえて、注意点を挙げるとすれば、アメリカ本社の意向が絶対となり、トップマネジメントは外国人が占めているので、外資のなかでも、ビステオン・ジャパンは、アメリカのビジネス慣習が強い会社なので、その雰囲気に馴染めるかどうかということです。
ドライでリーズナブルなので、自立志向が強い人にとっては、日系企業よりも働きやすいと思いますが、このあたりは相性の問題もあるので、自分にとってどうなのかということは、じっくり考えたほうがいいです。
もう一つ、エンジニア・技術者として転職する場合ですが、技術開発はアメリカが中心となっているので、日本では、独自の技術力を発揮するのは難しくなっています。(ここも、アメリカ本社の言うなりとなります。)
そのため、仕事の面白さ・やり甲斐という点では、不十分な点があるかもしれないので、注意してください。
こんなふうに、マイナスの要素もありますが、ビステオン・ジャパンは、高利益体質の会社なので、給与は安定しており、仕事に対するプレッシャーも、それほど厳しくなく、そういった意味では、ストレスなく働ける職場と言えます。
ビステオン・ジャパンの中途採用求人を扱う転職エージェント
最後に、ビステオン・ジャパンの中途採用の求人情報を入手する時に、情報源として、オススメの転職エージェントをリストアップしておきます。
いずれも、外資に強い転職エージェント、もしくは、製造業に強い転職エージェントであり、ビステオン・ジャパンの中途採用求人の取扱実績もあります。ただし、今後、求人が発生した時には、どの会社が扱うのか分からないので、同時に、複数の会社にコンタクトすることをオススメします。
なお、これらの転職エージェントは、様々な企業の求人を扱っているので、他社の求人情報について、教えてもらうことも可能です。転職先に希望する条件を伝えれば、それらの条件に合う会社の求人を紹介してくれるので、興味がある人は、併せて、問い合わせてみてください。
※JACに関する補足
- JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
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