サイクロン式掃除機を初めて開発したことで知られる、イギリスに本拠を構える電気機器メーカー、ダイソン。現在では67ヶ国にて製品を販売しています。日本法人は1998年に設立されたダイソン株式会社。
従業員数、200名ほどの少数精鋭の企業ながら、高いブランド力の製品を武器に成長を続けており、順調に業績を伸ばしています。
ダイソンの中途採用事情
ダイソンにおける中途採用の求人情報を入手する方法ですが、日本法人の公式サイト内には、採用情報ページが開設されておらず、グローバルサイト(イギリス本社が運営する公式サイト)にあるリクルートページが唯一の情報源となります。
ただし、グローバルサイトでは、日本法人から出ている中途採用の求人情報が、全て正確に掲載されているとは限りません。ダイソンは、中途採用に関しては、転職エージェント経由で募集をかけるケースが多いので、エージェントに問い合わせたほうが確実です。
外資系企業からの求人案件の取り扱いに力を入れているエージェントであれば、ダイソンの中途採用事情についても熟知しているので、連絡すれば、最新の動向について、教えてくれます。このページの最後に、代表的なエージェントを数社リストアップしておきますので、参考にしてください。
なお、比較的、募集頻度が高いのは、営業(企画)、マーケティングといった販促系の職種であり、次いで、法務、財務経理といった管理部門系の職種となります。いずれの職種においても、該当業務に関する実務経験が必須であり、ビジネスレベルの英語力が求められるケースも多いです。
※補足
ダイソンは組織規模が小さな会社であるため、中途採用で募集がかかる時にも、1~2名といった、ごく少数の募集となります。そのため、なかなか、自分が望むタイミングで、求人が見つかるとは限らないですし、ダイソンは人気度が高い会社なので、競争倍率は高くなりがちです。そのため、あまり時間をかけずに転職を決めたいという人は、あまりダイソンに限らず、他社の求人も、同時にあたることをオススメします。エージェントに希望条件等を伝えれば、それらの条件を満たす企業を紹介してくれるので、ぜひ他社の求人も選択肢に入れて、考えてみてください。
ダイソンの社員年収について
ダイソンにおける社員の年収例ですが、幾つか具体的な数値を挙げると、以下のようになります。
- 営業 33歳 年収 550万円
- 営業 36歳 年収450万円
- 営業 38歳 年収600万円
- 営業 38歳 年収530万円
- 営業 マネージャー 47歳 年収800万円
- 36歳 人事 年収600万円
- 34歳 総務 年収450万円
- 33歳 経理 年収440万円
給与水準はおおむね業界水準といったレベルですが、ノルマなどの強いプレッシャーがなく、時間外労働が少ないこと、評価制度が常に改善を重ねられ、公平感が強い内容になっていることから、社員から不満の声は上がっていません。
ちなみに、ダイソンは年俸制であり、毎月20時間程度の残業時間は予め、基本給に組み込まれていますが、20時間を超える残業に関しては、残業代が全額支給される仕組みとなっています。
また、営業職だと、個人業績に連動した賞与が年度末に支給されるようになっています。ただし、個人と言いつつも、会社全体の業績にも左右され、他国のダイソンが赤字ということで、支給されないというケースもあるので、あまり期待出来ないというのが、正直なところです。
なお、ダイソンは昇給率も、それほど良い会社ではないので、中途の場合、入社時に設定された年俸が後々まで、大きく響くことになります。そのため、自分が納得出来る年収になるまで、妥協せずに交渉するようにしてください。
中途半端な状態で契約すると、入社後、後悔することになります。条件交渉が苦手という人は、転職エージェントに代行してもらうことをオススメします。彼らはプロなので、交渉術に長けており、うまくまとめてくれます。
就業環境、ワークライフバランスについて
ダイソンは総じて、ワークライフバランスの調整が容易な会社であると言えます。残業は多くても1日3時間程度(それも極めて稀)、有給休暇もほぼ申請通りに取得出来るので、プライベートを犠牲にして、働かざるを得ないといった状況になることは、まず起こらない会社と考えてください。
元々がイギリス企業なので、自己裁量の度合いが大きく、早く仕事を終わらせる人が、尊敬される風潮があるので、むしろ、残業が多い人、有給の取得率が悪い人は、自己管理能力がないと評価を落とすことになります。
こういった職場だけに、各個人に課せられる責任は重く、自由があるというのは、決して楽なことばかりでは無いということは、頭に入れておいてください。日系企業の管理スタイルに慣れて、セルフマネジメントが出来ない人だと、かえってストレスを感じるかもしれません。
一方、自主的に、どんどん物事を進められる人だと、自分の思うように仕事が出来て、やりやすいと感じるはずですし、かつ、プライベートの時間も確保出来るので、かなり高い満足感を持って、働ける職場になるでしょう。
なお、外回り営業の場合、自宅からの直行直帰スタイルも可能なので、スケジュール調整の自由度は、さらに高いです。
成長環境について
中途入社の社員のみで構成されているため、基本的にはOJTがメインです。新製品の特長を理解するための研修が定期的に開催されますが、それ以外の能力開発やキャリア形成補助といったものは提供されていません。
自己裁量で業務を進められる会社なので、計画力や実行力、業務管理能力、大きな目線で物事の流れを把握するような視点の広さなどが、自然に磨かれる職場と言えます。
そのため、受け身の姿勢では成長することが出来ません。積極的に動く人との間に、いつの間にか差が出来てしまったということにもなりかねないので、努めて自己研鑽に励むことが必要です。
ダイソンへの転職を検討する人が知っておくべきこと
ダイソンは、マーケティングや営業よりも、商品の品質で勝負している企業であり、本当に自社商品が好きな社員が多いのが、特徴です。社内の雰囲気も良好であり、毎日を充実させて、働いている人ばかりです。
転職を目指すには、申し分のない会社ですが、先ほども触れたように、中途採用の求人数が少ないので、希望条件に合う求人が、ピッタリのタイミングで見つかるかどうかが微妙です。そこで、繰り返しになりますが、他社の求人も選択肢に入れながら、転職活動に取り組んでください。
外資に強いエージェントに相談すれば、このあたりの方向性について、適切アドバイスを受けることが出来るので、色々と相談してみることをオススメします。
※JACに関する補足
- JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
- 年収600万円~2,000万円の方にオススメのサービスです。
※補足
ダイソンのマイナス点を敢えて挙げるとすれば、小さな会社なので、社内での異動希望が通りにくい、現在のポジションからステップアップすることが難しいといったことがあります。3~4年もすると、今の仕事に慣れて、惰性で取り組んでいるような状態になる可能性があるため、キャリアアップ志向が強い人は、そういった時には、再転職することも視野に入れておいたほうがいいです。
なお、同じ仕事の繰り返しでも、特に問題ない、楽しい雰囲気のなかで働ければいいという人にとっては、こういった心配をする必要は無しです。
※補足
リクルートエージェントは、元々、英語が得意な人の転職支援に力を入れていましたが、最近では、入社後、勉強して身につけることを条件に、今現在の英語力については不問とする採用方針を採る企業からの求人についても、取り扱うようになっています。
そのなかには、海外出張や海外勤務の機会が想定される求人も含まれるので、興味がある人は、リクルートに相談してみてください。
なお、20代・30代の人には、マイナビエージェントという転職会社もオススメです。リクルートとは、また違った系統の求人を確保しているので、両者をダブルで利用すると、多角的に情報を集められるので、よりチャンスが広がります。
特に、第二新卒者の場合、好条件の求人を紹介してもらえる可能性が大です。一方、30代後半以降の経験豊富な人の場合、マイナビはそれほど良い求人を扱っているわけではないので、それほど期待は出来ないです。(他社のほうがオススメです。)