率直にいえば、商社への転職というのは極めて難しいです。元々、商社は新卒採用者を社内で育てていくという文化があり、中途採用に関しては、たとえば経理であればIFRS、連結決算の経験がある公認会計士やUS CPA資格者、人事であれば海外人事や人事企画といった特殊な経験をしている社労士など、高度な専門知識を持つ人材でなければ受け付けてもらえません。
財閥系の大手商社だと、さらにハードルが上がり、中途採用で募集しているのは、新規事業の立ち上げ経験があるとか、M&Aの実務経験があるといったような経営幹部クラスの人材です。
野球でいえば、四番打者やエースといった大物のFA選手のようなものです。こういった人材でなければ、商社への転職は厳しいのが実情です。
20代であれば多少はハードルが低くなりますが、海外営業でトップクラスの成果を上げてきたといったような誇れる実績を残していることが前提です。
もしくは、中堅の専門商社、大手商社の事業子会社であれば、未経験者を積極的に採用しているところもあるので、そういった商社を探し出して狙うのが現実的な選択肢となります。ここで経験を積んで、総合商社にキャリアアップという感じですね。
こうやってみていくと、商社への転職というのは、極めてハードルが高いのですが、それでもチャレンジしてみたいという人にオススメの転職エージェントをリストアップします。
未経験者といっても、何かしらの分野での高度なスキルや経験が要求されますが、高収入の案件ばかりなので、採用されれば大きいです。
ビズリーチ
ビズリーチは最後まで職務経歴書を記入しないと、求人案件を紹介してもらえません。登録作業は数分で済むので、最後までキチンと入力しておきましょう。僅か数分で有力な転職先がみつかるどうかが大きく違ってきます。特に現在の年収が750万円を超える人の場合、より好条件の求人を同時に複数紹介してもらえる可能性が大です。
海外事業に関連する仕事や管理職の求人に特化した会員制転職サイト。年収1000万円以上のハイクラスの求人も多く、幹部クラスで商社への転職を考えている人は要チェックです。
リクルートエージェント
日本で最大手の転職エージェント。財閥系の総合商社から中小専門商社まで、幅広い求人案件を扱っています。
※補足
リクルートエージェントは、元々、英語が得意な人の転職支援に力を入れていましたが、最近では、入社後、勉強して身につけることを条件に、今現在の英語力については不問とする採用方針を採る企業からの求人についても、取り扱うようになっています。
そのなかには、海外出張や海外勤務の機会が想定される求人も含まれるので、興味がある人は、リクルートに相談してみてください。
なお、20代・30代の人には、マイナビエージェントという転職会社もオススメです。リクルートとは、また違った系統の求人を確保しているので、両者をダブルで利用すると、多角的に情報を集められるので、よりチャンスが広がります。
特に、第二新卒者の場合、好条件の求人を紹介してもらえる可能性が大です。一方、30代後半以降の経験豊富な人の場合、マイナビはそれほど良い求人を扱っているわけではないので、それほど期待は出来ないです。（他社のほうがオススメです。）
CAPLAN（キャプラン）
商社やグローバルメーカーの求人に特化した転職エージェント。海外営業、貿易事務といった一般職、財務経理部の責任者といった役職等、様々な求人案件があります。
doda
グローバル展開している日系企業の求人に強い転職エージェント。商社の求人案件も豊富に抱えています。
エリートネットワーク
20代、30代の若手ビジネスマンのキャリアアップを支援している転職会社。専門性の高いプロフェッショナル職の案件が多いです。
