このページでは、アパレルブランドへの転職を目指す人に、オススメの転職エージェントを、職種別にまとめていますが、結論からいえば、クリーデンス、ファッショーネ、エランという、この3つのエージェントは、必ず押さえておくべき存在です。
この3社は、アパレル業界を専門とするエージェントであり、保有する求人の数、情報量は、ほかのエージェントと比較しても、ずば抜けています。
また、様々なブランドの人事担当者と信頼関係を構築しているので、これらのエージェントに仲介してもらうことで、転職に成功する確率が確実にアップします。
ですから、まずは、この3社を覚えておいてください。
そのうえでの話なのですが、一部の職種、ポジションやブランドにおいては、この3社よりも実力が上のエージェントがいるので、あなたが希望する仕事によっては、ほかのエージェントを使うべきという話にもなってきます。
そのため、最初に、クリーデンス、ファッショーネ、エランの3社について、説明した後、補足として、この仕事で転職を目指すなら、このエージェントのほうが上という話をしていきます。
アパレルの転職では、必ず押さえておくべき3つのエージェント
繰り返しになりますが、アパレルでの転職を考える時には、クリーデンス、ファッショーネ、エランの3社が軸となります。
この3社は、アパレル関連の様々な職種の求人案件を押さえており、どんな仕事であっても紹介してもらうことができます。
下記の比較表で、職種別に、エージェント各社が保有する求人の数・質を3段階で評価していますが、特にクリーデンスは、保有量が多いので、頼りになる存在です。
エージェント名 | クリーデンス | エラン | ファッショーネ |
---|---|---|---|
デザイナー | ◎ | ◯ | ◎ |
バイヤー | ◎ | ◯ | ○ |
販売・店舗 | ◎ | ○ | ◎ |
パタンナー | ◎ | △ | ◯ |
VMD・プレス・マーケティング | ◎ | ◯ | ◯ |
物流・生産管理 | ◯ | ◯ | ◯ |
MD | ◯ | ◯ | ◎ |
営業 | ◯ | ◯ | ◯ |
管理・事務 | △ | ○ | △ |
クリーデンス
アパレル業界においては、最大手と言える存在です。総合職、販売職、双方の求人を押さえているので、どんな職種の求人であっても、紹介してもらうことができます。
ただし、クリーデンスが扱う求人というのは、実務経験者を募集するものが大半を占めており、未経験者だと、紹介を断られるケースが多いので、エランやファッショーネのほうがオススメです。
そのかわり、クリーデンスが扱っている求人は、給与が高め、福利厚生が充実しているなど、待遇が良いものが多いです。
また、販売職であっても、雇用形態は正社員(無期雇用)というものが多いので、経験者が仕事を探す時には、このうえなく頼りになります。
ファッショーネ
こちらも、アパレル業界専門の転職エージェント。クリーデンスに匹敵する存在で、特にストアスタッフ、デザイナー、MDといった職種については、豊富な数の求人を有しています。
ストアスタッフについては、クリーデンスと違って、未経験者が応募できる求人が多いという特徴もあります。
ただし、ファッショーネのデメリットとして、東京首都圏を専門に、転職支援サービスを展開しているので、関東地方以外の地域における求人を紹介してもらうのは、不可能となります。
地域限定のエージェントとなりますが、仕事が決まったら、東京に引っ越すという前提であれば、地方在住者の人も、仕事を紹介してもらえます。
移動の負担がないように、面接の日程を調整してくれたり、電話での面接をセッティングしてくれたりするので、ぜひ一度相談してみてください。
エラン
アパレル業界において、20年にわたって、転職支援サービスを展開している転職エージェント。上記のクリーデンス、ファッショーネと比較すると、一歩劣りますが、アパレル企業とのコネクションが強いので、エランも頭に入れておいてください。
アパレル関連の職種であれば、全て対応していますし、経験・実績に応じて、適切な求人を選んでくれます。
未経験者が仕事を探す時に、オススメの転職エージェント
アパレル業界未経験、あるいは、今までとは違う職種へのジョブチェンジを考えている場合、上記の3社よりも、オススメのエージェントが2つあります。
それは、リクルートエージェント、マイナビエージェントです。どちらも、あらゆる業種・職種の求人案件を扱う総合系転職エージェントですが、経験不問の求人の取扱数が多いので、未経験者が仕事を探す時には、とても頼りになります。
ちなみに、この2社を比較すると、それぞれ得意とする年齢層が違ってきます。リクルートは、あらゆる年代に対応している、マイナビは20代、30代に特化しているエージェントと言えます。
エージェント名 | リクルートエージェント | マイナビエージェント |
---|---|---|
10代 | △ | △ |
20代 | ◯ | ◎ |
30代 | ◯ | ◎ |
40代 | ◯ | △ |
50代 | △ | × |
60代 | △ | × |
リクルートエージェント
どんな職種の求人でも紹介してもらえますが、リクルートエージェントは、ここ最近、語学(特に英語・中国語)が得意な人材の転職支援に力を入れており、語学が堪能であれば、それだけで採用されるような求人を多数抱えています。
英語だと販売職、中国語だと、生産管理、デザイナー、パタンナーといった職種の求人が特に多いです。
後者に関しては、中国国内にある自社工場、取引先工場に指示するといった職務内容となり、現地に赴任することを前提としての採用となる、海外勤務案件もあります。
マイナビエージェント
20代、30代の若手層を募集する求人案件の取り扱いをメインとしているため、経験不問のエントリーレベルの求人が多いです。そのため、条件的には、それほど特筆できるものはないのですが、実務経験が要求されないので、未経験者が転職しやすいというメリットがあります。
雇用形態は、正社員(無期雇用)、もしくは正社員(無期雇用)採用を前提としての契約社員となるものが多いです。アパレルで未経験だと、正社員(無期雇用)というのは少ないので、正規雇用の仕事を探している人には、マイナビエージェントは、要チェックです。
事業管理・経営に関与する職種の求人であれば、このエージェントがある
クリーデンス、エラン、ファッショーネは、アパレル関連のあらゆる職種の求人を抑えているのですが、そのなかで不得意としているのが、事業管理、新規事業開発、経営企画、財務といった職務内容の求人です。
会社経営に、直接的に関与するようなポジションですが、これらの職種は、転職市場においては、ハイクラスと呼ばれており、一部のエージェントしか扱っていません。そのなかでも、ビズリーチ、JACリクルートメントの2社は、保有求人数が多いので、オススメです。
ビズリーチ
ハイクラス専門の転職エージェント。経営企画、事業管理といった職種の求人を探す時には、最適な情報源です。アパレルは、ほかの業種と比較して、給与が低めですが、それでも、年収800~1000万円が見込める求人が多いです。
JACリクルートメント
ミドル、ハイクラスに特化した転職エージェント。ビズリーチには劣りますが、経営企画、事業管理の求人を多数保有しています。
ビズリーチと比較すると、エントリーレベルの求人の割合が多いので、実務年数が少ない人にもチャンスがあります。
また、JACリクルートメントは、営業、マーケティングなど、これまで別職種でキャリアを重ねてきた人でも、応募できるという求人も扱っているので、ジョブチェンジを考えている人にも、オススメのエージェントです。
※JACに関する補足
- JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
- 年収600万円~2,000万円の方にオススメのサービスです。
管理職(マネージャー)レベルの求人を探すなら、このエージェント
課長、部長といった管理職、及び、執行役員、経営幹部といったエグゼクティブクラスの転職を狙っているのであれば、こちらも、上記のビズリーチ、JACリクルートメントに相談することをオススメします。
ほかのエージェントと比較しても、保有する求人数がダントツに多いです。逆に、クリーデンス、エラン、ファッショーネといったアパレル専門の転職エージェントは、このクラスの求人には弱いので、ここでは頼りにならないです。
ビズリーチ
中間管理職から上級管理職、役員クラスまで、エグゼクティブレベルの求人案件を、多数保有しています。海外工場長、海外子会社の経営責任者など、海外拠点のトップを務めるようなポジションの求人もあります。
アパレルだと、人事、広報、営業といった職種のマネージャー候補を募集する求人も多いです。
JACリクルートメント
ビズリーチと比較すると、課長、部長といったポジションの求人の割合が高いです。また、店長、エリアマネージャーといったポジションの求人を紹介してもらうこともできます。
※JACに関する補足
- JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
- 年収600万円~2,000万円の方にオススメのサービスです。
海外勤務の求人に強いエージェント
アパレル業界においても、海外勤務を前提とした採用となる求人が、増加傾向にあります。大きく分けて、2つの系統があり、一つは海外にある自社工場勤務となるもので、生産管理、品質管理、デザイナー、パタンナーといった職種が中心となります。
どの職種においても、現地採用スタッフの技術指導といった業務が加わることが多いので、役職がつかなくても、マネージャー的なポジションになります。
現地スタッフとコミュニケーションを取るために、語学スキルが重要となりますが、必要となる言語は英語、中国語、タイ語、ベトナム語など、求人によって様々です。日本のアパレルメーカーだと、アジアに工場を置いてあるところが多いので、アジア圏の言葉を話せると強いです。
もう一つは、海外市場を開拓して、自社商品を展開しているメーカーです。ユニクロが最も分かりやすい例ですが、積極的に海外展開を進めているメーカーは、多数存在します。
こういったメーカーだと、マーケティング、海外営業といったポジションで、募集をかけています。こちらも、現地スタッフを指導・マネジメントする役割を担うことになるので、ハードルは高めです。
海外勤務に関する求人は、リクルートエージェントが最も保有数が多く、次いで、ビズリーチ、JACリクルートメントの二社が続いている状況です。
まず、リクルートエージェントに相談して、そこで興味を持てる求人が見つからなかったら、ビズリーチ、JACに問い合わせるというのが、最も効率的です。
エージェントを活用する時の注意点
複数のエージェントに登録しておく
ここまで読んで頂いたあなたには、お分かりだと思いますが、エージェントごとに得意とする分野が異なります。
そのため、自分が希望する職種、ポジションや、自分の経歴・スキルなどを踏まえて、適切なエージェントを選ぶ必要がありますが、ここで難しいのは、エージェントによって、保有する求人が異なるので、どのエージェントが、自分に合う求人を持っているか分からないということです。
ですから、複数のエージェントに同時に登録して、多方面から求人を紹介してもらえる体制にしたほうが、満足できる求人と出会える確率がアップします。
ただし!
だからと言って、登録するエージェントの数が多すぎるのは問題です。登録した後は、エージェントと、コミュニケーションを密にして、転職先を探していくことになるので、現実的に考えて、同時にやりとりできるのは、数社です。
あなたが、現在、勤務中で働きながら、次の仕事を探すのであれば、なおさらです。2~3社を厳選して登録するようにしてください。
求人を紹介してもらったら、すぐに返信する
面談が終わったら、エージェントは、すぐに求人探しに入ります。その後は、めぼしい求人が出てきた時に、その都度、連絡を受けることになります。
通常はメールでの連絡となりますが、できるだけ早く返信するようにしてください。どんなに遅くても、24時間以内です。
中途採用は、申込期限があるわけではなく、応募者が見つかった時点で、面接を行うという流れなので、早い者勝ちという一面があります。
好条件の求人ほど、多くの人が応募するため、すぐに応募がクローズされてしまうので、気になる内容だったら、すぐにそのことをエージェントに伝えるようにしてください。
また、レスポンスの速さというのは、熱意のあらわれとみなされるので、返信が遅い人は、それだけで、エージェントからの評価が落ちます。
逆に言えば、レスポンスを速くすることで、エージェントからの信頼を高めることができます。これだけでも、転職に成功できる確率が変わってくるので、必ず実践してください。
もし、内容を確認する時間が、すぐに取れないようでしたら、事情を説明して、『2日以内には返信します』といった連絡だけでも、入れておくようにしてください。この一言が重要です。
エージェントからの連絡が電話でくるというケースは少ないのですが、もし、電話があったら、好条件の求人が見つかったなど、重要度が高い連絡であると考えてください。
あるいは、緊急を要する連絡である可能性もあります。事情があって、電話に出られないというのは仕方がないことですが、なるべく早くかけ直すようにしてください。
エージェントとの情報共有を徹底する
転職エージェントとは、頻繁に連絡を取って、転職活動に関する情報を共有することを心がけてください。
ほかのエージェントから、こんな求人を紹介された、今度、面接を受けることが決まったなど、センシティブな情報ほど、伝えることです。
こうすることで、エージェントからの信頼を得ることができますし、同じ企業を紹介されるといった、無駄を省くことができます。
逆に一番やってはいけないことは、複数のエージェントに登録している事実を隠すことです。それで、何かトラブルが発生した時には、自己責任となりますし、転職業界も狭い世界なので、スグにバレます。
そうなると、『この人はウソをついていた』となり、エージェントからの信頼を失うことになります。複数のエージェントを同時に利用するのは、個人の自由ですし、エージェントとしても、そのメリットは理解しているので、最初に伝えておけば、なんら問題ありません。
『ほかのエージェントに負けられない!』という、やる気を引き出すことにもなり、一石二鳥です。
エージェントには、丁寧に対応する
エージェントとの信頼関係を構築するために、真摯に対応して、彼らから好意を持ってもらうことを心がけてください。
転職を斡旋するというビジネスは、信頼で成り立っているので、エージェントも、変な人間を紹介することはしません。エージェントからの印象が悪くなれば、その時点でアウトです。
登録した後は、エージェントと会って、面接することになりますが、ここが勝負所です。あなたは自分を売り込む立場となるので、丁寧に接してください。偉そうな態度、ぞんざいな態度を取るのは、NGです。
また、『とにかく早く仕事を紹介してほしい』と、エージェントを急かすのも、絶対にやってはいけないことです。
エージェントからすれば、あなたを効果的に売り込むうえで、準備しなければいけないことがありますし、紹介するタイミングもあります。
そういった事情を考慮せず、自分の気持ちを押しつけるのは、その時点で、『相手の事情を汲み取ることはできない人間』と、ビジネスマンとしてマイナスの印象を与えてしまいます。
あまりにも時間がかかっている時に、『どんな感じでしょうか?』と進捗状況を確認するのはアリですが、急かすのはダメです。
転職エージェントにまつわるQ&A
- 仕事を紹介してもらうのに、お金はかかるの?
転職エージェントは、自社が紹介した候補者が採用された時に、企業側から紹介料をもらうというビジネスモデルで、サービスを展開しているので、転職を希望する人間が、お金を払うことはありません。
全てのサービスが無料となります。
- アパレル業界の経験がなくても、利用できる?
ここはエージェントによります。アパレル経験者の転職支援を専門とするエージェントもあれば、未経験者の転職支援にも力を入れているエージェントもいます。そのため、自分の経歴に合わせて、適切なエージェントに登録するようにしてください。
- エージェントから紹介された仕事には、必ず応募しなければいけないの?
自分が興味を持てた会社にのみ、応募するというのが大前提なので、いくら断っても大丈夫です。アルバイトであればともかく、転職となると、安易に職場を決められるはずもなく、たいていの人が、10社、20社と求人を紹介してもらったなかで、これはと思うものを選んでいます。
自分が興味を持てた会社にのみ、応募するというのが大前提なので、いくら断っても大丈夫です。アルバイトであればともかく、転職となると、安易に職場を決められるはずもなく、たいていの人が、10社、20社と求人を紹介してもらったなかで、これはと思うものを選んでいます。
アパレル業界も人手不足で、次から次へと、新しい求人が出てくるということもあるので、急いで決める必要はありません。自分が納得できる求人が見つかるまで、時間をかけてじっくりと探し続けてください。
- 企業との面接には、同席してくれるの?
依頼者が希望すれば、担当者が同席してくれますが、企業によっては、エージェントの担当者が同席することを嫌うこともあるので、その時には応相談ということになります。
- 内定をもらった企業に対して、断ることはできる?
断るのは自由です。エージェントから支援を受けて、転職活動を行うと、複数の会社から同時に内定をもらうことも珍しくないので、エージェントのほうでも、依頼者が断るのは慣れています。
内定辞退の連絡は、エージェントが行ってくれるので、安心です。
- 数年前に登録したけど、再登録することはできる?
エージェントのサービスは何度も利用することができるので、問題なしですが、過去に登録しているようであれば、再登録の必要はありません。メールや電話で、連絡すればOKです。
ネットから再登録してもいいのですが、職務経歴などを、最初から記入するのは面倒なので、直接、連絡したほうが楽です。
【職種別】アパレル業界の転職市場動向
全体的にみて、アパレル業界の転職市場は盛り上がっていますが、そのなかでも、職種ごとに状況が異なりますので、職種別に求人の傾向や、見込める年収額の目安をまとめてみます。
デザイナーの転職市場動向
デザイナーは、求人数が減少傾向にありますが、ファッション・アパレル系の専門学校を卒業する若い人が減ってきていることもあり、競争倍率という点では、むしろ低下しており、転職先をみつけやすい状況です。
企業側が即戦力の人材を求める傾向が強くなっているため、30代、40代のベテランデザイナーが採用されるケースが増えており、以前ほど、年齢がネックにはならなくなりました。
注意点としては、最近の傾向として、デザイナーにも、売上・コストといった数字に対する意識を持つこと、及び、提案力、プレゼン力、資料作成力など、汎用的なビジネススキルに優れていることが求められるようになってきています。
デザイナーだからといって、『絵が描ければいい』という時代ではないということです。面接の時には、どれだけのビジネススキルを有しているか、厳しくチェックされるので、日頃から、こういったスキルを伸ばすことを心がけてください。
<アパレルデザイナーの平均年収>
20代後半 | 300万円 |
---|---|
30代前半 | 370万円 |
30代後半 | 440万円 |
40代前半 | 460万円 |
パタンナーの転職市場動向
パタンナーの求人数は安定していますが、求人元となる企業のタイプが、だいぶ変わってきており、通販会社、オンラインショップ運営会社など、異業種からアパレルに参入した企業や、ユニフォームメーカーなど、一般的なアパレルメーカーとは違う会社からの求人が増えています。
これらの企業の特徴として、多種多様な製品を製造しているため、オールアイテムに対応できるスキルを持つパタンナーが好まれます。
また、素材、仕様に関する知識を、深いレベルで有していること、CAD・手引き、双方でパターンを作成できることなども求められているので、転職のハードルは高いです。
<パタンナーの平均年収>
20代後半 | 300万円 |
---|---|
30代前半 | 350万円 |
30代後半 | 460万円 |
40代前半 | 460万円 |
MDの転職市場動向
ブランドを作る重要なポジションなので、アパレル関係の職種のなかでは、最も高収入となるMDですが、採用基準は年々上がっています。
ファッション・アパレル業界全体が縮小傾向にあるなかで、業績を伸ばせるような、新しい事業プラン、企画を生み出すことが求められるため、経営者的な視点を持っていないと、うまくいかないからです。
かつ、必要であれば、上からの意見に反論できるぐらいの気概がないとダメなので、おとなしい人だと、厳しいです。
元々、求人数が限られている職種でもあるため、狭き門となりますが、そのなかで採用されるためには、面接の時に、実績をアピールすることが絶対的に必要となります。
どれだけ幅広い経験を積んでいるのかという勝負になるので、実績不足と感じるようであれば、現時点での転職は諦めて、まずは経験を積み重ねることを優先してください。
<MDの平均年収>
20代後半 | 390万円 |
---|---|
30代前半 | 460万円 |
30代後半 | 520万円 |
40代前半 | 630万円 |
営業の転職市場動向
営業と一口に言っても、仕事の内容は多岐に渡るため、求められる人物像というのは、企業ごとに変わってきますが、『販売戦略を自分で創り上げて、売上を作れる営業マン』がほしいという点では、共通しています。
そういった意味では、マーケティングや財務のセンス、さらに言えば、経営センスを持っている人が強いです。
また、語学が得意であれば、アパレル商社の営業、インポートブランドの海外営業といった、海外と関わる仕事に就けるチャンスが増えます。
営業の場合、異業種からの転職が容易なので、アパレル業界の経験があるかどうかというのは、それほど重要ではなく、それよりも、前の会社で、営業マンとして、どれだけの実績を出したのかということで、採用が決まります。
そのため、職務経歴書には、具体的な数字を交えて、自分の実績を詳細に記載するようにしてください。(かなり重要なポイントなので、書き方については、エージェントの担当者から、アドバイスを受けたほうがいいです。)
いずれにしても、営業は人の移動が激しい職種なので、新しい求人が常に発生しており、以前は選考に落ちたという企業でも、今度は通ったというケースが多いので、転職を考えているのであれば、積極的に動いたほうがいいです。
<営業の平均年収>
20代後半 | 300万円 |
---|---|
30代前半 | 460万円 |
30代後半 | 560万円 |
40代前半 | 630万円 |
販売スタッフ・店長の転職市場動向
アパレルショップの販売員というのは、常に人手不足の状態なので、求人は非常に多いです。人材獲得競争が起きているため、各メーカー・ブランドは、給与をあげる、休みを増やす、残業を減らすなど、労働環境の改善に取り組んでおり、以前と比較して、だいぶ働きやすくなっています。
その一方で、待遇については格差が広がっており、保有する実績、接客スキルのレベルに応じて、給料が大きく変わるようになってきています。
実力主義になっていると言えますが、企業側は業種の幅を広げて、ホテルスタッフやCA、美容師、高級飲食店のウエイター・ウエイトレスなども、採用するようになっています。
応募する側からすれば、アパレル業界以外の人達もライバルになるということであり、大変ですが、『いつかはファッション・アパレルの仕事に就きたいと考えていた』という人にとっては、またとないチャンスです。
採用のポイントは、やはり実績ということになるので、販売員として、どれだけの結果を出してきたのかということを、具体的なデータを踏まえて、アピールすることが重要です。
今現在、販売員として働いているのであれば、店舗売上、予算比、前年比、個人売上、顧客数、フェアに招待した顧客数などを、記録しておくといいでしょう。
なお、こんなふうに競争は激しいのですが、最初にもふれたように人手不足なので、条件面にこだわらなければ、未経験者でも、仕事は見つかります。
そこで、実績を作れば、給料は上がりますし、より待遇の良い会社に再転職するといった道も開けてくるので、まずは仕事に就くことを優先してください。
<販売員の平均年収>
20代後半 | 290万円 |
---|---|
30代前半 | 320万円 |
30代後半 | 360万円 |
<店長の平均年収>
20代後半 | 340万円 |
---|---|
30代前半 | 380万円 |
30代後半 | 410万円 |
補足)販売員、店長については、40代での転職は難しく、データ量が少ないため、30代までの数値をまとめています。
まとめ
アパレル業界において、転職を目指す時には、クリーデンス、エラン、ファッショーネという3つのエージェントが、有力な情報源となりますが、目指す職種、ポジションや、あなた自身の経歴によっては、別のエージェントのほうが向いているということがあります。
最後に、このページでリストアップしたエージェントの特徴をまとめておきますので、エージェント選びの参考にしてください。
エージェント名 | 得意分野 |
---|---|
クリーデンス | アパレル専門 |
エラン | |
ファッショーネ | アパレル専門。首都圏限定。 |
ビズリーチ | ハイクラス専門 |
JACリクルートメント | |
リクルートエージェント | 未経験者向け、海外勤務関連 |
マイナビエージェント | 未経験者向け |