『チオビタドリンク』、『ソルマック』、『ゼノール』、『ウレパールプラス』など、知名度の高い、人気製品を多数保有する、大鵬薬品工業。これだけみると、市販用医薬品メーカーのように思えるかもしれませんが、医療医薬品においても、高いシェアを持つ企業です。
特に、『フトラフール』、『ユーエフティ』、『ティーエスワン』などの抗がん剤領域においては、国内トップシェアを誇っています。
1963年の創業以来、手堅い経営で、安定した業績を保っていますが、さらに事業拡大に向けて、研究開発費の投資額を高めるとともに、海外事業展開の動きを加速させています。
こういった背景もあり、大鵬薬品工業は、外部から優秀な人材を獲得することに力を入れており、中途採用の求人案件が、常時発生しています。
このページでは、大鵬薬品工業の中途採用求人の傾向、及び、社員の年収、就労環境についてまとめていますので、参考にしてください。
大鵬薬品工業の中途採用求人の傾向
大鵬薬品工業が、中途採用で募集をかけている職種は、その都度、タイミングによって異なりますが、求人の発生頻度が高い代表的な職種を挙げると、下記の通りとなります。
研究開発、知的財産、学術、安全性情報管理、臨床開発、品質管理、生産技術、生産管理、MR、経理財務、人事、経営企画、海外事業管理、マーケティング、広報、社内SE
大卒以上の学歴を持つこと、関連業務に関する実務経験を有することが、応募条件となり、求人によっては、語学力(英語・中国語)が要求されることもあります。また、研究職、技術職の場合、大学院卒や博士課程卒になると、給与が優遇されるケースが多いです。
なお、SEなど、一部の職種に関しては、正社員(無期雇用)への登用を前提とした契約社員としての採用となるケースもあるので、このあたりの詳細については、個々に条件を確認するようにしてください。
求人情報の入手方法
中途採用者向けの求人情報については、大鵬薬品工業の公式サイト内にある、採用ページに掲載されており、そちらのページにおいて、募集がかかっている求人の一覧、及び、その詳細(募集要項)について、確認することが出来ます。
https://www.taiho.co.jp/recruit/entry/career/
また、大鵬薬品工業は転職エージェント経由でも募集をかけているので、そちらから、求人情報を入手することも可能です。
公式サイト、エージェント、どちらでも、入手出来る情報に変わりはありませんが、後者の場合、様々な企業の求人情報を扱っているので、大鵬薬品工業だけでなく、複数の企業の求人案件をチェックして、比較してみたいといった時には、まとめて情報を教えてもらえるので、便利です。
このページの最後に、大鵬薬品工業の中途採用求人の取扱実績がある、代表的な転職エージェントをリストアップしておきますので、参考にしてください。
大鵬薬品工業の社員の年収・給与制度について
大鵬薬品工業に勤務する社員の年収ですが、具体的な年収事例を幾つか挙げると、下記の通りとなります。
- 臨床開発 32歳 年収750万円
- 臨床開発主任 33歳 年収850万円
- 研究開発 26歳 年収600万円
- 研究開発 31歳 年収650万円
- 研究開発 34歳 年収700万円
- 学術主任 32歳 年収700万円
- 安全管理 27歳 年収600万円
- 薬事 32歳 年収650万円
- 製造 28歳 年収580万円
- MR 27歳 年収650万円
- MR 27歳 年収650万円
- MR 28歳 年収550万円
- MR 31歳 年収700万円
- MR 主任 31歳 年収750万円
- 経理 28歳 年収500万円
- 総務 30歳 年収650万円
大鵬薬品工業の場合、年収における基本給の比率が低いため、基本給だけ見ると、同業他社よりも見劣りしますが、その分、賞与額が中堅企業としては、最も高額な部類に入ります。
たとえば、新入社員の場合、入社後、5年目まで徐々に、支給額が増えていき、最終的には、年に5ヶ月分×2回、合計10ヶ月分が支給されるようになります。かつ、業績が良い時には、さらに1ヶ月分ずつプラスされ、合計12ヶ月分が支給されることもあります。
(中途の場合、前職までの経歴によって異なりますが、1年目から10ヶ月分が保障されることが多です。)
基本給と賞与の総額で比較すると、大鵬薬品工業は、業界水準以上の年収になります。昇給についても、毎年、5000円~1万円弱程度が見込めるので、条件面は悪くないです。
福利厚生、各種手当も一通り完備されていますが、特に、大鵬薬品工業は、借り上げ社宅制度が充実しており、規定内(東京都内なら10万円、既婚者の場合は15万円)であれば、2万円の負担で、借りることが可能です。
また、住宅手当ではなく、借り上げ社宅の扱いになっていることで、住居費が給与から天引きされる形になり、税金対策上、有利になっています。(年間、数十万円程度の節税効果があるので、その分を加えると、実質的な年収は、さらに高額となります。)
中途採用で入社する時の注意点
中途採用で入社する時には、前職までの経歴・実績をもとにして、給与額が決まることになりますが、ここは交渉次第で数字が変わってくるので、会社側からの提示額に納得がいかない時には、そこで妥協することはせず、とことん交渉することをオススメします。
もし、金銭的な話をするのは、気が引けるということであれば、前述した転職エージェントに、交渉を代行してもらってください。彼らはプロなので、この手の交渉事に慣れており、大鵬薬品工業の内情も把握しているので、うまく話を進めてくれます。
何らかの上積みを勝ち取ってくれるケースが多いので、苦手な人が自分で何とかしようとするよりも、最初から任せてしまったほうが賢明です。
大鵬薬品工業の評価制度について
大鵬薬品工業では、実績、KPI、行動考課の、3要素から人事査定を行う評価制度を導入しています。(行動考課は加点ではなく、減点評価方式)
ただし、年功序列の傾向が強く残っているため、係長までは、ほぼ横並びでの昇進となりますし、給与も、年齢や勤続年数がベースになるため、人事評価が給与額やポジションに与える影響というのは、極めて限定的なものとなります。
(他社であれば、実力勝負となる、MRであっても、ノルマ達成の有無による評価の違いが、給与に大きな差を生むことが、殆どありません。)
このように、努力が評価に反映されにくいシステムのため、仕事を頑張って、収入を上げていきたい、出世したいという人にとっては、やり甲斐を感じるのが難しい会社です。(そういった人だと、他社へ転職していくことが多いです。)
その反面、目先の評価を気にしないで済むので、自分のペースでじっくり、仕事に取り組めるというメリットもあるので、マイペースで働きたいという人にとっては、仕事がしやすい環境と言えます。(特に、研究職や開発職だと、長期的な目線で取り組めます。)
※補足
このように、横並び傾向が強い大鵬薬品工業ですが、さすがに課長職以上になると、本人の実力次第となり、その後の昇進に、差が付くようになります。ただし、仮に役職が上がったとしても、外資のように、給与に大きな差が生じることはないと考えてください。
成長環境について
大鵬薬品工業は、研修制度が充実している会社です。入社後の基礎研修のほか、2年目、3年目にもフォローアップ研修があり、その後も、選択型研修が多数用意されているので、興味がある内容のものを、自由に受講することが出来ます。
また、資格取得援助制度があるので、会社から資金援助を得ながら、資格を取得することが出来ますし、通信講座や外部の語学研修を受講出来る制度もあるなど、スキルアップのための機会は豊富です。
キャリアに関しては、大鵬薬品工業の場合、部門間の敷居がそれほど高くないこともあり、希望すれば、他部署への異動が比較的通りやすく、様々な部署をローテーションして、多様な経験を積み重ねることが出来ます。
また、MRに関しては、年1回業務に関するテストが行われており、その結果によって、4つにランク分けされます。
そのランクに応じて、担当施設のレベルが変わることになり、最高ランクになれば、大学病院やがんセンター、各地域における、がん治療の中核病院を任されるようになるなど、知識・スキルを磨くことが、キャリアアップに直結するようになっています。
ワークライフバランスについて
大鵬薬品工業は、製薬会社ということもあり、MRや一部の研究職については、業務量が多く、多忙な傾向がありますが、それ以外の業務、特に本社の内勤職の場合には、土日祝日をきっちり休めるほか、有休も自由に取得出来ます。
また、近年は会社として、残業管理、休暇取得管理を徹底するようになってきているので、どの部署においても、状況が改善されつつあります。
(特に、有給管理は厳しく、有休取得を促進する期間が設けられたり、有休保有率が高い社員に対しては、長期休暇の取得を義務付けたりといったことをしています。)
ただし、こういった状況のなかでも、MRは例外的です。クライアントの都合を優先せざるを得ないため、時間外労働が多くなりますし、土日の講演会や行事への参加などで、休日出勤を余儀なくされるケースも、たびたび生じています。
ちなみに、大都市の支店と比較すると、地方の営業所は、業務負荷が低いので、都市部の店舗に働く社員よりも、休みが取りやすくなっています。
女性の働きやすさについて
大鵬薬品工業は、業種がら、女性社員の割合は高くなく、部署によっては1割程度しかいないというところもあります。しかしながら、近年はダイバーシティの観点から、女性が活躍出来る環境作りが図られているため、セクハラやパワハラ対策が強化されるなど、待遇改善が進んでいます。
結婚に伴う転勤を認める制度や、転勤なしの地域職MRへの異動を認める、時短勤務が選択出来るようにするなど、女性の立場を考慮した扱いも進められており、子育てとの両立もしやすくなってきています。
そのため、以前は産休・育休の取得後に退職する女性社員が多かったのですが、最近は復帰する人が増えています。
大鵬薬品工業は、男性の育休取得率が非常に高く、家庭を大切にする企業文化が根付いている会社なので、子供がいる女性にとっては、何かと働きやすい職場と言えるでしょう。
大鵬薬品工業の転職先としての価値
ここまで、大鵬薬品工業の就労環境について、様々な角度から見てきましたが、どうだったでしょうか。年功序列の会社であり、努力したことが、昇進・昇給に直結するわけではないので、その点は不満が残るかもしれません。
しかしながら、独創的な新薬の研究開発に取り組み、実績を挙げているメーカーであり、最先端の技術に触れることが出来るので、仕事自体は面白味がありますし、教育体制が充実している会社でもあるので、成長意欲が高い人にとっては、やり甲斐がある環境と言えます。
給与を含む条件面、就労環境も悪くないので、トータルで考えれば、転職先として検討するだけの価値が十分にある会社と言えます。
同時に、条件面に関しては、『大鵬薬品工業にすべき!』と、即断出来るだけの絶対的な魅力があるというわけではないので、他社の求人と比較したうえで、最終結論を出すのが賢明です。
大鵬薬品工業の中途採用求人を扱っている転職エージェント
下記に、大鵬薬品工業の中途採用求人を扱っている転職エージェントをリストアップしてありますが、エージェントは様々な企業の求人案件をカバーしているので、ぜひ、他社の求人についても、紹介してもらってみてください。
そのうえで、どの会社にすべきか、判断に迷うようであれば、転職先選びについて、相談してみるのもアリです。プロの視点で、客観的に分析してくれるので、参考になるはずです。転職先候補を決める際には、転職エージェントは、何かと頼りになる存在なので、うまく活用してください。
※JACに関する補足
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