情報通信、省エネ、医薬品、自動車安全部品、農薬など、幅広いフィールドにおいて、事業を展開している、化学・薬品メーカー、日本化薬。1916年創業と、100年以上の社歴を有する、老舗メーカーです。
元々は、産業用火薬の製造会社として設立されたメーカーですが、染料、医薬、農薬、樹脂、自動車安全部品へと、時代のニーズに対応する形で、事業を拡大してきています。
最近では、半導体封止材用エポキシ樹脂などの機能化学品、及び、自動車安全部品の売上高が順調に伸びていますし、がん関連領域での製品ラインナップを拡充することを起因として、医薬品事業も拡大傾向にあります。
今後は、環境対応・省エネルギー分野にも注力しながら、ニッチな市場において、グローバルNo.1を目指すことを経営指針として掲げ、あらゆる分野を対象に、世界市場の動向を注視するなど、さらなる飛躍を目指している、エネルギッシュな企業です。
このような背景から、人材採用の動きが活発化しており、中途に関しても、様々な職種において、募集がかかっています。日本化薬への転職のチャンスは豊富に存在するので、関心がある人は、このタイミングで真剣に検討することをオススメします。
このページでは、日本化薬の中途採用求人の傾向、及び、社員の年収・給与水準、社内の労働環境についてまとめていますので、参考にしてください。
日本化薬の中途採用求人の傾向
中途採用で募集がかかる職種は多岐に渡りますが、そのなかにおいて、特に募集頻度が高い代表的な職種を挙げると、下記の通りとなります。
- 自動車安全部品研究開発
- 自動車安全部品・品質保証・品質管理職
また、この2職種以外では、以下の職種において、求人が出てくることがあります。
- 機能化学品 研究開発職・技術職
- 医薬 研究職
- 医薬 臨床開発職・開発統計職
- 医薬 信頼性保証職
- 農薬 研究開発職
- 生産技術職(機械・電気・建築など)
- MR職(医薬営業)
- 管理系 総合職(経理財務、人事、法務、経営企画、総務、IT)
いずれの職種に関しても、該当業務に関する実務経験が必須となりますが、具体的な経験の内容(職歴・経歴)、年数については、同一職種でも、求人ごとに異なるケースが多いです。
また、日本化薬はグローバル展開を積極的に進めていることもあり、英語力も必須要件となってきます。
具体的に求められるレベルは、事業部・部署ごとに異なりますが、日本化薬は、海外勤務をするにあたっての目標数値として設定している基準が、TOEIC700点以上となっているので、それ以上のスコアを持っていると、転職の際、有利になることは間違いなしです。
求人情報の入手方法
日本化薬から発生している中途採用者向けの求人情報の入手方法ですが、会社の公式サイト内において、採用情報ページが設けられており、そのなかで、『キャリア採用情報』として、中途採用求人の一覧が表示されています。
https://www.nipponkayaku.co.jp/saiyou/recruit/career.html
また、転職会社経由でも、求人情報が公開されているので、そちらから情報を入手することも可能です。
公式サイト、転職会社、どちらでも、入手出来る情報に変わりはありませんが、転職会社の場合、様々な企業の求人情報を押さえているので、日本化薬だけでなく、他社の求人も含めて、比較検討してみたいといった時には、まとめて情報を入手出来るので便利です。
このページの最後に、日本化薬の中途採用求人を扱う代表的な転職会社をリストアップしておきますので、参考にしてください。
日本化薬の社員の年収・給与制度について
日本化薬に勤務する社員の給与水準ですが、職種別に幾つか年収事例を挙げると、下記の通りとなります。
- MR 24歳 年収430万円
- MR 26歳 年収496万円
- MR 27歳 年収500万円
- MR 28歳 年収450万円
- MR 38歳 年収920万円
- 研究開発 25歳 年収300万円
- 研究開発 29歳 年収680万円
- 研究開発 31歳 年収700万円
- 研究開発 32歳 年収755万円
- 研究開発 34歳 年収1250万円
- 研究開発 35歳 年収550万円
- 研究開発 35歳 年収750万円
- 研究開発 42歳 年収680万円
- 製造技術 30歳 年収650万円
- 医療開発本部 営業所長 50歳 年収1200万円
日本化薬の給与体系は、月々の給与に加えて、年2回の賞与が支給されるといったものとなります。典型的な年功序列型の給与制度となっており、たとえば、昇給は年1回、全員一律で、年齢給2000円、職位給4000円、計6000円のアップ幅となります。
職種によっては、年間の業績に合わせて、特別手当が別途支給されますが、支給額は最大でも、月額2万円程度なので、それほど大きなものではありません。
残業に関しては、みなし残業制を取っており、入社3年目までは、約5万円の残業代が一律で支給され、その後は、部署によって支給額が変わってきます。ちなみに、日本化薬における、月間平均残業時間は、30時間以下なので、まずまずの支給額と言えます。
福利厚生については、各種保険が完備されているほか、住宅手当、寒冷地手当、独身寮、社宅、財形貯蓄制度、共済会制度、住宅融資制度などがあり、かなり充実した内容となっています。
住宅手当については、一定の条件を満たした人に対して、月額、約10万円が支給されます。実家が通える範囲の人は、強制的に実家からの通勤となり、自己都合で実家を出た時には、住宅手当の対象外となり、支給されることはありません。
また、一度対象外となった社員に対しては、その後、状況が変わって、条件に該当するようになったとしても、支給されることはありません。年収換算で、120万円程度の差が出ることになり、かなり大きいので、注意してください。
また、日本化薬では、カフェテリアプランが用意されており、付与されたポイントの範囲内において、育児や旅行など、幅広いメニューの中から、自分が希望するものを選ぶことが出来ます。
中途採用で入社する時の注意点
中途で入社する場合には、前職までの経歴・実績をベースにして、基本給が決まることになりますが、交渉次第で数字が変わってくるので、会社側からの提示額に納得がいかない時には、そこで諦めずに、自分の希望条件を伝えて、しっかりと話し合うようにしてください。
ここで妥協してしまうと、後々まで影響を受けることになるので、要注意です。もし、こういった金銭交渉を自分で行うのは、気が引けるということであれば、前述した転職会社に交渉の代行を依頼することを、オススメします。
彼らはプロなので、この手の交渉ごとに長けており、うまく話を進めてくれます。日本化薬の場合、個人差が付きにくい給与体系なので、自分の希望条件を100%通すというのは難しいのですが、何らかの上積みが為される可能性は十分にあります。
代行してもらうことで、慣れない交渉を実行するストレスから解放されるというメリットもあるので、苦手な人は、最初から任せてしまったほうが賢明です。
日本化薬の評価制度について
日本化薬の評価制度ですが、業績評価と行動評価が6:4の割合になる形で、人事査定が行われています。前者に関しては、年度始めに直属の上司と目標を設定、年度末に、達成度をチェックするというものとなります。(いわゆるMBO評価です。)
なお、査定を行う際には、直属の上司だけでなく、さらに、その上の上司も評価者として、加わることになります。
その評価が、ボーナスへ反映される仕組みとなっていますが、現実には、年功序列が基本となり、個人のパフォーマンスは、それほど影響しないので、実力がある人だと、『頑張りが報われない』という不満を感じてしまうと思います。
なお、最終評価については、フィードバックしてもらうことが出来ますが、評価の内容自体は的確で、今後の自分の仕事に活かせるものとなっているようです。
日本化薬の教育制度・成長環境について
日本化薬では、専門性の高い人材よりも、マルチな人材を育てるという方針を持つ会社なので、年齢や経験を問わず、若い段階から、複数の業務を担当させて、特定の分野に偏ることを防ぐようにしています。
そのため、会社内の仕事を俯瞰的に見る視線が、自然に身に付くようになります。この視点は、自分の専門分野を追求する時にも、役立つので、こういった経験が出来るのは、プラスと言えます。
また、日本化薬は、各社員に対して、仕事に対する権限・責任を与えて、業務を遂行させる会社なので、自ら考えて判断する能力が磨かれますし、大きなプロジェクトが多い会社なので、そういったプロジェクトに参加することで、幅広い経験・知識を積んで、視野を広げることも出来ます。
チームでの結果を重視する会社であるため、周囲と協働して仕事を進めるという意識も養われますし、こういった社風のため、自分一人で遂行するのが難しい仕事に関しては、リーダーや先輩がサポートしてくれるので、安心です。
普通であれば、何年もかけてやっと経験出来るようなことを、日本化薬の場合、わずか数年で実践出来るので、仕事を通じて得られる経験値というのは、非常に大きいです。
このように、日本化薬は仕事を通じて、自分を成長させることが出来る会社ですが、それだけでなく、社内教育体制も充実しているので、仕事以外の部分においても、自分を成長させる機会を持つことが出来ます。
フォローアップ研修、管理者研修、経営シミュレーション研修、ビジネススキル研修、国際化教育、知的財産権研修、情報セミナー、各種専門研修など、様々な教育プログラムが用意されていますが、本人の希望に応じて、自由に受講出来るようになっているので、やる気さえあれば、幾らでもこういった機会を利用して、自分自身の能力の幅を広げられます。
ワークライフバランスについて
日本化薬は、社員が働きやすい労働環境を作ろうという意識が高い会社であり、有給休暇については、かなり自由に取得することが出来るようになっています。
残業については、業績が好調な部署の場合、仕事量に対して、人材が足りなくなることもあり、時間外労働が増えることが避けられない状況ですが、そのなかでも、労働組合がしっかり機能していることもあり、残業は厳しく管理されているので、プライベートの時間が、奪われるということはありません。(休日に出勤することも、例外的に発生する程度です。)
また、会社としても、人員不足の状態を、そのままにしておくことはなく、追加人員を急遽採用したり、人が余っている部署から異動させたりといった人員配置の適正化を図るなど、すぐに対策を取るので、長期に渡って、長時間労働を強いられるということはありません。
こういったことをトータルで考えると、日本化薬の就労環境は良好と言える状態であり、ワークライフバランスを重視する人から見ても、十分に満足出来るレベルでしょう。
女性の働きやすさについて
女性の社員比率は、全社では約17%、製造現場を除くと、30%程度となっています。割合としては、決して高くはないのですが、結婚、夫の転勤など、家庭の事情にも配慮して、対応する会社なので、長期に渡って働き続けている女性は多いです。
また、日本化薬では、育児支援体制の強化に努めており、今では、産前6週・産後8週の産前産後休暇をはじめとして、育児休職制度、育児勤務制度などが導入されているので、子供を出産した後でも、無理なく、働ける環境となっています。
なお、育休については、男性社員も取得可能となっており、年々、取得実績が増えています。
日本化薬の転職先としての価値
この会社の最大の魅力を挙げるとすれば、ビジネスマンとして、自分を成長させられる環境が整っているということです。入社直後から、重要度の高い仕事、大きな仕事に関わることが出来ますし、仕事に対する裁量も与えてもらえるので、自分の考えで進めることが出来ます。
かつ、教育制度も充実しているので、現場の仕事以外にも、自分のスキルを高める機会を得ることが出来ます。こうやって身につけた実力は、仮に他社へ転職することになったとしても活きてくるので、将来のキャリアを考えると、日本化薬で働くというのは、大きなメリットと言えます。
一方、デメリットを挙げると、その最たるものは、横並び体質と言えるでしょう。年功序列の会社なので、昇進・昇給については、同僚と同じペースとなり、たとえ、仕事で大きな成果を出したとしても、そこは変わりません。
そのため、高収入や出世を目標とする人にとっては、やり甲斐が感じられない会社かもしれません。(頑張っても、報われないという気分が大きくなってしまうと思います。)
仕事自体に関しては、面白味を感じること、間違いなしなので、モチベーションという点では、非常に判断が難しい会社なのですが、何を一番、重要視するのか、価値観次第で、この会社の魅力度が変わってくるのは、間違いありません。
そのため、自分が求めるものを満たす会社なのかどうか、じっくりと見極めたうえで、転職の判断を下すようにしてください。
日本化薬の中途採用求人を扱う転職会社
下記に、日本化薬の中途採用求人を扱う代表的な転職会社をリストアップしておきますが、彼らは社内事情についても把握しているので、このあたりの判断に迷うようでしたら、相談してみてください。客観的な視点で冷静に分析してくれるので、参考になるはずです。
また、他社の求人を紹介してもらって、日本化薬と比べてみるのもオススメです。そうすることで、この会社の長所・短所がより明確になりますし、その過程で、より魅力的な企業が見つかるかもしれません。
転職先を決める際に、候補が多いに越したことはないので、ぜひ、他社のことについても、話を聞いてみてください。
※JACに関する補足
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