このページでは、シンガポールにある外資系企業の現地採用枠の求人情報を探す時に、有効な方法についてまとめていますが、基本的には、日本の転職サイト、転職会社というのは、あまり役に立たないと考えてください。
転職会社で扱うシンガポール絡みの求人というのは、シンガポールに事業拠点を構える日系企業からの求人がメインとなります。そもそも、日本にある外資系企業の求人というのは、日本支社で働く人材を募集するものです。
わざわざ、海外で働くことを前提に、日本人を日本で採用することはありません。(現地で、募集をかけたほうが効率的です。)日本支社で働いている人が、その実績を買われて、海外の支社に転勤なるというケースはありますが、海外勤務を前提に募集をかけるというのは、まずありません。
繰り返しになりますが、それなら現地で募集をかけるという判断になります。そして、日本の転職会社は外資の現地採用枠の求人を殆ど扱いません。日系企業からの現地採用枠求人であれば、力をいれている転職会社は増えてきていますが、外資となると専門外となっています。
また、転職サイトについても同様です。シンガポールの現地採用求人が見つかるサイトは存在しますが、飲食・サービス業、観光業といったものが大半であり、求人元となる企業も殆どが日系です。
現地採用の求人を探すのであれば、シンガポールのサイトを利用すべき
では、現地採用の求人を見つけるには、どうすればいいのでしょうか。結論としては、現地の転職会社、求人サイトを利用すべきということになります。シンガポールにも、転職支援サービスを展開するエージェントが複数存在するので、こういったエージェントに相談すれば、仕事を紹介してもらえる可能性があります。
2016年現在、代表的なエージェントとしては、下記の通りとなります。
いずれも世界的に有名な欧米系の転職エージェントなので、当然、シンガポールにオフィスを構える外資企業の求人を一通り押さえています。(欧米資本の企業だけでなく、アジア資本の企業の求人もカバーしています。)
また、求人情報サイトとしては、シンガポールではJobsCentral.comが最も有名です。掲載求人数が最も多いサイトなので、日本から求人を探す時には、現地の事情を把握するために使うといいでしょう。
補足)日本にもあるエージェント
マイケルペイジ、ロバートウォルターズは、日本にも事業所を持つエージェントです。基本的には、日本国内の求人を扱っていますが、もしかしたら、シンガポールの現地採用求人を探す時にも、サポートしてもらえるかもしれないので、日本オフィスに問い合わせてみるのもアリです。
現地採用だと、給料は日本よりも安い
海外で働くことを夢見て、シンガポールで現地採用になる日本人は決して少なくはないのですが、その大半は挫折して帰国しているので、このことは覚えておいたほうがいいです。まず、外資は要求水準が非常に高く、実務スキル・語学力、ともに即戦力レベルにあることが最低条件となります。
正直、シンガポールにおいて、外資企業から採用されるような人であれば、日本で、かなりの高給取りになります。日本で就職して、シンガポールに赴任となれば、駐在手当ももらえるので、シンガポールで現地採用されている人と比較すると、給与差は倍近くになると思います。
さらに、駐在員の場合、住居費を含む生活費は会社持ちが基本ですし、現地採用だとカバーされない日本の年金も含まれるので、さらに好条件となります。
そもそもの話として、シンガポール在住で、外資で活躍している人というのは、日系企業に長年働いているなかで、その実績を高く評価されて、外資からヘッドハンティングされたという人ばかりです。
年齢・国籍に関係なく、経験と持っている技術によって採用されるのがシンガポールなので、その点は非常に希望がありますが、一般的に考えられているような現地採用のイメージとは全く違うので、その点は要注意です。
少なくても、日本で自分の思うように仕事が得られないから、シンガポールに行くということでは、全く通用しないと考えてください。日本で普通に外資から高い評価を受けて就職出来るような人でないと、シンガポールで仕事を得るのは、まずムリです。
安い給料で働きながら経験を積んでチャンスを待つ
ただし、日本社会や企業の閉塞感が苦手で、自由なシンガポールで働きたいということであれば、給与が安いことさえ覚悟すれば、仕事が見つかる可能性は十分にあります。ただし、その場合でも、業界経験が3年ぐらいあって、英語での面接を問題なくこなせるぐらいの実力は必要です。
これ以下となると、シンガポールで得られる仕事というのは、単純作業的なものとなり、キャリアアップのチャンスはまずありません。シンガポールである程度の職に就くことを狙うのであれば、上記の条件は必須と考えてください。
なお、この条件を満たしたとしても、シンガポールのビジネス界では底辺なので、給与は4000ドルぐらいです。
日本で就職して実力を付けるのがベスト
結論として、シンガポールに行って、現地採用で仕事を得るというのは、キャリアパスとしては得策ではありません。外資となると、尚更です。
日本で仕事を得て、ビジネスマンとしての経験を積んだうえで、どこでも通用するぐらいの実力をつけてから、現地で働くチャンスを探したほうがいいです。その目安となるのは、日本でヘッドハンティングを受けるだけの実力があるかどうかということです。
この段階に至るまでには、日本で経験を積むのが無難です。もし、シンガポールで働きたいというのであれば、シンガポール赴任の可能性がある日系企業の求人をあたるのがベストです。下記のページで、シンガポールに拠点を持つ日系企業の求人情報を扱っている転職エージェントをリストアップしていますので、参考にしてください。