1942年創業と、内資の経営コンサルティング会社としては、最も長い社歴を持つ、コンサルティングファーム、日本能率協会コンサルティング。長年に渡り、製造業の経営改善をサポート、世界に冠たる戦後の日本のモノづくりに関与してきたコンサルティング会社です。
今現在においては、国内のみならず、イタリアや中国、タイなどにも海外法人を持ち、戦略、マーケティング&セールス、R&D、生産、サプライチェーン、TPM、組織・人事、BPR、ITビジネスなど、幅広い分野において、クロスファンクショナルなコンサルティングサービスを提供しています。
人材採用の動きが活発な会社でもあり、中途採用に関しても、様々な求人が出ています。このページでは、日本能率協会コンサルティングの中途採用求人の傾向、及び、社員の年収、就労環境についてまとめていますので、参考にしてください。
日本能率協会コンサルティングの中途採用求人の傾向
中途採用に関しては、経営コンサルタント、TPMコンサルタント、営業スタッフ(コンサルティングプランナー)、管理本部スタッフ(法務、経理財務、人事、経営企画、広報など)を募集する求人が中心となります。
いずれの職種においても、大卒以上の学歴を持ち、かつ、該当業務における3~5年程度の実務経験を有することが、応募要件とされています。
また、品質管理検定や調達認定資格CPP-B級以上など、特定の資格保有を条件としている求人もあるので、詳細については、個々に確認するようにしてください。
求人情報の入手方法
日本能率協会コンサルティングの公式サイト内には、中途採用希望者向けの専用ページが用意されており、このページにおいて、募集を行っている求人の一覧、及び、募集要項を確認することが出来ます。
http://www.jmac.co.jp/rec/career/boshu/
なお、中途に関しては、民間の転職エージェント経由でも、募集がかけられており、場合によっては、公式サイトには掲載されていない求人案件を、エージェントが扱っていることがあります。
そのため、日本能率協会コンサルティングの求人をチェックする時には、公式サイト、転職エージェントの双方を押さえておくことをオススメします。
このページの最後に、日本能率協会コンサルティングの中途採用求人の取扱実績がある転職エージェントをリストアップしておきますので、情報源として活用してください。
日本能率協会コンサルティングの社員の年収・給与制度について
日本能率協会コンサルティングに勤務する社員の年収ですが、職種別に幾つか事例を挙げると、下記の通りとなります。
- アシスタント 27歳 年収500万円
- コンサルタント 25歳 年収380万円
- コンサルタント 26歳 年収510万円
- コンサルタント 28歳 年収560万円
- コンサルタント 29歳 年収500万円
- コンサルタント 30歳 年収500万円
- コンサルタント 30歳 年収600万円
- コンサルタント 31歳 年収780万円
- コンサルタント 33歳 年収600万円
- コンサルタント 34歳 年収984万円
- コンサルタント 35歳 年収702万円
- チーフコンサルタント 32歳 年収1200万円
- チーフコンサルタント 43歳 年収750~800万円
- 経理 28歳 年収500万円
他のコンサルティングファームと比べると、給与はやや低めですが、アシスタントクラスで年収 500万円~800万円、チーフコンサルタントで年収 800万円~1500万円、シニアコンサルタントで年収 1500万円~2000万円レベルになるので、チーフ以上に昇格できれば、十分な収入を得ることが可能です。
アシスタントは、『固定給+賞与』の給与形態となり、裁量労働制、みなし残業制となっています。賞与は人事評価によって、ある程度変わりますが、影響は限定的で、この段階では年功序列の傾向が強いです。
一方、チーフコンサルタント以上となると、年俸制になり、ランクと売上によって年収が決まる、完全な成果主義に切り替わります。
賞与は年2回、トータルで6か月分が基本ですが、会社の業績に応じて、変動することがあります。(過去の事例では、業績が一時的に悪化した年に、4か月分程度に、下がったことがあります。)
毎年、全員一律で、定期昇給がありますが、昇給率は5%程度で、それほど大きなものではありません。ランクが上がれば、100万単位で年収が上がることも珍しくないので、年収増を狙うのであれば、昇進することが、最短ルートです。
各種手当や福利厚生については、それほど目立ったものはありませんが、敢えて挙げると、クライアント訪問で日当がつくことと、出張先のホテル代は定額支給のため、出張が多い人は月10万円以上の収入がプラスされるといったことはあります。
基本的に、年俸に全てが含まれるという発想なので、手当や福利厚生については、あまり期待しないほうがいいです。
中途採用で入社する時の注意点
中途採用で日本能率協会コンサルティングに転職する時には、前職までの経歴や実績が考慮されて、年俸額が決められることになりますが、面接時の交渉次第で金額が変わってくるので、会社側からの提示額に納得がいかない時には、キチンと交渉するようにしてください。
ここで、下手に妥協してしまうと、後々まで後悔することになるので、要注意です。こういった条件交渉を苦手とする人は、転職会社に交渉を代行してもらってください。
彼らは転職のプロなので、交渉術に長けており、上手に話を進めてくれます。交渉ベタな人が、無理に自分で進めるよりも、良い結果に落ち着く可能性が高いので、最初から任せてしまったほうが、賢明です。
日本能率協会コンサルティングの評価制度について
日本能率協会コンサルティングでは、半年に1回、人事評価が行われています。アシスタントコンサルタントの場合、売上と実績、そしてプロジェクトリーダーからの評価が中心となっており、組織に対する貢献度なども、ある程度は評価されますが、影響は限定的です。
一方、チーフコンサルタント以上になると、完全な実力主義に切り替わり、評価の対象は案件受注額のみになるため、成果がそのまま給与に直結します。
また、年収に合わせたノルマが設定されていますが、そのノルマを2年連続で、達成出来なかった場合には、退職勧奨を受けることになり、かなり厳しいです。
ただし、日本能率協会コンサルティングは、コンサルティングファームの中では比較的人情味のある会社で、ダメな人間が即クビといった雰囲気ではなく、受注が不足している人には、社内で優先的に仕事を回すといった配慮もなされています。
なお、キャリアとしては、アシスタントからチーフに昇格する際に、昇格試験があり、突破率は高くありません。
新卒の場合は30代前半、中途採用の場合は30歳半ばくらいでチーフコンサルタントになるのが平均的ですが、逆に言えば、これぐらいの年齢で昇格出来ないと、出世ルートからは、完全に外れることになります。
成長環境について
日本能率協会コンサルティングは、社員教育を非常に重視している会社です。中途採用であっても、1年間の新人研修の受講が義務づけられており、コンサルティング業務に関する基礎知識・一般知識を、そこで身につけることになります。
その後は、OJTが基本となり、仕事を通じて、必要な知識(専門知識)を学んでいくことになりますが、一定期間ごとにプロジェクトの内容や自分の学び、スキルをまとめて発表することが推奨されており、そのための機会が、随時設けられています。
上司からのフォローが手厚く、各プロジェクトに配属する際や評価面談の際に、各人の持ち味やスキルレベルなどについて、フィードバックをしてくれるため、将来を見据えたうえで、今自分がやるべきことが明確になるので、やりやすいと思います。
また、日本能率協会コンサルティングは、自由度の高い会社であり、自分のやりたいことを、そのまま実践出来る社風です。自分の給料が下がるのと引き換えに、値引きをして、自分がやりたい案件を取ってくる、といったことも許されているくらいです。
また、一般的に、コンサルティングファームの場合、一定ランク以上の社員でないと、営業活動には従事出来ないようになっていますが、日本能率協会の場合、ランクが低い社員に対しても、営業活動を行うことを認めています。
そのため、早い段階から、営業から現場のコンサルティング、アフターフォローまで、一案件に関わる全ての業務を、一通り担当することになります。結果として、幅広い経験を積むことにつながるので、速いペースで、自分を成長させられる職場と言えます。
ワークライフバランスについて
ワークライフバランスに関しては、会社としてどうということは、一概には言えず、自分の調整能力とプロジェクトリーダーのマネジメント能力次第という側面が強いです。
基本的には、会社が労務管理を行うことは、ほとんどないため、自分で自由にコントロールすることが可能です。MTGなどがなければ、無理に出社する必要はなく、タスクの進捗管理さえしっかりしていれば、自宅で仕事をすることや、平日に休みを取ることもできます。
プロジェクトにアサインされていない時には、会社に報告せずに、海外旅行をすることが出来るぐらいです。(ただし、PC持参、メールチェックは必須。)
こんな状況なので、有給についても、制度としては用意されているのですが、いつでも休めるので、実質的に、誰も気にしていません。個人事業主のような感覚で、社員が働いている会社というのが、実情に近いイメージ像と言えます。
ただし、これらは全て、自分のノルマを果たしていることが前提の話であり、通常の勤務時間内に、仕事が終わらなければ、深夜残業や休日出勤も、当たり前となります。仕事に慣れていないアシスタントには、こういった人が少なくないです。
また、土日に社内ミーティングや研究会を入れてくるリーダーがいる、会社が強制参加の研修を休みに入れてくることがあるなど、完全に自由ということにはならないので、その点は、やはりサラリーマンです。
女性の働きやすさについて
コンサルタントという業種特性もあり、日本能率協会コンサルティングでは、男性が社員の8割と多く、かつ、女性社員の大半は、バックオフィス系となり、コンサルタントとして働いている女性は少ないです。
会社自体に男女差別はなく、平等なため、実力があれば、女性でも昇進・昇給を目指すことが出来ますが、これを裏返して言えば、女性というだけで、特別な配慮がなされるということはないため、男性と同レベルのパフォーマンスが求められます。
なお、コンサルタントの場合、出張が多いため、独身であればともかく、家庭を持っている女性にとっては、業務を続けるのは、かなり難しいようです。(小さな子供を持つ人であれば、尚更です。)
一方、マーケティングや人事系などのバックヤード業務であれば、休日出勤や残業が少ないため、女性でも働きやすいです。産休・育休といった育児支援制度も整っているので、子供を持つ人でも働き続けることが出来ます。
出産後に、コンサルタントからバックヤードへ異動するということも出来るので、このあたりは、柔軟性を持って働ける職場とも言えます。
日本能率協会コンサルティングの転職先としての価値
ここまで、日本能率協会コンサルティングの待遇・就労環境について見てきましたが、印象としては、いかがでしょうか。かなり自由度が高く、風通しが良い会社なので、『合う・合わない』の問題はあるとしても、基本的に、ストレスなく働ける会社だと思います。
コンサルティング業界のなかでは、決して給与が高いとは言えないのが欠点ではありますが、それでも、他業種の企業とは比べものにならない水準であり、就労環境の良さとトレードオフと考えれば、決して悪くはない状況です。
実際、こういった判断をして、転職先として、日本能率協会コンサルティングを選ぶ人もいます。
もちろん、このあたりは、考え方次第なので、最終的には、自分自身の価値観と照らしあわせながら、転職の判断を下すべきですが、少なくても、真剣に検討するだけの価値がある企業なので、関心があるようでしたら、ぜひ考えてみてください。
日本能率協会コンサルティングの中途採用求人を扱う転職エージェント
下記に、日本能率協会コンサルティングの中途採用求人を扱っている転職エージェントをリストアップしておきますが、彼らは、社内事情に精通しているので、このあたりの判断に迷うようであれば、相談してみてください。客観的な視点でアドバイスしてくれるので、参考になります。
また、エージェントは、様々な企業の求人案件を保有しているので、他社の求人を紹介してもらって、比較してみるのもアリです。
比較することで、より多くのことが見えて、転職の判断がしやすくなりますし、もしかしたら、日本能率協会コンサルティング以上に、自分に合う会社が見つかるかもしれません。選択肢が多いに越したことはないので、同業種・異業種を問わず、色々と聞いてみてください。
※JACに関する補足
- JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
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