パラリーガルというのは、弁護士の監督のもとに法律的知識を活かして、法務業務を行う人を指します。リーガルアシスタントとも呼ばれています。
弁護士と違い、顧客に直接的なアドバイスをすることは出来ませんが、訴訟手続きのための書類作成や顧客のための資料作りなど、法律的なことに突っ込んだ仕事を行うことになります。
リーガルアシスタントという名のように、弁護士のアシスタントとして実務的な作業を全て行うことも珍しくありません。
<パラリーガルの業務範囲>
- 顧客管理
- 法律のリサーチ
- 依頼案件の調査分析
- 訴訟書類準備
- 契約書、法律文書のドラフト作成
日本ではアメリカと違い、訴訟の案件数が少ないため、民事訴訟関連では、あまりパラリーガルの需要がありません。それよりも、資本取引やM&Aといった企業法務に対する需要が高くなっています。
パラリーガルになるには?
パラリーガルは弁護士と違い、資格なしで働くことが出来ます。ただし、法律に関する高度な知識が必要となるため、専門教育を受ける必要があります。(独学でパラリーガルに必要な知識を身につけるのは、厳しいです。)
アメリカだと、パラリーガルの養成講座を開講しているスクールが多いのですが、日本ではそこまでは環境が整っていないので、ロースクールや資格スクールの専門講座に通って勉強する必要があります。
資格スクールだと、LEC東京リーガルマインドが講座を開講しています。
http://www.lec-jp.com/paralegal/
こういった講座もあります。
http://www.paralegal-web.jp/03_summary/
パラリーガルの就職・転職事情
実際のところ、パラリーガルという仕事に就ける可能性はどれくらいあるのでしょうか?
新卒であれば、法学部法律学科卒でポテンシャルが高く、英語力があれば高い確率で採用されると思います。
中途採用の場合、パラリーガルとしての実務経験が問われます。未経験でも可という求人の場合は、金融、不動産業界などの出身者、ビジネスレベルの英語力(TOEIC920点以上)、ある程度の法律知識がある人が有利になってきます。
ただし、これも20代の人に限定した話であり、翻訳担当のパラリーガルを除いては、30代で実務経験がない人がパラリーガルへ転職するのは、ほぼ不可能でしょう。
未経験者の場合、どんな職種でもいいので、金融・不動産業界で働きながら、上記のような講座を利用して法律知識を身につけるというのがキャリア戦略になってきます。
パラリーガルとしての勤務先
パラリーガルというと、法律事務所で働くイメージが強いかもしれませんが、不況の影響もあり、法律事務所の求人は年々、少なくなっています。
その反面、冒頭でも触れたように、企業法務部の求人が増えてきており、働き場所としては、こちらのほうが現実的な選択肢となっています。