ジェームス・グッドナイト博士が開発した統計解析ソフト、「SASシステム」の開発・販売を行っているアメリカのソフトウェアベンダー、SAS Institute。1976年の創業以来、順調に成長を続けており、今では、SASを導入している企業は、数万社に達しています。
また、SAS Instituteは、アメリカのビジネス誌、フォーチュンが発表している『最も働きがいのある会社』において、毎年、100位以内にランクインするなど、就労環境が良い会社としても知られており、実際に、社員の離職率は非常に低くなっています。
その日本法人に当たるのが、SAS Institute Japan株式会社。民間企業、教育機関から官公庁まで、様々な組織をクライアントに持ち、経営課題の解決を支援しています。
データ分析、マーケティング・ソリューション市場において、国内№1のシェアを維持するだけでなく、毎年、安定した成長を積み重ねている優良企業であり、転職先として検討するだけの価値が十分にあります。
このページではSAS Institute Japanの中途採用求人の傾向、及び、社員の年収、就労環境についてまとめていますので、参考にしてください。
中途採用の求人傾向
中途採用に関しては、追加人員が必要になった時に、その都度、公式サイト内から募集がかけられるようになっています。SAS Institute Japanでは、中途採用で、外部から優秀な人材獲得することを、人材戦略の基本としており、常に、多数の求人が出ています。
営業、マーケティング、コンサルティング、経営企画、法務、人事、経理財務、総務等、募集対象となる職種は多岐に渡ります。
公式サイト内に、キャリア情報ページが開設されており、新規求人が発生した時には、そちらのページに募集要項が記載されることになるので、こまめにチェックしてみてください。
https://www.sas.com/ja_jp/careers/recruit.html
また、SAS Institute Japanは、転職会社を通じて、人材を募集することもしており、好条件のハイクラス案件については、転職会社の登録者のなかから、会社側が求める条件に合う人物を、ヘッドハンティングするというケースもあります。
こういった案件は、表には出てこない、いわゆる『非公開求人』となるので、登録者でなければ、その存在を知ることすら、出来ません。
そのため、SAS Instituteへの転職を考えているのであれば、早い段階で転職会社に登録して、求人を紹介してもらえる体制を作っておくことをオススメします。
SAS Instituteへの転職を検討しているという事実を転職会社に知らせておけば、職種など、自分が希望する条件に合致する求人が出てきた時に、紹介してもらえます。
一度登録しておけば、新規求人が発生するたびに、連絡をしてくれるので、自分が探す手間が省けて便利というメリットもあります。このページの最後に、代表的な転職会社をリストアップしておきますので、参考にしてください。
なお、応募資格については、その採用方針から、ハードルがかなり高くなっています。該当業務に精通していること、豊富な実務経験を有していることはもちろんのこと、問題解決力・コミュニケーション能力等、ビジネススキルや人柄・性格に関しても、高いレベルが要求されることになります。
また、アメリカ本社や、他国の支社と協働しながら、仕事を進めることもあるため、語学力も必須スキルとされています。部署にもよりますが、転職時には、最低限TOEIC800以上の実力が求められると考えてください。
社員の年収・給与制度について
SAS Institute Japan の社員年収ですが、幾つか具体的な数字を挙げると、以下のようになります。
- コンサルタント 35歳 中途3~5年 年収850万円
- 営業 30代 中途5年 年収1100万円
- マネージャー 中途3年未満 年収1,300万円
- 法人営業 20代後半 中途3年未満 年収500~800万円
- プリセールス関連 37歳 中途9年 年収800万円
- コンサルタントマネージャー 中途5~10年 年収900万円以上
給与水準は、業界標準の平均額になるように設定がされていますが、基本給にインセンティブを加えた制度を導入しているため、同じ職種でも、社員間で給与差が生じることになります。
業界標準というのは、あくまでも、全社員トータルの数字であり、標準を大きく上回る高収入を得ている社員もいれば、標準以下の給与に留まっている社員もいます。個人差が非常に大きいので、上記の年収例についても、あくまでも一例に過ぎないと捉えてください。
なお、SAS Institute Japanはジョブグレード制を導入しており、各ランクに応じて、基本給が設定されています。ランクが上がると、給与も上がるという仕組みです。
中途採用の場合、前職までの実績を考慮して、ランクが決められることになりますが、交渉次第で変わるケースが多いので、給与額・ランクについては、納得がいくまで会社側と話し合うようにしてください。中途半端に妥協すると、後々まで後悔することになるので要注意です。
こういった交渉が苦手ということであれば、転職会社に代行してもらうことをオススメします。彼らはプロなので、うまく話を進めてくれます。一個人が自分で交渉するよりも、うまくいく可能性が高いので、交渉ベタということであれば、任せてしまったほうが無難です。
人事評価・昇給制度
SAS Institute Japan では、統計解析ソフトの開発・販売を行っているだけあって、社内の人事評価については、業務実績、日頃の勤務態度・仕事に対する姿勢など、様々な項目を数値化したものを、評価に使用する制度が導入されています。
そのため、評価の内容はかなり細かくなるのですが、その反面、入社時の評価が土台となるため、高めの評価を受けた人の場合、その期待に見合うだけの成果を出す必要があるので、ハードルは高くなります。
また、一度、低い評価を受けた場合、なかなか、その評価を覆すのは難しく、かなりの努力を要するので、注意が必要です。
昇給については、毎年ありますが、先ほども触れたように、ジョブグレード制となっているため、ランクが上がらない限り、昇給率はゼロに等しいです。逆に、高評価を得て、ランクが上がれば、給与も上がるので、自分の努力次第で、どうにでもなるとも言えます。
一言で言えば、完全成果主義の会社なので、SAS Institute Japan において、高評価を得るためには、モチベーション維持を含めて、自己管理を土台にした成果作りが、必要不可欠と考えてください。
なお、SAS Institute Japanでの業務は、一人で回せるものではなく、常に、周囲との協働が必要となってくるので、上司・同僚を含めて、必要なスタッフと適切に意思疎通を図れるだけの、コミュニケーションスキルも必須と考えてください。
成長環境について
SAS Institute Japan では、中途採用を主体していることもあり、個人の培ってきた能力を尊重する傾向があります。それに伴い、能力開発は各個人の自主性に委ねられており、成長・キャリア開発を会社側から積極的に提案したり、講座受講を義務付けたりするといったことはありません。
その反面、自分から会社側に提案する人間に対しては、受講料の補助などをはじめとして、バックアップを惜しまない企業なので、成長意欲が高い人にとっては、自由度が高く、居心地の良い環境と言えます。
その反面、受け身で消極的な人にとっては、学びの機会とは無縁の環境になります。それだけでなく、積極性がないということで、周りの評価が下がり、疎外されることにもなりかねないので、注意してください。
ワ―クライフバランスについて
SAS Institute Japanは総じてワークライフバランスの良好な会社です。裁量労働制で、時間管理は個々に任されていますし、会社として仕事とプライベートとの区分けを大事にしているため、残業を強要するような風潮もなく、極めて働きやすい環境です。
有休においても、業務に支障がない限り、自由に取得することが出来ますし、年に1回、数日間の連続休暇を取ることが出来る、特別休暇制度も用意されています。また、産休・育休、介護休暇、慶弔休暇など、特別なライフイベントに応じた休暇制度も充実しています。
ただし、これらは、自分のノルマを果たしていることが、前提となる話なので、通常の勤務時間内に間に合わなければ、残業や休日出勤も余儀なくされます。
また、常に顧客と向き合い数字をあげることが要求される営業部門など、一部の部署においては、スケジューリングは難しくなるので、ワークライフバランスを保つためには、高度な管理能力が必須になると考えてください。
女性の働きやすさについて
SAS Institute Japanは外資系で実力主義の会社なので、男女間における差別はありません。部署によって、一部例外があるものの、総じて女性が多く活躍しており、離職率も低い会社です。
業界内でも女性の割合が多い会社ということもあり、女性にとっては、働きやすい職場環境と言えるでしょう。
昇進の機会も開けており、実際、管理職に就いている女性も多く、キャリアアップ志向が強い女性にとっても、やり甲斐を感じられる会社でもあります。(エンジニアのような専門職として、活躍することも可能です。)
ワークライフバランスのところでも触れたように、産休・育休制度も完備されており、社員の利用率は高く、復帰後には、時短勤務制度が用意されていたり、子供の事情を原因とする休暇の取得についても寛容であったりするなど、子育てと仕事の両立が図りやすい環境が整備されています。
その反面、実力主義の体制を貫いているため、仕事に対する成果の追及にも、男女差はなく、女性だからといって、特別視されることはありません。
こういった面が如実に反映される営業などの職種においては、女性にとっても、かなり厳しい環境になるので、キャリアを追求するには、それ相応の労力と心構えが必要となります。
SAS Institute Japanの転職先としての価値
ここまでSAS Institute Japanの就労環境について、様々な角度から見てきましたが、実力主義の会社なので、向上心がある人にとっては、やり甲斐を感じられる職場といえます。個人のスタイルを尊重する会社でもあるので、自由度を重視する人にとっても、満足出来る会社でしょう。
その反面、結果に対する責任は、強く求められるため、プレッシャーに弱い人、自主性に欠ける人にとっては、働きづらい環境と言えます。
こういった意味では、向き・不向きがハッキリしている会社なので、SAS Institute Japanの目指す方向性と、自身の能力、適性、価値観を、よく見極めたうえで、転職の決断をしてください。
下記に、SAS Institute Japanの中途採用求人の取り扱い実績がある転職会社をリストアップしていますが、彼らは社内事情に精通しているので、転職すべきかどうか、迷っている人は、意見を求めるのもアリです。冷静に分析したうえで、アドバイスをしてくれます。
また、転職会社は、様々な企業の求人情報を押さえているので、SAS Institute Japan以上に、自分に合う企業が存在するかどうか、調べてもらうことも出来ます。
転職先に希望する条件を伝えれば、それらの条件に合う会社を探してくれるので、興味がある人は、ぜひ一度、調べてもらってみてください。
<SAS Institute Japanの中途採用求人の取り扱い実績がある転職会社>
※JACに関する補足
- JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
- 年収600万円~2,000万円の方にオススメのサービスです。