今さら説明するまでもない、超有名ショッピングサイト、アマゾンを運営するアマゾンジャパン。本やCD、DVDだけでなく、PCソフトウェアから、ホーム&キッチン、日常品、ジュエリーまで、様々な商品を取り扱っています。
これらの自社商品に加えて、一般の事業主などがアマゾンに出品して商品を販売できるマーチャント@amazon.co.jpの開始に伴い品揃えが拡大しており、日本国内の流通総額は非公開となっていますが、年間およそ1兆5000億円を超えると言われており、順調に売り上げを伸ばしています。
そういった背景からも、人材採用活動は積極的に行われています。中途採用に関しても、様々な職種において、常時、求人が出ているので、アマゾンへの転職のチャンスは豊富に存在します。
このページでは、アマゾンの中途採用求人の傾向、及び、社員の年収・給与体系、社内の就労環境などについてまとめていますので、参考にしてください。
アマゾンの中途採用求人の傾向
コーポレート部門、オペレーション部門の様々な職種において、中途採用の求人が発生しています。一例をあげると、コーポレート部門では、マーケティングマネージャー、ソフトウェアエンジニア、ビジネストレーナー、ファイナンシャルアナリスト、ブランドスペシャリスト、といった職種です。
一方、オペレーション部門では、工程管理アシスタント、ITマネージャー、ITサポートエンジニア、ファイナンスマネージャー、サイトメンテナンス、といった職種を中心に、求人が出ています。
全てを書き出すのは、紙面の問題で省かせて頂きますが、アマゾンの採用情報ページにアクセスすれば、一覧表示されているので、そちらで確認するようにしてください。(後ほど、採用情報ページのURLをお伝えします。)
応募条件については、職種ごとに異なり、該当職種に関する実務経験やスキルが必要な職種もあれば、経験不問といった職種もあります。
職種によっては、英語や資格の保有が条件に加わることもあるので、自分が希望する職種の応募要項をチェックして、確認するようにしてください。
求人情報の入手方法
アマゾンでは、求人情報をまとめた専用サイトを開設しており、そちらから、募集要項、及び、現在、募集がかかっている求人の一覧について、確認することが出来ます。
https://jp-amazon.icims.com/jobs/intro?hashed=124496045
また、中途に関しては、転職エージェント経由でも募集がかけられているので、そちらに問い合わせることでも、求人情報を入手することが出来ます。
公式サイト、転職エージェント、どちらでも、入手出来る情報に変わりはありませんが、転職エージェントの場合、様々な企業の求人案件を扱っているので、アマゾンだけでなく、他社の求人のことについても知りたいという時には、まとめて情報を教えてもらえるので便利です。
このページの最後に、アマゾンの中途採用求人を扱っている代表的な転職エージェントをリストアップしておきますので、情報源として活用してください。
アマゾンの社員の年収・給与制度について
アマゾンに勤務する社員の給与水準ですが、職種別に、年収事例を幾つか挙げると、以下のようになります。
- 工程管理 一般職 320~400万
- 工程管理 マネージャー 450~550万
- 経営企画 マネージャー 27歳 700~1,040万
- 技術 30代前半 800万
- ディレクター 40代 2,000万
- 品質管理 29歳 年収200万円前後
- 倉庫管理エリアマネージャー 35歳 年収750~800万円
- 工程管理 28歳 年収400~600万円
- 工程管理マネージャー 34歳 年収500~700万円
- プロダクトマネージャー 48歳 年収1400~1450万円
- ディレクター 44歳 年収2000万円以上
- リテール 39歳 年収800~850万円
- リテール 33歳 年収900万円
- カスタマーサービス 26歳 年収300万円
- カスタマーサービス 33歳 年収350~400万円
- 営業 35歳 年収750万円
- 営業 課長 40歳 年収1000万円
- マーケティングマネージャー 36歳 年収720万円
- マーケティングマネージャー 38歳 年収1200万円
- バイヤー 31歳 年収800万円
- バイヤー 35歳 年収1000~1200万円
- FCオペレーション 36歳 年収550万円
- オペレーション係長 35歳 年収550~700万円
- 事務 年収300万円
アマゾンは、年棒制となっており、年棒を12で割ったものが毎月支払われるという給与体系になっています。アマゾンはジョブレベルという職級ごとに給与が決まっていますが、このジョブレベルは年齢に関係なく実力で決まります。
給与水準は、大手の外資系企業と比べて、それほど高いわけではありませんが、それでも一般的な水準は超えており、決して低くはありません。
職種にもよりますが、ジョブレベルが上がっていくことで年棒1000万を超えるような人が、多数存在しているので、そこはさすがアマゾンといったところです。
加えて、アマゾンの場合、給与以外に、実績に応じて自社株(現物株)が付与される仕組みがあります。給与は昇格しない限り、それほど大幅に上がることはありませんが、株は仕事の評価に応じての付与となるので、同一ポジションでも、実績次第で、もらえる量は一気に増えます。
ちなみに、この株式付与は、一定のジョブレベル以上の人が対象となります。株式は一度に付与されるのではなく、数年かけて分割支給という形になっているため、退職した場合は、その権利を失います。
ただし、現状は株価が継続的に上がっているため、この付与された株で得られる金額は、決して小さなものではなく、社員にとっては十分な実入りが期待出来る制度となっています。
なお、これは全社員共通ですが、入社から2年間はサインアップボーナスとして、総額200万円程度のボーナス支給と、さらに自社株が付与されます。
この株については、採用時のレベルによって付与数が変わりますが、3年に分割して付与されるので、3年間在籍しなければすべて受け取ることは出来ません。
残業手当や深夜手当については、働いた分だけ支払われますが、マネージャークラスになると、みなし残業となるので、その点は注意が必要です。
福利厚生については、社会保険は完備されており、また、確定拠出年金が採用されていますが、それ以外には、目立ったものはありません。住宅手当、家族手当、社宅といったものも、一切なしです。
ただ、アマゾンでは、オフィスの飲み物が無料になっており、これが確定拠出年金以外の唯一の福利厚生といった感じです。
中途採用で入社する時の注意点
中途採用の場合、前職の給与額や、これまでの実績などを加味して、年俸が算出されることになりますが、交渉次第で数字が変わってくるので、アマゾンからの提示額に納得がいかない時には、満足出来るまで、交渉するようにしてください。
中途半端に妥協してしまうと、後々まで後悔することになりかねないので、要注意です。もし、こういった条件交渉を行うのは、気が引けるということであれば、前述した転職エージェントに交渉を代行してもらうことをオススメします。
彼らはプロなので、この手の交渉術に長けており、上手に話を進めてくれます。少なくても、交渉ベタな人が、無理に自分で進めるよりも、良い結果に落ち着くことは間違いないので、遠慮せずに、最初から任せてしまったほうが賢明です。
なお、アマゾンは実力主義の会社だけに、うまく自分をPRすることで、年収が大幅に上がる可能性が十分にあるので、自分の実績に自信がある人は、事前に、転職エージェントにコンタクトして、交渉の進め方について、相談しておくのもアリです。
アマゾンのモチベーション・評価制度について
アマゾンの評価制度は、360°評価となっており、上司だけでなく、同僚や後輩からも仕事のやり方や仕事に対するスタンス、リーダーシップなどが、評価されるようになっています。
同僚や後輩からの評価については、その内容を、そのまま上司から教えてもらえるため、自分の強みや課題を把握しやすく、今後自分がどのように行動すべきかが明確になるなど、今後に活かせるものとなっています。
また、上司とは年に2回、面談行い、期初に設定した目標の達成度合いについて、話し合うことになり、この内容が評価に影響してきます。
アマゾンでは、単純に仕事の成果だけでなく、そこへ至るまでの過程や行動面についても評価の対象となるため、公平で透明性のある評価制度だと感じている人は多いです。
ただし、良い評価を得たとしても、そこから昇進していけるかどうかというのは、実際は上司の意向によるところが、大きいです。昇進するには上司の推薦が必要であるからです。
上司とうまくコミュニケーションを取れていない場合や、そもそも、部下をきちんと育てて昇進させることに、興味を持たないような上司に当たってしまうと、昇進は難しくなります。
そのため、良い上司に当たるかどうかという運の要素もありますが、アマゾンで良い評価を受け、昇格していくためには、自分の役割をしっかりと果たすだけでなく、普段から上司と良好な関係性を築きつつ、自分の実績をしっかりとアピールしていくことが大切となります。
アマゾンの成長・キャリア開発について
部署にもよりますが、アマゾンには、社員の能力開発をサポートするような教育制度というのは、用意されていません。仕事は自分自身の責任で覚えていく、ビジネスマンとして成長したいのであれば、それも自らの意志で実現していくべきといった社風があるためです。
ただし、周りに優秀でスキルの高い人が多く、分からないことや困ったことがあっても、彼らに質問すれば、大抵のことは解決出来ますし、優秀な人達と一緒に仕事をすることで、ビジネスマンとして、多くのことを学べる環境ではあります。
また、アマゾンでは、スピード感を持って、膨大な量の仕事を効率良くこなしていくこと、論理的な思考をして、その考え・結果を周囲に分かりやすく伝えていくことが、常に求められるため、自然に、こういったスキルが磨かれることになります。
プロジェクトによっては、日本だけでなく、海外の様々な国や地域の人と、協働して仕事を進めることになり、これは、自分の将来のキャリアを見据えたうえでも、良い経験になるはずです。(実用的な語学スキルも鍛えられます。)
ちなみに、キャリアパスについては、担当するプロジェクトの内容や、部署異動など、自分が望むことが何かあれば、それを会社側にPRすることで、対応してもらうことが出来ます。
逆に、何も言わない社員に対して、会社のほうで特別に配慮するようなことはないので、自分から動かなければ、何も変わらず、そのままとなります。
そのため、この会社で、キャリアを追求していくためには、自分のなかでプランを明確にしたうえで、それに向けて自発的に行動することが、必須となります。
ワークライフバランスについて
アマゾンは一人一人の業務量が多く、ワークライフバランスを維持出来るかどうかというのは、その人の能力次第といったところがあります。
ただし、自分自身でタスク管理をしっかり行って、仕事を回していれば、早く退社しても、誰にも何も言われないので、その点は気楽です。
なお、アマゾンは、残業に対して一定の規制をかけている会社なので、残業時間が多すぎるということはないのですが、逆に言えば、働く時間に制限がある状況下で、一定の成果を出し続けなければいけないので、そこは大変です。
(ちなみに、マネージャー以上となると、話は別です。残業規制の対象とならないので、長時間残業が常態化しているケースもあります。)
その反面、アマゾンは、有休が取りやすい会社です。家族の体調不良などで、急な休みを取ることが認められていますし、まとめて取得して、長期休暇にすることも可能です。
そういった意味では、プライベートの時間を確保しやすい職場といえますが、あくまでも、自分の責任をしっかり果たしていることが前提なので、そこは、あまくはないです。
なお、アマゾンでは、一部の部署を除いては、在宅勤務、フレックス勤務が導入されているので、スケジュール調整の自由度は高いです。
女性の働きやすさについて
アマゾンは、男女関係なく同じ条件のもとで働ける会社であり、女性だからといって不公平な評価を受けることはないですし、年齢も関係ない会社なので、若い女性でも、仕事が出来れば、責任のあるポジションに就けるため、キャリア志向が強い人が、やり甲斐を持って、働ける職場です。
産休・育休制度も整っており、希望通りに問題なく取得出来ますし、復職率も高いです。フレックス勤務なので、時間調整がしやすいですし、在宅勤務という選択肢もあるので、子育てと仕事を両立させやすい環境です。
子どもがいるからといって、仕事の負担が減ることはないですし、期待されている成果は出し続ける必要があるので、そういった意味では、仕事との両立というのは、簡単なことではありません。
とはいえ、成果さえ出していれば、自由に休みを取れますし、勤務時間についても、自分の好きなように調整出来るので、子育てをしながら、仕事を続けている人はたくさんいます。
結論として、アマゾンは子育て世代にも、働きやすい会社と判断して、間違いないでしょう。なお、復職後、状況によっては、元の職場に戻れず、別の部署に異動となる可能性もあるので、その点は要注意です。
ちなみに、アマゾンは、コンプライアンスがしっかりしている会社なので、セクハラやパワハラといったことは全くないです。
アマゾンの転職先としての価値
アマゾンは、外資のなかでは、それほど給与が高い会社ではないですし、かといって、日系企業のように、福利厚生が充実している会社でもないのですが、株価が上がり続けている現状においては、自社株の付与なども考慮すると、待遇面で不満を感じることはほとんどないでしょう。
仕事においても、年齢に関係なく能力に合った仕事を任されますし、成果を出していれば、自分の好きなように働くことが許される環境なので、自由を求める人にとっては、居心地の良い職場だと思います。
ただし、一人一人の仕事量は多く、常にスピード感を持って働くことが求められますし、一定の成果を出し続けなければ、いけないので、仕事のプレッシャーは大きいです。
そのため、アマゾンは離職率が高く、短期間で人の入れ替わりが、頻繁に起きています。こういった会社なので、長期に渡って、同じ会社で働き続けていきたいという人には、向かないでしょう。
どちらかといえば、将来のキャリアを見据えたうえで、今の自分に必要な経験を積むための機会として、アマゾンを選択するといった考え方のほうが、より適切です。
もちろん、これはあくまでも一つの見方に過ぎず、この会社で長期的に働くということでも、全く問題ありません。このあたりは、個人の考え方次第となるので、自分自身の価値観と照らしあわせながら、アマゾンへの転職について、判断を下すようにしてください。
なお、転職先を決める際には、収入だけでなく、仕事のやり甲斐など、色々なことを考えることになるので、どの会社が良いと、単純に優劣を付けることは出来ないのですが、アマゾンより好条件の転職先があるというのも、また事実です。
アマゾンのような実力主義の会社で成果を出せる人であれば、どこでも通用するはずなので、そう考えると、より自分に合った仕事で、かつ、より好待遇の仕事に就ける可能性は十分にあります。
アマゾンの中途採用求人を扱っている転職エージェント
下記に、アマゾンの中途採用求人を扱っている転職エージェントをリストアップしておきますが、彼らは様々な企業の求人情報を押さえているので、ぜひ、アマゾン以外の求人のことについても、話を聞いてみてください。
※補足
複数の候補がみつかって、どの会社にすべきか、転職先選びに迷うことがあれば、相談してみるのもアリです。プロの視点で、客観的に意見してくれるので、参考になるはずです。
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