ローランド・ベルガーの中途採用事情

ローランド・ベルガーの中途採用事情

 

ドイツのミュンヘンに本社を置く、欧州最大の経営戦略コンサルティングファーム、ローランド・ベルカーの日本法人、ローランド・ベルガー株式会社。1991年に開設され、現在、100名強のコンサルタントを要する中堅ファームです。

 

国内外の民間企業に加え、政府機関・教育機関など、様々クライアントと、長期的なリレーションシップを築き、アドバイザリーサービスを提供、これまでに着実に成果と実績を積み重ねている、実力派のコンサルティングファームです。

 

ローランド・ベルガー出身者には、大企業の役員やベンチャー企業の代表、大手コンサルティングファームのパートナーとして活躍している人物が多く、そのため、組織規模が小さいながらも、ビジネス界において、確固たる地位を築いている会社です。

 

自分のキャリアを考えたうえでも、この会社で働く機会を得るというのは、非常に大きいです。採用条件は厳しいので、転職のハードルは高いのですが、関心がある人は、ぜひチャレンジしてみることをオススメします。

 

このページでは、ローランド・ベルガーの中途採用求人の傾向、及び、社員の年収、就労環境などについてまとめていますので、参考にしてください。

 

ローランド・ベルガーの中途採用求人の傾向

中途に関しては、経営コンサルタント(コンサルタント・シニアコンサルタント)の求人が中心となり、下記のような人材が募集されています。

 

  • 消費財、産業財、製造業、通信業、金融業、広告業などにおける企画・マーケ、分析、商品開発などの業務経験者、(3年以上)
  • 大手事業会社での業務経験者
  • コンサルティングファームでの勤務経験者

 

また、これは必須事項ではありませんが、同じ実績・能力を持つ人間同士であれば、英語が堪能な人材のほうが好まれる傾向にあるので、ビジネスレベル以上のスキルを有していれば、採用時に有利です。

 

コンサルタント以外の職種においては、管理部門系で、募集がかかることもあるようですが、かなりレアなので、転職のチャンスは殆どないと捉えておいたほうがいいでしょう。

 

求人情報の入手方法

ローランド・ベルガーの公式サイト内に、採用情報ページが設けられており、そちらから、募集要項について、確認することが出来ます。
https://www.rolandberger.com/ja/join/Professionals.html

 

また、民間の転職会社経由でも、募集がかけられているので、そちらからでも、求人情報を入手することが可能です。

 

公式サイト、転職会社、どちらでも、入手出来る情報に変わりはありませんが、後者の場合、様々な企業の求人案件を押さえているので、ローランド・ベルガーを含む複数の企業の求人を比較してみたいといった時には、まとめて情報を入手出来るので、自分で探す手間が省けて便利です。

 

このページの最後に、代表的な転職会社をリストアップしておきますので、興味があれば、コンタクトしてみてください。

 

年収・給与制度について

ローランド・ベルガーに勤務する社員の給与水準ですが、ポジション別の年収事例を挙げると、下記の通りとなります。

 

  • コンサルタント 25歳 年収800万円
  • コンサルタント 27歳 年収800万円
  • シニアコンサルタント 28歳 年収1200万円
  • シニアコンサルタント 29歳 年収1100万円
  • シニアコンサルタント 37歳 年収1500万円
  • コンサルタント マネージャー 38歳 年収1200万円
  • コンサルタント シニアマネージャー 29歳 年収1400万円
  • コンサルタント シニアマネージャー 33歳 年収1500万円
  • 事務 42歳 年収450万円

 

固定給とボーナスを合わせた年俸制となっており、固定給については、日系の戦略ファームと同等水準、外資系ファームと比較すると、低めという水準です。

 

しかしながら、ローランド・ベルガーでは、半年ごとに昇進のチャンスがあり、実力さえあれば、かなりのペースで上級ポジションに移れますし、ポジションが上がることに、200万前後は必ず年収がアップするので、場合によっては、外資コンサルタント以上の高収入になる可能性もあります。

 

加えて、ボーナスはもちろん成果報酬型のため、こちらでも、結果を出せば、それに相応する報酬が得られます。

 

福利厚生面に関しては、全て年俸に含まれているという考えなので、社会保険が完備されているほかは、特筆出来ることはありませんが、確定拠出年金制度(401K)のみは、利用出来るようになっています。

 

中途採用で入社する時の注意点

中途採用の場合、前職までの経歴・実績を加味して、年俸額が決まることになりますが、ここは交渉次第という要素もあるので、ローランド・ベルガーからの提示額に不満がある時は、そこで妥協せず、交渉するようにしてください。

 

もし、こういった交渉が苦手ということであれば、前述した転職会社に、代行を依頼することをオススメします。彼らは、この手の交渉に長けており、うまく話を進めてくれます。

 

結果として、給与の上積みを勝ち取れるケースが少なくないので、交渉ベタな人が、自分で何とかしようとするよりも、最初から任せてしまったほうが賢明です。

 

評価制度について

ローランド・ベルガーでは、360度評価が取り入れられています。プロジェクトごとに、その時のマネージャーが評価をつけるとともに、一緒に働いた同僚からもフィードバックを受けて、その内容も評価に加味されます。

 

半期に一度、その期間の全プロジェクトの評価が集計され、総合的に査定が下されることになりますが、この時には、さらに上のレベルにおいて、時間をかけて、評価をチェックするようになっています。

 

その最終結果は、本人にも伝えられ、納得がいかければ、拒否することが出来ます。その時には、再評価が行われますし、その際には、本人が自分のことをアピールすることも可能です。

 

このように、かなり綿密に査定を下す評価制度となっているので、公平性は強いです。ただし、そうはいっても、実績を見れば、本人のパフォーマンスは明らかなので、仕事で結果を出せなければ、当然、評価は低くなります。

 

また、ローランド・ベルガーは、成果に対する追求度が厳しく、成果が思わしくない期間が続くと、リストラが勧告されることもあります。

 

成長環境について

ローランド・ベルガーでは、トレーニング制度(グローバルを含む)や海外オフィスとのエクスチェンジプログラム、MBA留学支援制度といったものは用意されており、こういった制度を利用して、定期的に、自分自身のブラッシュアップ・スキルアップを図る機会を得ることが出来ます。

 

ただし、日系メーカーに見受けられるような、実務に必要な知識を習得するための、きめ細やかな研修制度といったものはないので、仕事に必要なことは、業務を遂行するなかで、自分の責任において習得していくことになります。

 

ローランド・ベルガーでは、入社直後から、実質1人でプロジェクトを任されることになるので、コンサルティングに必要なスキル=分析能力、施策立案能力、提案力は当然、磨かれることになりますし、マネジメントスキルや自分自身で問題を解決するメンタリティといったものも、培われます。

 

どんなに難しい案件を請け負っても、一人で解決することが求められるくらい、とても大きな責任を持つことになるので、プレッシャーは相当なものになりますが、それだけに、鍛え上げられることになり、結果として、急速なペースで、成長することが出来ます。

 

敢えて難点を言えば、ローランド・ベルガーでは、現場レベルのプロジェクトが多く、トップダウンで視座が高まるというような、経営者目線が育つ仕事内容ではないので、仮に、転職するとなった時に、事業会社の幹部職など、経営ポジションに就けるケースは稀のようです。

 

それでも、事業戦略立案のフレームワークやステークホルダーを巻き込んだ意思決定を勝ち取る方法など、戦略と組織を動かす肝は学べることから、コンサルタントとしては、どの会社に行っても、通用するだけの能力を身に付けることが出来ます。

 

コンサルタントとして、キャリアを築いていくことを考えているのであれば、ローランド・ベルガーは、最適な職場と言えるでしょう。

 

なお、先ほども触れたように、ローランド・ベルガーは、グローバルのグループ間で、オフィストランスファーの制度を設けているので、一定の条件を満たせば、海外オフィスでの勤務が可能なので、海外経験を積みたいという人にも、オススメの会社です。

 

ワークライフバランスについて

激務のコンサルティング業界なので、ワークライフバランスについては、元々、期待出来るものではありませんが、それは、ローランド・ベルガーにおいても同様です。むしろ、ワークライフバランスを犠牲にしてまでも、飛び込む意気込みがないと、通用しないでしょう。

 

特に、入社直後は、朝から晩まで仕事をして、自分自身を鍛え上げないと、ついていけませんが、逆に言えば、そこさえ乗り切って、コンサルタントとして一人前になれば、裁量が大きな会社なので、けっこう自由に働けます。

 

ノルマさえ果たしていれば、会社からは何も言われないので、休日の設定も含めて、スケジュールは、自分の好きなように調整出来ます。

 

ちなみに、ローランド・ベルガーには、働く時には夜中まで続けて、その代わり、週に2~3日休むという人が多いのですが、このあたりのバランスも、個人に任されています。

 

また、プロジェクトの合間を縫って、1~2週間の長期休暇を年に2~3回取っているような人も少なくないので、その気になれば、プライベートを充実させた働き方も可能です。

 

ちなみに、ローランド・ベルガーでは、2016年より、働き方改革と称して、社員の超過労働を削減する制度を多数導入しました。

 

その結果として、常識的な時間に帰宅出来る日が増えたようですが、勤務時間が減ったとしても、仕事の量は変わらず、その分、生産性を上げることが、求められるようになるので、より厳しくなったとも言えます。

 

女性の働きやすさについて

実力主義の会社なので、そもそも男女という概念がなく、性別にかかわらず、全員平等に扱われます。

 

そのため、女性にとっても、昇給・昇進のチャンスは多いのですが、その反面、かなりハードな環境になるので、若手層には女性が見受けられつつも、一定以上の年代になると、辞めてしまうケースが多く、マネージャー以上のポジションに就いている女性も、極めて少数です。

 

また、育児休暇といった制度が整備されていますが、女性の既婚者が少ないうえ、かつ、産休を取得した事例が、殆どないので、出産後も働き続けるというのも、難しい環境です。

 

傾向としては、女性社員が働きやすい環境創りへの意識が、年を追うごとに高まっていますが、コンサルタントという業務がら、体力的な壁があるなど、女性が働き続けるには、なかなか厳しい状況と言えます。

 

家族のサポートを受けながら、子育てをしつつ働き続けている人もいるので、決して不可能というわけではないのですが、この点は、慎重に考慮することを、オススメします。

 

ローランド・ベルガーの転職先としての価値

完全実力主義の会社なので、コンサルタントとして勝負したいという人にとっては、ローランド・ベルガーは、転職先候補として、検討するだけの価値が十分にあります。

 

特に、自分自身でプロジェクトをマネジメントしながら、働く経験を積みたいという人にとっては、格好の職場です。

 

収入レベルについても、平均額こそ外資ファームに劣りますが、自分次第で、幾らでも高年収を得る機会に溢れている会社なので、問題ないと思います。実力を付ければ、幾らでも、より好条件のコンサルティングファームに移るということも出来ます。

 

ローランド・ベルガーというファームで働くことで得られる経験値の量というのは、非常に大きく、かつ、質的にも高いものなので、実力を磨く環境として最適です。コンサルティング業界での転職を考えている人は、ぜひ真剣に検討してみてください。

 

ただし、そうはいっても、最終的には、他社との兼ね合いということにも、なってくると思います。下記に、ローランド・ベルガーの中途採用求人を扱っている転職会社をリストアップしておきますが、彼らは、コンサルティングファームを含む、様々な企業の求人案件を扱っています。

 

転職先に希望する条件等を伝えれば、それらの条件を満たす企業をピックアップして、紹介してくれるので、関心がある人は、ぜひ他社の求人についても、話をしてみてください。

 

<ローランド・ベルガーの中途採用求人を扱っている転職会社>

※JACに関する補足

  • JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
  • 年収600万円~2,000万円の方にオススメのサービスです。